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1953-11-03 第17回国会 衆議院 水産委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年十一月三日(火曜日)     午後一時五十七分開議  出席委員    委員長 田口長治郎君    理事 鈴木 善幸君 理事 中村庸一郎君    理事 濱地 文平君       遠藤 三郎君    川村善八郎君       田中 龍夫君    塚原 俊郎君       中村  清君    夏堀源三郎君       吉武 惠市君    志賀健次郎君       赤路 友藏君    淡谷 悠藏君       佐竹 新市君    田中幾三郎君  出席政府委員         外務政務次官  小滝  彬君         大蔵事務官         (主計局長)  森永貞一郎君  委員外出席者         水産庁長官   清井  正君         専  門  員 徳久 三種君     ————————————— 十一月二日  委員川村善八郎君及び中村英男辞任につき、  その補欠として松山義雄君及び大橋忠一君が議  長の指名委員に選任された。 同月三日  委員松山義雄辞任につき、その補欠として川  村善八郎君が議長の指名委員に選任された。     ————————————— 本日の会議に付した事件  小委員会設置の件  公海漁業に関する件     —————————————
  2. 田口長治郎

    ○田口委員長 これより会議を開きます。  この際公海漁業に関し鈴木委員より発言を求められております。これを許します。鈴木善幸君。
  3. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 私はしばらく時間をちようだいいたしまして、おつとせいの海上猟獲解禁の問題につきまして、外務省当局並びに水産庁当局に対してお尋ねをいたしたいと存じます。  まず外務政務次官お尋ねをいたしたいのでありますが、御承知のように終戦後、昭和二十年でありましたか、わが国マツカーサー司令部の指示に基づきまして、自発的にらつこ、おつとせいの海上猟獲を禁止いたしております。また昭和二十五年の五月に、法律百五十二号、臘虎膃肭獣猟獲取締法というような国内法によりまして、これが取締りの強化をはかつております。しかしながら近年、わが国の近海、特に北海道三陸常磐沿岸一帯にわたりまして、年々三百頭に及ぶようなおつとせいの大群が来遊いたしまして、そのために有用水族が非常たくさん捕食被害を受けております。また漁業者の言うところによりますれば、このおつとせいの大群の来遊によりまして、有用水族の接岸が非常に悪い。つまり漁場にも大きな影響を来しておる。こういうようにおつとせいのわが漁業に及ぼすところの被害というものはきわめて深刻であるわけであります。このような有用水族沿岸漁業に大きな被害がございますると同時に、また一面近年いるか漁業が非常に連年不漁を続けておりまして、これに従事するところの関係漁業者は、その生活にも非常に困つておる、こういうような実情にあるわけでありまして、私どもはこの際、わが国漁業にも大きな被害があり、かつ従来海上猟獲を禁止される以前においては、いるか漁業とあわせて企業としての安定をはかつてつたという業者に対して生業を与える、こういうような両面観点からいたしまして、すみやかに海上猟獲を再開すべきである、こういうぐあいにども考えておるものであります。もとよりこの海上猟獲を再開させますためには、現在米加の間に締結されておりますところの臘虎膃肭獣保護条約に、日本が加入をいたしまする際に、でき得べくんば外交的に関係国を十分納得了解させまして、海上猟獲ができる前提の上に、この保護条約に加盟をする、私どもはあくまでこのおつとせい、らつこ資源の保存ということにつきましては、原則的に趣旨において賛成でありますけれども一定頭数を限りまして——五万頭なりあるいは十万頭なり、頭数を限定し、資源の枯渇を来さないという科学的根拠の上に立つて海上猟獲を認むべきである、こういうような考え方を持つておるものであります。関係漁業者におきましても、すみやかにこの臘虎膃肭獣保護条約問題の外交交渉を開いていただきまして、関係国との了解の上に、円満に海上猟獲ができることを非常に強く要望いたしておるわけでありますが、この問題についての外交交渉を開く時期の見通し等について、この際小瀧務次官から率直に当局のお考えを承りたいと思うのであります。
  4. 小滝彬

    小滝政府委員 ただいま鈴木議員が申されましたような水産に対する被害という点は、かつて一九一一年の条約の時代から、日本側から提起した問題でありまして、当時も石野氏あたりが研究されて来たところであります。現に日米加で過般も共同調査をいたしたのでありまするが、さらに本年度水産庁の方でとりはからいをいたしまして、日本側だけで調査をして、二千頭ばかりを捕獲したはずであります。詳細は水産庁から御報告があると思いまするが、こういうように、このおつとせいの捕獲禁止ということが一体どういう影響を与えるかということについては、水産当局においても十分研究されておることだろうと考えます。この日本側研究の結果に基いて科学的な根拠において、一日も早く米国及びカナガとの話合いを進めたいと思つておりまするが、ただその調査の結果について、なお多少さらに検討を要する点がありますため、今日まで正式の交渉に入つておりませんが、できるだけ早くこの交渉を再開して、また日本側の立場から、科学的にこちらの方から主張し得る点は十分主張いたしまして、今仰せのような実際面に適合した解決をいたしたいと希望いたしておる次第でございます。御承知のように、昭和二十六年四月七日付の日本側の公文によつて、この条約が締結されるまでは、日本側では自発的にこの海上捕獲禁止するということを約束しておりまするので、この改訂交渉がなければ、解禁をする、海上捕獲を許すということはできない建前になつておりますので、そうした点から考えましても、この調査の結果を持ち寄つて、できるだけ早く会議を開いて、そうして日本希望の点も十分そこで開陳いたしまして、問題を解決して行きたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
  5. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 この外交交渉開始の時期でありますが、これは主として日本側会議開催を要請するところの主導権があるのでありまするか、それとも関係国との間に会議を開くについての意見がまとまらない、その時期等について十分意見の一致を見ないという関係から、会議を開くことが遅れておるのでありまするか、それとも主として日本側の、先ほど政務次官の言われました、科学的根拠を把握するための調査資料等が不十分であるという、日本側準備不足のために外交交渉が遅れておるのでありまするかどちらに交渉開始の遅れておる原因があるのか、その点を承りたいと思うのであります。
  6. 小滝彬

    小滝政府委員 昨年の二月から四月までと、また六月から七月までの二期にわたつて日本米国カナダ共同調査行つた次第であります。ところがこの共同調査報告書というものが比較的時間をとりましたために、まだ最終的にでき上つておりませんけれども、これは近くでき上るはずであります。何も日本側調査が遅れたというのでなしに、この共同調査の結果を報告書にまとめるという仕事に最後的な検討が加えられまして、それが時間をとりましたけれども、これははつきり何日ということは申し上げかねまするが、きわめて近いうちに、この作業を完了するはずでありますから、その上はさつそく交渉に入ることができるということを確信いたしております。
  7. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 私はこの際申し上げておきたいのでありますが、今までのおつとせいの三国の共同調査というものが、有用水族に対して大きな被害があるかどうかという点に重点が置かれまして、胃袋調査ということになつておるわけであります。私どもは、この有用水族に対する調査にいたしましても、単なる胃袋調査だけでは不十分である。これはすでに学者の間にも周知されておりまするように、おつとせいの消化力というものは非常に旺盛である。明け方食べたものは昼ごろにはもう胃袋には痕跡もとどめないというようなぐあいに、非常に消化が旺盛であるということから、今日まで胃袋調査試験だけでは、どういうものを多く食べているかという結果が十分捕捉されていないというのが実情であるのであります。しかしながら漁業者の実際に見聞するところによりますれば、北洋に出漁いたしまするところのさけますの流し網、あるいは底びき網というような漁業に従事しておりますところの漁業者が、実地に見聞いたしておりますところによりますれば、非常にさけます等が食われておる。しかも完全に全部魚体を食べるのではなくて、魚のおいしい部分だけをかみとつて、非常にたくさんの魚が被害をこうむつておるということを私ども聞いておるわけであります。従いまして、この調査の面におきましても、単なる胃袋調査というだけでなくて、水産庁監督官等母船式流し網漁業その他でしばしば北洋監督等に行かれるわけでありますが、そういう機会をとらえまして、あらゆる角度からこの有用水族被害実態というものを把握されることが必要ではなかろうか、こういうぐあいに考えておるわけであります。そういうようなことで、今後引続き調査を進められると思うのありますが、この点について当局の今後の調査方針等もまず承つておきたいと思うのであります。  それからもう一点は、おつとせい資源が満限に達しておるということは、すでに世界の学者も認めておるところであろうと思うのであります。プリビロフ群島にいたしましても、あるいは海豹島にいたしましても、その他おつとせいの繁殖場というのは御承知のように狭隘な島である。繁殖するこの島がおつとせいの大群によつて、もうすでに島に上れないというところまで資源は満限に達しておるというのが実情であります。このような満限に達した資源の中から、五万頭なり十万頭なりを海上でとるというようなことをやりましても、決して資源を枯渇するような心配は皆無であるというように考えるのでありますが、このおつとせい繁殖の状況と、資源が満限に達しておるかどうかという点について、どういうような見解政府はお持ちになつておりますか。この調査の今後の方針と、おつとせい資源の満限に達しておるかどうかという点についての政府見解を、お尋ねしたいと思うのであります。
  8. 清井正

    清井説明員 ただいま御質問のありました点でございますが、調査の問題につきましては、先ほど外務政務次官より御説明申上げました通り、第一回は昨年の二月十五日より六月三十日まで実施をいたしましたのであります。その結果につきましては、先ほどお話申し上げました通り、いわゆる日米加共同調査調査書がまだでき上つておりませんので、その点につきましてはまだはつきりした具体的な結論は出ていないようでございますが、日本側調査につきましては、実はただいま鈴木委員お話のありました通り結論でございます。その結論にかんがみまして、私どもといたしましては、まだ調査が不十分だと思つておるのであります。なるほど鈴木委員お話通り、また漁業者からいろいろお話を聞きますと、ただいまお話のあつた通りのように伺つておるのでありまして、確かに実害があるのではないかという観測をいたしておるのであります。しかしながら胃袋調査の結果によりましては、われわれが予想したほどの成果があがつておらないということでありますので、この点は私どもといたしましては、われわれ実感なり、あるいは漁業者の方々の漁業中におきますいろいろの実見談等にかんがみまして、いま少しく実績があるべきだという観点に立ちまして、引続き第二回の調査をいたしたのであります。昨年の十二月から本年の八月まで第二回目の調査をいたしました。今回はむしろ第一回目よりもさらに北方の、北海道の周辺で大体半分くらいとりまして、ただいま研究資料分析中であります。従つてまだその成果は申し上げる段階に至つておりませんが、いずれまたその成果によりまして次の調査にかかつて参らなければならぬと思うのであります。私どもといたしましては、確かにただいまのお話通り有用魚族、特にさけ類相当食つているのではないかと思つておるのであります。また胃袋分析成果のあがつて参りませんのは、非常に消化が早いとか、あるいはつつついて、おいしいところだけを食つてさけを殺してしまうというようなことがあるのではないかと思うのであります。私どもといたしましては、自信を持つて外国に話し得る資料を得るまで、何とかこの調査を続けて行かなければならぬと考えております。明年度予算におきましても予算を計上いたしまして、引続きこの調査を継続する決心であります。また私どもといたしましては、北洋等に他の漁業監督等に出る機会もあるのでありますから、そういつた機会を利用いたしましても、できるだけの方法を講じまして、おつとせいの有用魚族に対する影響等につきまして、できるだけの調査をして参りたい、こういうように考えております。  また資源につきましてのお話でありますが、この点私も十分によく存じておりませんけれども、大体の話といたしましては、現在程度以上にはふえないだろうというような話が実はあるわけなのでありまして、それが満限であるという意味であるのかどうか、ちよつと私は判断できませんけれども、おそらく相当一ぱいになつているのではないか、これ以上繁殖しないように一ぱいだということではないかと思いますが、この程度のことしか持つておらないのであります。調査につきましては、今申し上げた通り、われわれの自信のある成果を見得るまで続けて行きたいと考えおります。
  9. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 このおつとせいの被害につきましては、この救農国会で問題になつております農家の冷害というような、一時的に見舞われるところの被害ではございませんで、連年北海道三陸漁業者が非常に莫大な被害をこうむつておる。このことは実際の漁業に非常に明るい川村委員から後刻お話があろうかと思うのでありますが、ただ漁業者はこれを一つのあきらめのように感じておりまして、自分らの生活が直接的に困るといういるか漁業者たちが、わずかにこの問題を叫んでおるというにとどまるのでありますけれども、その被害は全漁業に及んでおるというこの事実を、はつきりと外務当局におかれましても御認識の上で、外交交渉にあたりましては、十分日本主張を通していただくように強く希望を申し上げておきたいと思うのであります。  それから次に現在米加の間に結ばれておりますところの保護条約内容についてでありますが、これはおそれく日本昭和十六年の脱退以前に結んでおりました条納内容と、ほとんど大同小異のものであろうかと私どもつておるのでありますが、そういたしますならば、との保護条約によつて島の上で撲殺したものをアメリカカナダの間で分配しておるはずであります。そのアメリカカナダの間で分配しておりますところのわけ前は、どれくらいの頭数になつておりますかどうか、この点をお専ねいたしたいと思うのであります。このお尋ねを申し上げる私の根拠は、御承知のようにわが国保護条約には加盟しておりません。形式的には加盟しておりませんけれども、現在の臘虎膃肭獣猟獲取締法なり、あるいは一九五一年四月の日本アメリカとの間に交換しました覚書によりまして、海上猟獲を禁止をしまして、事実上らつこ、おつとせい保護条約に加盟したと同じような義務を果しておるのであります。ところがこの米加と同じような義務を完全に果しておる日本が、何らわけ前にあずかつていない、一方的に義務だけを履行して、わけ前にあずかつておらない、権利主張しておらないという状態に今まで置かれておるわけであります。一体日本の協力によつて保護されておる資源が、米、加だけがその利益にあずかつておるという実態はわれわれとしては納得ができない。そういう意味合からその点をお尋ねをいたしたいと思うのあります。私はこの際、政府がもし日本漁業者の当然の権利、平等の原則に立つて権利主張されますならば、米、加がわけ前にあずかつておるところの頭数——日本は撲殺したものの中からもらわぬでもよろしい、それだけの頭数海上で猟獲させることを認めさせるべきではないか、現状においても当然それを主張する権利がある、私はこのように考えるのでありますが、この点についての政務次官のお考えを承りたいと思います。
  10. 小滝彬

    小滝政府委員 鈴木委員のおつしやることまことにもつともでありまして、この二十六年の四月七日付の覚書におきましても、平和条約実施されてから後新しいおつとせいに関する条約実施までの間、一九一一年の条約のもとにおけると同様に公正な配分額日本国に与えられるよう合衆国政府が配慮せられることを要望するということを申し入れておるのであります。ただ実際問題として、共同調査をして、それによつてきめようという趣旨になつておりましたので、これが実現いたしておらないのは遺憾でありますけれども、近くこの共同調査報告書ができましたならば、交渉を開始して、その際は当然この問題は取上げなければならないと考えております。その際には、先ほどからるる御説の通り日本漁業に対する被害というような、点も力説をしなければならないと考えております。もしこの交渉が非常に遅れるということになれば、今おつしやるような頭数わけ前ということも別個に考えなければならないと思いまするけれども、でき得れば、交渉そのものを早くして、同時にこの問題も解決して行きたいというのが私どもの今の考えであります。  なお頭数につきましては、水産庁の方へもはつきり情報が入つておらないそうでありますが、御承知のように、カナダの取り前はこれまで一五%であつたのが二〇%になつております。  なおこの一九一一年の前に日本が入つておりました条約と、今の暫定とりきめとの間の相違というものは、御説のようにあまり開きがないのでありますけれども、その相違点を申し上げますと、まず適用水域について多少相違があります。これまでは協定適用水域を北緯三十度以北の北太平洋ということにしておりましたのを、今度は緯度の方は同じでありますが、経度百八十度以東に限られた、これは日本とかロシヤが入つておらないためだろうと思います。  第二の点は、プリビロフ・アイランドでとれるオツトセイの皮のカナダわけ前を、日本が今までとつておられたものの一部分を渡すという意味で、一五%から二〇%に増加しております。  なおまた第三の相違点は、緊急事態の場合には海上捕獲もできることになつておる点が、これまでなかつた点であります。  第四点は、科学的調査の規定を設けたことで、最近の捕鯨条約とか、こういうものにはしきりに科学的調査ということが言われておりますので、これが新しい点であろうと思います。  それから第五点は、維持せらるべきおつとせいの水準、または管理、もしくは対策の重要部面について両国政府が随時協議することにしておりまして、協定にフレキシビリテイを設けたということが一つ相違した点であります。またこの前の条約はらつこ、おつとせいを規定してありましたが、今度のはおつとせいだけに限られております。こういうような相違点がありますが、ただ大体お話通り似たり寄つたりのようなことであります。でありますから、今度交渉が開始せられるということをまず促進することが第一、その次はいよいよ交渉ということになりましたならば、先ほどお話したような点を十分向うへ納得させるように努めたい。ただそれには科学的な根拠が必要であります。水産関係会議におきましては、常に科学的根拠ということを各国が主張いたしますので、その根拠を固める意味で、現に水産庁もそうした調査に努力しているような次第であります。
  11. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 あとの議題もございますので、私はもう一点だけにとどめたいと思うのであります。それはただいま外務政務次官からお話がありましたが、保護条約に加盟いたしますれば当然わけ前にあずかれることはお話通りでございます。しかしながら私が先ほどから申し上げておりますように、現状においても日本海上猟獲を、国内法でありますけれども禁止をいたして、条約に加盟したと同じような保護に対する義務を果している。おそらく米、加もおつとせい猟獲に対する制限なり義務なりは日本以上に果していない。日本は同等の義務を果している。でありますならば、政府において、さきにアメリカに対して要請された通り日本もたとい保護条約に加盟しなくとも、現状においてもわけ前を主張すべきではないか、その主張を単なる一片の通牒をもつてアメリカに要請しただけで、何ら積極的な交渉をしていないということは、私は非常に遺憾である。これは日本の大きな損失であると思うのであります。また今政務次官お話によりますと米、加の間のとりきめにおきましては、緊急の事態においては海上猟獲も認める、こういうことを言つております。日本関係漁業者生活に非常に困窮しており、また有用水族に大きな被害もある、こういうようなことでありますので、現状においても当然わけ前を主張すべきであるという根拠の上に立つて、米、加の間で配分しております頭数だけは、現状においてもこれを日本側において猟獲としてとれるようにただちに交渉をすべきではないかと思いますが、この点について、重ねて外務当局のお考えを承りたいと思います。
  12. 小滝彬

    小滝政府委員 こういう申入れをいたしまして、それが実行せられるということについて、われわれはもつと積極的にやるべきであるというお話はごもつともでございますが、当時の考えとしては、とにかく条約締結交渉を一日も早くやろうということになりまして、しかしそれには共同調査が必要であるというので、調査をいたしたのであります。ところがその結果の報告が非常に長引いたために、実際にこのわけ前をとることが遅くなつたのは遺憾でありまして、今後このようにまだ長引くということになれば、そうした申入れをしなければならぬと考えております。ただ米、加の間でわけ前が条約はつきりきめておりますために、それを今度改訂するということになれば、この米、加間で一九四二年に交渉したと同じような交渉が行われなければならぬ。どの道国際交渉というものをしなければこのわけ前もきまらないということになりますので、そうしたものをきめるのには、まずこの会議を早く開くことが第一の方法だろうと考えます。それによりまして、今日本として義務を履行しているその反対給付と申しますか、利益というものは当然均霑すべきでありますから、場合によりましては、会議において過去の実績というものも十分先方考慮に入れさせて、そしてわけ前あるいはその他のとりはからいについても好意的な考慮を促すという進み方で行きたいと考えておる次第であります。その点はわれわれの方の今後話を進めて行きます上にも、十分心にとどめておきたいと考えております。
  13. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 私は結論的に申し上げたいと思うのでありますが、それは今ここに指摘するまでもなく、昭和二十年に海上猟獲を禁止いたしましてからすでに足かけ八年、まる七年になるわけであります。関係漁業者がそのために生業を奪われておる。また御承知のように、ハンターは非常に熟練者を要するわけであります。こういうような熟練者がだんだんいなくなつて来る、こういうような両面からいたしまして、関係漁業者が非常に焦慮をしておるわけであります。アメリカなりカナダなりは、日本に一方的に海上猟獲を禁止させる義務だけを履行さしておるということは、これは大きな利益であろうかと思うのでありますけれども海上猟獲を全面的に禁止されておりまするところの日本の大きな損失、また関係漁業者生活の困窮というものは、すでに七年を経過いたしまして、とうてい一日も待てないというような切迫した事態にあるということを、外務当局は十分御認識をいただきたいと思うのであります。そういう意味で私は総括的なお尋ねでありますが、何とかこの外交交渉が成立するまでに、これらの関係漁業者生業を与えるような、何らかの便法措置が講ぜられないかということを外務省、水産庁当局お尋ねをいたしまして、私の質問を終ります。
  14. 小滝彬

    小滝政府委員 るるお述べになりました点は十分考慮に入れまして、できるだけ早くそうした問題が解決するように最善を尽したいと思います。
  15. 清井正

    清井説明員 ただいま外務政務次官からお答え申し上げました通りでございまして、私ども鈴木委員お話を十分拝承いたしたのでありまして、今後この問題のすみやかなる解決に農林省においても善処いたしたいと考えておる次第であります。
  16. 田口長治郎

    ○田口委員長 らつこ、おつとせい問題につきましては、ほかに質疑の通告がございますが、大蔵省森永主計局長予算委員会の関係もありましてこの程度にとどめます。
  17. 田口長治郎

    ○田口委員長 次に日韓漁業問題に関する関係漁民の救済対策について質疑を許します。赤路友藏君。
  18. 赤路友藏

    赤路委員 この前の水産委員会におきまして、ただいま議題になりました李ライン問題の国内的な善後処置について、水産庁長官にるる事情を述べてお願いをいたしておいたのでございますが、その後水産庁長官の方は十分大蔵省等と御折衝を願えておることと考えるのであります。     〔委員長退席、川村委員代理着席〕 いまさら私が説明するまでもないと思うのでありますが、李ラインの問題から拿捕された者はもちろんでございますが、操業不可能になつて母港に繋船されておりまする船等も多々ございまして、これはほとんどが沿岸零細漁民の転換されたもの、または零細な小企業者が大半であります。従つてこれらの経営者の人たちの力をもつてしては、拿捕された、あるいは抑留されておる乗組員の留守家族の生活を補償するということはとうてい不可能な状態にあるのであります。従つてこれらの人たちはその日その日の生計量を欠くというのが現在の状態でありまして、この留守家族の人たちは、今日ほとんど日雇いとして働き、あるいはまた魚の行商をやつておるというような涙ぐましい努力を重ねられておるのでありますが、なおかつそれをもつてしても生計の維持が困難な現状にあるのであります。こういうような窮状を十二分にお察し願いまして、これらに対しますところの急速なる措置をお願い申し上げたい。もうこれはりくつや理論を越えたものでございまして、何とかして今日この困つておる留守家族の人たちの当面の窮状を救いたい。この問題につきましては、大蔵省の方でもいろいろと御都合もございましよう。今日水害あるいは台風十三号等によるところの支出方と申しましようか財源、それぞれの面もありましようが全体といたしましては大きな金額にもなるものでないと思うのであります。ぜひこの面だけは何と御無理を願つてもひとつ大蔵省の方で特別の配慮をもつて御処置を願いたい。十分水産庁長官の方とは御連絡もあり、御交渉も願つておることとは思うのでありますが、何さま当面急を要する問題でありますので、何かの御処置方をぜひお願い申し上げたいと思うのであります。ここでそれらの点についていささかでもわれわれが納得が行くと申しますか、あるいはわれわれが安心できる程度のことでもお漏らし願えますれば、まことにけつこうだと思うのであります。もちろん先般の本会議におきまして大蔵大臣も、この拿捕船の代船建造についての融資等については十分考える、こういうようなこともおつしやつておるのであります。代船建造の点は、もちろんいろいろと具体的に調査をしなければならぬ面もありましようし、それだけでなく操業不可能に陥つておるこの小さい二十トンから五十トン程度までの船の操業転換と申しますか、漁業転換等を考えて行く場合、これに対する融資の問題、あるいは先ほど申しましたような、沿岸漁民が無理をして沖合いへあるいは遠洋へ出るためにできたこのさばつり船、これが拿捕されたということによつて建造当時における借入金そのものすらも償還できないような窮状に陥つておる。これは当該銀行に対しましても非常に御迷惑をかけておるのでありますが、これらの延期措置等についても今後十分御配慮を願いたいと思うのであります。何と申しましても当面の急場は、今のこの抑留されておる方々の家族をどうして救済して行くかということであります。重ねてお願い申し上げますが、単にこれは理論やりくつの問題ではございません。大蔵省のいろいろな御事情もよくわかりますが、私の方からぜひその点について何らかの特別の御配慮方をお願い申し上げたい、かように考える次第であります。幸い何らかお漏らししてさしつかえない点がございましたら、ひとつこの際お漏らし願いたいと思います。
  19. 森永貞一郎

    ○森永政府委員 今回の事件によりまして不法に抑留された漁民の方々並びに留守家族の皆さん方には、私どもといたしましても深甚な同情を申し上げておる次第でございます。御家族の方方の援護措置につきましては、先般来水産庁からもいろいろお話を承つておりまして、私どもといたしましてもできるだけの措置は講ずるつもりで、目下せつかく水産庁お話合いを続けておる最中でございます。この席で具体的な結論を申し上げるところまでまだ至つておりませんが、財政当局としてできるだけのことはいたしたいと思つて、目下努力いたしておりますから、御了承いただきたいと思います。
  20. 赤路友藏

    赤路委員 非常に誠意のある、あたたかいお言葉を承つて感銘するものであります。重ねてくどく申し上げて失礼とは思いますが、協議をし、お考え願うということはもちろんでございますが、何さま当面急を要する問題でございまして、時間が問題になりますので、まことに申し上げかねる次第ではざごいますが、今明日中にでも解決をつけていただけるものなら、ぜひさよう御解決願いますように、重ねてお願ひを申し上げまして、私はこれで打切ります。
  21. 森永貞一郎

    ○森永政府委員 事態が非常に急いで解決を要するという事情もよくわかつております。両三日のうちには必ず結論を出したいと思つて大いにやつておるところでございますから、御了承いただきたいと思います。
  22. 遠藤三郎

    ○遠藤委員 ただいま赤路委員から、拿捕船の乗組員あるいはその家族の問題について御意見がありましたが、この点についてはまつたく同感であります。私ども同じ考え方を持つておりますので、よろしくお願いしたいと思うわけであります。  さらに今回の李承晩ラインの問題が起きた際に、現に出漁しておりましてやむなく自分の母港へ帰らぎるを得なかつた、四月ごろからあの漁業に出張つておりまして、しかも二十万円以上の仕込みをして、いよいよ漁をしようというときになつて漁ができなくて、涙をのんでそれぞれ自分の港へ帰つた船がたくさんあるわけであります。これらの船の実情を申し上げますといろいろかわつたものがあると思いますけれども、おしなべて申しますと、船をつくるときから、あそこの漁場を対象にして、それ専門の船をつくつておるわけであります。大体三十トンないし五十トン程度の船でありまして、その資金が千二、三百万円から千五百万円くらいかかつております。けれども小さな漁民のことでありますから、その資金の多くは借入れをやつております。その借入れの中には中央金庫の金もありますけれども、一般市中銀行から非常に無理な融資を受けておる、こういうものもありまして、これらの人人が今日漁業ができなくなつたために、これらの借金の返済が全然できなくなつてしまつた、そうして港へ帰りましたけれども、漁獲が何にもありませんために食うことができなくなつた。他の方へ転換をすることが考えられるではないかと言いますけれども、多くの船は李承晩ラインのさばの漁業を専門に、特にその目的のためにつくつた船でありまして、転換をしようと思つてもにわかにできないのであります。そこで今日それぞれ港に帰つて、ほとんど生業はできないで非常に面くらつておる、悲惨な生活を続けておるわけであります。私ども、一般の関係者から強い要望もありまして実情調査してみますと、まことにお話にならないような窮状を今続けておるわけであります。そこで、これは私はしばしば申し上げておつたのでありますけれども、これらの人々の漁船をつくるために要した借金の支払いの延期をいとつ考えていただきたい。同時に、これらの漁獲ができなくなつたその責任はどこにあるかということを、私は今ここで追究しようというわけではありませんが、少くも漁民に責任があるということだけは言えないと思う。でありますから、これは当然国家がめんどうを見てしかるべきものである。この窮状を、政府としてはあたたかい気持でもつて助けてやるのが当然だと思うのであります。従つてこれらの資金の利子補給の問題等もぜひ考えてやつていただきたい、このことを特に強く私は要望するものであります。この点については水産庁当局にもしばしばお願いしておきましたし、おそらく水産庁から何らかの計画をもつて大蔵省当局へ折衝しておられることと思いますけれども、これらの点についての折衝の経過はりお見込みなりがはつきりしておりましたならば、ここでお漏らしいただきたいと思うわけであります。
  23. 清井正

    清井説明員 ただいま遠藤委員から、関係の漁民が非常にお困りになつておられる御事情についてるるお話がありましたが、私もまことにその通りだと思うのであります。この問題につきましては、私どもといたしましても実はできるだけの措置をいたしたいと思つて目下考究いたしておるのでございますが、さしあたりとり得る措置といたしまして私ども考えておりますのは、拿捕された船についての代船建造資金はまた別に考えておりますが、拿捕された船でなくして漁場を放棄せざるを得なくなつてつて参りました主としてさばの一本づりの船でありますが、漁場を失つたという該当船の問題につきましては、ただいま私どもといたしましては、他の漁業に転換し得るものにつきましては、これはほんの一時的ではございますけれども、李承晩ラインの問題が解決するまでの間かつお、まぐろ漁業に転換できるものは転換を認めよう、こういうことを考えております。しかしこれはかつお、まぐろ漁業全体の問題でございますので、これを全面的にということにはなかなかいたしかねますけれども、よく具体的な事情を伺いまして、ごくお気の毒な方に限りましては、時期を限つて臨時にからお、まぐろ漁業に転換をすることといたしたい、こういう措置を考えております。この点は関係県と目下連絡をつけつつありますので、早いうちに関係漁業者にも御意向は十分伝え得るものだと考えております。それから転換するに際しましていろいろ漁船の改造資金なり転換資金が若干いるのじやないかと思いますが、この転換資金につきましては、拿捕漁船の資金と同様に考えまして、これはできますれば農林漁業金融公庫のわくの増大ということを考えれば一番いいのでありますが、そうでない場合におきましても、農林漁業金融公庫のわく内において確実にこの転換のための必要な所要資金のわくをとる、こういうようにいたしたいと考えておるのであります。目下計数をはじきまして大蔵省とも相談をいたしておる最中であります。  それからせつかく東海、黄海でさばつりをしようと思つて大型の船をつくつて出漁したのに、漁業ができなくなつてやむを得ず帰つて来た、こういう船の連絡について要した資金の返済の期限を延長するとか、あるいは利子の補給をするとかこういう問題でありますが、この点の問題につきましてはすぐにその立法手続をとるという段階までには至つておりません。これは目下非常にむずかしい問題がありますので、この点については、じつくり考えさしていただきたいと思うのであります。私どもとしては、とりあえずあつせん措置でやつて行こう、たとえば先般御承知通り漁業信用基金協会ができましたので、その基金協会を利用してない船につきましては、できるだけそれを利用させまして、協会の保証によつて銀行への信用力を高めまして、そうして期限を延長させるとか、あるいは低利の金融機関に借りかえさせるために政府があつせんするとか、いろいろそのほかに方法、があろうかと思います。個々の漁船によつていろいろ事情が違うかと思いますが、これはできるだけ個々の御事情を十分県庁とも御相談をして当りまして、私どもといたしましては、あつせん措置によりまして当該船についてのいろいろ金融事情の逼迫した状況を解決するように努めて行きたい、こういうふうに実は考えておるような次第であります。
  24. 遠藤三郎

    ○遠藤委員 ただいまの水産庁長官のお答えで、非常に誠意をもつてつていただくことを伺いまして、まことに欣快に思うわけでございますが、資金の問題であります。市中銀行から借りているものも相当ありますけれども、市中銀行にその支払いを延期するとか、あるいは利子の値引きをするとかいうことは非常に困難でありますから、これは系統機関を通して政府資金を流して、それにかえて参りまして、そうして政府の資金を流す形にして支払いの延期をし、利率の低下を考えて行く、そういうことを考える以外には手はないではないかと思うのでありますがどうかその点をひとつ十分御検討いただきまして、これまたいつときも早く御解決を願つて関係漁民に安心を与えてやつていただきたい、こう思うわけでございます。なお操業の転換、つまりかつお、まぐろの漁業権等を暫定的に与えて、生業ができなくて困つておる漁民に新しい分野を与えるということについては、まことにけつこうであります。ぜひこれは具体的に早く県と打合せていただきまして、個個の事情をよくごらんいただいて、それぞれかつお、まぐろ等の漁業権を与えていただくようにお願いしたいと思うわけでございます。どうぞよろしく願います。
  25. 清井正

    清井説明員 ただいまの点につきまして、最初に遠藤委員お話なつた点でございますが、この点もまことにむずかしい問題であると思うのであります。できれば遠藤委員お話なつ通りの方向で行きますれば非常に効果が上ると思うのございますが、いろいろな点で非常にむずかしい点がございますので、この点は十分考えさしていただきたいと思います。私どもといたしましては、とにかくできるだけの措置を講じまして、当該漁業者被害を少からしめる方向において努力をいたして参りたい、こう考えております。
  26. 吉武恵市

    ○吉武委員 水産庁長官がおいでになりますから、一点お伺いしたいと思います点は、李承晩ラインの問題が起りまして、実は西の方の水域においての漁業関係については、いろいろな問題が派生して起つているということを御了承願いたいのであります。と申しますのは、何と言つても、あの水域に集まる船は、先般もお聞きでありましようが、二千隻に及んでおり、漁獲高が年百三十億という大きな問題でありますから、なかなか簡単に引下れないそうかといつて今の状態では、そう無理をして出ましてもいろいろな問題があるというところで、帰るに帰れず、進むに進めないというのが実情であります。従いまして、その影響がどういう点に及んで来ているかと言うと、今までのいろいろな漁業区域というものがだんだん入り乱れて、たその日その日の漁獲をしなければならぬというせつぱ詰まつたところに行きつつあるのであります。これを放置されますといろいろな問題が出て来ると私は思う。これは現地をごらんになりませんと御想像つきません。すでにいろいろな出先同士の間にもめごとも起つているような状況であります。私はここでは詳しいことは申しませんが、そういう問題が起つておりますので、水産庁といたしましても至急に現地を御調査になるなり、これに対する適当な方策をお立てになりませんと、朝鮮と日本との間に漁業問題がいろいろ激化して来ると同時に、国内におけるいろいろな問題が起るという点を、私は希望として申し上げておきます。もしそれについて何らか御処置をお考えになつておられれば、御意見を承りたい。
  27. 清井正

    清井説明員 ただいまお話がありました通り、当該水域は日本でも随一の豊漁場でありまして、関係県も日本における主要漁業県でございますので、従つて関係漁業者の方々に対して非常な影響を与えていることは、お話通りであります。従つて漁業の秩序も逐次乱れつつあるというお話でございますが、そういうことも確かに起り得ると私どもも想像いたします。この問題は、私どもといたしましても、今後深甚な注意を払つて参らなければならぬと思うのでありまして、当該被害漁船、業者に対しますいろいろな措置を考えますと並行いたしまして、漁業の秩序につきまして今後深甚な注意を払いまして、今後の李承晩ラインにおける操業関係実情とにらみ合せてこの問題は考えて参らなければならぬ、こういうふうに考えております。
  28. 川村善八郎

    川村委員長代理 暫時休憩いたします。     午後二時五十七分休憩      ————◇—————     午後三時九分開議
  29. 川村善八郎

    川村委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。鈴木善幸君。
  30. 鈴木善幸

    鈴木(善)委員 休憩前の委員会で各委員から御発言がありましたところの拿捕漁船並びに操業不能になつてつておりますところの、他の漁業へ転換しなければならない漁船の代船建造の金融の問題、あるいは返還漁船改造その他金融の問題、なおすでに漁船の建造なり、あるいは仕込みのために他の金融機関から借受けをしておりまして、それの償還の時期に迫られておりますもの等に対する金融措置を急速に決定する必要がございますので、この際本委員会に金融に関する小委員会を設置せられたいと希望するものであります。  また漁船保険制度が普通保険と特殊保険との二本立てになつておりまして、零細な漁業者が二重に加入する点、今回保険制度がありながら未加入のものが非常に多かつた等の原因もそこにあるように思われるわけでありますのでこの漁船保険制度につきましても、また船員給与制度等につきましても、所要の改正を加える必要があると思うのであります。そういう意味合いにおきまして、これも本委員会に漁業制度に関する小委員会を設置されまして、この二つの金融に関する小委員会と漁業制度に関する小委員会は、その小委員の数を十五名程度とし、小委員長並びに委員委員長にその選任をおまかせするという動議を私は提出するものであります。
  31. 川村善八郎

    川村委員長代理 この際お諮りいたします。ただいまの鈴木君の動議の通り漁業制度に関する小委員会並びに水産金融に関する小委員会の二つを設置するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 川村善八郎

    川村委員長代理 御異議なしと認め、そのように決定いたします。  なおただいま該置するように決しました二つの小委員会の小委員及び小委員長の選任にそきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 川村善八郎

    川村委員長代理 御異議なしと認めます。それでは各小委員及び小委員長は後日公報をもつてお知らせいたします。  本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもつてお知らせいたします。それではこれにて散会いたします。     午後三時十三分散会