○石井桂君
只今大臣から
行政機構の点を大体
説明せられて、この際余り
大臣のほうから
考えを発表することは差し控えたい、こういう
お話ですから、なお
考えがあればこの際述べて参考になさるお
気持があるようですから、
ちよつと自分の
考えを申上げたいと思います。
大体終戦後
建設省の担当しておられる建設面は、主として土木、建築であろうと思うのです。先般来新聞に出ております
行政機構の改革の案というものはまあ
大臣は御存じないでしようけれ
ども、火のないところに煙は立たないというので、恐らく行政管理庁や何かで下僚がすでに案を作
つて、そうしてまあ新聞に漏れているものだと思います。私の同僚議員の一人が行政管理庁の
相当な責任者のとこでお聞きした案も承わ
つております。で、その案によりますと、大体
建設省の主たる
仕事でありまする土木、建築のうちで、建築の面だけ
建設省から外して行くという案がございます。而もその建築の面を担当しておる
建設省の機構というのは、大保管営繕局と住宅なんです。その営繕局のほうは、
大蔵省か何かに持
つて行
つて、昔のように営繕財局にする。それから住宅局のほうは厚生省に持
つて行くという案もあるというのです。私
考えますのに、折角まあ土木と建築というのは非常に使用機械もかなり似ておりますし、理論も学術的にも似ているし、業界も一緒だということで、これは一緒にして瞬くのが私は能率的に一番いい
方法だと思う。それをまあ強いて持
つて行くという理由が私
どもにはわかりませんので建設の学界業界と言わずに、合いろいろ案を練
つて、若し政府でそういうことであれば、これは
相当な対策をとらなげれはならんというようなところに来ております。従
つて私
どもでは十木と建築を離さないということを先ずまあできればお
考えおさ願いたい。私
どもはそういう
気持でおります。
それからもう
一つ、住宅局の
仕事は大体
大臣のほうがよく御存じでしようと思いますが、住宅の建設だけや
つているのではあれはない。中の機構を御覧になれば、都市
計画に基く大きな都市の構築に対して、各建築物のいろいろ保安上、衛生上、防災上の指導、取締、監督をや
つている。従
つて厚生省へ持
つて行
つてしまうと、他の都市
計画の方面や何かの繋がりをふち切
つてしまうということになる。従
つていきなり持
つて行くわけにも行かない。なおこれを細かく分けて持
つて行かなければならないので、住宅局というと何か住宅だけを作
つているようですが、そういう
仕事をや
つている。従
つて住宅局を
建設省から離せないのじやないか、こういうふうに思います。
それから住宅と今度は営繕局の問題なんですが、
両方とも、この政府の各機構のうちで建築のエキスパートを集めているのは
建設省が一番集めているそれは集めているからこそ少い人数で機動性を保
つて、適材適所に配置して、人数が足らなければ大きいほうから流して行くということが、
一つの省で私はできるのじやないかと思います。
建設大臣の下でそのように機動性を発揮することができるのじやないかと思いますが、一たび省が違うと、私も三十年間役所の生活をしていましたが、頭が違うと決して機動性が発揮できない。こういう点で営繕と住宅の両局を
一つの機構、
一つの省から別々に離して行くということが先ずいけないのじやないか。こういうことを
考えて来ますと、結局あの営繕及び住宅の両局は
建設省に今の姿であ
つて欲しい。これが一番建築界における要望じやないか、こういうように
考えているんです。その他まあ小さいことを言えば、今研究所が土木と建築と二つあるようでございますね。まあ事務的にお
考えになると、似ているから一緒にしたほうがいいようですが、学問の研究までもあすこでや
つていらつしやるとすれば、やはり離しておいたほうが能率がよく行くんじやないか。今庶務や何かを一緒にすれば人間は少しは減りますけれ
ども、似ているとは言えやはり、目指す目的が随分違いますので、一緒にされると、
一つのものにされると非常に困るのじやないか。細かいところまで行けばそんなように
考えておりますので、この点いろいろA案、B案、C案と新聞に、いろいろな新聞に出ておりますが、私
どもでもこの際まじめに取組んで研究したいと思いますから、どうぞ
お話が
大臣のほうにございます時分には、
一つ私
どもにいろいろなお意見をお聞き願いたいと思いますし、それから
大臣のほうでもいろいろ経過を
一つ遅滞なく御連絡願いたいと思います。今進んで
大臣から御意見を発表される立場としては困るような
お話ですから、私進んで
一つ申上げます。