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1953-06-22 第16回国会 参議院 図書館運営委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年六月二十二日(月曜日) 午前十時二十七分開会
—————————————
出席者
は左の
通り
。
委員長
高橋
道男
君 理事 岡田 信次君
野本
品吉
君
委員
大谷 瑩潤君
徳川
頼貞
君
藤野
繁雄
君
安部キミ子
君 竹中 勝男君 八木 秀次君
国立国会図書館側
館 長
金森徳次郎
君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
国立国会図書館図書複写規程
○
国立国会図書館職員定員規程
の一部 を
改正
する
規程案
○
国立国会図書館支部上野図書館組織
規程
の一部を
改正
する
規程案
○
国立国会図書館物品取扱規程案
○
国立国会図書館図書物品取扱規程案
○
昭和
二十八年度七月
分国立国会図書
館の
暫定予算要求
に関する件
—————————————
高橋道男
1
○
委員長
(
高橋道男
君) それでは
只今
から
図書館運営委員会
を開会いたします。 公報によ
つて
御通知いたしました
国立国会図書館図書複写規程
、これは
事後審査
であります。
国立国会図書館職員定員規程
の一部を
改正
する
規程案
、
国立国会図書館支部上野図書館組織規程
の一部を
改正
する
規程案
、
国立国会図書館物品取扱規程案
、
国立国会図書館図書物品取扱規程案
、この
五つ
の
案件
につきまして、先ず
金森図書館長
から
一括説明
を聴取いたしたいと思います。
金森徳次郎
2
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君)
只今
お手許に出ておりまする
五つ
の
議案
につきまして順次概略の御
説明
を申上げたいと思います。 第一に出ておりまするのは
国立国会図書館
の
図書複写規程
でございます。
図書館法
の二十一条第一号に、
国立国会図書館
がその集めておりまする
資料
を
複写
によ
つて一般公衆
の
使用
並びに
研究
の用に供することが定めてあります。
従つて
今までにおきましても各方面の
要求
に対しまして便宜を
図つて
はおりましたけれ
ども
、最近におきまして漸次その
分量
が殖えて来る傾向にありまするし、且つ又御
承知
のようにP・
Bレポート
の
資料
が大量に購入せられまするに伴い当然に又相当大量の
複写
の
要求
が予想されて来るわけであります。のみならず
図書館資料
の
複写
につきましては、
図書館
みずからが
複写
をするのではなくて
図書館
の
利用者自身
が
自分
で
複写
をするというような途も
外国
の
図書館
の事例には現われておるようでありまするので、この際これらのものにも応ぜられまするように総合的な
複写規程
を
制定
をしたわけであります。これを施行いたしまする時期等をきめまするにつきましてもいろいろ考えました。
複写
をいたしますれば、
自然料金
を取るということにな
つて
来まするし、
料金
を取るにつきましては、
会計年度
の
関係
もございまして、それに今としては少しく様子が変りましたけれ
ども
、当時P・
Bレポート
が前年度内に到着して大量の
複写依頼
があるであろうというような予想もいたしておりましたので、これは四月一日から実施いたしまして、
従つて
この
委員会
の御
承認
は事前には得ておりませんので、ここに
事後承認
をお願いいたすような順序に
なつ
たわけであります。 それから続きまして、
議案
の第二の
国立国会図書館
の
職員定員規程
の一部を
改正
する
規程案
でありまするが、これはその次に出ておりまする
議案
第三、
国立国会図書館支部上野図書館組織規程
の一部を
改正
する
規程案
というものと、
名前
は、一方は
定員規程
、他方は
組織規程
と
違つて
はおりまするけれ
ども
、今日
改正
しようといたしまする
内容
は、いずれも
職員
の
定数
の
改正
を
内容
とするものでありまするので、一緒にいたしまして御
説明
をさせて頂きたいと思います。御
承知
のように
国立国会図書館
は、
図書館法
の定むるところに従いまして各般の
図書館奉仕
を行な
つて
おりまするけれ
ども
、だんだん
業務
が発展をするに伴いましてその
内容
も複雑になり、又仕事の
性質
も相当高級なものにな
つて
参りました。そこでこれらの
業務
を担当いたしまする
職員
の中には、相当の学識を持ち且つ
経験
を深めて、その給与は漸次昇格はして行きながらも、
各種職別
の
定数
に制約がありまするために、古い
制度
で申しまする三級官でありまするところの
主事
の職名を名乗
つて
おる者が相当多数あるのであります。そのことは、これらの
職員
の
業務
の意慾を萎縮させるという傾きもありまするし、又対外的な活動にも
支障
がありまするので、
職員
の全体の
定員
に何らかの
増減
を加えないでおいて、その
内側
におきまして、
主事
の
定数
の一部を減しまして、そして
司書
、
調査員
の
定数
を増加いたしまして、
図書館
全体として見ますると、
中堅職員
の比重を強化して行くというのがこの
改正
の
要点
であります。
従つて
この
規程
の中に現われておりまするように、
中央館
につきましては、
主事
の
定数
四十六名を減じまして、その
入り替え
として
司書
の
定数
を二十一名、
調査員
の
定数
二十五名を増加する
計画
であります。又
支部上野
の
図書館
につきましては、
議案
第三の参考の
通り主事
四名を減らしまして
司書
四名を増加しようとするものであります。繰返して申しますけれ
ども
、
職員
の
定数
は
一つ
も
増減
をいたしませんけれ
ども
、その
内側
におきまして幾分
地位
の低いものとされておりまする
名前
の
職員
の
定数
を減らしまして、幾分
地位
の高いものとされておりまする
職員
の
定数
を増加するというのがこの
改正
の
趣旨
であります。上げまするが、
国立国会図書館物品取扱規程案
、それから次に出ておりまする
議案
第五の
図書物品取扱規程案
と関連がありまするので、
議案
第四と第五とを一括して御
説明
を申上げることにいたします。 先ず
物品取扱規程
は、
昭和
二十三年に
図書館運営委員会
の御
承認
を経まして、
制定
して
現行
の規則としておるのでありまするが、それと
内容
におきましては殆んど大いなる変化はございません。ただ現在の
規程
と違いまするところは、
支部図書館
が設置せられて来ましたのに伴いまして、その
支部図書館
にも
物品出納命令官
、
物品会計官吏等
を置き得るように
規定
を設けまして、
従つて
第三条の第二項、第四条の第二項にそういう
趣旨
の
規定
を設けました。それから
物品
の
保管責任
につきましては従来幾分不備でありました点を明確にいたしまして、
亡失
、
毀損等
の際の
処置
につきましてもなお明瞭に
規定
いたしました。そのようなことが主要な
改正要点
でありまして、他は従来のものの条文の整理を行
なつ
たという
程度
のものであります。
議案
第五の
図書物品取扱規程
は、
現行
の
図書物品取扱規程
が、これも
昭和
二十三年
制定
のままでありまするけれ
ども
、
図書館
にある
資料
は
一般
の
官庁
において
取扱
われまするところの
事務用
の
図書
と違いまして、いわば
職業用
のものというような
性質
のものでありまするし、その数量におきましても、使い方、
取扱
次に
議案
の第四について御
説明
を
申い
におきましても特殊の
性質
を持
つて
おるものでありまするから、現在の
規程
でもそれ相応の注意は払われておりまするけれ
ども
、
制定
以来数年間の実施の
経験
に徴しまして、幾分不適当な
規定
があり、そこでこれらの
規定
、例えば現在の第四条の
図書
の
原簿様式
による
出納
の
登記
の
規定
、或いはこれの
登記
の省略の
規定
の欠如というようなことにつきましては、会計検査院ともよく協議をいたしまして、実は今までも幾分適当な
処置
もと
つて
おりましたが、今回
物品取扱規程改正
の機会に
図書物品取扱規程
につきましてもその
改正
を行なおうとするものであります。 本
改正案
の主な点につきまして本文について順次申上げますると、第二条におきまして
国会図書館法
に基きましてこの
規程
で
取扱
つて
おりまする
図書
というものの定義を明らかにしております。又第三条におきましては、迅速な
図書館奉仕
ができますように、
図書
の
出組
に当りましての
登記
の問題を適正、迅速に処理できるようにしております。第六条におきまして従来内規のみでや
つて
おりました各
部局
の
図書
の
取扱主任
というものをこの
規程
の上に明文化させまして、その
責任
を明らかにしたのであります。第四章といたしましては、独立の一章を設けまして
図書
の
保管責任
についてこれを明らかにいたしまして、特に
図書
の
亡失毀損
に関します
処置
について第十四条で
規定
をいたしましたこと等が
改正
の主なる点であります。 なお附加えてお願いいたしたいと思いますることは、それはこの
原案
によりまして、
国立国会図書館物品取扱規程案
の
附則
のところへ持
つて
行きまして一
項目
加えまして、つまり
附則
の第二項になるものとして一
項目
を加えまして、
国立国会図書館物品取扱規程
、
昭和
二十三年十二月十日の
制定
は、この
規程施行
の日から廃止する、こういう一
項目
を加えさして頂きたいのであります。 それからなお次の
国立国会図書館図書物品取扱規程
の
附則
におきましても、その第二項として、
国立国会図書館図書物品取扱規程
、
昭和
二十三年十二月十四日
制定
は、この
規程施行
の日から廃止するという
項目
を加えたいと存じます。この二
項目
は
図書館
から出しました
原案
の中に加わ
つて
おるものとしてお
取扱
い願いたいと思
つて
おります。なおこの二項を別々に加えましたのは、現在の
規程
と今日お願いしておりまする
規程
との間の
関係
をはつきりさせまして、前のものはなくな
つて
新しいものが今後単独に働く、こういう
趣旨
を明らかにしたいという
趣旨
でございました。 以上幾つものことを申上げましたが、この
五つ
の
案件
につきまして何とぞ御審議を願いたいと思いまするが、なお頗る細かい点に亙
つて
おりまするものもございますので、そういうような点は直接
事務
に触れておりまする
部局長
から必要に応じて御
説明
をいたさせたいと存じております。
高橋道男
3
○
委員長
(
高橋道男
君) それでは
議案
第一の
国立国会図書館図書複写規程
につきまして御
質問
のある方は御
発言
を願います。
野本品吉
4
○
野本品吉
君
複写
の申込の実情、それから
料金
の
徴収状況
について……。
金森徳次郎
5
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) この
複写
を求めまするのは、現在のところでは
マイクロ・フイルム
にと
つて
もらいたい、或いは普通の
写真
にと
つて
もらいたいと、こういう
希望
が多いのでありまするが、今まで
図書館
ができましてから、正直なところを申上げますと、
写真
の施設なんか何もございませんので、本当に間に合わせに立上りまして、当時の情勢として
マイクロ・フイルム
の
撮影機
を
外国
から買うということは為替の
関係
から殆んど不可能でございました。それで一応の措置といたしまして、
アメリカ
と
話合い
をつけまして、向うの
図書館
の持
つて
おる機械を一時借りまして、それを
我我
が使うと同時に他の
部局
も共同して使い得る、こういう
方法
でや
つて
おりました。
従つて
そんなに
写真
の
希望者
という者もなかつたのであ
つて
、大
部分
は
官庁用
と申しまするか、例えば国、会それ
自身
の御
希望
とか、或いはそのほかの
政府部
内の特別な
希望
ということでありましたが、漸次殖えて参りまして
昭和
二十五年度は僅かに正式の
依頼
は八件しかございません。正式な
依頼
と特に断りましたのは、
内部関係
の
特別扱い
をするものが主であつたからであります。
昭和
二十六年度になりまして四十五件、
昭和
二十七年度にな
つて
百六十八件にな
つて
おりまして、
昭和
二十八年度に至りましてはまあいろいろの
要求
を受けておりまして、これは非常にたくさんの
分量
が出て来まするし、
マイクロ・フイルム
の焼付、つまりP・
Bレポート
の
フイルム
で来るものが多いのでありましてそれを今度写すのではなくして焼付ける、こういうような面のものも多かろうと思
つて
おります。従来はまあそう正式にや
つて
おつたのでもございませんので、本当の実費だけを
相談ずく
で出してもらう、こういう略式な
方法
をと
つて
来ておりましたが、今回新らしくいたしまするP・
Bレポート
、その他の
複写
の
関係
は、実際や
つて
おりますといろいろのことが出て来ると思いますけれ
ども
、まあ普通の三十五ミリの
フイルム
に写すとか、或いは三十五ミリの
フイルム
に写
つて
おるものを焼付ける、こういう形のものでありまして、まあできるだけ学問のためであるから安く行こう、こういう
気持
でや
つて
おります。
財務当局
のほうから見ますと、成るべくそれを余計取つたほうがいいというような、はつきりしたというものでもございませんが、
話合い
の上の
意見等
も出ておりまするけれ
ども
、まあ私
ども図書館
のサービスとして最も安い
計算
で行こうというふうに考えておりまして、先ほど
料金
をどんなふうに取るかということでございましたが、普通の
写真
でとりまする場合、キヤビネ一枚二十円で写して上げよう、こういうわけであります。
四つ切り
になりますと六十五円で、初めから
写真
を写して焼付けてございますが、まあ安いもので行きたい。それから
マイクロ・フイルム
にと
つて
もらいたい、例えば
図書館
の持
つて
おりまする大きな
新聞
の
綴込み
がある。その
新聞
の
綴込み
を
一つマイクロ・フイルム
にと
つて
もらいたい、こういうふうな御
希望
がございますと、これも現在のところいろいろな
計算方法
で
研究
をいたしまして、これは長い帯のようにして出すのでございますから
計算
が
ちよ
つと複雑になりますけれ
ども
、
最初
の一駒だけを写してくれ、こういう場合には、一
駒といつて
も一駒だけ写せませんので、長い
フイルム
をそれだけ無駄に使うということになります。
最初
の一駒について百八十円
フイルム
の
撮影料金
をもらう。但し二駒以上は十円増しということになりますから、
駒数
が例えば百駒ということになれば、十円の九十九倍に百八十円を加えた額ということになるわけであります。それから
フイルム
をプリントにしてもらいたいという
希望
もございましようが、これも今と同じような原理によりまして、
最初
の一
フイート
は百円で焼増しをする、それ以上は一
フイート
を三十円の
料金
で増す。二
フイート
と来られますと百三十円でできるというふうに
計画
をしております。
高橋道男
6
○
委員長
(
高橋道男
君) ほかに御
質問
或いは御
意見
はございませんか。御
質問
、御
意見
はないものと認めてよろしうございましようか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
高橋道男
7
○
委員長
(
高橋道男
君) それでは本
規程
についての
採決
をしたいと思います。本
規程
に
承認
を与えることに御
異議
のない方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
高橋道男
8
○
委員長
(
高橋道男
君)
全員挙手
でございます。よ
つて国立国会図書館図書複写規程
につきましては
全会一致
を以て
承認
を与えることに決しました。
—————————————
高橋道男
9
○
委員長
(
高橋道男
君) 次に
国立国会図書館職員定員規程
の一部を
改正
する
規程案
につきまして御
質問
のある方は御
発言
を願います。御
質問
はないものと見てよろしうございましようか。
藤野繁雄
10
○
藤野繁雄
君
さつき説明
があつたように、
主事
を減らして
司書
、
調査員
というような者を殖やすとなれば、現在の
予算
で
支障
ないのであるかどうか、この内輪の
増減
と
予算
との
関係
を御
説明
願いたい。
金森徳次郎
11
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) これは
ちよ
つと周りのことを申上げないと
説明
が徹底をいたしませんが、新らしき
時代
と申しまするか、
公務員制度
が変りましてから、従来のように雇と
判任官
と
奏任官
と、
勅任官
とに分けると、こういう
考え方
が
一般
にはなくなりまして、そうして例えば
行政官庁
では
事務官
、こういうような
名称
で、
判任官
も
奏任官
も一括した
名称
で扱
つて
おりました。それから
俸給
のほうは、その中で区分して
予算
を盛
つて
おる、こういう
状況
であります。ところが
図書館
はややその点が古い
制度
になずんでおるというような
気持
がございまして、
判任官
と
奏任官
、従来つまり二級官と三級官と分れておりましたようなその
気持
をなお保存しておるわけであります。そこで
主事
とそれから
調査員
、
司書
というものとの区別を作
つて
おるのでありまするが、併しこれは
俸給
とは
関係
は直接ないのでありまして、
俸給関係
は
ちや
んと
予算
によりまして何級職何人と、こんなふうに
計算
されております。でありまするから
俸給
とこの
名称
というものには直接の
関係
がないのでありまして、これをやりましても、
予算
の上に直接増額ということはございませんで、現に
予算
で認められておる
程度
におきまして
俸給
を払
つて
行くということにな
つて
おりますが、
ちよ
つとおかしいことに見えますけれ
ども
、古き
制度
が、
判任官制度
、
奏任官制度
というような
考え方
がなくな
つて
おるにかかわらず、この
図書館
とそれから
国会
の
事務局
にはそれが残
つて
おりまするので、ここに
一つ
の姿が現われて来るわけでありますが、
実質
はもう
俸給
は
俸給
で
予算
を盛り込むということにな
つて
おりますから、それにはこれがために
俸給予算
が増額するということは直接にはございませんで、そこで大蔵省と前年度によく打合せをいたしまして、この
方法
を
計画
したわけでございます。
高橋道男
12
○
委員長
(
高橋道男
君) ほかに御
質問
、御
意見
はございませんか。……それでは本
規程案
の
採決
をいたしたいと思います。
原案通り承認
を与えることに御
異議
ない方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
高橋道男
13
○
委員長
(
高橋道男
君)
全員挙手
でございます。よ
つて国立国会図書館職員定員規程
の一部を
改正
する
規程案
につきましては
全会一致
を以て
承認
を与えることに決しました。
—————————————
高橋道男
14
○
委員長
(
高橋道男
君) 次に
国立国会図書館支部上野図書館組織規程
の一部を
改正
する
規程案
につきまして御
質問
のある方は御
質疑
を願います。……御
質問
、御
意見
はないものと見てよろしうございますか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
高橋道男
15
○
委員長
(
高橋道男
君) それでは本
規程案
の
改正案
につきましての
採決
をいたします。本
規程案
に
承認
を与えることに御
異議
のない方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
高橋道男
16
○
委員長
(
高橋道男
君)
全員挙手
でございます。よ
つて国立国会図書館支部上野図書館組織規程
の一部を
改正
する
規程案
につきましては、
全会一致
を以て
承認
を与えることに決しました。
—————————————
高橋道男
17
○
委員長
(
高橋道男
君) 続いて
国立国会図書館物品取扱規程案
につきまして御
質疑
のある方は御
発言
を願います。
野本品吉
18
○
野本品吉
君
図書等
の
亡失
その他はどんな
状況
ですか。
金森徳次郎
19
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) 私は実はこの数の精密なところまでは本当はよく存じておりません。や
つて
みますると、
図書館
の
書物
の
毀損
とか
亡失
とかということは非常にむずかしいことでありまして、これは
事務
的な
説明
と少し合わないきらいがあるかも知れませんが、大きな
図書館
になりますと、実際本が
帳面
通り
あるかどうかということを調べることは大変でございまして、例えば百万冊の本がこの
図書館
にある、目録や
帳面
に
ちや
ん
とつ
いておる
通り
に百万冊があるかどうか、それは特定の
書物
であるかどうかということを調べますることは、なかなか実は何カ月かか
つて
もできない、こういうわけでございまして、そこには慣習上或る
程度
の
方法
がございまするから、そこで非常に正確というわけには行かない場合がございます。というのは、丁度大きな商店が何か品物の
調査
をいたしますると同じようなものでありまして、年に大きくは一度か二度
帳面
について当る、或いは毎月一遍ずつめぼしい
部分
を当る、こういうようなことでや
つて
おります。それで私のほうの
図書館
の
本館
におきましては、今まで
オープン・シユタツク
と申しますか、
閲覧者
が
自分
で
書庫
へ入
つて本
を探すという途を設けておりまするから、初め非常に被害が大きいのじやないかということを心配いたしておりました。もうやられますると、わからないと
言つて
は甚だ困りまするけれ
ども
、大きな
書物
の中で
ちよ
つと切られて取られたり何かいたしましたのは、よほどよく気を使わないとわかりませんです。もう機会あるごとに精密に
調査
して、平素は今のように年に一遍、いわゆる土用干しというような形でや
つて
おりますが、今まで一番大きな
毀損
、
亡失
というものは、数年前
上野
の
図書館
を
国立国会図書館
に合併したというときに、或る
程度
精密に
調査
をしたわけであります。そのときに大
よそ
四千冊切捨てなければならんということになりました。本は先ず百万、百万の中ですから絶対数は大きいけれ
ども
、
割合
から言えばそんなに大きいということにはなりません。
中央館
におきましては最近いろいろの角度から
調査
をいたしまして、二十数冊、大
よそ
三十冊と思
つて
おりますが、これが汚損或いはその他の
方法
によりまして
使用
に適せざるものと認めまして、
廃棄処分
をいたしました。数は
割合
に少いように思
つて
おります。
高橋道男
20
○
委員長
(
高橋道男
君) 御
質問
ございませんか。……御
質問
ないものと認めてよろしうございましようか。 それでは
本案
の
採決
に入りたいと存じます。
本案
につきまして
承認
を与えることに御
異議
のない方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
高橋道男
21
○
委員長
(
高橋道男
君)
全員挙手
でございます。よ
つて国立国会図書館物品取扱規程案
につきましては、
全会一致
を以て
承認
を与えることに決しました。
—————————————
高橋道男
22
○
委員長
(
高橋道男
君) 続いて
国立国会図書館図書物品取扱規程案
につきまして御
質疑
のある方は御
発言
を願います。
徳川頼貞
23
○
徳川頼貞
君
只今亡失
のことで
お話
を伺
つて
参りましたけれ
ども
、
貸出
しておいて返納されないものはどういうことにな
つて
おりますか。なお
本館
に、
中央館
においては
オープン・シユタツク
にしてあるのでしようけれ
ども
、併し
上野
のほうは
オープン・シユタツク
じやない、そういう場合に
本館
におけるところの返納されない本類と、それから
上野図書館
のような場合のものは、どういうような工合にな
つて
おりますか、
お話
を願いたい。
金森徳次郎
24
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君)
貸出
をいたしまして、それが戻
つて
来ないということはどうしてもあり勝ちのものでありまして、殊に止むを得ん場合もございまして、例えば借出しておる間に借出した人が火事に会いまして、なくな
つて
しまう、私
ども
のほうでも
曽つてアメリカ
の人が
日本
にたくさん来ておる
時代
に、そういう
方法
で
貸出
をしたものが、その人の宿舎と共に焼けてしま
つて
、何ともしようがないというものはございますけれ
ども
、その数は
割合
に少いものです。二、三冊というようなのが普通です。で
中央館
におきましては、
貸出
しいたしまするのは
保証金
を取
つて
貸出
しておりまして、大体もとの値段に該当する
程度
、一冊三百円とかいう見当をつけまして、そうして
保証金
を取
つて
貸しまして、そうして返して来るとそれを返すという
方法
でや
つて
おりますが、今までのところ現実に損害を受けた
処置
をした覚えはございません。それからそういう
方法
でなくて、
職務関係
で貸すというのに、どうしても戻
つて
来るのに遅いというものはございますけれ
ども
、これも各地方の
図書館
なんかに直接貸すという形でや
つて
おりますから、うるさく言えば
実質
上には損失は起
つて
参りません。
あと少数
そういうこともあろうと思いますけれ
ども
、今のところはつきり
処置
したような場合もございません。 それから
上野
のほうは、あれは
上野
の
図書館
につきましては、
貸出
は今のところ一
部分
だけ
開架式
を数千冊だけにしておりましてそれは誰でもそこへ行
つて
探せるようにしておりまして、大
部分
は
書庫
から一々そのリストによ
つて
出すという
方法
をと
つて
おりますから、それだけの
関係
から行くと、失われるわけは実は余りないのでございます。それに外に向いましての
一般貸出
は今や
つて
おりません。
官庁等
の
貸出
でございまするから、それは根気よくやれば必ず戻
つて
来る
性質
のものであります。にもかかわらず、先に
ちよ
つと申しました四千冊切捨てなければならんというような場面があるというと、それはおかしいと言えばおかしいのでございますけれ
ども
、多年の間にそういうことも起りまして、それがこの或る
分量
は
書庫
の中で起
つて
来るのじやないかと思います。
貸出閲覧者
に出したのは、それは本が戻
つて
来なければ外へ出られません。なくなる
理窟はちよ
つとないのでございますけれ
ども
、これが
書庫
の中で
あと
で調べてみるとそういう欠本があるという
状況
にな
つて
おります。
藤野繁雄
25
○
藤野繁雄
君
国会図書館
で購入される
図書
の金額は
予算
にあるのはどのくらいにな
つて
おりますか。
金森徳次郎
26
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君)
国会図書館
で買いまする
書物
、
国会図書館
には御
承知
のように
納本義務
がございまして、
日本
で新らしく本を出した人は一部は納本しなければならない、併しそれに対しましては実費を払うということにな
つて
おりまして、大体五割見当金を払うことになります。で千円の
書物
であれば五百円だけはその納本者に払うということにな
つて
おります。そのほかは市場から買入れるもの、それから又大きなコレクシヨンを引取ることがあり、又特別な珍しい
書物
を持
つて
おる方から引取ることがあります。そのほかもう
一つ
大きなものとして、
外国
の
書物
と
日本
の
書物
と交換をしておりまして、この
部分
は本が入
つて
来るところの点では金を用いずして入
つて
来るというような意味にな
つて
おります。そういうようなあらゆる手段を講じまして、今のところ年額約二千万円の金を払
つて
買入れておるということでありまして、この額が、国内の出版物はならして今のところ精精一年に一万七千種くらいしか出ておりませんので、そんなに本を買う金が不足するということは言えませんけれ
ども
、
外国
の
書物
を買いまする
部分
は、近頃交通が便利になり、
外国
の本が楽に買えるという途が開けたにかかわらず、
予算
が殖えない、こういうことで今のところは
ちよ
つと困
つて
おりますが、だんだんそれも量を殖やして行く筋には向
つて
おります。
藤野繁雄
27
○
藤野繁雄
君 そういうものは、或る
程度
図書館
の
図書
を財産として
計算
する場合においてはどういうふうなことで
計算
されるのであるか。或いはそういうふうなものについて何か特別な
規定
があるかどうかということですね。
金森徳次郎
28
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) さような次第でございまするから、
図書館
の
書物
を金銭に評価して管理しておるという段階までは今行
つて
おりませんのです。これは非常に困難なものでありまして、例えば静嘉堂文庫のほうは私
ども
の直轄ではございませんが、
責任
を持
つて
あずか
つて
おる本でありまするが、その一冊の、例えば宋の
時代
に出ました
書物
はどのくらいな価値があるか、或いは
日本
の古い
時代
に書かれた巻物がどういう価値を持
つて
おるかということは殆んどきめられない、非常な高いものかも知れませんので、そういうものは金銭には評価しないでただ物として保管をしております。買つたものにつきましては、買つたときの値段はもとより記録の中に残してございますけれ
ども
、そうでない種類のものは
ちよ
つと評価できませんのです。それから今
貸出
をいたしまする場合には、もとより
書物
の時価がございます。これは
貸出
の場合の
書物
というのは、普通街へ行
つて
買える
程度
のものでございますから、大して問題を起すことはございません。ただ稀な場合でありますけれ
ども
、特殊なものを外へ
貸出
しまして、そうしてそれが何かの理由で紛失したというときに如何なる賠償を取るかという問題がございまして、最近に起りました
一つ
の例は、牧野伸顕さんの家にあつた、
よそ
から来た手紙が
一つ
、北海道の或る公けに行われた展覧会に貸しましたところが、その手紙が一本行方不明にな
つて
しまつたわけでございます。これはものの
性質
からい
つて
非常に珍貴なものというほどのものではございませんですが、とにかく紛失をしたということになりますると、この
規程
に示すがごとく賠償を求めなければならんわけでありまして、その賠償を求めまするときにはそのときにな
つて
の評価をいたしました。その場合は
日本
で一番古書、古文書を扱
つて
おる街の人、具体的に言えば浅草におる浅倉屋書店の主人の評価というものを一番中心にいたしまして、それをほかの者の
意見
を又加えて、一定の金額でそれで賠償をもらいました。そんなようなことをや
つて
おるのでございます。
藤野繁雄
29
○
藤野繁雄
君 そういたしますと、
図書館
で国費を使
つて
購入したところのものは、何年た
つて
でもその時価でなくて、買つたときの値段で
計算
してあるだけであ
つて
、
図書館
における国が出した金の財産は幾らであるかというような
計算
はされないものということにな
つて
おるのですね。
金森徳次郎
30
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君)
只今
のところは
計算
をしないで管理をしております。
藤野繁雄
31
○
藤野繁雄
君 そうしますと今まで国費で使つたところの本でどのくらい、何冊くらいのものが買われて、その金額はどのくらいにな
つて
おりますか。
金森徳次郎
32
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) これは私
ども
の
図書館
は、今管理しておるものが
支部図書館
にたくさんございまして、それを合せますと、これは非常に
計算
がむずかしくなりますが、中央だけの
計算
で行きますと、そんなにたくさんな金額になりません。つまり最近の
図書
の購入費というものは二千万円である。それから過去に遡るに従いまして三割見当くらいずつ減
つて
行
つて
おるわけです。つまり近頃は三割ずつ殖えておる。それが五年間続いたのでございますから、大体の見当がつくのでして、比較的僅かなもので、それに
一つ
のまとまつたものとして買入れましたもの、例えば満鉄の持
つて
おつた古書を買い、或る実業家の持
つて
おつた古書を買い、これはこの
図書館
ができ上ります当初のものでありますが、それが大体全部合計して八百万円くらいだと私今想像しております。がから今のところは
本館
の管理しておりますものはそんなに大きな金額にな
つて
おりません。併し
支部図書館
で持
つて
おりますものは、これは
国会図書館
の所有にな
つて
いるものもあり、な
つて
いないものもございますけれ
ども
、この金額は非常に大変なものだと思います。例えば土野の
図書館
でも今まで八十年間の間にこつこつ集めました古文書類の珍しいものがあ
つて
一例を、極く平凡な一例を言いますと、法隆寺でありましたか、百万塔の本物が三
通り
も四
通り
あるわけです。これは幾らに評価するか、贋物であれば何千円という金で買えますけれ
ども
、本物であれば、私素人でわかりませんが、
一つ
一万円としても、僅かな、小さな紙切れが四枚で四万円ということになりますが、これは相当なものだと思います。
藤野繁雄
33
○
藤野繁雄
君
図書
は保管ということが最も大切と思
つて
おりますが、私などが持
つて
お
つて
も虫がついて困るのですが、
図書館
ではそういうふうな虫害その他の鼠害というようなものに対する
方法
として何か特殊な
方法
を講ぜられておるのですか、お伺いしたいと思います。
金森徳次郎
34
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君)
図書館
に入ります
書物
に虫がつくということはあり勝ちでございまして、一遍虫につかれますとなかなか
処置
に困るものです。でありますから
図書館
の中に虫がいないようにするというのが一番必要でありまして、例えば
書庫
の全部を燻蒸する、そうして虫の入らないようにするということにする。新らしく買つた本は、その
性質
によりまして、虫のおりそうなものは厳重に蒸すというか、燻蒸をいたしまして、そうして虫のいないようにする、まあこういう
方法
をや
つて
、その設備をいろいろ工夫をしております。
只今
のところでは、各
図書館
によ
つて
やり方は
違つて
おりまして、私
ども
の例えば静嘉堂文庫、東洋文庫では、何でも買うときに厳重に注意をいたしまして、静嘉堂のごときは、
書物
を入れますには楠でこしらえた本箱に入れます。人間が
書庫
に入
つて
も息の詰るほどナフタリンを入れてドアーを閉めてあるわけです。ここらへ行
つて
開けてみますと、どうも虫なんかいるような気配はございませんので、八百年前の支那で出版された
書物
でも非常にきれいにな
つて
おります。
上野
の
図書館
のほうは、これも虫は殆んどおりませんですけれ
ども
、何しろ古い
図書館
で、現在でも約九十万冊くらい持
つて
おりまして、そんなに完全にというわけに行きませんが、虫はおりませんが、湿り気のためにやられる危険がございまして、というのは、地下を掘り下げてこしらえた部屋の中に或る種類の
書物
か止むを得ず置いてあるというようなところに行きますと、一番顕著な被害でありますが、
新聞
の
綴込み
で、明治の初めの
新聞
紙というものを綴込んであると、古く
なつ
たので紙が非常に腐りやすいものであると同時に、綴じ紐も腐
つて
行くというようなことで、正直に自白いたしますと、非常な合理的な管理
方法
とは言えないのであります。これをよくするために
書庫
からして作るよりしようがないのであります。最近
上野
のほうに
書庫
を二棟、鉄筋コンクリートのものをこしらえまして、それに湿り気の行かないような工夫をしております。そういうふういろいろな
方法
でや
つて
おるのであります。現在のところまだ非常に完全な
方法
はと
つて
おりません。ただ虫害か現われていないことだけは確かであります。
藤野繁雄
35
○
藤野繁雄
君 諸
外国
の
図書
保管の
状況
がわかつたら
一つ
外国
の実例をお伺いいたしたいと思います。
金森徳次郎
36
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君)
ちよ
つと今、或いは聞き違いかも知れませんが、将来
図書
を保存するときにどういう注意をするかというような点であつたかと思いますが、
只今
のところでは、
本館
のほうでは格別なことはしておりません。非常に怪しいものは特別に虫なんかを防ぐ
方法
をや
つて
おりますけれ
ども
、
あと
は部屋のほうを注意をして
処置
して行く
程度
でございまするが、将来のことになりますと、少くとも根本的に考えなければならんのでありまして、
書物
をこわす力というものは
一つ
の力ではございませんので、虫が
一つ
でございまするし、それから湿り気によ
つて
害をするというのが
一つ
でありまするし、それから虫でもなくて黴菌の系統のもの、かびが生えて来るというのも非常に大きなものでありまするし、それから更に紙というものは腐りやすい、温度の変化によりまして近頃の紙は腐りやすい傾向がございまして、そのことを
一般
的に考えなければならんということがございます。それに一番困りまするのは盗難除けがあり、水害を除けることがあり、火災を除けることがあり、いろいろと除けるものがたくさんあるわけであります。これを合理的に管理いたしまするには、結局
図書館
の建築のほうに注意をいたしまして、極く普通の
書物
は普通に扱
つて
、換気と温度、それから日光の
関係
を気を付けるというようなことでありまするが、少し貴重なものになりますと、私まだ今
研究
時代
でありまするけれ
ども
、誰に話しても、先ず一
部分
でも、たとえ一
部分
でもエア・コンデイシヨンをいたしまして、そこに通うところの空気は常に一定の温度、一定の湿度を持つものであ
つて
、そうして成るべく太陽の光線を入れない所に保存したほうがいいというようなことらしいのでございまして、この間も
アメリカ
の
図書館
人が来ましたので、そういうようなことについて向うの
意見
を述べておりましたが、たとえ一
部分
でもいいからそういう部屋をこしらえて、貴重なものはそういう
処置
をすべきである。
日本
ではときどきストライキがあ
つて
根本の電気が一週間なり二週間なり来ないときがあるから、自家発の装置を新しいものには加えろというようなことを
言つて
おりましたが、そういうようなことも考えておるわけであります。
高橋道男
37
○
委員長
(
高橋道男
君)
只今
の
藤野
委員
の御
質問
は、諸
外国
の虫鼠害に対する対策はどうかということでございましたが、今若し
資料
がなければ
あと
で、今日の審議のことにも直接の
関係
はないと思いますので、
資料
を
あと
で提供して頂いたら如何でございましようか。
金森徳次郎
38
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) 私は実はその点を主にして数箇の
図書館
だけ見て来たわけでありまして、いろいろよく考えてお
つて
予算
のあるなしに応じて、合理的なものもあれば不合理的なものもあるように存じております。例えばハーバード・エンジンの
図書館
は非常に気を付けております。貴重本なんかを保存するには気を付けておると
言つて
おります。地下室に貴重本を入れまして、地下室でも上から水が漏
つて
来る心配があるというので、本箱のところに金属の屋根をこしらえてたとえ上から水が漏
つて
も本箱には直接には入らないという、このくらいのものでございます。併しこのハーバードの中心の
図書館
自身
を見まするというと、これはもう完全に地下一ぱいに底深く入
つて
行きまして、暗がりにしてあ
つて
、空気なんかは完全に濾過しておりますので、私そこへ行きまして本箱の中の本の一番上の端の所を指で撫ぜてみろというので撫ぜてみましたところが、指には埃
一つ
つかなかつた、のみならず、古い
書物
には書入れ
一つ
ございませんで、
日本
でありますと、
図書館
で買つたという蔵書印を入れましたり、そこにいろいろな書入れをしておりますけれ
ども
、貴重本をこわすことはや
つて
いない、いろいろな蔵書がありまして、私
ども
は今どういう
方法
が一番実効的かということを
研究
している段階であります。
高橋道男
39
○
委員長
(
高橋道男
君) ほかに御
質問
はございませんか。御
質問
はないものと認めてよろしうございますか。 それでは
本案
の
採決
をいたします。
本案
に
承認
を与えることに御
異議
のない方の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
高橋道男
40
○
委員長
(
高橋道男
君)
全員挙手
でございます。よ
つて国立国会図書館物品取扱規程案
につきましては、
全会一致
を以て
承認
を与うえることに決しました。
—————————————
高橋道男
41
○
委員長
(
高橋道男
君) 次に
昭和
二十八年度
国立国会図書館
の七月分の暫定
予算
予定経費
要求
につきまして
図書館
側から御
説明
を申したいという申入れがございますが、
説明
を聞くことに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
高橋道男
42
○
委員長
(
高橋道男
君) それでは館長から御
説明
願います。
金森徳次郎
43
○
国立国会図書館長
(
金森徳次郎
君) この本年のいろいろの暫定
予算
は、今までこの
国会
の議に付せられておりましたが、なお七月分の暫定
予算
二千九十八万四千円というものを計上して議決を得たいという
希望
を持
つて
おります。この額は先般審議をして頂きました
昭和
二十八年度の全体の
予算
総額の中から今まできまりました暫定
予算
、つまり四月分、五月分、六月分の暫定
予算
を差引きまして、そうしてその残
つて
おりまするものの中から、ここに御覧に入れております刷物によ
つて
明らかでありますように
一般
の経費を取上げております。と申しますのは、
図書館
の建築費は別にいたしまして、その差引残額の九分の一を
要求
するというのであります。それが二千九十八万余円になるわけであります。だんだん差迫
つて
おりますので、暫定
予算
で
要求
しておりますが、お含みを願いたい、こう思
つて
おります。
高橋道男
44
○
委員長
(
高橋道男
君) 御
質問
はございませんか。
ちよ
つと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
高橋道男
45
○
委員長
(
高橋道男
君) 速記を始めて下さい。
只今
図書館
長から御
説明
のありました
通り
了承することに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
高橋道男
46
○
委員長
(
高橋道男
君) 御
異議
ないものと認めます。 それでは本日の
委員会
はこれを以て散会いたします。 午前十一時二十五分散会‘