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久保等君 更に先般も
ちよつとお伺いしてそれに対する御
答弁もあ
つたわけですが、公共的な
立場から
考えた場合に、PBXを自営にすることがいいかどうかという問題で、不経済な悪い面を一例に挙げ先般も御
質問をいたしたのでありますが、例えばPBXの電力の問題ですが、これらの共有の問題にいたしましてもむしろ直営でや
つておるならば非常に経済的に、多数の加入者のPBXについて、電源を共有して参るというような経済的な
運営ができるけれ
ども、併し自営でや
つて参ります場合には、そうい
つた面についても非常に不経済な施設をやるというような場合が十分あり得るわけです。これは東京都内でも相当具体的な鉄鋼ビル等については、そういう事例が現にあるようでありますが、そうい
つたことから
考えましても、やはりPBXの自営という問題について、幾多
考えるべき問題があろうかと思う。この点について言えば、確かにそうい
つた経済的に見て、大乗的な
立場から
考えて、不経済な面も確かにあるだろうと、いわゆる御
答弁があ
つたわけですが、そういうことも
考え、先ほど御
質問いたしているような
趣旨から
考えましても、私は少くともこのPBXの自営という問題については、十分に再検討される余地があるのではないかというふうに
考え、同時に又先般も
ちよつと御
質問いたしましたが、このPBXの自営の問題は、昨年の六月から
公衆電気通信法案が
国会にかか
つて以来、今日まで不変の態度で四回に亘る
国会に同じ問題が
法案として出されているわけですが、一番最初に出された当時は、まだ電気通信省という時代でありましたし、
日本電信電話公社法案、或いは国際
電信電話株式会社
法案という
法案が、
審議せられておる
国会にこの問題も同じように実は出されて参
つたわけです。
従つてあの当時、提案をせられた当時の状況と今日の状況ではこの提案をせられておる時期の問題からい
つても、相当事情の変更といいますか、情勢の変化があるわけであります。又少くともあの
公社法を実施して、やつと
日本電信電話公社法が実施せられて発足したばかりのときの
段階においては、
公社の
考え方或いは
郵政省の
考え方としては、少くとも電気通信
事業というものは従来の
政府事業でや
つてお
つた当時とは非常に違
つた、企業の自主性といいますか、公共
事業として従来
政府のや
つてお
つた面で幾多の批判される面は、是非公共企業体に
なつたこの際には
一つ払拭をしてや
つて参りたいというような
考え方を持
つておられると思う。
従つてPBXが、いろいろ
政府事業当時に批判を受けてお
つた批判は、相当今度のこの
公社法が実施せられた今日の
公社としては、いろいろ善処したいということで対策も先般出して頂いた資料の中ではいろいろ見受けられるわけです。そういう
状態の中にあ
つて頑として、
公社法が
国会にかか
つてお
つたと同じ気持で今回も御提案にな
つて参
つておる。頑として実は同じ方針で堅持されているということについては、
公社そのものの、私は全般的な電気通信
事業に対する
公社の真意のほ
ども若干私は窺われるわけです。というのは、
政府事業でや
つてお
つた当時と同じような
考え方で、将来PBX以外についても、やはり今後
運営して行くのではないだろうかということを、この
一つの問題から実は推測することも、あながち私はそううがち過ぎる推測ではないと思うのです。そういう点から申しましても、いずれにしても、何か非常にこだわ
つて、一度
国会に出したものはその後
公社の経営形態が変
つて行こうがどうしようが、とにかく飽くまでも方針としてや
つて行くのだという
考え方については、私はいささか余りにも固執し過ぎるのではないかという
考えをするのです。飽くまでも私はこの問題を非常にやかましく喋々いたしましたのは、電気通信
事業の本質的な性格、それから電気通信
事業の使命、そうい
つたようなものから、実は力説をいたしておるわけでありまして、これが
予算に見た場合には、電気通信
事業の何十分の一だとか、何百分の一という問題によ
つて問題を解決すべきではなくて、飽くまでも神経系統である電気通信
事業というものは、北海道の果から
九州の果までどこまで行
つても
責任体制が明確であるとか、電気通信
事業というものの統一性というものか確保されて行かなければ、電気通信
事業の円滑な
運営と迅速という電気通信
事業の使命は私は達せられないと思う。それはその一部はAというところでこれをや
つており、或るところはBというものがや
つておるという形で、
責任体制が確立しないのではないか。更に又今度のPBXを
考えましても、昨年来の経過をじつと眺めておりますと、その間非常に、
公社そのもの、それから通信
事業そのものに携わ
つておる者の経験に基く確信の上に立
つた提案というよりは、何かしらそれ以外の方面からの動きによ
つて情勢を作り出されて来て、
法案を
国会に上提せられて来るというような経過については、飽くまでも私
自体といたしましては納得できないわけですし、このことは直接通信
事業に携
つておられる従業員の
立場においても全く同じだと思うのです。又そのことが少くとも私は公共性のある電気通信
事業としては当然じやないかというふうに
考えるわけです。
従つて少くとも原則としての方針を或る
程度例外的に変えるというからには、相当な確信を持
つて、而も又万端の準備を
はつきり整えた上に立
つて私は変則的な
措置をとるということもこれ又止むを得ないと思うのです。ところが先ほど来の御
答弁によ
つても
はつきりいたして参
つておりまするように、そうい
つた方面については何らの対策がないと
言つてもいいほど、極めてその具体策を持たないままに、ただ資格試験だけはやるのだ、又技術基準を設置して技術基準によ
つて検査もや
つて行くのだという
程度の準備だけでは、残念ながら電気通信という非常に高度な技術と、それから非常にデリケートな通信という特殊なものを扱う
事業の場合においては非常に心配されるわけでして、私はそういう点から御
質問をいたしておるわけですけれ
ども、残念ながらどうも明確な御
答弁がないので、このPBXの自営の問題につきましては、もう少し検討を私
自体も内容の点について更にもう少し明確にしない限りにおいては、残念ながらどうも納得するわけにも行かないのでありますが、仮に八月一日から実施されるということになりますと、
あと数日しかないというような
状態にもな
つておるわけです。それで
監理官の御
説明では、八月一日から実施するので、当然それまでに準備を整えるのだと言われるのは、これは
法案の建前からそうならざるを得ないだろうと思うのです。御
答弁もそうならざるを得ないだろうと思います。飽くまでもそういう問題にとらわれるのではなくて、実際問題として、果して一体どうなんだという率直な御
答弁は残念ながら先ほどの御
答弁ではなされておらないというふうに実は
考えるわけです。なおもう少し突つ込んだ率直な御意見もお聞かせ願いたいと思います。そういう点で本日のところどうも私一人の
質問で独占してしま
つたきらいがありますが、一応本日のところ私それ以上突つ込んだ御
質問をいたしましてもどうかと
考えますので、このあたりで打切りたいと思いますが、なお私若干の
質問ございますが、この点は保留をいたしておきたいと思います。