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参考人(
柴野和喜夫君) 第一点でございますが、
誠意を示したかどうかと言われますと、どうも私からお答えをいたしにくいので御判断を願わなければならないかと存じますが、先ほど冒頭にも申上げましたように、努めて己れを殺し、民意を上達し、又
政府の意のあるところを村に伝達し、お互いに御理解を願
つて行くという方向に対しては、県としては全力を尽して来たつもりでおります。第二に、
責任を回避した云々ということがございますが、これも見方の問題でございまして、甚だ私から申しにくいのでありますが、私は私なりの努力はして来たつもりで私はおるのであります。その努力というものが直ちに口に出し、形に現わすだけの努力でありませんので、あらゆる角度から、先ほど
委員長の言葉の中にあ
つたように円満に解決するという方向について努力をいたして来たというふうに私は信じておるつもりであります。それから第三に、或る特殊の
政党が煽動したのじやないか、或いは外部のものが煽動したのじやないかということでありますが、これも又極めて主観的な問題でありまして、私が今
知事をいたしておる
立場から、これをどうこうと臆測がましいことを申上げることは、甚だ言いにくい点があることを
一つ御理解願
つて、十分御判断を、
青山委員には
地元でもございますので、御判断が願えるかと思
つておりますので、
一つ御理解願いたいと思うのでございます。第四に、村の
当局の意向はどうであ
つたかということでありますが、これは恐らくは
日本中の多くの人々が、殆んど全部と言
つて過言でないかと存じますが、ここへどんどん弾を射たれて、それが非常に嬉しいという人間はおらないのであります。ただいろいろな
立場から、国家の
立場なりその他の
立場から、その嫌なことをもどの
程度呑んで行くことが我々の義務であるかどうかという点で、お互いの見解の相違が出て来るのでありまして、従いまして真正面からのお尋ねに対しては、
村当局は心から
反対であ
つたと申上げるほかないかと私は考えておるのでございます。それから第五に、或る特種な
政党の煽動云々ということでありますが、これは私は一々見ていることではありませんが、恐らくは今の
日本の
政府のあり方というものに根本的に相容れない見解を持
つている特殊の
政党としては、この
運動というものは
政府の思う
通りに行かないことを望んでいるということは推測に難くないと私は思うのでありますが、
一般的な風評によりますれば、これらの言動というものは相当大きな作用をなしているように
一般の人は言
つておりますが、但し私が
責任を持
つて、それがどういう点でどう
なつたかということは私申上げることができないと考えております。御了承を得たいと思います。なお村のあり方の問題でありますが、これも極めてデリケートな問題でありまして、例えばあそこの
河北潟に約一千三百町歩ぐらいの田畑ができるのであります。恐らくこれに河川改修その他の、恐らくは
石川県が望んでもできないようなものがそこで起る。今又
政府が現に
予算として計上している砂丘地の開発の総
予算は全国に対して五千万円しかない。これに対して二億以上の金を入れてやるということでありますから、殆んど百年河清の仕事ができるというような見方からすれば好ましいのじやないかという議論も立つのでありますが、この点は田舎というものは必ずしも利益だけで判断するものではございませんので、極めてデリケートな点がありますので、それぞれの人々によ
つて見解が違うかと考えますので、その点御了承を頂きたいと思います。