○勝間田
委員 これで結論が出ます。現在は農地法の制度というものをほとんど無視されて、演習が行われておるのが現実だと思う。耕作権が存在すればどうこうという
政府答弁をなされておりますけれ
ども、農地調整法におきましては、いわゆる農地というものに対して、従来耕作されておつたものがいかにして引上げられぬようにすべきかという制度が農地
委員会制度と相ま
つてできておる。それを、大蔵省なりその他のものは、耕作権があるかないかという問題以前に、私は農地調整法を見らるべきものだと思う。農地調整法の手続をとられずに、あるときには知事、あるときには農地
委員会のそれぞれの許可を得て、耕作権というものが移動いたしておるという実情を見るならば、私は国有地が真に演習場に引上げられる場合においても、それをつく
つておつた農民が補償されるのが当然であると
考えられてならない。従
つて民有地に対する取扱いと、国有地の耕作権に対する取扱いというものは、農地法において明日であると私は
考えておる。その
意味において、私は今三者の御意見を
はつきりお尋ねしたのでありまするが、一致した見解を、特に大蔵省、
大蔵大臣にひ
とつこの点は御記憶を願いたいと思う。現在農民諸君は、ほとんどこれで三省をまわ
つて迷
つておるというのが、今日の状態であります。
最後に一点だけお尋ねいたします。いよいよ
予算審議もここでほとんど終了に近いところにな
つて参りましたが、聞くところによれば、自由党、改進党等がこれに対する修正案を
考えるというのが、今日の状態であると私は聞いております。これは
大蔵大臣としては、きわめて重大な問題であろうかと私は思う。そこであなたの今まで
予算審議の
根本にな
つておつたところの筋はどこにあつたかと申しますれば、まず二百億近いところの公債発行という、この線が
一つの大きな筋である。それからいわゆる竹馬をはかないというのが、あなたの
根本の
考え方である。従
つて二重米価制度はとらないというのが、あなたの今までの
予算説明の底に流れておつた
根本的問題である。同時にあなたは、
日本の財政というものをここで大きな変化をさせようとされているわけである。従来の超均衡
予算をここで切りかえて、これが公債
政策等に移りつつあるというのが、今日の実情であり、支払い超過は一千数百億に達しているというような状態にな
つておる。そこで私は、ここであなたが今日改進党との協調の道が開かれても、この公債
政策の面、二重価格の線、この面についてあなたは協調してもよろしいという態度をも
つて、今日進められて行くのであるかどうか。あるいはそういう場合でも、自由党、あなたの与党が決定するならば、
大蔵大臣はそれを
はつきり認めて行くつもりであるか。これは
予算審議のほとんど最終段階に入つた今日、私はあなたに聞いておきたいと思う。