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説明員(
前谷重夫君) 宮本
委員の
お話御尤もでございますが、先般需給状況につきまして申上げましたのは、大体その当時といたしましては八月十五日の作柄を前提にいたしまして一応の需要計画を立てて御
説明申上げたわけでございます。併し御
承知のようにその後作柄が非常に変化をいたしておりますので、我々といたしましてもこれに改訂を加える必要を痛感いたしておりますので、検討いたしておるのであります。御
承知のように主体となりまする内地の
政府の買入が現在までのところ大体十県との間に話合いはいたしましたわけでございまして、今週から中心地でございます関東以西全部と話合いをするというわけでございます。御
承知のようにこういう作柄でございますから、我々も慎重にその点については県当局と折衝いたしておるわけでございますが、ただ単に供出
数量が幾らあるかということのほかに、まあ我々としてもいろいろな手を打たなければならんと思いますが、現実に供出
数量のほかに如何ほど集荷し得る可能性があるかというふうな点について、実は各県とも
お話合いをいたしたわけでございます。従いまして内地の集荷につきましては、供出の御相談をすると同時に、大体の県におきまして更にどの程のプラス・アルフアーの可能性かあるかというふうな点もいろいろ検討いたしておりますので、やはり或る
程度相当の府県との話合いが済みませんと、その見当が非常に立ちにくいということで、我々も実は焦
つておりまして、従来でありますと、昨年の傾向でありますと、大体十二月一ぱいに各県との話合いを進めたというのが実際でございますが、本年度はこれを繰上げまして、十一月の上旬には何とかその
見通しを持ちたいということで進めておるわけでございますが、その点は
一つ私たちもできるだけ早く勉強いたしまして、これは秘密会ででも御
説明いたしたいと思
つておりますので、御了承願いたいと思います。
もう
一つの外米の問題につきましては、実は私たちとしてはいろいろな手を打
つております。併しこれは具体的に申上げることは非常に海外の市況にも影響いたしますので、その際に需給計画と合せて御
説明いたしたらどうかということで
考えております。ただ荏苒としてその需給計画ができるまでの間、外に対して全然手を打たないということではございません。我々としてはできる限りの努力はいたしております。その点御了承の上もう少しお待ちを願いたいと思います。
それからもう一点は合成米のことでありまして、御
承知のように麦の利用といたしましてはこれは粉食というのが大体の
形態だと思うわけであります。併しながらやはり日本人の粒食に対する執着と申しますか、これは
相当強いから、小麦を消費する場合におきまして必ず粉食でなければならんということも日本の現在の食
形態として固執する必要はなかろう。そこで小麦を粒食の形で消費を進めて行くということも
一つの過渡的な
方法として、過渡的と申しますか、日本人の現在の食生活の
状態においては必要ではなかろうか、こういう
考え方を以ちましてそれを進めて参りたいという
考えでおります。と申しますのは、現在御
承知のように昨年度においても
相当の闇消費があるわけでございまして、これが幾部分でも、闇消費に合成米が代替すればこれは直接我々としても集荷の面に益するところが非常に大きいし、同時にこれが集荷が大きくなりますれば又将来の外貨
資金の節約というふうにも、将来の問題でございますが、廻り廻
つて来る可能性もありますから、これは
一つそういう
意味におきましてや
つて参りたい、従いましてこれを配給制度に乗せるというふうな
考え方を現在持
つておるわけではないわけでございます。合成米につきましては御
承知のように現在
食糧研究所といたしまして
一つの研究ができたわけでございまして、それは勿論過去の特許のものを土台にいたしておるわけでございます。その製法を進めて参ればほぼ米と同様なものができ得る、これは
カロリーの問題につきましては問題ございませんが、栄養価の問題につきましてはやはり澱粉を
相当多くまぜますると栄養価が落ちます。やはり澱粉をまぜる限度が栄養価の問題からするとあるのじやなかろうかと思います。そういうことを
考えまして、同時に澱粉の消化にもなりますから、これは融資斡旋等の
措置を講じまして、そうしてできるだけ進めて参りたいと思
つております。この進めて参りまする中心の
考え方といたしましては、我々としては特許権についてはこれを公開するような
措置をと
つて参りたい。と申しますのは、これは
政府が借りるという形になるかと思います。そうしてそれを公開して行くという形になろうかと思いますが、そういう
措置で運んで参りたい、同時に検査を行えば、これは農林規格法によ
つて検査を行いまするから、強制検査にはなりません。併し検査を受けたものを表示をいたしまして、検査を受けざるものと然らざるものとを区別をして、その点において
消費者が選択し得るような
方向へ持
つて行
つて、できるだけこういう新制品について不良品の出ないような
措置をとりたいと、いうふうに
考えておるわけであります。
あとは金融の斡旋をして参りまして、そうしてや
つて参りたい。現在ですと月二千トンくらいの
生産量にな
つております。いろいろ各
方面においても計画も聞いております。まあこれは
相当の能力になるのじやなかろうかと思います。そういう形によりましてこれを進めて参ることがやはり闇米消費を節約いたすことにもなります。同時に小麦なり澱粉なりの消費の新規用途にもなりますので、そういう気持で従来から進めておつたのでありまして、特にこの際の
凶作の
対策としても貢献すると思いますけれ
ども、それのために思いついたものではないということを御了承願いたいと思います。