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石破説明員 大蔵省の千五百数十億という
数字は、
建設省だけでなく、お話の
通り各省の分を含んでおりますので、そのうちで
建設省を幾らということはまだ実は聞いておりませんので、その
数字がどうかということについてはお答えは申し上げかねますけれども、
建設省の被害報告額、査定見込額というようなものに関しまして、現在の
実情を申し上げたいと存じます。
建設省に今日までに
府県から報告のありました分を全部総計いたしますと、千四百六十億円ばかりになります。その
内訳は、いはゆる公共土木施設の
災害復旧所要額として報告がありましたのは、
直轄分にして七十二億、
補助分にいたしまして千三百九十七億、合計千四百六十九億という報告であります。それから
特例法によりまして
道路の修繕に要する
経費として県から報告いたしましたのが七十六億、それから
地すべり対策その他緊急
砂防事業費に要する
経費として報告いたして参りましたのが二百三十六億、それからこれも
特例法によりまして、農地は除きますが、排土に要する
経費として報告いたしましたのが百四十四億、それからこれまた
特例法に基くものでありますが、
水防資材を失
つたためにこれを補填するためにその
経費を国から
補助する
建前に
なつておるのでございますが、これに要する
経費として一億七千万。
住宅災害につきましても、これを滅失した民家の報告が正しいものとしてそれに
特例法を適用した場合、
公営住宅建設に要する
経費というものを一応算定しますと、三十九億。これらを合計いたしますと、先ほど申しました千四百六十億
程度に相
なつております。
それではこの査定状況はどうかということについて申し上げますと、公共土木につきましては過去何十年査定の経験もありますし、さらに被害報告後どんどん査定いたしておりますので、もちろん全部は完了いたしておりませんけれども、大体の査定見込額というものは、ある
程度の根拠は持
つております。過去の例によりますと、査定率は大体四割八分見当でございます。それによ
つて一応今度のを推定いたしますと、千九十億というような
数字に相
なつております。これは
補助金でございます。
直轄の分は、これも若干減ると思いますけれども、一応
建設省の出先から報告しておりますものを七十二億と考えておりますが、それを合計しますと、公共土木の
関係は千百六十二億であります。これは若干の違いはあると思いますけれども、まあ信頼の置ける査定見込額だと思います。
その次の、
道路修繕に七十六億という報告があ
つた次第でございますが、これはいかに考えましても非常に大きいものだと思います。目下査定中ではございますが、これが査定の結果どの
程度に納まるものかということにつきましては、まことに申訳ありませんけれども、現在確たる自信を持
つておりません。砂利道の補修に要する
経費を一キロ当り大体二十万円見当と考えますと、いかにもこの七十六億という報告は多いようでございます。これは幾らに査定になるかということは、ちよつと申し上げかねます。
その次の
砂防、
地すべり対策でございますが、二百三十六億の被害報告に対しまして一応査定いたしておりますが、四割
程度の歩どまりになるのじやなかろうか。これは相当推定が入
つておりますので、はつきり申し上げかねますけれども、四割
程度、つまり九十数億円
程度になるのじやなかろうか、かように考えております。
次に排土につきましては、百四十四億円かかるという報告が参
つておるのでありますが、これも先ほど申し上げました
道路修繕に要する
経費と同じような状況でございまして、過去にも実例がありませんし、まだ査定をいたしておりませんので、これがどの
程度に納まるか、どうも非常に申訳ありませんが、はつきりしたことを申し上げかねると思います。
その次の
水防資材の一億七千万、これはすでに支払
つたものを
国庫で補填するわけでございますから、よくその支払い状況を見れば査定できるわけでございますが、これもまだはつきり査定いたしておりません。従
つてどの
程度になるか、はつきり見当がつきません。
その次の
住宅、これは三十九億かかるとい
つておりますが、これにつきましては、実は十三号の分につきましては、まだ査定いたしておりませんが、西
日本の分は査定いたしておりまして、三十九億というのはそうひどい
数字ではありませんので、査定しました結果は大体三十六億
程度にとどまるのじやなかろうか、さように考えております。それらを合計いたしまして、どうもはつきりした合計が出せればよいのでありますが、公共土木と
住宅とははつきりしたものは大体見当がつきますが、その他の雲をつかむようなものと合計いたしますことは、かえ
つていかがかと思いますので、
建設省が被害の査定の見込額というものを締める点につきましては、ちよつとごかんべん願いたいと思います。はつきり申し上げられますことは、公共土木の査定見込額千百六十二億、若干は動きますけれども、これは大体その見当だろうと思います。
公営住宅の
建設所要見込額三十六億という
程度のものは大体この
程度でおちつくだろう、かように考えます。