○川俣
委員 大臣の一般的な
施策に対する
質疑は、いずれ
あとで十分尽さなければならないと思いますが、今問題に
なつております
法案を
審議する上からも、
麦価の問題をすみやかに
決定しておかなければ、これらの
法案を十分生かして活用するわけには行かないと思いますので、
先ほどの
理事会におきましても、
麦価の問題を優先的に
大臣に
質問することに
決定いたしたのでございます。従いまして、この観点から新
大臣にお尋ねいたすのでありますが、私は、
保利農林大臣は今日の国会における情勢も十分把握されて
大臣に
就任されたものと理解いたすのであります。しかも同じ吉田
内閣でございますから、
内田農相の
あとを追
つて責任をとらるるといたしますならば、政治道徳からいたしまして、前
大臣の
責任を背負うのが当然だと思うのであります。従いまして、前
大臣の
責任を負えないというような
考え方でありますならば、おそらく
大臣の
就任を拒まれたと思うのであります。そういう意味から、前
大臣の意向を十分尊重しながら新
農政を行うという御意図につきましては、私もそうあるべきだと思うのであります。
そこで一参つお尋ねいたしたいのですが、
大臣に
就任にあた
つて、当然みずからの意思で、今後どうして
農政をやるべきかという点から、特に国会開会中でありますので、
麦価の問題が問題に
なつておるということは一議員の一人として
保利君十分御
承知であ
つたと思うのです。従いまして、この問題点をみずから積極的に前
農相に
意見を聞かないで御
就任に
なつたとは、政治常識上
考えられないのであります。これは最近新しく出て来た代議士でありますならば別でありますが、
保利君は戦前から出ておられて、山崎
農相の秘書官も勤めて、大体
大臣はどういう
引継ぎをするのかということは十分御
承知のことであります。従いまして、ただ
内田農相からこれこれであ
つた、はあそうであ
つたかというような
引継ぎをされたということはおよそ
考えられない。そこでこの
麦価問題については、おそらく
保利農相から積極的な
引継ぎを求められたものと私は常識的に
考えますけれ
ども、私のこの常識が間違
つておりますかどうか、
大臣に伺いたい。