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政府委員(阪田泰二君) 軍港都市の転換工場の
貸付料のお話であると思いますが、これにつきましては、いろいろと軍港都市のほう、或いはその転換工場のほうから、
貸付料或いはその工場の経営の状態等につきましてお話も伺
つておるわけでありますが、それらの工場の
貸付使用料につきましては、場所によ
つていろいろ事情も違
つておりますし、又土地の場合とか建物の場合、機械の場合、多少事情が違う点もございますが、現在といたしまして、当初の
貸付料がかなり低い水準に、いろいろの事情も考慮されたわけでありましようがきま
つておつたわけですが、やはりこの
貸付料につきましては、その建物なり施設の状況等に十分即した
貸付料をきめなければならないことは勿論でありますが、やはり一般に
貸付料の時価と言いますか、相場というものがありまして、やはりこれに
従つて毎年改訂をして行かなければならないものであります。それでこの
貸付料の
基準につきましては、実はそういうようなことで毎年改訂をいたしますると、改訂いたしまする結果非常に急激に
貸付料が殖えるものがあるというようなことがございまして、昨
年度一昨
年度、激増するものにつきましては、或る
程度以上の増加は頭を切ると言いますか、制限いたしまして押えて参つたわけであります。二十八
年度におきましては、大体そういうことももうやめていいのじやないかということで、時価によ
つて貸付料を測定するという原則に戻るという方針で現在進めておるわけであります。ただいろいろ軍港のほうの事情等を拝聴いたしておるわけでありますが、何といたしましても、軍港の施設は昔軍の施設として使
つておつたものをいろいろ平和的な用途に活用するわけでありますから、立地条件或いはその施設の構造その他におきまして、本当にこれもまあ何と言いますか、企業的な採算ベースで扱うといたしますると、かなり能率と言いますか、利用効率が落ちる。従いましてそれを使用する場合にも単にそういう時価、そういう建物そのものの時価とか、構造等から見た建物施設等のそういう外形から見ただけの使用料、
貸付料では実情に適しないというような点が確かにございますので、その辺のところにつきましては、でき得る限りそういう軍港の特殊の事情というものを考慮いたしまして、
貸付料を定めるということをいたしまして、これは個々の問題につきましては、いろいろそれぞれ事情があるわけでありますが、具体的に個々の転換工場のほうと話合いをいたしましてきめておるような実情であります。二十八
年度の
貸付料もこれからきめまして調定いたすわけでありますが、そのような
考え方で十分そういうふうな転換工場の特殊事情、殊に最近のそういうような転換工場の経営の状態、趨勢等々も十分に伺いましてそういうことも考慮に入れた上で最後の決定をいたしたいというふうに私どものほうとしては進んでおるわけであります。