○
池田(禎)
委員 私
ども実は御
承知のように、この
会期については、
召集されましたときに一箇月
程度ということを主張して参
つたのであります。それは私
どもとしては、今度の風
水害、
冷害その他の
災害関係の
予算をすみやかに議決いたしまして、そうして
被害地の
人々に対する
救済をいたすことは当然のことであ
つて、それは
政府の言うように、
短期のうちにやりたいということはま
つたく同感である。
従つて、それはそれで
けつこうだ。しかしそれをすみやかに上げて、しかる後に第二次
補正予算を提出すべきである、あるいは
予算措置を必要としないものでも、当然
国民の聞かんとし、また聞かなければならぬ問題は、
国会を通じて
政府が
意思表示をすべきであるということを主張して参
つたのであります。ところが御
承知の
通り自由党、改進党は、一週間あれば
短期救農国会だから
審議可能なりということを強調されたのであります。当時改進党の
諸君といえ
ども、私は一週間で
両院を通過するなどという
考え方は持
つておらなか
つたと思う。ただ改進党といたしましては、あるいは
自由党といたしましては、改進党の提唱に応じて、改進党としては一週間でも
けつこうだからというその
申出に対するこだわりがあ
つたのではないかと、ひそかに臆測するわけでありますが、そういうことは面子の問題ではない。われわれは、この
国会における
審議は、実質的に
もつと長期のものが必要であるということを主張して来たのでありますが、案の定かくのごとき
事態に相な
つたのでありまして、六日前にきめたことをすでに訂正しなければならぬということは、これは
国会における醜態であります。当時
議院運営委員会のいわゆるベテランと称せられる
人々はおらなか
つた。きわめて若い、未経験の
方々が集ま
つてきめたからであるというようなことを、あえて申し上げるわけではありませんが、しかしながら、大体
会期を一週間や
つてみて、また足りないから延ばさなければならぬということはこれがもし昔の
帝国議会なりせば、まさに
政治家としてその識見、良識を疑われるところであります。
会期を一日、二日
延長することはきわめて重大です。ところが近ごろの
国会は、そういうことが平気で行われておる。十五
国会あるいは十六
国会においてもしかり、十五
国会においては、
政府は、あるいは
自由党は、二週間で
けつこうだというのを、結局三十日も四十日も開かなければならぬように
なつた。前
国会においても、再び三たび
延長しなければならなか
つたということはこれはいかに
衆議院の
会期に対する
審議状況の
見通しが欠如しておるかということを天下に暴露したものであるといわなければならぬ。そういうことは、そのときそのときの御都合でや
つてはならない。私
どもの
要求の一箇月がもし長いということなら、それでは十五日で折合うか、二十日間でどうかというような話があれば、また実質的な相談に乗る用意もあ
つた。当時
理事会等においても、理を尽して、
ほんとうに
審議期間を必要とするもの、だけはやろうではないかというような、誘い水まで出したこともあります。それを今日に
至つて二日間
延長しなければならぬということは、私に言わせれば不見識きわまる。
国会の構成は、
両院をも
つて成り立
つておるのでありますから、
衆議院だけ一週間で通せばいいということはナンセンスであります。
参議院の
審議期間が必要であることは言うまでもない。のみならず、
参議院の
審議期間はどの
程度必要であるかということは、事前に打合せをしてくれという
申入れもあり、それは
自由党の
国会対策委員長にも申し入れたという証拠も十分あることです。
従つて、私は
議論のための
議論は申しませんが、こういうことは
悪例になります。私
どもは、
ほんとうに必要な
審議期間ということから一箇月を主張したのであります。
従つて三日などということでなく、少くともあと二十日
間程度の
延長を主張いたします。
従つて衆議院を通過した
予算、これはすみやかに上げて、しかる後第二次
補正をやる。その間準備が必要であるというならば、休会してでも第二次
補正予算案の提出を
要求し、かつまた
予算措置を必要としないものでも、現下の
内外の諸情勢を
総理大臣が
国会にみずから立
つて国民に報告する義務を負うものである。
従つて、
国会において敢然として、おそまきながらでもや
つていただきたいということを主張するものであります。今日の
延長問題に対しては
議論として言うだけでなく、将来のことからい
つても、また過去のことからい
つても、
ほんとうに必要なものだけは取上げるということで御
審議を願いたい。
従つて、私は三百などということはおつしやらないで、二十日
程度の
延長を
希望いたします。さらに私は、この際副
議長さんにも申し上げますけれ
ども、あなたはこれを
委員会に諮問するというだけでなく、
議長、副
議長として
審議の
状況を通じて見て、はたしてその
程度でできるかどうか、たとえば当初において一週間で
審議ができるかどうかというようなことは、
議長さん、副
議長さんは十分おわかりではなか
つたかと思う。しかるに、あえてそういう便宜的な方式をも
つて臨まれたということは、
国会統率の
責任者としていささか軽率のそしりを免れないとさえ思
つております。
従つて私
ども、その点においては
希望意見であると同時に、一つの将来の
前例ともなるので、過去の
悪例を一掃する意味からい
つても、
会期の再
延長というような不手ぎわなことをしないで、当初予想されたものだけは早く上げて、万やむを得ないものについてまで
延長するなというのではないのでありますから、その
気持だけは十分ごしんしやくを願いたい。これは
希望意見であると同時に、わが党の
態度であります。