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説明員(
梶井剛君) 外資のことにつきましても、最初五カ年
計画を立てましたときには
考えたのであります。大体外資を二百億
程度得られないだろうかと。それに従いまして
世界銀行の副頭取のガーナさんが来られましたときにも、一応
公社の
事業の現状を英文で書きまして持
つて参りまして
説明をしておきました。併しそのときの話では外資は容易に得られないということがわかりました。いずれ今後機会を見ましてその折衝を進めて行きたいとは
考えております。又そのほかに最近電力会社などの外資には外国から機械を購したときのその代金の延べ払いのような
状態において外資導入をしておるように見られます。
従つて私どもも戦時中に発達しました新方式の機械につきましては外国から購入しなくちやならんものもございます。例えば例で申しますと、最近の自動交換は、今日本で使
つておりまするストロージヤー、即ちステツプ・バイ・ステツプ・システムはもうなくな
つております。クロスバー・システムに
世界がだんだん転換されつつあります。現在のステツプ・バイ・ステツプは、
東京に
加入者が五十万になりましたならばもう行詰
つてしまう、動きがとれなくなるということが目の前に見えております。その
状態で現在の旧式のものを
増設して行きますことは、
あとで取り替える場合に非常な
経費を要しまするので、我々としてはできる限り早い機会においてクロスバー・システムを取りあえず導入して行きたい。それがためには最初にアメリカからその機械を買
つて来ようという
考えでおります。又マイクロ・ウエーヴにつきましても、現在
東京・
大阪間に
公社といたしましては実行に移
つております。併しそのマイクロ・ウエーヴ
そのものの優秀さということにおきましては、日本の研究はまだ欧米のそれに遠く及んでおりません。
従つて我々といたしましては、或る
区間に対して欧米のどれか新らしい方式を導入することによ
つて、日本のマイクロ・ウエーヴ・システムを更に進歩せしめて、将来におけるマイクロ・ウェーヴの
計画を日本の、つまり国産によ
つて実行可能になるようにしたい。
従つてそういうものを導入いたしますところの代金をアメリカの銀行から借りまして、そうしてこれを何年間の延べ払いですることができないだろうかということで、或る銀行の
東京支店にその
考えを申しました。そうしてその際に向うの意見といたしましては、それは非常に可能性のある話である。
従つてこれは本店にすぐ話してみようということでありまして、その後事実具体的にまだ輸入するところへ来ておりませんものですから、我々のほうも余り急いで返事をもらいに行かないのでありまするけれども、これは電力会社の例を見ましても、非常に可能性があるのであります。若しかような外資が得られたならば、この
計画の上に更に追加して、外資によ
つて得たところの
資金を更に
拡充に使
つて行きたい。現在の
電話拡充計画は先ほど申上げましたようにむしろ小に過ぎるのでありまして、
資金が得られたならば、それ以上に一歩進めて
拡充すべきではないだろうかという
考えでおるわけであります。