○亀田得治君
大蔵省のかたが見えておりますから一言だけ
ちよつと御質問申上げます。恐らくよく答弁ができないのじやないかと思いますので、これは
一つ大蔵大臣なり
局長ともよく相談されて責任のある御算弁を適当な
機会にこの
委員会に
お願いしたいと思います。それは
大蔵省全体の
予算に対する見方がどうも何か直接生産に
関係のあるものとか、そういうようなことに非常にかたより過ぎておるのではないか、そういう方面の話はよくわかる。いろいろな大きな産業資本家なり、そういうところからの
要求、そういうことは非常に呑込みがいいようです。併しどうもいろいろな科学技術の問題とかそういう方面はまだものわかりがいいと思うのですが、こういう法務
関係のようなことになりますと、何か余計な金を出しておるのだというような気持がないかも知れませんが、何かそういうような気持が奥のほうにひそんでおるのではないか、こういうふうに私は思うのです。これは
一つ先ほどから出ておる
保護司の
手当の問題或いは人権擁護
委員の
手当の問題とか、或いは
民生委員の
手当の問題、そういうものを
一つ一つ取上げて見ても、何か非常にちつぽけな問題のように考えておられる。こういう点は私確かにあろうと思うのです。そうでしたとはおつしやらんでしようが、恐らくそういう気持があるのじやないか。大体
予算委員会なりそういうところで、私
どもいろいろ論議をいたしましても、何か大きな、金融問題とか貿易問題とか、そういうことは盛んに取上げられて来ますが、法務
委員会で問題にされるような
予算関係の事柄、こういうことはかいもく出て来ないのです。出て来ないということは、やはりこういう方面のことが
予算編成全体の立場から非常に比重を小さく考えていると、こういうふうに私思うのです、これは
一つ率直なところを、気持はあるけれ
ども実際上こうこうしてできないのだとか何とかはつきりとしたお答えをよく考えて責任者から
お願いしたいと思います。そういう気持は十分あるのだということでありますれば、その気持を活かすために私
どもももつと
国家予算の編成の内容を調べまして、ここにこういう無駄がある、から、例えば今宮城さんのおつしや
つたように、そういうものもまだあつちこつちにも三つや四つ転が
つておるはずです。それらのものを拾
つて又御参考に持
つて行くとかいうこともできるのですが、初めからそういう気持がなければ、これは何にもならない。その点
一つ率直なところをお聞かせ願いたい。で、これは十分反省願いたいのですが、例えば自分の
家庭のことを振返
つて見たらいいと思うのです。自分の
子供の教育費とか、それから自分の
子供が何か
不良少年に
なつた、こういう場合におけるその人の家計の金の使い方は、比率が随分
子供にかたよ
つているだろうと思うのです。現在日本の国の
財政が
保護司とかこういう
かたがたに出しておるようなそんなちつぽけなパーセンテージではとてもないはずだ。私国だ
つて一緒だと思うのです。そういう悪い人がどんどん殖えて存ば、結局はいろいろな生産の面とかそういう積極的な面がやはりそれだけ減らされて行くのですよ。自分の
家庭の経済であれば、それが直ちにわかることが、国全体と
なつて来ますると全く逆なお金の使い方がされるこれは非常に私納得行かんと思うのです。勿論
子供の世話とか教育とか、こういうことは現在の制度では
相当親なりそういうものが負担をして行くというふうな建前が強いですから、家計と同じような比率を
国家財政で出せということは考えませんけれ
ども、何といいますか、余りにも軽視し過ぎる。確かに
保護司のかたなんか少しまじめに
保護活動をや
つておられるかたは、随分個人的な負担までされておる。こんなことは随分酷だと思うのです。非常に経済的にお互いに余裕のあ
つた時代であれば、そういうことも続くでしようが、なかなかこういう時世に
なつて来ますると、そういう
一つの同情心といいますか、その人の善意、そういうことだけにこれは任していい問題じや絶対にないのです。私も五百円とか千円とか百円とか、こういう数字を聞いてこれは全くあきれているのです。でそういう観点から今後もやはりこんなような大体似たりよ
つたりのつもりで行くのか、これは非常に悪か
つたという気持もあ
つたけれ
ども、余りそういう点をつつついて来る考もおらないし、止むを得ずこういうふうにや
つてお
つたのだというのか、その点について
一つの責任ある考え方を、これは特に法務
委員会関係ではこういう問題が非常にやかましいわけですね。一般の社会保障制度に関連する
費用でありますれば、恐らく厚生
委員会とかそういうところでもいろんな御意見が出ておるだろうと思うのです。ところが法務
委員会の
関係のものは、そういう厚生
委員会関係などと又少し別な性質を持
つておるのですね、そういう方面が余り取上げられておらないのが
実情です。これは私非常に考えなければならない問題だと思いますので、
一つ基本的な考え方を十分まとめて一遍適当な
機会に私
ども聞きたいと思うのです。