○松岡平市君
政令が確実にきまらんために予算が確定せぬ、これは尤もなことであります。なお
あとで
お話しいたしますが、特に母子福祉資金の予算のごときについては大変困難な事情にあることも
承知しておりますけれども、少くともここで大蔵
大臣がこの
災害復旧のために必要なる経費ということで読み上げた一千七百八十何億という
数字の中には全然こういうものは入
つておらないという事実を一方に考えられて、そうして一方に国の補正予算を組む財源が非常に窮屈であるということを繰返し大蔵当局は言
つておる。それからすでにいろいろな
質疑応答で明らかにな
つたのですが、
大蔵省は各省に向
つてすでにきま
つておる本年度予算の節約を命じておる、或いは事業の切替等も
要望しておる、こういうことでありますというと、これらの予算は総額において非常に多額でない。
簡易水道のごときもだんだん拡
つては参りますけれども、幾ら拡が
つても国の支出するものは十五億か二十億にとどまる程度のものではないかと思われるし、母子福祉資金の額においてもこれはもう一遍
あとで明らかにしますけれども、従来の厚生省のやり方から見れば、何十億という金にならない。そうするというと、こういうようなものは厚生省のすでに配賦された予算をやりくりして片付けろというようなふうに
大蔵省に扱われる危険が非常に濃厚に
なつて来ますが、私たちはこういうものは若し厚生省のすでに配賦された予算において十分
災害地の
要望に応え得るだけの措置を講じて頂けば、かれこれ申上げる必要はないのでありまするけれども、予算の実情から見てそれらは甚だ困難なのではないかとも考えられる。そうすればこういうふうな割に目立たない、即ち
災害として土木だとか、或いは農地だとかいうような非常に目立
つた災害でなくて、而も実際において母子福祉資金の僅かな助力といいますか、
災害罹災者に対する助力、
簡易水道というような現在飲料水に困
つておるものを何とかしてやらなければならんというようなことは非常に部分的であります。そういうようなものについて十分なる
施設が行われないという非常に大きなものにかくれてしまうという危険があるのです。厚生省としてはこういうものについては特段に努力をして頂いて、十分大蔵当局と御
折衝願いたい。我々
委員会といたしましてもこういうものを特に二十七の
立法のうちに取上げて
立法いたしたゆえんのものをよくお考えを
願つて、こういうものが簡略に取扱われないように、而して
最後において予算がほんの申訳的に出るというようなことのないように、
事務当局としてはもう少し月末までには補正予算が組まれるのでありますから、十分なる御努力をお願いしたいと思うのでありまするが、
事務当局といたしましてこれらのものについては十分なる予算を獲得し得る
余地があるかどうか。そういう見込を持
つておられるか。今言うように
政令の
基準さえきまれば、それはいいとして、取り得るという御自信があるかどうか、もう一遍お聞きしたい。