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政府委員(
伊關佑二郎君) 新らしい要求で今ありますのは、博多湾の場合はすでに何カ所かあるわけでありますが、それが狭いから、もう一カ所ぐらい水上飛行機の発着と言いますか、言
つておりますが、私のほうはあそこは何カ所かや
つておりますので、これ以上は無理だろうというので、こいつは断わるつもりで今のところはおります。そのほかには、もう少し詳しく申しますと、先に飛行場がございまして、飛行場はなぜそういうふうに問題になるかと申しますと、飛行機の性能が変
つて、従来の五千か、六千の滑走路ではいけない。これを成るべくできるだけ延ばす。これはジエツト機を使うようになりましたので、飛行場はこういうふうに……。
演習場につきましては、青森県で岩木山と申しますか、あるのでありますが、これは従来ありました関根というところに
演習場があるのでありますが、これが少し狭い。一箇連隊の演習をするのには狭いというので、替えられるものならば岩木山のほうに替えてもらえんかという程度の話でありまして、これはもう非常に土地が
地元の受ける影響が大きいという点をよく考究いたしまして、そして無理であるならば取りやめようかと思
つております。それから今の妙義、浅間と申しますのは同じでありまして、妙義のところに学校を作りまして、そしてあの川辺で以て四週間山登りの訓練をし、四週間目の最後に浅間に三日ぐらいのあれで行軍をいたしまして仕上げをするという同じものなのであります。これは新らしいものでありますが、これは朝鮮事変の経験に鑑みまして、殊に日本の地形等に応じましてやはり山岳戦の訓練が必要だということで、新たなものとして出たものです。そのほかに新たな要求というのは余りないのでありますが、一つはレーダーの基地、これはなぜ今までこういうものが遅れてお
つたかと申しますと、やはりこれを動かすのにはかなりの非常な技術的な訓練を要する。それで動かす兵隊の数も定りなか
つたという点もございましようし、又レーダーというものが非常に精巧なものであ
つて、そうなかなかたくさん
アメリカでもできないのですが、数が間に合わなか
つたという点もありまして、逐次これが機械ができ、そして人員が充実するにつれ、レーダー網を張
つて行こうとする。この要求が今後も多少あるかも知れません。