○
武藤常介君 先方の
衆議院の小
委員会との
折衝の
経過を申上げます。先般本
委員会並びに小
委員会におきまして
決定いたしましたところの
申合せ事項、又
法律案の要項、この
二つが
決定されてお
つたのでありまするが、先ず第一にこの
法律案といたしまして
基金の
補助、それから第二の
損失補償、この二件の問題を
衆議院のほうと
折衝いたしましたが、
衆議院のほうでもやはりこれと同じようなことを大体
決定いたしまして、
大蔵省並びに
企業庁のほうに交渉いたしましたところが、それは到底容れることができないからこれの
代案を以てしてくれと、こういうことになりまして、むしろ
衆議院のほうではその
代案を以て我々
参議院の小
委員会において
懇談をされたような次第でございます。その
懇談された
内容を概括的に申上げまするというと、この
損失補償、この点に対しては
中小企業の
災害復旧に関する
中小企業信用保険法の
特例に関する
法律案、こういうものを出して参りまして、その
保険法によりましてこの問題を
改正しようとこういうことでございます。その結果はどういうふうであるかというと、第一は
災害復旧資金の借入にかかる
保証については、
保険金額の
保険価額に対する
割合を百分の七十とする。これは今日まで百分の六十であ
つたものを百分の七十にするとこういうわけでございます。それからいま
一つは、
災害復旧資金の
貸付については、
保険金額の
保険価額に対する
割合を百分の九十とすること、従来は百分の八十でありました。この
二つによりましてこれを救済しようという案であります。この案は御承知のように我々が先にきめました案とは相当の隔りがありますので、どうしてもこれを拒否しようというので
大蔵省並びに
企業庁のほうとも
折衝いたしたのでございまするが、それはなかなか容れるところとなりません。現在の小
委員会の
態度といたしましては、先ず以て官庁がどうしても拒絶するものを、仮に
法律案を
作つてこれを提供いたしましても、この執行の点に
行つて支障を来たすのではないか。こういうところから先ず以て
衆議院の側のほうの案を受入れたほうがよかろうというのが現在の
程度でございます。
それから又
地方公共団体が
信用保証協会の
基金を増額した場合、その二分の一を
補助するという、この
法律案を作るわけでありましたが、これもなかなか容易ではありませんので、これに対しましては
要望事項を追加してこれに代えようというのであります。その案を一応読んでみます。
今回の
西日本水害により
中小商工業者は甚大なる
損失を蒙つている。
参議院においては先般国民金融公庫一〇億円、
中小企業金融公庫(開発銀行)二〇億円の新規融資を
申入れたが、これを最低として
政府はこれら罹災者の復興を助けるため
資金需要のある限り別枠の低利
資金を豊富に供給し、一般
中小企業金融に
支障を与えることなく
災害地の復興に資するよう特段の措置を講じられたい。
こういう要望書を出してこの問題を解決しよう、こういうふうな段取りでありまして、なおその当時
委員の永岡君からも大分強調されまして、
中小企業者に対して
利子の補給というようなことをしないということになれば、
中小企業者に対して国も議会も盛んに、今日はこれを振興するとか或いは救済するということを叫びながら、如実には更に表われないのではいかというので、この問題を強く実は主張いたしたのであります。結果といたしましては現在そういうふうでございます。
なお、昨日以来小
委員会としていろいろと心配いたしておりますことは、たまたま小
委員会でも、私鉄の
補助は今回は見合せよう、こういうことにな
つたのでありまするが、突如としてこの
補助が問題と
なつて持ち上つて参りました。かような相当の企業家の大企業が
補助せらるるならば、
中小企業のほうにも又特段の考慮を払わねばならんのではないか、こういうことが問題に
なつて参りました。その間公共であるというようなことが或る條件でありまするが、この公共という問題を楯にとるということになれば、他にもまだ公共の団体がある、こういうふうなことで今考慮中でございます。
只今決定いたしましたのは以上のような事情であります。
なお私
ちよい
ちよい欠席いたしておりますので、補足するような点も又出て来るかもわかりません。その場合には永岡
委員さんからもいろいろ申上げることにいたします。