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説明員(
山口伝君) その後
海上保安庁は、引続き
巡視船五隻を以ちまして済州島
方面海域を警戒続行せしめておりますが、
水産庁監視船と協力して無論
操業の
維持に努力いたしますと共に、
拿捕及び
紛争等の
事故防止に努めております。
前回に御
報告申上げました以後、即ち十二日土曜日の午前八時から十四日、即ち本日の午前八時までの二日間に亙ります間の判明いたしました
事件は、
拿捕されたものはございません。
臨検、
退去を命ぜられましたものが十五隻となつております。以上によりまして、九月中の累計は、
拿捕三隻、
臨検等五十九隻ということに相成ります。九月十二日、即ち一昨日でありますが、一昨日の午前六時、現場におきまして
韓国軍艦三〇四
号艦長と会見しました
巡視船「へくら」は、従来
通り李承晩ラインは不法なものであり、
日本漁船の正当な
操業を脅すことのないよう、従来
通りの申入を繰返しておるわけでありまするが、
相手側は依然として、
退去させることは続行する、反抗しない限り武器は使用しないが、一回警告をして再侵入する
漁船に対しては、反抗したものとみなして釜山に連行する旨発言をいたしております。従いまして、現在では
日本漁船も大半は同
海域から待避しまして、
李承晩ライン内で
操業しているものは
至つて少く、
巡視船からの種々の
報告を総合いたしますと、十二日の夜は
ライン内に約三十隻、
ライン外に約百五十隻、翌日の十三日の夜から本日、十四日の未明にかけましては、低気圧の来襲により荒天のためとも思われますが、
ライン内に数隻の
操業漁船を認める程度であります。九州各地域におきまして十三日十二時現在、調査した結果によりますると、漁場にあるものは
日本漁船三十七隻、入港して来たものが十六隻、待機いたしておるものが六十八隻、出港したもの三隻という状況であります。
次に
韓国艦艇は依然として同
海域内の遊弋を続けておりまして、
退去措置を講じておりますので、抵抗しない限り
拿捕連行はしないとは言つておりまするが、事実上
李承晩ライン内における
操業は不可能な状態に立ち至りつつあるわけであります。
海上保安庁としましては、今後も引続き
水産庁の
監視船と相協力して、
巡視船は五隻を行動せしめまして
操業の
維持に
努力はしで参ります。でき得る限り
拿捕その他の
不祥事件の
発生防止に努めまする考えでおります。なお、事態の推移に備えまして、最寄りの基地に更に
巡視船三隻を待機せしめているのが現況でございます。
以上二日間の大体の経過を御
報告申上げます。