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政府委員(
植田純一君) 東京駅の八重洲口にできますところの
鉄道会館の問題につきまして、実は決算
委員会並びに
運輸委員会で問題にな
つております。私も終始そつちのほうに出ておるわけじやございませんので、詳しいことは別といたしまして、概略の点につきまして御説明申上げます。
実は、八重洲口が、これは二十何年ですかに焼失いたしまして、それの復興の問題がかねてあ
つたわけであります。それからこの本屋の問題と別個に、東京駅の六番線、七番線のホームの新設の問題が前からありまして、これは
鉄道の手で建設いたしております。こういうようないろいろ東京駅の改良問題と一緒に、東京駅の本屋の問題が起
つておるわけであります。それで国鉄当局といたしましては、この東京駅の八重洲口を再興いたしまするにつきましては、勿論東京の
一つの玄関でありまして、東京駅の大体四割は八重洲口を乗降する、二十六万くらいの乗降が八重洲口にあるわけであります。従いまして造る以上は余り変な恰好のものは造れない。たまたま国鉄の八十周年記念ということで何か復興したらどうか、いろいろなことが一緒になりまして、今問題にな
つております
鉄道会館という問題ができたわけであります。これは御承知の
通り十二階建の建物ということにな
つておりますが、一階は勿論
鉄道の本屋でございます。二階以上がいわゆる会館、そのほか先に申しました駅の一部の
鉄道の直接必要でない部分はいわゆる商店街として
鉄道会館に貸し与える、こういう構想で
鉄道会館の問題が出ておるわけであります。
それで今問題にな
つております主な点は、あの八重洲口のいわゆる場所、東京でも非常に目抜きの場所を
鉄道会館に使わすにつきまして、いわゆる競争入札をしないで随意契約で加賀山さんを発起人代表とする
鉄道会館と契約を結んだ。この点が果して適当であるかどうかという問題が
一つございます。もう
一つは
鉄道会館と契約を結んで一応契約はできておるのでありますが、その契約に基きますと、構内営業規則を適用する、
鉄道の構内営業規則を適用するという契約の
条文にな
つておりまして、国鉄当局としますると、構内営業規則を適用するということで、どういうふうに構内営業料金なり、或いは土地の使用料なりを取ろということは、金額こそ
はつきりしていないが、取るということはもう
はつきりきま
つておるのだ、取り方その他についても構内営業規則を適用すれば大体
はつきりしておるのだという
考え方でありますが、併しこの契約だけを見ますると、構内営業規則を適用するというだけであ
つて、
はつきりと幾ら地代を取るということも明確でない。そういう土地の使用料も具体的の金額がきま
つていないで、そういうものを契約を結ぶということはおかしいじやないか。普通の常識から見て、
はつきりと幾らという金額をきめて、そうしてその契約を結ぶということが本当ではあるが、今日に至るまで
はつきりと金額がきま
つていない、それは不都合ではないかという点が
鉄道会館についての大きな二つの点であらうと私は承知いたしておるわけであります。
なお、この会館に関連いたしまして、丁度あの地区は外濠を東京都から埋立の権利を国鉄がと
つて、そうして国鉄の手で埋立てて国鉄の土地にな
つておるのでございまするが、その土地の管理につきまして、
鉄道会館並びに隣接の土地の使用方、使用状況、使用方針等につきまして、関連いたしましていろいろと
質問が出ております。又これに関連いたしまして、いわゆる民間資本を導入いたして駅の本屋を造
つた個所、今までに造
つた個所、又これから作ろうとする計画等につきましても一応論議の対象と申しまするか、いろいろと
質問なり或いは批判的な
意見が出ておる。かような状況でございます。
非常に概略でございますが、大体そういう点が問題の焦点にな
つておるように思
つております。