○
説明員(羽柴忠雄君)
只今会計検査院第一局長並びに
専門員の
お話で大体尽きておりますけれども、私のほうから補足いたしまして御
説明申上げます。
先ず百十八号でございます。これは用紙の官給が過大であるという問題であります。これにつきましては、ヤレが二%を見込めばいいじやないかという問題でございますが、まあ上質用紙に対する印刷のヤレは二%程度が通常と認められるわけでありますが、特にこの印刷の鮮明度を期すると同時に、十穴のせん孔作業でございますが、せん孔作業を要するものがあ
つたこと、こうい
つたような点を考慮いたしまして、まあヤレの量が五%に上
つたわけでございます。併しながらこうい
つたようなことはやはり今後は十分検討いたしまして、ヤレの交付率につきましては御指摘の
通りやるべきであるというように
考えております。
それから百十九号につきましては、この封印鉛と申しますのは、国税局、それから
税務署等におきまして、連続式の蒸溜機、それから原料用のアルコール輸送のためのドラム罐でありますが、これに対しまして取締上必要な封印を施すための鉛でござい。それでまあ調達は
昭和二十五年一月を最初といたしまして、
昭和二十六年の十月まで七回に亘りまして購入いたしまして、各国税局へ保管転換をいたしておるわけでございます。そこで問題になりましたこの封印鉛の購入が高いという問題でございますが、直接の
事務担当官は異動しておるのでありますが、購買の相手方はすべて秦という同一人でございまして、まあ単価は四円乃至三円八十銭ということでございまして、当時の原材料費を参照検討いたしますと、やはりいずれも高価と認めざるを得ないわけでございます。これにつきましてその原因をいろいろ調査いたしたのでありますが、この類似
物品を使用しておりますところの郵政省、東京ガスそれから東京電燈というようなところへいろいろ照会いたしましたり、極力ほかの
関係業者の調査に努めたのでありますが、この秦というよりほかには適当な業者を選定するに至らなか
つたというために、やむを得ずそういうような価格で購入いたしたものでございますので、結論におきまして非常に高価と認められます。従いまして、こういう点につきましては十分
注意して、御指摘の
通りいたしたい。誠に遺憾の意を表する次第でございます。
それから次に百二十、百二十一、この二つにつきましては、百二十号につきましては会計
検査御指摘
通り過払いしたのは誠に遺憾でございます。過払額につきましては、直ちに所定の
手続をして徴収をいたした次第でございますから、御了承願いたいと思います。
百二十一号につきましても遺憾でございますが、今後この還付
手続につきましては、更にその促進方に一層の努力をいたしたい、こういうふうに存ずる次第でございます。
それから次の百二十二号から百二十八号まででございますが、ここで先ず
国税庁の自動車の購入につきまして最初問題が挙
つておるわけでございます。これは実はこの
代金は百九万三千六百四十円であ
つたのでございますが、これは公示価格に公定手数料とか税金を加えた
金額でございます。併しながら当時といたしましては、希望の車を購入いたしますためには、まあ
一般的に公示価格に対しまして何%かの特別の仲介料の
支払を必要といたすのが通例のようであ
つたのであります。そこでこの経理の仲介料に相当いたしますところの二十一万六千円、ここに数字が
上つておりまするが、二十一万六千円
支払いますに当
つて、別途経理いたしましておる大蔵財務協会からの借入金返済でや
つたわけでございまして、且つ又この問題につきましては、歳出科目を誤
つたということは誠に止むを得ない事情があ
つたとは言いましても、遺憾であ
つたと存ずる次第でございます。ただ、今申しましたように、そういう公示価格の大体四〇%乃至五〇%ぐらいの仲介料を必要としたわけでございまして、これで計算いたしてみましても、公示価格の大体四〇%ぐらいの仲介料にな
つております。従
つてまあその当時といたしましては、こうい
つたようなものを
支払うためにこういう技術をと
つたわけでございまして、まあ事情はそういう事情でございますが、今後こういうことのないように厳重に
注意をいたしたいと思
つております。
それから百二十三号から百二十八号までにつきましては
架空経理でありまして、自動車借上料等の名目を以ちまして
食糧費、
接待費等に充てておるわけでございます。特に今
お話がございましたように、黒石
税務署につきましては、
金額も多額に
上つておりますし、又不明な個所もございまして、誠に遺憾でございます。併しながらこの全般的な
架空経理につきましては、実は
只今第一局長から
お話がございましたように、
国税庁といたしましては極めて厳格なる
方針をとりまして、絶対
架空経理の根絶を期する、こういうモットーの下に今努力中でございます。具体的に申上げますと、監査官のような
制度を作りまして、本庁のみならず各局につきまして会計監査を十二分に
国税庁の会計としていたす。同時にいやしくも
食糧費のみならず、
一般の
経費につきましての不当支出というものは絶対に罷りならん。で合法的に許される範囲内において
食糧費を使うということにはつきり
方針を定めまして、特に今年の四月になりまして各局に通牒をいたしまして、予算の適正なる執行について厳重なる通牒をいたしておるわけでございます。
会議費につきましてもできるだけ最小の
経費を以て最大の効果を挙げるように創意工夫を凝らすと共に、その使い途につきましてもまあ外部
関係に主力を置きまして、極めて厳格に適正に経理をするようにということで通牒をいたしますると同時に、私
たちも随時局へ廻りまして、その執行が適正であるかどうかということを監査いたしておるわけでございます。幸いに現在におきましては、我々の意図を体しまして、各国税局、
税務署ともこの
方針に則
つて鋭意努力中でございます。従
つて必ずや今後はこうい
つたような不当経理というものがまあなくなるという時期が来るものと私
たちは信じておる次第でございます。
大体以上を以ちまして
説明を終ります。