○
山下義信君
ちよつと関連
質問。高野君の
質問にですね、関連して私も伺
つておきたいと思います。
藤原委員の
質問にも関連してですが……、高野
委員から
藤原委員の
質問に横槍が出て、
納得ずくでやつたのが成績がいいのだという証人の証言に、その自分の都合のいいところだけと
つて、
あとはその強制という裏付があるから、この
納得ずくということができて、その成績が上つたのだという、強制の裏付があるということを、そこを忘れて、
藤原委員が質したことが指摘せられた。これは与党の
委員として助け舟を出されたのか、まあ横槍なんですが、先ほどから、それに対して
大臣の御
答弁を承わ
つておつたのです。
藤原委員の御
答弁のときも承わ
つておつた。私にはよくわからん。これは第六条の、この強制収容の
規定を小
委員会で審議いたしましたときに、小
委員会で私も議論いたしたのであります。小
委員会の議論をここで再び繰返そうとは思わない。私は本日の
厚生委員会の議事の進行振りについても意見がある。この
法案は小
委員会に今付託中なんです。微に入り細を穿
つて質疑するならば、小
委員会の意見によ
つて、
厚生委員会でそういう審議をやるんだということを一つ申合せてからでなからねば、本来ならばこういう審議のやり方をやるべきではないと思う。
厚生大臣に出てもらつたのは、根本的問題で我々尋ねたいというので出てもらつた。それで、今
藤原委員の熱意のあるところを、随分
内容に亘
つて、多岐な御
質問、御議論があつたが、それは議員の審議権でありますから私
どもは謹聴しておる。小
委員会の審議と、
厚生委員会の審議と、これは非常にその辺の分け前ということにつきましては、我々としても
考えなければならないのであります。先ほど
質疑応答を聞いておつたのですが、その主眼は別として、今の問題なんです。
政府の
答弁では私ははつきりしない。殊にいわんや、高野さんが今言つたような、非常にいい横槍をお入れに
なつてからますますわからん。この第六条の
患者を
入所させるということは、一体
納得ずくでやるという
趣旨の
規定か、強制収容をする
規定かということをはつきりしてもらおう。でないとわからん。であるから、高野
委員の今の関連
質問から見ると、第六条は、
納得ずくじや、
勧奨で行くのじやと言いながら、ずつとその
納得、
勧奨というももののうしろには、強制収容というところの威力が加わ
つておるということを言う。果してそうですが。これは重大である。つまり
厚生大臣が言うことろによると、伝家の宝刀だ。伝家の宝刀ということは極めてあいまいだ。抜くのか。抜かないのか。それをひらめかすのか。つまり第六条の一項も二項も、要するところ、強制収容するぞというところが背後に裏付に
なつているのか、入
つていないのかということを明白にいたさなければならない。先ほどから聞いておりますと、
納得ずくである。
勧奨主義で行く場合、これならこれではつきりしなければならない。法の性格をはつきりしなければならない。伝家の宝刀というものが、
納得にも、
勧奨にも、裏についておる。ついておるのだつたら
納得でも、
勧奨でもないじやありませんか。いつでも伝家の宝刀をひらめかし、聞かなければ強制収容するぞ、強制収容するぞと、これは
納得、
勧奨ということの表面を糊塗するだけのことであるなら、その実態は強制じやないですか。これは明白にいたさなければならない。こういうあいまいな、当然そういうようなことでは、私
ども納得、承知いたしがたい。私
どもはこの点につきまして、小
委員会で議論した。一体この第六条の性格というものは
納得主義で行くのであるが、
勧奨主義で行くのであるか、或いはこの
納得、
勧奨ということのいつでも背後にある、聞かなければ入れるぞ、聞かなければ強制するぞ、ということがついておるのかどうか。ついておるならついておるように書かなければ……。法の上についていない、それは第六条の第一項、第二項、第三項は順序次第のようにあるけれ
ども、第一項と第三項にあるけれ
ども、第一項と第三項の強制とは何ら
関係がない、私はこう読むのだ。この
法律を読む。これは私は当り前だと思う。この第二項と第三項にも
関係がない。
納得で聞かなければ
勧奨、
勧奨で聞かなければ
入所を命ずることができる、
入所を命ずることができて、従わなかつたら
入所させるぞという事態が順序でしよう。私はこの
法律というものは一項、二項、三項、それぞれ独立しておる
条文と読むのです。然るに高野
委員の
質問では、その裏に入る強制収容という威力があるから
納得ができる、
勧奨の効果があがるということに、
政府が同意するような
答弁をせられたことを私は承服しがたい、それならば、そういう
法律に書き直さなければならない。私はこの第六条の収容は、
納得ということも独立である。
勧奨ということも独立である。そうして強制収容ということも独立である。
納得、
勧奨と、強制収容には何ら
関係のないということを私は思う。この点を明確にして頂きたいと思います。