運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1953-11-02 第17回国会 参議院 建設委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十一月二日(月曜日)    午後二時二十五分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     石川 清一君    理事            石井  桂君            石川 榮一君    委員            石坂 豊一君            小沢久太郎君            鹿島守之助君            赤木 正雄君            飯島連次郎君            江田 三郎君            近藤 信一君            田中  一君   事務局側    常任委員会専門    員       菊池 璋三君    常任委員会専門    員       武井  篤君   説明員    建設事務次官  稲浦 鹿藏君    建設省河川局長 米田 正文君    建設省住宅局長 師岡健四郎君    建設省住宅局住    宅経済課長   鮎川 幸雄君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○建設行政に関する調査の件  (建設省設置法の一部を改正する法  律案に関する件)  (昭和二十八年度建設省関係予算補  正に関する件)   —————————————
  2. 石川清一

    委員長石川清一君) 只今から建設委員会を開会いたします。  本日は過般の委員会で一応きめましたスケジユールによつて審議を願いますが、前回河川局関係も相当残つております。本日稲浦次官住宅局長道路局からも見えておるようでございますから、そのほか大蔵省もそれぞれ要求はしてありますが、今のところ見えておりません。以上のような政府側出席の上で御審議を願いたいと存じます。  三重愛知海岸堤防破壊状況の急速な復興のために、建設省設置法の一部を改正するやに聞いておりますが、その内容につきまして稲浦次官説明を求めます。
  3. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 建設省設置法の一部改正に関する法律について御説明申上げます。  過般の十三号台風伊勢湾に突入いたしまして、その結果三重愛知静岡もありますが、に異常の高潮を惹起しまして、それがため愛知県、三重県の海岸が非常な災害を受けまして、大体キロ数にいたしますと二百十一キロ、工事量にいたしますと、災害復旧費改良費を加えまして、大体二百億程度になりますが、それがために当初三万五千町歩余り地域が浸水しておつたのですが、いろいろ締切りをやりまして、現在では大体二千町歩くらいはまだ水が入つております。これは応急土俵で仮締切をやつたものでございますので、恐らく来年の三月頃になればこれが腐つてしまうようなことになりはしないかと心配しておりますが、それがために早急に本工事をやりまして、少くとも満潮面以上までは本工事をやらなければならない。なお来年の台風期に備えて相当な高さまでこの海岸堤防を築造すると同時に、その構造も高潮に備えて築造しなければなりませんので、工事量とその期間が非常に限定されておりますので、県の力だけでは非常に自信がないと、それで建設省にこれを委託してやつてもらいたいというような申出がありました。大体工事量の六割五分程度のものを建設省が引受けましてこの工事をやることにしたいと思います。それで相当な工事でありますので、地方建設局の片手間だけではとてもできない。相当な決心を以てやらなければならないというので、名古屋の建設部の中へここにありますように海岸堤防に関する建設部を増設しまして、それに専任にこれの築造に充てる、最も優秀な者を持つて参りまして充てるということにいたしたいと思います。併しそれがため定員の増加というようなことはやらないで、現在欠員がありますので、その欠員補充の範囲内でこれを実行して行きたいと、まだ相当人数が要りますが、これは両県から或る程度応援をしてもらつて、その組織でやつて行きたいと思つておりますので、この建設部というのは極めて何と申しますか、簡単な形にして、そうしてここにありまするように設計監督指導等に当らしめる。更に三重県に一カ所、それから愛知県に一カ所事務所を置いてそれに専任させたいと考えております。  それで設置法改正の分は五部を置くというふうに改正を必要としますので、ここに設置法の一部改正を提案した次第であります。今日内閣より正式に提案いたしました。
  4. 赤木正雄

    赤木正雄君 今の問題は三重愛知災害会つた海岸復旧する間の問題ですか。
  5. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) これは臨時のものでございまして、大体計画としましては、早速この法律が通れば着手しまして、二十八年度、それから二十九年度に全力を挙げて台風期までに或る程度の形を完成して、三十年度にあとの残りを完成するという大体三カ年問に跨つておりますので、臨時計画でございます。
  6. 赤木正雄

    赤木正雄君 この以前に下関の隧道ができる場合に、相当大きな事業でありますが、これは別に特別のそういう出張所のようなものを置かないで、やはり九州の地建ですか、その中に出張所作つてつたのでありますが、今回の場合も特にそういうふうな観点から、やはり中部地建の中に特にその事業をするため出張所を置いて、事務所を置いてそれはできないのですか。
  7. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 刷物がないのではつきりしませんが、建設部というのを中部地建の中に置きまして、と申しますのは、設置法の十四条に庶務部工務部企画部、それから営繕部四つ部がありますが、これは常置しているのですが、そのほかに臨時海岸堤防建設部というものをここへ置きましてそうしてその下に三重県に現場事務所を置くと、それから愛知県に事務所を置いて、その二つの事務所を統轄してこの建設部でやらすという形になります。この建設部はもう極めて人数も少く、各県との連絡或いは本省との連絡、それから設計計画、それから指導、そうしたものに当らすという形にして行きたい。それでこれを引受けるには相当な、何と申しますか、決意というおかしいのですが、期間が非常に短い期間で、而も現在締切まで水の中に入つております。三月になればその土俵が腐つてこわれるというような、普通の河川災害のように水がなくなつても、次の洪水期まで或る程度の余裕があるというようなものでありませんので、とにかく早くこれを完成しなければならん。それから量にいたしましても、長さが大体二百十一キロというような広範囲に亙つてこれを片付けるためには相当な覚悟を持つてやらなければならんと思いますので、これに加わる係員も相当選抜して持つて行くような計画にしておりますので、今までの常置してある工務部だけでやるよりも、こうした別の組織でやつたほうが気分的にもそうした、何といいますか、突貫工事をやる上においてはよかろうじやないかというような、意見が一致しましたので、そうした方法とつたわけです。
  8. 田中一

    田中一君 そうすると運輸省所管港湾地区ですね、それから農地提防、こういうものはどういうことにしてあるのですか。
  9. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 港湾関係はこのうちにはないはずです。農地も或る程度ありますが、農林省所管というのはそうたくさんありません。でこの海岸も全部やるのでありませんで、大体六割五分ぐらいのものを建設省がやる、あとは県の力でやる。
  10. 田中一

    田中一君 そうすると港湾地区農地地区は、この臨時建設部ではしないということになつているんですか、前提は。
  11. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) いや、そこまではきめておりません。この災害を受けた当時ですね、これは御承知のことと思いますが、この締切工事を全部建設省の手で、建設省の直接の手ではありませんが、指導の下に両県で締切をやつてしまつて、そうしたような関係がありますので、県では建設省一つ委託してやつてもらいたい、こういう申出がありまして、農林省のほうとの関係はそうたくさんありませんので、仮にやつたとしても極く一部分だろうと思います。むずかしい厄介なところだけは建設省が引受けてやる、あとは県が適当にこれをやつて行くということになつておりますので、そう窮屈な考えは持つておりません。
  12. 田中一

    田中一君 そうすると、今全体の工事量の六割五分だけは担任すると、従つて港湾地区におけるものもやるかも知れないけれども、併しやる場合は各県が農林省並び運輸省のほうに連絡をとつて別摩擦のないようにする。そういうように、その必要の重要なところは建設部でやるんだということですね。それは摩擦はないというわけですね。
  13. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) さようでございます。
  14. 田中一

    田中一君 もう一つ。これはどういう形でやつて行きますか。やつぱり請負人を使つてやるんですか、直営でやるんですか。
  15. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 恐らく直轄でやるということになれば、その定員を相当多く殖やさなければなりませんし、大部分請負にかけてやるつもりです。ただ請負工事と申しましても、特殊の工事でございますので、一般の請負では行かないというふうに思うし、こういう経験のある者、或いは相当実力を持つた請負を選定してやつて行きたい。過般建設業協会という請負業者がありますが、それを招聘しまして、非常に短期間にこれだけの工事をやらなければならんから、本当にもう営業ということを一つ忘れて協力をしてもらいたいというふうなことを申込んでおります。業者もその気分でいろいろ検討しておることだろうと思います。まあ会計法とかいろいろな問題がありますが、この辺は十分に検討して間違いのないようにはして行きたいと思いますが、ただ普通のやり方ではちよつとできないと思います。だから業者の選定に当つて地元業者もありますし、その辺の調節をし、摩擦が起らないように、目的達成ためスムーズにできるように注意はしてやつております。直轄だけでやるということは現在の定員内ではちよつと無理だと思います。
  16. 田中一

    田中一君 どのくらいの工事量があつてどういう計画になつているか、その詳細はわかりませんか。
  17. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 詳細は簡単なものはここに印刷があるのですが、金の額で申しますと、愛知県の海岸延長が百十五キロ四、その工事費が端数がありますが、大体百二十億、その百二十億のうちで災害復旧費が大体六十六億、改良費災害助成ですね、それが五十四億、そういう内訳になつております。  この改良費と申しますのは、先ほどちよつと説明申上げましたが、原形復旧じや非常に高さも低いし、それから硬度も非常に貧弱でありまして、表だけ石張りしてあるような形で、今度の結果を見ますと、裏から相当波に叩かれておるというようなことでありまして、台風が記録においてああいうコースをとつたのは初めてでございまして、安心してそういう低い堤を作つたと思うのでありますが、これは将来ないとは限りませんが、成る程度の補強をしておく必要があるというので、助成において五十四億を加えた。  それから三重県のほうは海岸延長が九十五キロ五、総工事費が八十一億、災害復旧費が三十九億、これはラウンド・ナンバーにしましてですが、それから対策費としまして四十二億、そういう内訳になつております。それから静岡県はこれは僅かでありまして、長さが八百メートル復旧費が五千万円、対策費が二千万円、こういう内容になつております。
  18. 田中一

    田中一君 このうちの六五%というわけですか。
  19. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 大体六五%です。
  20. 田中一

    田中一君 その施工の請負直轄かというのは、全部請負ということになるのじやないですか。
  21. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 恐らくそうなります。
  22. 米田正文

    説明員米田正文君) 必ずしも全部でもないのですが、極く必要なものは直営でやらざるを得んものがあるだろうと思いますし、例えば石の採取というようなものは直営でやらざるを得んというようなものがあります。
  23. 田中一

    田中一君 そうして例えば港湾施設と関連する現場の場合、農地と関連する現場の場合、いろいろと複雑な問題があると思う。海岸だけやればあとはそつちでやれということは農民がなかなか承知しない。平行して農地改良もしなければならん、復旧もしなければならんと思いますが、そういう点の打合正せは県だけに任してこれだけの工事ができると思つておりますか。余り余分な摩擦がないほうが望ましいから、県に任すのだということになつているのですか。それとももう少し中央官庁で打合せをして工事を進めて行くつもりなんですか。
  24. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 大変御心配のようでございますが、災害受げた当時の状況を見まして建設省が全部この災害応急復旧をやつておりますが、その間田中委員のおつしやる通り農林省とか港湾関係の省との関係がまだ起つて来ない、あとになつて、最近になつて、私ども次官同士の話では、海岸のほうは建設省のほうでやつてもいい、こう言つたのですが、何といいますか、言葉は語弊がありますが、下のほうではおれのほうも少しやりたいというようなことを言つているらしいのですが、併し建設省としては六五%程度のむずかしいところだけやるつもりでございますから、そのところには農林省建設省もありません。一部分渥美半島の先つぽのほうに農林省のいわゆる海岸保全関係に引かかるようなものが一部ありますが、その他はそういうものはありません。三重県のほうも調べておりますが、そういうものは多くはないと思います。だからそう田中さんの御心配になるような現場争いを起すようなことはないと思いますが、若しそういうことがありましたら、一つ心配をかけないようにうまく調節をやります。結局締括りをしつかりして早くやつて譲り渡せば、あと農地改良はその後に起つて来る問題であろうと思いますので、仕事の上では一緒にならないと思います。港のほうの関係というのは、私どもの担当している部分にはありません。
  25. 田中一

    田中一君 今私がこういうことを申上げたのは、曾つて海岸というものを定義付ける場合に一番問題になり、話合いが今度ついて、その接点といいますか、所管接点も全部建設省がそういう特別な事務費を以て専門的にやるのだということになると、一つ政治的な力を発揮して全部やつてしまうというようなことになれば、将来提出されるであろう海岸堤防法も割合にスムーズに行くでしようが、この際ばらばらで以て、又どうだこうだという権限争いがあつたりしちや困ると思うのですが、それがなければ非常に幸いです。
  26. 石川清一

    委員長石川清一君) 私も補足してちよつと質問しておきますが、この際関連して質問しておきますが、三重県の天白村、鵠村のところを見たのですが、大臣次官ももう仮締切終つたということですが、なかなか終つてないのですよ、終つておりません。そうして仮に今度の予算改良工事復旧はまあ改良工事になると思うのですが、その場合に鵠村と天白村の境に小さい川がありますが、あの川が潮が上つてずつと延びるところまで海岸堤防と、ああいう小さい川も見るのですか、海岸の縁だけにするのですか、ああいう場合はどうしますか。
  27. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 今の川なみのやつは河川堤防として見ております。それから海岸に沿うたやつは、これは山口県の厚東川ですか、あれもやはりそういう河川海岸堤防と両方分けてやりました。
  28. 田中一

    田中一君 全然決壊してもうその原形復旧はできない、解体するか或いは前進してそう持つて行く方法もあるのじやないかというようなことの技術的な検討はもうできているのですか。
  29. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 技術的な検討は一応係官を出しまして、そうして検討を終りまして、大体の復旧方法について今詳細な設計をやつております。で、これはまあそう特殊なものがありませんですから……。
  30. 田中一

    田中一君 さつき次官は非常に重大な特殊なものが多い多いと言いながら、今はそんな簡単なものだということはちよつとおかしいと思うのだが。
  31. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 私が言うのは、海岸堤防としての特殊なものはないという意味ですから、ただオランダのようなああいうものを作る必要はないと思う……。
  32. 田中一

    田中一君 そういうものを将来を考慮して、ただ現場復旧ばかりじやない、改良費があるから、もつといいものを作るのだということでしようけれども、どの辺までどういう工合になるという意味で以てやつているのですか。
  33. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) それは大体技術的な検討をいたしまして、先ず高さをきめるということが一番問題だと思います。それであの台風進行状況によりまして、あれは渥美半島伊勢湾を横断しまして渥美湾に入つて渥美湾をずつと走つたわけです。あの沖が一番高い高潮が起つておるのです。これは理論的にも、豊橋ですか、そういうところで大体一番高い所は六メートルぐらいの高さになつておるのでございます。それは過去の例から見ましても、室戸台風だとかジエーン台風とか、そういう例から見ましても、大体まあむずかしい科学的な計算というものは本当にできないそうですが、大体の過去の例から見て、六メーター五十ぐらいが最高だと出ていますが、その辺を基礎としまして、湾の形と台風の過去における方向とか或いは気圧の点とかいうものをいろいろ勘案しまして、そうしてその場所的に高さをきめて、それに波に抵抗するだけの断面をとつて行くという形で設計を進めております。
  34. 赤木正雄

    赤木正雄君 工事はやはり三・五・二という比率で三カ年計画でやるというわけですね。
  35. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) いや、そうじやありません。現在締切したものは、大体水の入らない満潮面までやつておりますので、これを成る程度つておきますと土俵が腐りますから、その程度までは早く片付けてしまいたい。そこから上は次の台風期に、来年は来るか来ないかわかりませんが、仮に来た場合は又同じことを繰返しちや大変ですから、折角やるというのだから、その台風期まで間に合うように高さまでは一応上げてみたい、かように思つております。
  36. 江田三郎

    江田三郎君 さつき田中委員の発言に次官のほうはどう答えたのか、もう一遍ちよつと。私答えがよくわからなかつたのでお聞きしたいのですが、大体海岸堤防法の問題があるわけで、こういう機会建設省のほうでうんと仕事をしておくというと、あと海岸堤防法審議をするのに便利がいい、それに対してどう答えたのですか……、大体その質問自体が私はおかしいと思う。
  37. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 私はそれに対してはお答えをしておりません。
  38. 江田三郎

    江田三郎君 それならよいのです。私質問もよく考えて言うべきだと思う、けしからん。
  39. 赤木正雄

    赤木正雄君 私海岸の問題は大きな問題でありますが、この前大正六年に淀川の決壊したときに、これは当時内務省が主としてやつたんです。勿論大阪府も協力して、あらゆる内務技術官を動員してまあ直営の形でやつたんです。これは次官も御承知と思うのです。やはり今後各方面に地建というふうのものがあるなら、主体というものは、やはり直轄工事でやるのが至当で、それでできんものはこれは止むを得ず請負にしても、どうしても直轄……特に地建でやる以上はどうしても事業主体というものは直轄でやるべきだと私は思うのです。最近は直轄事業でありながらややもすると請負に移されるものが非常に多いのです。それは建設省はどういう方針で今後やつてくれるのですか。
  40. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 直轄工事は勿論建設省の、昔からの直轄工事をやつておりました非常に伝統的ないいところでありますので、できるだけこれはやつて行きたいという考えでありますが、現在の財政状態から、いろいろな定員とか何とかの問題から考えまして、全部そういうような直轄工事でやり得ないという状態にありますので、それは請負事業としてやる。勿論近頃は請負も非常に進歩しておりまして、そう心配するようなことはない。監督を相当うまくやつていれば能率を挙げ得る、かように思つておりますので、全部直轄でやるという方針は現在緩めております。
  41. 赤木正雄

    赤木正雄君 そういう方針なら、地建なら、まあ直営といいますか、これに対する今日の有様でいいか悪いか、これは非常に重要な問題でありますが、これは又改めて違つた機会にお尋ねいたします。
  42. 近藤信一

    近藤信一君 先ほど次官がまあ締切は済んだと言われたけれども、一応それは私この十月二十五日にまだ現場を見て来たばかりですが、例えば愛知県の幡豆郡の吉田、平坂、あの地方は第二堤防のほうの締切は済んでおつて海岸堤防のほうはまだ済んでいないのですね。
  43. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 私はこの席で締切は済んだとは申上げません。三万五千町歩当時浸水しておつたのが、現在二千町歩余りが浸水しておる、かようなことは申上げましたが、締切はまだ残つております。
  44. 赤木正雄

    赤木正雄君 この前の委員会で私は都市計画事業費の中の防災といいますか、或いは土砂の流出して来るのを防ぐといいますか、門司下関に対しまして二千万円使つたということになつておる。これは一体都市計画でやる事業か、むしろ砂防でやる事業じやないか。これに対して質問いたしまして、なお具体的なことは設計を持つて来て下さいと、私は納得できんからと言つて……、今日は設計があると思つたのですが、別に改めて言いませんが、今日は幸い次官が来ておりますから次官にお伺いしますが、とにかく同じような仕事を各課に任しておいてはよくない、恐らく私の考えでは……。私は下関や或いは門司を見ましたところ、門司はこの写真にもある通りに、大体のところは砂防であつて、上のほうは又農林省仕事になるのか知りませんが、砂防としてはできんものを、土砂が出て来るので防ぐと、こういうふうに聞いておるのですが、それはやはり砂防ができるのです。併し予算にこういうふうに計上された以上は、今更予算を全部変えろとは言いませんが、今後こういうことのないようにさるべきが当然と思いますが、次官はどうお考えでしようか。
  45. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 赤木さんの御意見御尤もでございます。今後よくそのつもりで参りますが、何か地域的に砂防課建設課が分れたらしいのです。その辺ちよつとうつかりしておりますので、都市局のほうには砂防技術者がおりませんから、実際はその技術者指導することになるだろうと思いますが、その点将来よく注意します。
  46. 赤木正雄

    赤木正雄君 若しも都市計画地域内に入つていても、砂防にしようと思えば砂防地域にすればいつもできるのでありますから、今後はこういうことのないように特に御留意願いたいと思います。それでこれに関する質問を終ります。
  47. 石川清一

    委員長石川清一君) ちよつと速記をとめて。    〔速記中止
  48. 石川清一

    委員長石川清一君) 速記を始めて。
  49. 江田三郎

    江田三郎君 この際例の三党協定で、暗黙のうちか何か知らんが、認めた部分建設省のほうではどう了解を受取つておるのか、建設省のほうの説明を聞きたいのですが……。
  50. 米田正文

    説明員米田正文君) 次官に代つて申上げます。  三党協定では例の三・五・二という、復旧前提にするということが基本になつて、今年度の予算はそれでは不足じやないか、従つてその不足の分については融資、起債の枠で考慮することというようになつているように私ども承知しております。そこでその分についての各省の分け前の問題は、実は大蔵省とも話をしたのですが、それはきめないと、で今後の復旧状況を眺めて、必要なものから逐次融資等の措置を講ずるというように処置をいたしたいと考えております。
  51. 江田三郎

    江田三郎君 それが今日の大蔵大臣の答弁を聞いておつても、それだけの額を資金運用部資金等から融資するかのごとく、それから又せざるかのごとく、非常にあいまい模糊としておるのですが、そういうことは建設省のほうでは三・五・二の建前で絶対に必要な事業量をどのくらい抑えられているのか、三・五・二というものがあつても、この中で大部分なおやらなくてもいいというようなものがあるように考えているのか、又あるように考えさせられようとしておるのか、その点をもう少し局長、ざつくばらんに、或いは速記をとめてもいいから言つてみてくれませんか。
  52. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 海岸堤防は先ほど御説明申上げましたように、現在土俵締切をやつておりますから、これはどうしても今年度一ばいくらいに満潮面までくらいはやつぱり工事を上げておかなければ、土俵が腐つて来れば又もとの木阿彌になりますから、これに要する費用はどうしても融資でやつてもらわなければ、これはもう折角仕事をしたのが何もならなくなる。これはどうしても要求するつもりでおります。  それから河川のほうでも、この来たる洪水期までにどうしてもやつて行かなければならない仕事でありますから、三月までにこれだけをやつておかないと、この夏の洪水期までに間に合わない。或いはところに上れば融雪のところもあるかもわかりませんから、そういう必要なものだけはこの三百億の予算以外に方法をとつてもらわなければ責任が果せないと、かように思つております。具体的な数字は現地々々において当れば出て来ますから。
  53. 江田三郎

    江田三郎君 その答弁をしてもらうときに、もう一つ併せて聞いておきたいのは、三・五・二を前提にするという場合に、本年度災害について三・五・二というのはわかりますが、過年度災の分ですね、過年度災についても三・五・二という原則でやつて行こうというのですか、過年度災のことについては全然この協定に入つていないのですか。
  54. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 今申上げましたのは過年度災は考えておりませんが、過年度災も大体そういう精神でやつて行く考えでおります。
  55. 江田三郎

    江田三郎君 あなたのほうはその精神はいいですが……三党協定にはこの分についてはノー・タツチになつているわけですか。
  56. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) ノー・タツチです。
  57. 赤木正雄

    赤木正雄君 この間官房長が見えたときに、建設省の被害見込は千九百六十億だ、査定の見込は七割八分、この中に公共土木或いは道路或いは排土、水道、住宅等は確定していないが、但し地すべり及び砂防だけは確定して、査定の結果四割二分になつている。こういうふうに官房長は言われましたが、砂防といつたものは災害……むしろ対策のほうの砂防と思いますが、どれほど出してどういうふうな査定の結果四割二分になつたのか、これを承わりたい。
  58. 米田正文

    説明員米田正文君) 江田さんの分から先にお答えいたします。  御質問の御趣旨は、三・五・二の三ができない場合には一体どこまでやるつもりであるかというような御趣旨だと思いますが……。
  59. 江田三郎

    江田三郎君 三といいますが、三で、あなた方の数字でなく、大蔵省のほうの数字による三というものが今度の協定に入つていると思うのだけれども、それさえも大蔵大臣説明を聞いているというと、実情を調査して何とかかんとかと言つて、できるだけの努力をするとか何とかと言つて、極めて力の弱いような印象を受けるのですが、それだけはもう果してがつちりしているのかしておらんのか。今の次官の言われた海岸堤防の問題、それから特に問題になる河川のやつなんというのが、あの程度の枠の中で納りがつくのかどうか、こういう問題ですね。
  60. 米田正文

    説明員米田正文君) 現在の三と言つているのは、御承知通り大蔵省の査定を言つております。我々のほうの査定とは、集計の日が違うために、大蔵省は十月五日現在を基準にして言つております。我々は十月末の現在で言つておりますために食い違いを生じております。併しこの問題は皆法律で査定がきめられておりますからして、あとで査定をしてくればもう機械的に総枠というものは決定をして参る数字でございます。そこで大蔵省が今査定をしておるのは、単に今年の、今の状況で査定をしておるだけに過ぎないのであつて、これは査定が各省とも固まつて来ればはつきりした数字が上つて場来るので、これはもう大蔵省といえどもどうにもならない数字でございますから、我々はそういう前提に立つて、今日の大蔵省言つている数字で計算をしてみておるのでございます。将来はもう必ずこの数字は固まつて来るということを前提にいたしております。そういう意味ではこの大蔵省の割合で申しますと、我々のうち、いろいろな災害がありますが、その中で最も重要な府県の災害の補助費、公共土木施設の府県補助費について申上げたいと思いますが、これで行きますと一四・四%に相当することになります。で大蔵省はこれに更に今予備費をまだ持つておる。この三百億の中にも予備費を持つておりますし、なお且つ前年度の対策費の、対策予備費というものを百億持つておりまして、その余りをまだ十億ばかりあるのを合せて予備費を持つております。それから建設省にも今後相当に行くであろうと言つておりますし、我々も当然その中からもらうつもりでおります。なお、そのほかに御承知のように今度の冷害対策等に災害費として計上されておるものもございます。それらを合せますと今の一四・四というのが一六・七くらいになる見込でございます。そういたしますと、結局三〇%が二八・七というところまでが今はつきりと目安がついておる。であとの分を今の融資等方法で処置をいたすより今日方法がございません。そこで大蔵大臣のお話を確かに我々お聞きしておつても、どうもはつきりしないように、非常に不安を感じております。だから我々としては事務的に今後とるべき措置としては、早急に事務的に最小限必要な、本年度必要なものを早く事務的に弾き出したい。それを弾き出して大蔵省と折衝をしたい、こういう方法を、進み方をいたすつもりでおります。できるだけ早く、来年の台風期までに必要な金を出し、そうしてそれをこの三月までの分と区分をして、来年の三月までに必要な額を早急に大蔵省と折衝をいたしたい。で大蔵大臣も言明されたように、融資をすると言つておりますからして、私はこの線で今後政府部内の折衝を努力いたしたいと思つております。
  61. 江田三郎

    江田三郎君 今の三月までに最小限必要なものというのは、大雑把に計算してどの程度の数字が出て来るのですか。大体これは一つ責任はどうでもいいのですが、大雑把にどのくらい見ておられますか。
  62. 石川清一

    委員長石川清一君) 速記をとめて下さい。    〔速記中止
  63. 石川清一

    委員長石川清一君) 速記を始めて下さい。
  64. 赤木正雄

    赤木正雄君 地すべり及び砂防だけは査定が済んだ、その結果は四割二分になつた、こういうように官房長が言いましたから、最も査定が困難な砂防だけがなぜそう早く査定が済んだか、これが不思議でならないので……。
  65. 米田正文

    説明員米田正文君) 査定は一応の机上査定としてやりましたけれども、これから現地に手分けで精査をする必要がありますので、これからやるつもりでおります。査定が完全に済んだという段階ではまだございません。
  66. 赤木正雄

    赤木正雄君 そういうことは官房長が説明したので、これは取消してもらわないと大変な間違いだ、砂防だけは完全に査定が済んだ、その結果四割二分になつた、こう言つておる。四割二分になつた、こういうのです。完全に済まないにしても、それほど緊急に査定をするところがあつたか、これもわからないし、仮に机上査定をなさつた場合に、何を基準にして机上査定をなさつたのか、それを承わりたい。
  67. 米田正文

    説明員米田正文君) それは実は査定全体については、府県の公共土木施設の災害の査定すらまだ済まないので、今後馬力をかけても相当の時日を要する実情であります。まして山の上に入つて細かく見て廻らなければならん砂防でございますので、現地を十分査定をして廻るのはまだ残つておりますが、これは御了承願いたいと思います。
  68. 赤木正雄

    赤木正雄君 今の局長のお話は大体わかりました。私は現に有田川の水源に行つてみました。或いは筑後川の水源に行つてみたのですが、これは新規崩壊ですから、災害の査定によらないものですから、勿論災害復旧事業の対象にならないものです。そういうものが五億八千万出ておるのですが、今局長のお話の通りに、今後まだ現地に行つてみなければならん、或いは地元の人がまだ見ておりませんからまだたくさんあると思う。そういうものを全部査定をして初めてわかるので、従つて官房長のおつしやつたことは、これは次回に一つ取消しなさつたほうがいいと思う。建設省としてなさつたのですから。
  69. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 官房長どういう答弁をしたかわかりませんが、よく官房長に聞いておきます。
  70. 赤木正雄

    赤木正雄君 官房長に聞いたことを言いますが、それはこう言つたのです。建設省の見込では被害が千九百六十五億、その中で査定の見込は大体平均して七割八分、公共土木は千四百六十九億で、これは七割八分、道路の災害が七十六億で、これは三割、地すべり砂防、これだけは査定が済んでしまつた。この結果は四割二分にとまつた、排土は百四十四億、これもまだはつきりわからん、そのほかのものははつきりわからんと言つているんです。なおこのほかに住宅とか或いは水道は言いましたが、これだけを言つておきます。
  71. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 官房長のお答えしたのは現地査定じやなしに、その当時の大蔵省の査定のことを言つているんだろうと思います。それは大蔵省の査定につきましては、今次の要求額に対して査定が早くきまつていましたからそんなことを言うたんだろうと思います。恐らく現地査定はそう簡単にはできないはずなんです。その現地査定が済んだと官房長が言つたとすれば、それは取消しておきます。
  72. 赤木正雄

    赤木正雄君 私はなぜくどくそういうことを申すかというと、大蔵省建設省の査定に対して五億八千万出しているんです。これは非常におかしいんです。実際申しますと……、それでこういうふうに言うんです。仮に大蔵省が五億八千万出したなら、建設省がたくさん出しておればそれに対して一割見ているんですよ、実際言うと。そういう関係がありますから、建設省の見方如何によつてこの五億八千万が或いは十億になつたかも知らんが、農林省との関係があるんです。それで私はくどく言うんです。
  73. 米田正文

    説明員米田正文君) それは今次官からお話がありましたように、一応県の報告額が当初二百十九億というような数字が一応出たんです。それを机上査定をやつて大蔵省と打合わせしたのが約四割の八十四億という数字が出て来たのであつて、これは一応の数字であつて、一番最初私が申上げましたように、今後査定を実際にやるんですから、そういうふうな査定が累積して積上つて来ますれば、これはそれが本当の対策費であつて大蔵省はこれは、もう大蔵省といえどもこれはもう何とも動かせないものだと思います。これから積上げる分が本当の対策費であり災害復旧費だと、こういうふうに解釈いたしております。
  74. 赤木正雄

    赤木正雄君 今の局長のお話、又次官のお話通りと思います。それならこれは仮の査定でありますから、今後査定なすつた結果、非常に金が減りましたら来年度これを当然お考えになるべきだと思いますが、それはそうですか。
  75. 米田正文

    説明員米田正文君) それは当然来年度考えます。
  76. 赤木正雄

    赤木正雄君 わかりました。
  77. 小沢久太郎

    小沢久太郎君 この白川とか筑後川は、これは計画洪水量を当然変えなければならないのですが、災害復旧するにはその計画が一応きまることを前提とするわけですが、その計画は大体どういうふうになつておりますか。
  78. 米田正文

    説明員米田正文君) 筑後川と白川については、来る七日に現地から資料を持つて参りまして、計画案も持つて参りまして本省で審議することになつております。それによつて決定をいたしたいと思います。
  79. 小沢久太郎

    小沢久太郎君 それから予備費ですがね。災害対策費の前の、百億の中にも予備費が入つている。今度の三百億の中にも予備費が入つているんですが、もうどんどん年度末に近まるのですが、予備的なものは不必要と思うのですが、それから農林とか建設とかいろいろ災害復旧があるのですが、川なんかもう少し直さないとほかにも影響を及ぼさないか。河川は相当もらうということで大蔵省と折衝されていることと思うのですが、それはどういうふうに今なつておりますか。
  80. 米田正文

    説明員米田正文君) 予備費の話も実は折衝をいたしたのでありますけれども大蔵省はまだ今日では今の予算編成にもう全力を挙げておつて、今持つておる予備費の配分については、この国会済み次第に考えるという打合せになつております。ですからこの予算がきまつたらすぐその問題に入りたいと思います。
  81. 小沢久太郎

    小沢久太郎君 この予備費の問題、それからさつき言つた白川、筑後川の問題ですね、成るべく早く解決して頂くように一つ要求いたします。
  82. 石川榮一

    石川榮一君 建設省設置法についての関連として一応お伺いしたいのですが、今度の台風十三号による東海地方海岸の被害は実に惨但たるものである。これに対してまだ海岸堤防法の制定がしてありません。この際この機会に、こういう大きな被害を受けたときこそ海岸堤防法の制定に絶好のチヤンスだと思う。ややもすると農林省の側と建設省との間に意見の相違があるようでございますが、こういう災害のときを契機としてこの際建設省は主導的な役割を以ちまして、現在行わんとする海岸堤防仕事の面から考えましても、この際海岸堤防法の制定を緊急に提案すべきではないか。この機会をおいてはない。そういう意味合いにおきまして臨時海岸堤防建設部をおかれましても、法的な措置のない仕事というものは非常にやりづらいことと思う或いは農林省との或いは運輸省との関係等もありまして、なかなかやりにくいのではないか。この際海岸堤防法を各省と協議をされまして、主として建設省が主役を演じてこの法案の制定当たる考えがあるかどうかを伺いたいと思います。
  83. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) この問題は前からの複雑ないきさつがありますので、そう簡単にはちよつと運ばないと思います。まあ差当り目の前にああした大災害を受けておりますので、法律とは別個に、災害復旧として今までからも海岸工事建設省はやつておりますので、例えば阪神地方のごときはもう全部建設省がやりました。ああした形で災害復旧並びに改良事業を加えた海岸堤防の建設ということをこの際差当りやつて行きたい、法律のことにつきましては、これは一つ慎重に考えて、余り三省が摩擦を起すようなことはしたくない、かように思つています。まあ建設省一つつている力を見て頂いて、然る後ということになるか知りませんが、これはちよつと簡単にはこの問題は解決できないだろうと思います。
  84. 石川榮一

    石川榮一君 その事情を私は了とするのですが、そうだからと言つていつまでも延引して行きますと、恐らく農林省方面からこの法案は出て来るのだろうと思う。現に水害特別委員会等においてその議が行われまして、それらの提案の曙光が見えつある。これまで懸案は、建設省関係はややもすると棚上げされまして、農林省重点的な海岸堤防法が出て来るかも知れません。こういうことを見ておりますと、うかうかすると農林省のほうが主として海岸堤防ということをやることになるかも知れん。これは大きな問題として取上げられまして、ややもするとこれは緊急水害のためにしてやられるという関係もあると思う。どうかそういう日和見的でなく、この際あなたは率直に我々委員に現在の事情を十分に力説されまして、そうして協力を求めるならば、私はこの建設委員会でもできるのだ。若し政府でできなければ、建設委員会が中心となつてその案を立案しても差支えない。そういうことにして、農林省関係も我々の手によつてできるだけ調整して行くということもあり得ると思うのです。どうかそういうような点がありましたら、別な機会でもようございますから、懇談会でも開いて、建設委員諸君の御支持を得て、成るべくできるならば来たるべき通常国会にこれが実現するようにこの際やつて頂きたいと思います。  それはそれで一応意見ですから打切りますが、次に災害復旧費が今度の補正予算では非常に少いために、先ほど融資でやるということになつておりますが、この融資も、預金部資金の内容を調べてみると非常に少い。我々が期待するほどの融資額がないらしい。どこから持つて来るか知りませんが、漫然として何とかなるだろうという考えで行きますと、今はお互いにそういうような程度で行きましても、最後のところへ行きますと非常に問題がこじれて来ると思う。そういうような財源も建設省は十分お調べ願いまして、確実な予算融資で取れるような研究をしてもらいたいと思います。それに関連して本年の先ほどお話がありました、どうしてもやらなければならん金額、要するに二十八年度の補正によつても足らないところの金額は、三・二・五に分けてありますから、五は二十九年度の予算、これは大体において建設省の査定からいいますと、少くも六、七百億じやないかと思う。それらを加えますと、或いは本年二十八年度の補正の不足分、明年度分五割を目標とするならば一千億を突破するだろう。それに過年度災害が現在七百億、合せますと千七百億、これらのものを中心にして二十九年度予算を取るということは非常に困難だと思いますが、これにこの治山治水の根本方針を軽視するということになると、更に災害を呼ぶわけです。今度の災害建設省を中心とする被害が多いのですから、この際建設省は全力を挙げて災害復旧費の獲得と同時に治山治水の根本方針の確立を図つて、これらの予算をできるだけ取るというような方針をとつてもらいたいと思います。差当り本年の補正によつて本年の不定額並びに明年度推計するところの五割等を加えますとどのくらいになりますか、その金額を伺つてみたい。
  85. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 数字をすぐ出すのはちよつと困りますが、今の御質問に対して申上げたいと思います。過年度災害とそれから今年の災害復旧と治山治水の根本対策とを、これを経費に考えてみますと、実に厖大なものになりまして、二十九年度に今までのような算術的なやり方でやつておつたら非常に困難な状態になるのではないかと非常に心配しております。治山治水対策につきましては、大体計画が確立しまして、そうして現在財政小委員会でその財源をどうするか、或いは二十九年度に幾ら充当するかということを今検討中でございまして、まだはつきり出て来ませんが、我々が要求しているのは大体一千億と言つておりますが、それが果して一千億出るかどうかということ、それに災害復旧が今のような勘定で行きますと、やはり一千億ということが出て来ますし、これをさあどう組合せてやるかということが今後の問題になつておりますので、建設省におきましてもこれに重点的に一つ研究を続けております。大体の予算措置に対する増え方はそういうような考え方をしております。そこで緊急に幾ら要るかという具体的な金の勘定につきましては、ちよつと今すぐ計算できませんから、追つてお知らせいたします。
  86. 石川榮一

    石川榮一君 厖大な数字になると思いますが、一兆億乃至一兆二千億というような予算になると思いまするから、現在の災害地の治山治水を根本的に建て直すという場合に、二千億程度のものが厖大だという考えを持たないで一つつてもらいたいと思います。  もう一つお聞きしたいのは、災害個所が建設省だけでも今日建設委員会で伺いますると十数万件に及ぶだろうというお話でありました。十数万件の査定をして、十数万の工事監督をするということは殆んど不可能に近いことです。今まで実は建設省は大したことはありませんが、農林省のほうは非常な不当工事が多いという非難が多い、予算が非常に不当に使われておる。要するに有効適切に使われておらない、設計通りに使われておらない。ややもしまするとその大部分、大体においてまあ半数に近いぐらいのものは殆んど不当工事終つておるというような状況であるようです。そうなりますと、災害によつて大きな金を国庫が出しましてもそれが有効に使つておらないという事実がはつきりしておるのですから、十数万件の工事を査定し、これを工事監督するということはなかなか私は容易でないと思います。そこで現在建設省がおやりになつておりまする各地建仕事になると思いますが、地建だけでこれがこなせるかどうか、若しこれが不当工事が続出するようなことがありますと、非常な国費の濫費になりますから、何とか御研究なさいまして、二十八年度災害を契機といたしまして、査定と同時に工事監督が厳重に行われて、さまで不当工事はなかつたという実績を挙げるべきだと思う。災害予算ばかりを取りましても、その工事が杜撰極まるものであり、不当工事であるというので非難を受けることが起つたらば、これは意味がないと思う。こういう点から考えまして、各府県の土木部にもう少し権限を与えると言つては失礼ですが、或る程度権限を与えまして、その土木部を厳重な監督をして、府県をして第一の責任をとらせる、若しその責任を回避するようなことがあれば、何か厳重な戒告でもするというような法的な措置でも講じて、この十数万件に及ぶ本年度の災害予算が有効に使われるような御研究をなさつてみる必要があるのではないかと思う。殆んど机上の査定に終るでしようし、完成の検査も殆んど机上完成検査ということになるのじやないかと思います。そこに大きな間違いを起しまして、ややもすると建設省ばかりでない、農林省仕事にしましても不当不正の工事が随所に起るということになると思います。これらに対して何かお考えをなすつていらつしやるかどうか、お伺いいたします。
  87. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) 十数万件のものを全部現地査定をやるということは、これは非常にむずかしい問題でありまして、大体今年は四割だけを査定しております。今まで過去のやつは大体三割ぐらいを現地査定、あとは机上査定をやつておりました。そこでこれはまあ過去に遡つて誠に相済まんことでございますが、監察官に各府県の過年度災害について監察をやらしておりますが、或る程度返上をするようなものが出て参りまして、ことによれば全国的に一度過年度災害を見直す必要があるのじやないかということを今検討しております。査定官でなしに監察官に一応更に現地を見直して、どうしても緊急止むを得ないやつと、過年度災害ですが、或いは或る程度後年度に譲つていい個所と、それから県なり町村が返上して来るようなもの、要するにいよいよ監察をやるということになると、そういうABCぐらいに分けてそうしてそれを適当に一つ早い期間に片付けてしまおうというようなことも考え得られるだろうと思います。今その方法検討中でございます。  二十八年当年災につきましては、まだ今災害の集計なり設計の最中でございますので、そこまで行つておりませんが、二十七年度までの過年度災については、一応そうした方法でむしろ再検討したらどうだということで、まあそれに要する経費等についても大蔵省と今折衝しております。一つはつきりしたものにして、あとで非難せられることのないような形にしたいということで研究しております。今の御注意については十分考えてやつております。
  88. 石川榮一

    石川榮一君 過年度災害に対する監査を十分厳重にするということも、一つの次の二十八年度災害災害復旧工事に対する刺激になつて結構だと思いますが、仕上つたものをやかましく言うことも大事ですが、今から復旧するものに対してその心がまえを十分に本省が力説して、できるならば災害地に行きまして各町村長に集つてもらうとか或いは府県当局を鞭撻してもらうというような啓蒙宣伝と言いますか、要するに国費を濫費しちや困る、今の時世はこうであるということを、或る程度まで積極的に乗り出して行つて啓蒙宣伝をし、工事を完全に実施するような心がまえを作らせるということも私は必要じやないかと思います。同時に府県に対して或る程度工事監督を委任をしまして、その点から府県を監督する。そうしますれば府県はおのおの人員が足りなければ殖やして、その工事監督を十分にするのではないか。できたものを摘発することも大事ですが、これからやらんとするものを、莫大な国費を出してやるところの災害復旧が、その半分ぐらいしか効果がなかつたということになつては非常に残念ですから、できるだけそういうような積極的な面に一つ注意を願いまして、御研究を願いまして、摘発等のことをどしどしと一つ実施して頂きまして、二十八年度災害を契機として、不当工事等はだんだん減つて来た。だんだんこれは絶無になるというような程度まで持つて行けるように一つ御配慮を願いたいと思います。これは希望でありますが特にお願申上げておきます。
  89. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) ちよつと先ほど私答えましたのは、過年度災というのは、まだ仕事をやらないで残つているもののことでございます。それをもう一度再査定といいますか、監察官にずつと見させたところが、強制せずに、ただ監察だけで、或る程度これはもう返上するからと自由意思で出て来たものがすでにあります。というのは、前に机上査定とやつておつたことも一つの原因だし、その間にいろいろの関係で片が付いてしまつたものもあります。でそうしたものをもう一度見直して来れば、或る程度経費が浮いて来るのではないかということもあります。と同時に今お話の通りに当年災についてもそうした現地へ参りまして、そうして一々啓蒙宣伝をするということは非常に適当な方法だろうと思いますので、こういうことにつきましても、最近大臣あたりの意見もありますので、今研究しておりますので、間違いのないような方法でやつて行きたいと思います。
  90. 赤木正雄

    赤木正雄君 ちよつと話は違いますけれども、各地の災害と国土総合開発の問題ですが、こういうふうに全国的に災害がある場合には、国土総合開発をやつて積極的に仕事をするのも必要でありましようが、先ず以て建設省としては災害の起らないように全国的にやる、こういうふうなほうがどうしても先になることが多いので、そうすれば災害が起らないようにということで今度は或る個所においても地区においても国土開発に移る、こういうような考えを私は持つていますが、設当局局としてはやはりこういうふうな災害が起らないようにするのが重点か、国土総合開発を重点となさるか、やはり総合開発には予算がつきますから、このお考えを承わりたいと思います。
  91. 稲浦鹿藏

    説明員稲浦鹿藏君) その点はもう赤木先生の御意見通り建設省としましても、これはもう古くから治水というものを主に考えて利水ということはこれの従だと、水が治まつて然る後にこれを利用すべきものであつて、利水を主にすると必ずそこに災害が起るということをよく承知しておりますので、建設省としましては治水第一主義で、健全な川を作り上げて、然る後に国土の開発をやつて行くという方針には間違いありません。
  92. 石川清一

    委員長石川清一君) 速記をやめて。    〔速記中止
  93. 石川清一

    委員長石川清一君) 速記を始めて。
  94. 近藤信一

    近藤信一君 住宅局長ちよつとお尋ねしますが、本年度一般会計から二十二億円削減されておるのですが、それで一体、今年度の全体の二十八年度の予算が八十億円、八十億円の中で二十二億円の削減があつて、果して現在の住宅難の時代に今後如何なる方針で住宅問題を解決されて行くお考えであるかどうか、その点ちよつと。
  95. 師岡健四郎

    説明員師岡健四郎君) 二十二億円住宅金融公庫への出資から減じられておりまするが、これは住宅金融公庫の資金繰りといたしまして、本年度二十二億の出資を差控えましても事業進捗に支障がないということで減しておるのでありまして、本年度の建設計画には何ら変更ないわけでございます。
  96. 近藤信一

    近藤信一君 そうすると二十二億円というのは、削減されても何ら差支えないというようなお答えですが、そうすると二十二億円というものは余計な予算が組んであつたということになるのですか。
  97. 師岡健四郎

    説明員師岡健四郎君) 住宅金融公庫の資金の出方は、御承知通り工事の進捗に応じまして建築費を何回かに分けて支払を行なつておるわけであります。    〔委員長退席、理事石川榮一君着席〕 従いまして、本年度は若干暫定予算関係とか、そういうことで少しく仕事が遅れておりますので、二十二億程度の減額資金で三月までに少し残るだろうという見込でありますので、この分にとどめたわけでございます。
  98. 石井桂

    ○石井桂君 同じ問題なんですが、私は二十二億の金を住宅金融公庫から差引いても本年度の計画に変りはないという御答弁だつたのですが、今の住宅金融公庫のやり方で万全だとお思いになつておられれば、そういうことが私はお答えとして出ると思うのですが、併しまだ改善の余地が随分あるように見受けられます。例えば非常に都市で住宅が必要な場合に、どこに家が建たないネツクがあるかということをお考えになつて、それに対処すればいいと思うのですが、何もしないで以て、ただ住宅金融公庫は社会政策の一環としてやるべき仕事が、むしろ金貸しのように附しちやつて、困つた者に金を、住宅を建てるのに貸して家を建てさしてやるという方針よりも、むしろ不良貸付が出るのを恐れるようなふうに余り厳格なやり方であるのじやないか、そういうことによつて住宅金融公庫の有する予算が消化し切れないという事態があるのじやないか、こういうふうに考えるのですが、建設省としては今の金融公庫のやり方が非常に結構である、改良の余地がないかどうか、そういうことをお考えになつておられるかどうか、それをお伺いしたい。
  99. 師岡健四郎

    説明員師岡健四郎君) お話の通りでありまして、現在の住宅不足を解決する最も基本的な方策としまして住宅金融公庫を設立したのでありますから、この住宅問題解決の使命を住宅金融公庫としては是非とも果さなければならないわけであります。従いまして従来のやり方はそれで完全無欠であるというような考えは決して持つてはおらないのでありまして、事態の推移に即応しまして十分に検討いたしまして、改善すべき点は改善して行きたい、かように考えております。
  100. 石井桂

    ○石井桂君 大体心がまえとしては非常に結構なんですが、私の主としてお伺いしておるのは、今の住宅金融公庫のやり方について、只今改善すべき点をお気付きになつておられるかどうか、そういうことなんです。
  101. 鮎川幸雄

    説明員(鮎川幸雄君) いろいろな問題がありますので、私どもの気付かない点も或いはあるかも知れませんが、これはお教えを頂くことにいたしまして、少くとも現在の住宅金融公庫といたしましては、最近特に土地の非常な値上りがある、或いは建築費が現在の標準建築費では十分ではない、こういう根本問題もございます。これらの点につきましては十分に検討を加えまして、改善して行かなければならないことであろうと考えております。又先ほどお話がありました金貸しだけを考えておつてもというようなお話もありましたが、かような考えはありません。勿論税金その他を以て賄つておりまする公庫の資金でありまするから、回収ということはでたらめになつてはならないのでありまして、そういう点につきまして十分に固くやる必要がありますので、同時に社会政策、住宅政策の一環としてやつておる使命を曲げる、或いはそれが目的が達成できないというようなことになつては相成らんのでありまして、この間によろしきを得て、その両目的を達するように指導しなければならんと思つております。
  102. 石井桂

    ○石井桂君 大体その心がまえとしては何度も申上げますが、非常に結構なんですが、私は実は最近ほうぼうの県庁を別の用で、議員の用ではありませんが……、そのときの各府県庁の住宅建設のほうに関係しておる部局長意見としては、大体同じような性質の厚生年金で家を建てさせる制度がある。厚生省のほうの組んだ予算のほうは実に大まかに、困つておれば困つておることを重点に考えて、多少は貸付のほうにそう完全な調査がなくてもどんどん貸付けるから非常に早く消化して住宅難を緩和しておる。ところが一番公営住宅と両輪のごとくに効力を発揮して行かなければならん金融公庫の住宅は非常に手続がやかましくて、むしろ不良貸付のほうをおつかながつてつて、そうして容易に貸付けないと、こういうことが大きな原因だと、金融公虚のやり方につき大改正を加える必要があるのだということは、ほうぼうの部局長意見なんです。それともう一つ住宅局長がお話になつた建築材料の騰貴に関する単価の値上げでありますとか、或いは大都市の土地の価格が急に上りましたことに対する対策でありますとか、貸付の標準価格を上げること、そういうことをいたしませんことには、住宅を建てたい人が建たないと思うのです。やはり住宅を建てさせるための金融公庫であれば、そういう方面に一つ重点を置いて、社会問題を解決するというつもりで置かれた金融公庫でありましようから、不良貸付が出ていいということは決して言われませんけれども、余り神経過敏に、手続のほうばかり考えておられる方針がひどいということは、やつぱり各府県の御意見なんですから、監督官庁としては十分一つ地方意見をお聞きになつて、そうして金融公庫のやり方も吟味なすつて、そうして改良せられると私はいいと思うのでございます。そういうことを要望しておきます。
  103. 近藤信一

    近藤信一君 もう一つ先日も私ちよつとお願いしておいたのですが、今年度の住宅の借入の権利放棄が相当あると聞いておるのですが、そのときに一応調査するというお話だつたのですが、その後どうなつていますか、その点。
  104. 鮎川幸雄

    説明員(鮎川幸雄君) 本年度の住宅金融公庫の申込者が、只今お話がございましたように、宅地の問題とか或いは災害によります建築費の上昇等によりまして、従来よりも若干の棄権者が殖えたわけでございます。そこで公庫におきましては、若干設計審査の申請をいたします期間を延長いたしまして、申込者の便宜を図つたわけでございますが、その結果大体全国的に見まして七五%程度の申込、設計審査の提出があつたわけでございます。併しながらそれでもなお申込の状況によりまして、予定よりも若干少いという状況でございますので、更に再申込の受付を行いまして、土地を持つている者その他につきましては更に選考をいたしまして、できるだけ建築の促進を図るようにいたしておるわけでございます。  なお単価の問題につきましては、特に災害地におきましてはいろいろな諸般の事情から是非単価を引上げなければならないという状況でございますので、これにつきましては、単価の問題につきましては善処をいたすように努力をいたしておる次第でございます。
  105. 近藤信一

    近藤信一君 若し単価の問題で貸付額を引上げるということになりますと、いつに遡及してやられるのですか、お考えとして。
  106. 鮎川幸雄

    説明員(鮎川幸雄君) 只今考えておりますのは、本年度におきましては罹災者の特別に申込を受付けた人がただけで考えておりますので、それ以前の申込者につきましては、大体現単価において申込をされた方でございますので、今のところは罹災者に対してのみその点を考えておるわけでございます。
  107. 石井桂

    ○石井桂君 只今近藤さんの御質問に対してのお答えが、災害地に対しての値上りを考えておるというお考えですが、物価というものは災害地だけに限つて上るものではないと思う。大都市のほうでも随分上つておりますので、その点は災害地だけに限つて考えになつておられるか、お答え願いたい。
  108. 師岡健四郎

    説明員師岡健四郎君) 理論的に申しますとお話の通りでございます。ただ災害地に限りましたのは、ちよつと今経済課長からも御説明いたしましたように、本年といたしましては現在の単価で申込んでおりまするし、すでに着工もいたしておりまするし、大体旧単価で解決し得るという見通しの下に本年度は上げないで済むのじやないかという考え災害地だけに限つておる次第でございます。
  109. 石井桂

    ○石井桂君 了承いたします。
  110. 石川榮一

    ○理事(石川榮一君) ほかに質疑はございませんか……。ちよつと速記をとめて下さい。    〔速記中止
  111. 石川榮一

    ○理事(石川榮一君) 速記を始めて。  今日はこの程度で散会いたします。    午後四時八分散会