○
世耕委員 それから
先ほど来、私の
教育勅語礼讃から大分話題が発展し、あるところでは飛躍しているように私は拝聴いたしましたのですが、私、
教育勅語がなぜ悪いのだ、こう申し上げたい。
勅語をよく読んでごらんなさい。ただ朕という
言葉が気に食わぬとおつしやるなら直してもいい。
言葉には変遷があります。一旦緩急というのはけしからぬ。非常の場合と訳したらいい。現在の
教育者のある部分の中には、
教育勅語をさかしまにしてや
つて行こうという根性の者が多い。それだからこういう議論をするのだ。私は、
教育勅語非常にけつこうである。五箇条の御誓文読んでごらんなさい。どこが悪い。
夫婦相和しを
夫婦けんかしろとい
つたらそれこそたいへんなことだ。そういう議論をしているのです、実際、私はこれの実例としてこの際お尋ねしておきたいと思うことは、
文部大臣の室へあぐらをかいてすわり込んだ教員、ああいうような先生がかりに自分らの
学校に行
つて生徒に教えるのに、どんなかつこうをして教えるのか。生徒が机の上にあぐらをかいて講義を聞いたら、それを何として教えることができるか。
教育の
根本は平和ということであり、同時に
人格の向上であり、行儀作法だ。あの行政の悪い組合の先生が、しかもそれが全国で五十万も組合員を持
つておるということは驚かざるを得ない。まだそればかりではありません。一地方だと思
つたら、各地にあるそうだが、日の丸の国旗を掲揚してはいかぬ。君が代を歌
つてはいかぬ。さたの限りじやない。気がどうかしているのじやないかと私は申し上げたい。こういう点について文部省はこれを黙視するのですか。
教育委員会はこういうことも黙
つているのが
教育委員会の使命でありましようか。話は飛びますけれども、そういう連中に中共から大分金が来ているといううわさも飛んでおる。訴訟も起
つておるということを聞いて言い訳をしておるということも聞いたのだが、今時間がございませんから、それをお聞きしようとは思いません。文部省の存在いずれにありやと私は嘆きたい。時間がないから、私は今記録に残
つているだけ読み上げて御参考に供します。伊勢新聞の昭和二十八年六月十五日の記事に、「日教組第十回定期大会最終日は十四日午前九時半宇治山田市厚生小
学校講堂で続会。中略。本年度運動方針並びに大会スローガン、条案を承認、さらに内灘接収反対対策として各府県から一名ずつ現地へ調査団を派遣すること、浅間山山麓演習地初め全国軍事基地撤廃闘争資金獲得運動を起し、一人十円以上の寄付金を七月中に集めることを決定、「内灘など再軍備計画の進められている現在、日教組はあくまで戦争勢力と対決し、向米一辺倒の政治態勢を打破し、同時に中国初め、全世界の労働者、農民、学生と手をとり合い、平和と自由を獲得せん」との声明書を発表」こう書いてある。これが
教育者を
中心とした組合のあり方でございましようか。これがすなわち
先ほど来やかましくいういわゆる
教育基本法とどういうところで合致するのでございましようか。御説明があればいただきたい。なお大事なことだから一日くらい間をおいて御返答をいただいても、私は急ぐわけでありませんから……。これは
教育のあり方として
憲法の
精神を逸脱していると私は思う。いわゆる
教育基本法すら無視した行動ではないか。内灘の問題に十円出すのは
教育に何の関係がありますか。
なお私はこの間、日教組は金があるということを申し上げたら、あれは通う、二千五百万円出したのは教員ばかりではない、生徒や何かにも寄付さしたんだと言
つているが、あの記録を見ますると、二千五百万円の内訳の中に、水害対策
委員会で全国の児童から一人一円、組合員から十円と出ているじやありませんか。組合員から十円というと、すなわち五十万人だと、五百万円出すということになる。ずいぶんあつさり金が出せる。ここで問題なのは、各自が任意的に出すのか、この十円を。上の方できめて十円出せと命令したんじやないか。天くだりじやないか。
大臣は天くだりだというが、近ごろの組合はみな天くだりだ。だから
教育新聞なり雑誌は、評していわく、これ丹頂のつるなりという。頭が赤いという。頭が赤いということは、幹部に共産党員がいるということの皮肉です。こういう連中にわれわれの大事な子弟をあずけて
教育できますか。内灘へ行くひまがあ
つたら、もう少し教材を研究したらどうか。私はこの点において
大臣はもつと大胆に施策を行
つてもらいたい。私は決してちつぽけな日教組を目のかたきにするのではございません。大事な仕事をあずか
つてもら
つているから、特に
指摘する。この点についてはもう少し詳しく私は論議したいと思いますが、きようは時間がございませんから……。御抱負経倫等について御説明が願えれば……。材料は幾らでもございます。この点だけ……。