○
政府委員(
前谷重夫君) そうでございます。
玄米トンです。その
玄米トンの
外米の欄と下の
砕米の欄と合せますと、
玄米トンとして百二万五千トンになるわけです。それが
精米トンとして現在
精米で入
つて参ります。
精米トンとして
考えると、両方合したものが九十六万七千トンになる、こういうわけでございます。そこで現在までのところ大体現在までの入着と、それから
買付数量を合せますると、この九十六万七千トンをほぼ達成できる、かように
考えております。多少買付けで少し未確定のものもございまするが、大体現在までに
輸入いたしましたものと、それから
買付済みのもので九十七万トン
程度十月末までに入着し得るという見込を付けておるわけでございます。で、その本年の
買入と
輸入と合せましてそれに
持越を加えますと、本
米穀年度におきまする供給は四千二百六十九万七千石になるのでございます。これに対しまして、
需要といたしましては、その欄にございまするように、
主食用といたしまして三千二百三十三万四千石が現在の二合七勺
ベースにおきまして必要なわけでございます。これは先ほど申上げましたように三月末までは
実績でございます。それから
加工用は百五十四万九千石でございまするが、このうち
酒用が九十四万石、そのほかに
味噌用、
ビール用等がこの
加工用の
内容になるのでございます。次の
減耗率は、御
承知のように
収穫或いは
入港から
配給までの
消費に当るまでの
減耗率を見ておるのでございまして、この
減耗率は一・二%を
考えております。
合計需要総計が三千四百二十一万九千石になりまして、
持越といたしましては八百四十七万八千石になるわけでございますが、この
持越が本年の十一月一日の
持越になるわけでございまするが、先ほ
ども御
説明申上げましたように、
内地米の七百六十万六千石の
内訳を申上げますると、そのうちの
古米が、七万七千トンと
予定をいたしておるわけでございます。で、
新米につきましては、昨
年度と同様に百二十万五千トン、八百三万八千石というものを本年のでき秋に、十月までに買う
予定をいたしておるわけであります。そのうち
消費といたしましては十四万トン、九十三万五千石
程度を食うということになりまして、昨
年度の
早食い上りは約三十万石
程度減らしておるわけでございます。その
意味におきまして若し本
年度の作柄が昨
年度と同様であり、又今後の
需要増等がないと仮定いたしますると、約三十万石
程度は昨
年度よりは楽にな
つておることになるわけであります。御
承知のように、この早場米の
早食いというのは、通例におきまして百万石を食うということは相当無理があるのであります。例年六、七十万石
程度のものが
計画されてお
つたわけでございまするが、最近におきましては、一昨年の
不作等の
事情もございまして、だんだんに百三十万石まで上
つて来たわけでございます。昨年の豊作及び本年の
収穫の成功などというふうな点を反映いたしまして、昨
年度よりは
早食いは三十万石減らしてもいいということにな
つておるわけでございます。
そこでこの本
年度におきまする
九州におきまする
水害による
減耗がどの
程度になるかという点で、先ず今次の
水害による
被害でございまするが、米といたしましては七千五百五十トンが
政府所有米の
被害でございます。そのほかに
販売業者の
被害が現在の
推定によりますると、八百五十六トンというふうに報告されておるわけでございます。合計いたしまして八千四百トン
程度の
被害、大体五万石
程度、これが
被害でございまするから、先ほど申しました
政府の
古米の手持が七万七千と申しましたが、約七万トンになるということが第一点でございます。それからもう一点は、
需要の面におけるもの、大体現在までにおきまして
推定と申しまするか、報告がありましたところによりますると、
応急用として炊出しましたのが三千五百トン
程度と
考えております。これは
需要としては純粋のプラスになる。それから今後
保有米が不足になりました農家に対する
配給をいたさなければなりませんので、これにつきましては、七月分は大体決定いたしたわけでございまするが、その
通りと申しまするか、八月以降の分を一応
推定いたしますると、大体七月から十一月十五日まで、
九州は御
承知のように取入れが遅れまするから、十一月十五日までの分を
考えますると、一万六千トン余りになるのではないかというふうに
推定いたしております。従いまして現在のところ今次の
水害による
需要増、それから
被害というものを
推定いたしますると、大体二万五千トン
程度じやなかろうかというふうに我々のほうでは現在のところ
推定をいたしておるわけであります。そのほかに先ほど申し上げました三千五百トンの応急米がございまするので、大体二万八千五百トン、約三万トン
程度のものがこの
計画よりもずれる、少くなるというふうな見込でおるわけであります。従いまして先ほど申上げました
持越の七万七千トンは三万トンほど切れますると、これは
持越として
九州各地のほうに対する
需要量といたしましては、それでは困るわけでございまするから、結局本端境期といたしましては先ほ
ども申上げましたように、昨
年度よりも早場米による
配給が約三十万石
程度減らしておりまするが、これを昨
年度程度に持
つて行くということによ
つて計算上一応辛じて本端境期が乗切れるのではなかろうか、かように
需給推算としては
考えておるわけであります。で、かようなことになりますると、本
年度におきまする作柄によりまして、この
程度の早場の供出が可能かどうか、
早食いが可能かどうかという点に、今後の
需給の面が端境期を乗切るといたしましては、かか
つておるわけでございます。
ついでに、
水害に関連いたしまして麦の状況を簡単に申上げますると、麦につきましては、
政府の所有の麦の
被害は二千トンでございます。その他のものが、これも詳細はわかりませんが、現在六県のうち約三県
程度しかまだ報告が参
つておりません。従いまして、その三県の分を見ますると、二百三十トン
程度にな
つておりまするから、これが倍と
考えますると、約五百トンということになりますので、この点は大した問題はないと
考えておるわけでございます。ただ御
承知のように本
年度の麦の作柄が昨
年度と比べて思わしくないわけでございますが、昨
年度は大体二千九百万石というふうな実収高にな
つておりまするが、本年の六月一日の際におきましては、二千九百万石をやや上廻るような予想にな
つておりまするが、その後統計調査部の調査によりますると、風
水害等によりまして約二百四十万石、これは玄麦石でございまするが、二百四十万石ぐらいの
被害が想定されております。従いまして見込は約二千七百万麦石になるわけでございまするが、この中には
収穫後の
減耗と申しますか、
収穫後の減収と申しますか、そういうものはまだ入
つてないわけであります。そういう点を考慮いたしまして、これはどの
程度になるかということは
ちよつとはつきりわかりかねるわけでありまするが、そういう点を
考えますると、更にこれ以上に減るのではなかろうかというふうに
考えておるわけでございます。そこでこれを麦全体の
状態から昨
年度程度の
需要があり、生産に対しまして昨
年度と同じ
程度の出廻りになるということで
考えて参りますると、小麦につきましては、昨
年度におきましては
持越が五十八万トン
程度政府が
持越してお
つたわけでございまするが、これが約二十万トン
程度に減る。勿論その点につきましては
輸入の点もございまするが、大体五十八万トンが三十九万
程度の
持越しに減るというふうに
考えられるわけでございまするが、併し三十八、九万、約四十万トンの
持越でございまするが、これも大体
需要量の三ヵ月分以上の
持越しになりまするので、麦の面につきましては、
需給上小麦につきましては心配はないのではなかろうかと
考えておるわけでございます。大麦、裸につきましては、先ほ
ども申上げましたように、
被害と同時に出廻り減、特に
輸入の減、昨
年度の
輸入実績は百十八万トンでございましたが、本
年度は御
承知のように百十二万トンというふうに
考えておりまするので、昨
年度政府の
持越が八十四万トンでございましたのが、本
年度におきましては五十万トン
程度になるのではなかろうか、又三十万
程度減ると思うのですが、
配給量と申しますか、
需要量から
考えますと、四ヵ月分以上のものを持てるのじやなかろうかというふうに
考えられまするので、麦の全体の
需給といたしましては、外麦、内麦総体として
考えますると、それほどの不安はないのではなかろうかというふうに
考える次第でございます。
以上簡単でございますが、本
年度の端境期までの問題、
九州の
水害等によりまする点を簡単に申上げたわけでございます。なお追加して申上げておきまするが、先ほど申上げました麦の
被害につきましては、
九州におきまする
水害の
内容はこれには入
つておりません。それが更に引かれて来るということを申上げておきたいと思います。