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河野(一)
委員 今の
通産大臣の
答弁の、各内閣にわた
つておるからというようなことはいらぬことでしよう。自分は自分の責任をいかにして果すかということです。しかも、
占領直後のことであるということを非常に言われるが、それは直後もあ
つた、しかしその後において
交渉の過程が長過ぎる。あなた自身でも全然おやりにならなか
つたでしよう。自分ではやることをちつともやらずにおいて、そしてこれはわからぬときのことだから、わからぬときのことだからで、それでは問題がなければわからないなりに
なつてしまうのですか。
岡崎さんの
答弁はまだまじめだと思う。今のように、
内部がどつちのものかわからぬということなんです。だから、あなたは
書類が全部整
つておるとおつしやるけれども、みなでたらめなんだ。そういうことだから対
米交渉をなさるにも
はつきりした
交渉ができない。あなたのようにこの間、
河野さん、君ひとつ教えてくれというようなことをここで言われたけれども、読売新聞を見ておわかりにな
つたでしよう。だれが一体私にこういうことを話して、これじや
国家のためにならぬから、しつかりおやりなさいと言
つているか、この人物はどういう人物か、
はつきりおわかりにな
つたろうと思う。そういう人物があ
つて、これも
国家のために憂えて、私に一切の材料を出している。これじや
国家のためになりませんよ。これじや
交渉はできませんよ。
書類は石炭箱の中にしま
つて、麹町の大橋団書館の中に入
つておる、こういうことじやだめですよ。一切の整理をしなければいけませんよ。四千七百万ドルの
交渉をするときも、アルバイトの学生を頼んで来て、それで帳面をつけたということじやありませんか。そういうことで
アメリカに持
つて行くなら—なぜ
アメリカがこういうことを認めたかというと、もう
講和で、
日本独立のときであるから、
向うはGHQが解散するまぎわで、全然
日本から持
つて来た
書類を調べたりできないから、
アメリカとしてはこの
書類は信用ができないのだ、信用できないが、せつかく
日本から持
つて来たのだから、総括的に認めておけ。しかし、これは認められておるのじやないんだ。こういう
条件が満たされればということで、全然認められているのじやない。また、こんなアルバイトの学生を五百円か六百円の日当で使
つてつく
つた帳面は、国際
交渉の基礎になるものじやない。ようございますか。その後何もやらないじやありませんか。それを今ここでも
つて、この間から
委員会、さもさも自分たちに何も責任はない、何もやらなくてもいいんだというようなことを言
つておられるが、そんなことで行くわけはないのであります。だから、もつと真剣に、予算をと
つて、この
書類をすつかりとりまとめて、
はつきりした
外交交渉をおやりなさい。やらないでいるみずからの責任を痛感しなさいと言
つている。
総理大臣、どうですか。