○川俣
委員 関連して米の問題だけお尋ねいたしたいと思います。
麦価の問題につきましては、あらためてお尋ねいたしたいと思います。
大臣、非常に慎重な御
答弁でありましたけれ
ども、私は、食生活の上から最近都会地において粉食が割合に盛んにな
つて来たことは、
大臣とともに認めるのです。同時にまた麦の粒食の傾向が出て来たことも私は認めているのです。そういう方向にあることは事実でありますが、重大なことは、
山本君と違
つて、ぜいたくな者は粉食をや
つて、比較的困窮しておる者は粉食をしていないのだというふうにも私は見ないのです。
大臣の御
答弁から見ますると、中以下の者はむしろ粉食をしてお
つて、
やみ米を食
つておる者は、
相当の生活ができる者が食
つておるのじやないかというような感じで実は御
答弁に
なつたのじやないかと、逆にそう思うのですが、そうでもないのですか。この点が一点です。
それから
大臣お急ぎのようですから続いて二点ほど伺いますが、最近の
やみ米は、上野だけでありますが、私
どもの
調べたところによると、年々のことでありますから季節の
影響を受けまして、ことに米作農家の田植え時期に当
つておりますので、
やみ米の流通の一番悪いときであることは認めなければならないが、そういうようなところから見て約六割ないし六割五分程度が
東京に流れて来ておるように思われる。その流れて来ておる米が、今まででありますれば大体普遍的にまわ
つておつたのが、どこかに集中してそれが納められるような傾向が出て、これが問題にな
つて、いわゆる
やみ米の値をさらに増高させるような
騰貴行為がここに介在するのではないかという疑念もあります。同時にもう
一つは、最近外食券の取締りが非常に寛大に
なつたために、高級料理店等に
相当米が流れて行くというこの二つの筋から、
やみ米の高騰が現われておるのであろうという感じで
大臣は
答弁なすつたように私は思います。
そこで問題は次に移るのですが、こうした
やみ米が高く
なつたということは、一面
消費者に非常な迷惑を与えると同時に、今年の秋の
供出に及ぼす
影響は非常に大きいと私は思います。これは
生産者価格や
消費者価格と
やみ米の値との開きがあまりない場合には、公然の
ルートに乗せた方が不安がないわけで、また大量に出す場合におきましては、公然の
ルートに乗せるという
考え方が農民の間に生れて参りますが、こうした
やみ米が春になると高騰するのだということになりますと、農民の
供出意欲に非常に大きな
影響を及ぼすだろうと思います。昨年におきましても、割当が非常に困難であつたために、十五県ほどの知事がなかなか供米の割当に応じないで、
最後に二県か三県はあくまでも応じないで、任意
供出みたいな形で食糧当局が妥協されたやにも聞いております。今年もさらにこの
供出が不安になるのではないかと思うのでありますが、そういう
供出の面からい
つても、この際
やみ米に対する対策を十分に立てなければならないと私は思うのですが、これらの点に対する見解をお伺いいたします。