○
北勝太郎君 そこがその意見が、見解が違うのです。大規模のものでも十分できるんだ、これは一村、一郡全部共同して、そうして火を焚く、煙を出すというこの
方法でやれるのです。私は北海道の寒いところにおりますから、しばしばこの体験があるのですがね。ところが今度の
霜害のことを聞いて、そういう予防があるにもかかわらず、一向やつた形跡がないとするならば、これはどうもその
一つの職務の怠慢か何かのように私
どもは思われてならん。北海道のような耕作面積の広いところでさえ実は予報がありますと必ず全村こぞ
つて、或いは全郡こぞ
つて、そして夜寝ずに付番をしてお
つて、焚き火をするときの合図をして焚き火をする。これが非常に効果があるのですね。そこで大規模だからできないということはない。殊に北海道のような大面積でさえできるのですから、本土の地では非常に耕作面積が狭いんだから、もつともつと稠密に焚き火をする場所をたくさんこしらえることができるのだ。そうすればこんな
被害がないのであるがと、こういう工合に思われるのでありますが、一向そういうことをやらずにおいて、そうしていわゆる人事を尽さずに、こういうような
災害を起したということは、私はこれはどこに責任があるのかと言いたいくらいな気持なんです。現にまあ一小
部分ですけれ
ども、この間の御説では、平塚ではあれは試作場ですか、試験地か何かで「わら」の焚き火をして、一
部分でさえ
災害を逃れておるというのだから、全部でやりさえすればできるのです。ただ暖かい地方でやるのと、いま
一つは余りにも時期はずれであつたためにこれができなか
つたのであります。注意が欠けたのじやないか。殊に私はこの頃北海道の新聞を見てびつくりしておるのですが、北海道の温床苗代、あれが
被害をこうむ
つておる。非常に大きな
被害をこうむつたということを書いておる。あれは障子を取
つてそこに置いてあるのです。そういうような予報があり、注意がありさえすれば、それはすぐかければいいんです。決して
被害なんか起るはずがない。そういう予防を怠るとか、或いは
指導を怠るというようなことが大きな原因じやないか、こういう工合に思うので、これもやつぱり私は
政府の責任じやないかと、こう思うのです。どういうお考えでありますか、伺
つておきたい。