○横山
参考人 私は
電話工事協会の副会長の
横山誠太郎でございます。か
つて逓信省に奉職いたしまして、後にやめまして爾来民間で
電話設備の
事業に精励いたしまして二十四年にな
つております。
今般
政府御提出の
電話の三
法案に対しまして、原案に賛成いたすものでございます。但し
料金値上げにつきましては、しごくごもつともな点もございまするけれども、幾分条件を伴いましての上でございます。この
法案はこれまでに三回衆議院に上程されております。まことに新時代に即したるところの、かつ
国民は喜ぶところの
法律案を織り込んだものでございます。私ども
電話設備の業者といたしまして、また
電話事業にいささかなりとも識見と抱負を持
つておる者といたしまして、まことに明るい案であ
つて、これが通過しますことは、
国家、
国民を益するところのものが多大なるものと信ずるのでございます。
料金値上げにつきまして、高いという個々のいろいろ議論もございますでしようけれども、これをある
程度専門的の目で見た場合におききまして、
電話の架設ということは、緊急かつ重要なものでございまして、これを
政府の交付金なり、また
一般的の
公債交付という手段がむずかしいという現在におきまするならば、自己の収入によ
つて改善、
建設もはからなければならぬということもうなづけるのでございます。しかしながら今日
公社に移りましてこの方、
料金値上げをする前提と申しまするか、先ほどある
程度の条件が伴うと申し上げましたことは、
公社になりまして、その前に電通省でございましたが、終戦後から
電話の法令なり、運営なりというものが、実に民意を無視したるところの一方的の
経営に終始して来ております。これを今般の公衆通信法第百五条、百六条におきまして、金が足りませんので、民間の資力——物も金であります。その資力において
負担して、なおかつ足りない、このもとに立
つていると思いまするので、それは先ほどの
料金の値上げの点を了承するのでございまするが、明治四十年ごろからございました
加入者の所有するところのPBX装置までを局で買取つたり、局で自営したりして、なおかつ金が足りないというならば、私は断固許せないと思うのであります。
従いましてこれからPBXの場合について申し上げたいのでございますが、
昭和十八年に全国に三百有余ありましたところの民間の
電話工
事業者は、大体当時の逓信省からの出身が多いのでございましたが、そういう人たちが、その当時私設
電話を
経営ししかも
公社の支持のもとに一体とな
つて経営して来たのでございます。従いましてその当時において逓信省は、本来の任務たるところの本
電話機並びに市外線を
建設するのを本分としていた。そうして民間のビルの中にある私設交換機とか、末端のものは、
公社と機械も同一でございますし、その規格も同じでございますし、法規もございますので、その法規のもとにしごく円満に運営をし、しかもそれに伴いますところの多額の附加使用料というものを、当時の逓信省へ
加入者が月々納めたのでございます。従ましてそうした
費用が、当時の逓信省の莫大な収入にな
つていた。その莫大な収入はその当時の逓信省としましても、今日の
公社と違いますので、国庫の収入にな
つて来たのでございます。
電話機の数は
昭和十八年戦争が苛烈になりますと、松前さんが逓信院の総裁でございましたが、自主的統合という美名のもとに統合されたのでございます。そのときの話を覚えておりますが、戦争が苛烈とな
つて、安易な勝利はできない。一切の物資なり、人員なりは、この大東亜戦争のために捧げなければならぬ。
従つてか
つての自由主義時代の
電話増設はできぬ。だからこの際合同してくれ、こういう話であつたのでございます。今は自由主義時代でございます。従いましてそうした
電話機の数が、民間でや
つていました
電話機と合せまして百四十四万五千ほどございました。その中で実に三分の一の四、五十万個というものは、民間で取付、保守をして来たのでございます。それがわずか五人か六人くらいの従業員の小さな
会社が、全国で三百か四百ございましたでしようか、従業員は全部で二千人はおらなかつたでございましよう。それがどうでしよう。そうした人たちが四、五十万の
電話機を取付、保守して来た。今日
公社の内部の機構の厖大も必要でございましよう。労働基準法もできて人員の増加もあるでありましよう。それにしても民間でやつた功績は大きいと思います。従いまして低く上げて
サービスをよくして、少い人員でやり、その浮いた人員はどうするかというと、防衛なり軍需なり、
国家の要請によるところの人員に向けて来たのでございます。少い人員でやるということは、
国家の
経済になることでございます。そうしたことをや
つて参つたのであります。それを、終戦後になりまして——戦争中
設備会社へ入つは方もございますし、また民間に残つた方もございまするが、そうした技術者を捨てて顧みないで、局の直営に移して、しかも電通省は、何々学園というものをつく
つて、従事者を養成した。われわれがその技術に携わることができないのに、そういう技術者を養成したのであります。野に遺賢なからしめるという言葉がございます。技術者には国境はございません。その国境のない技術者を捨てて顧みないで、自転車のパンクを直させたり、その辺のどぶ掃除をさせたりするように追い込んで、そうして直営一本でや
つて来たということ、これは
国家の政治家としてよほど考えていただかなければならぬ。
国家経済から行きましても、人道の問題から行きましても、これは考えていただかねばならぬことであります。これは事実でございます。従いまして、その当時はGHQの圧力ももちろんございましたし、またいろいろと国営という当時の
政府の御方針もあつたでしようけれども、とに
かく民意を無視したところの一方的な制度をや
つて来た。それを今日PBXの開放に対して反対されておるということは、その当時の状態から来ておるのであります。そうしたものを、私はこのままではならぬと思います。そうしてその順序をふみまして
国会の権威に訴え、隠忍自重運動をすること六、七年にな
つております。この運動に対しましてある人は、こうした運動をするのはけしからぬと申しましたけれども、これは
国民に許されたところの権利であり、また義務でございます。あの戦争が敗戦に
なつたあとになりまして、あの戦争に賛成された方で、おれはあぶないと思つた、ああいうことをやるのはあぶないと思つたと言う方が多いのでございます。殷鑑遠からず。私どもはこの直営がこのまま続けられ——また今回もこれに反対される方がございますが、これに反対するということは、おのおの主観的な見方もございますでしようけれども、
国家のためになるし、かつ必要なものである、こういうふうに思いまして運動を続けているのでございます。
しからばPBXの開放とはどういうことであるかと申しますと、今日
資金、資材がないというが、これは先ほどどなたか申されました通り、民間の力をも
つてやるということもかんじんでございます。国内の
電話設備では、古くは皆様も御承知の通り特設
電話というのもございました。その特設
電話をいなかに五十なり六十なりつけますとき、資材なり、機械なり、電柱なり、一切持
つて、そうしてでき上つたものは
政府に寄附して参つたのでございます。それから大正の末ごろ千五百円くらい、年々
電話の
負担料金を払い、
電話機の数がふえて来たのであります。今度
公社から出されました表によると、当時の千五百円という金が時価に換算されて、括弧をつけて三百万円と出ております。そうしたものをも
つて今日の
電話網が大体できたと申せましよう。しかるに今日
資金のないときに、一方
電話の
負担金をと
つております。また値上げという問題も起きております。この場合に、そうしたか
つての私設
電話を買い上げる方面へ金を使うとか、あるいは直営にするために金がないということは、これまでの
電話のなり来つたことを忘れた人たちがなさることでございます。
PBXの開放と申し上げますのは、今言うようなわけからでありまして、これが開放されますとこういうことになる。出す金は民間でやる場合も
公社でおやりになる場合も同じでございます。大体同じ、むしろ民間の方が安いかもしれません。私設
電話が民間に開放されれば、一、利用者が
設備を所有することができるから、民間の
資金が投入されて、需要は一段と増加する。二、私設
電話が増加すれば、
公社の
料金収入も増加して、通信
事業の財政は健全化する。三、通信メーカーは、私設
電話を直接利用者に販売できるから、生産の平均化をはかり、
コストの引下げが可能である。こう申しております。各メーカーの労組の
方々も、私がここへ立つと申しましたら、
社会党の先生方にも、われわれ労組の立場は
社会党の下にあるから、ぜひ先生方賛成してくれと言
つてくれと、しばしば
電話がかか
つて来ております。そういうようなわけでありまして、この開放はきわめて合理的なものでございます。
それから今度は反対のことについて申し上げます。この反対に対して、前
議会の本
会議で可決する終りに行きまして、罵詈讒謗をきわめた言を、今回は議員にな
つておりませんが、述べた方がおります。ああした事実はございませんが、あれほど中小
企業者がその持
つて生れた仕事に帰ることに反対するのは、どうしても解せないのであります。学問的な反対の方は、PBXを民間に開放するとばらばらになるということを言
つております。過去
昭和二十四年、二十五年までは、
設備会社がや
つておりました。明治四十年から始めて、私設
電話というものは民間でや
つておつたのですが、ばらばらに
なつたということがございますか。回線を局の方でやり、家屋の中へ入つたところへ転換機をとりつけ、それからこつちを交換台に入れて、そうしてそのわかれて卓上
電話へ行つたものを、一括して
責任を持
つてやる。しかもそのやる仕事は、局のきめた規格がございます。またそれに従事した者は、少くも認可を受け、また
電話技術に経験のある人でございます。そういう人が局へ申請をして、事前に届出をして、こここれの
設備をしたからというて検査に来てもら
つて、それを開通する。それからその保守におきましては、月に二回まわるという規則がございました。そうしてそれをまわ
つて円滑に運営して来た。中には
加入者からぼるとか、不当な利得をするとか言
つておる人がありますが、そういう者はただちに没落して行
つてしまうのであります。そうしてまじめにや
つて来たのであります。そうして来まして、さつき申しました通り、電通省は本来の任務の仕事をや
つて来た。だから当時において
電話の需要は多かつたけれども、非難が今日ほどなかつたということは皆さんおわかりのことと思います。わずかの人間で五十万個のものをや
つて来た。この通信を君たちに開放すればばらばらになる。私どもがそこの建物の中から、こつちを民間でやればばらばらになるとしました場合に修理のときに困ると申されますけれども、しからば
公社の方に試験係、回線係、市内係、局内係というものがあるかないかということを考えてもらいたい。それで私設交換機なら私設交換機の民間の担当者は、厳重な通告のもとに届けてあるのですから、そつちへ通告すればただちに直しに来たのであります。そういうことでございますので、ばらばらになるということはも
つてのほかのうそでございます。しごく円満、円滑に命令に服従し、そうしてもうやわら
かく、頭を下げ、お客から喜ばれ、局の人からわが弟分であるとまで喜ばれるようにや
つて来たのであります。これに反対する人はどうか今日限りやめていただきたいと思う。
そうしまして、去る第四次の
法案——今度は何次になりますか、今
議会でございますから初めてでございましようが、第四次
法案のときに、私どもがその前から運動しておりました、その結果を見てみますと、今度は少しは民主的に開放されるかと思つた。民主的と申しますと、
電話機をつく
つているメーカーも入れなければならぬ。工
事業者も入れなければならぬ。
需要者も入れなければならぬ。こういう三つのものを入れないで一方的に立法されたものは、非民主的な
法案である。民主的ということは各人が主張し、相談し合
つてやるということである。しかるに民主的でなかつた。どういう
法案であつたかというと、私が参議院の公聴会において申し上げました通り、殺人的の
法案ができた。それは、君たち民間でや
つていいところは、
公社でやりたくないところである。——不適当だというのですから、やりたくないということでございましよう。危険な箇所、それは具体的にどこかといいますと、溶鉱炉の上、硫酸のかめの上、伝染病院の中、これ以外には許可しない。これならば民間でや
つてもいいというのでや
つて来た。私たちの運動は 政党政派は問いません。だから私どもはどの政党にも属しておりません。ただわれわれの労をくみと
つてくれて、君たちの言うことはもつともだという人を神様のように
思つております。ここに労組の方がおるかどうかしりませんけれども、団結の力で参議院議員までもお出しになれる。われわれはたよるところがない。
議会で悪口を言われても隠忍自重して、じゆんじゆんとそれに相こたえができない。
一つ一つ順序をふんでお願いして来ておる。そうしたお願いが踏みにじられるということになれば、これはたいへんな問題でございます。それが、そうした危険なところなら君たちに許してもいいという
法案だつたのには、私どもはびつくりした。それは正義人道に反する。いやしくも正義人道を何よりもとうとぶ人であるところの
国会議員の方がこれを通すわけはない。これは改めてもらわなければならぬというので、私が全国の
組織を代表して行きましたところが、なるほどということで
公社自身も改めてくださつた。これはまことに自由
国家としての
日本のために喜ぶべきことであります。暴帝ネロがつくつた
法案ならああしたことは出るかもしれないけれども、しやしくも今日の民主
国会にいてそうしたものが出るということはたいへんなことだ。昔から危険なところは民間の人は通り抜けてしま
つて、工兵隊が爆破しました。ところが今日そうした危険なものを民間にさせる。そうすれば民間の者は死に絶えてしまうのではないかということを私は心配した。それが幸いにして直
つて、二本建の線に
なつた。昔はPBXは全部民間だつた。私どもは
公社でやるということに対しては反対いたしません。けつこうだ。相並んで
日本の通信業界を発展しましようという気持を持
つております。それが、改められたのに対しまして、君たちは何か暗い運動をやつたろう。あいまい模糊たるものがある。かような不正の中に起つた運動であると思うなどとある方が言
つておるが、も
つてのほかであると思う。私はもしおひまがいただけたならばとくとお話して御了解を願いたいと思う。こういうとうといところの、みんなから尊重されるところの
国会議員なんて、正義人道でなければ出られるものではございません。いいかげんな人は出られないところでございます。それを訴えようと
思つておりますが、今回はこれが
政府原案として出ておりますので、私どもはこれの通過を実は切望しておるのであります。
さて
電話のあり方というものは、かようなわけで
公社は基本的なものをや
つて、さしつかえないものは民間に許す、両々相ま
つて行くということを今後堅持していただきたいと思います。今日
公社の方は猛烈な反対をされておつたということを聞きまするけれども、
電話は
公社のものであるとは申せないと思います。二十六年の七月に出ました電通省の厚い本の中に、
電話は
国民のものであり、
国民のためのものであり、電通省は
国民の寄託を受けて運営しているにすぎないと書いてあります。この通りの気持を今後も
公社はますます固めなければなりません。そうした気持でや
つていただきます場合に、こうしたものに反対される従業員の方があるとしましたならば、これは
国家の
電話ではなく、
公社の
電話でもなくして、従業員の方の
電話であるというふうに私たちは思えて来る。これはか
つての軍閥が
政府の命に服さず、首脳部の命にも服さず、青年将校というものがあ
つて遂に
日本を敗戦に導いた。そうしたことを考えますときに、これは私の臆測と思うのでございますが、そうしたことなく、虚心坦懐にや
つていただきたいと思うのでございます。
それからこの値上げの問題に参りまして、先ほど申し上げました通りのものをも
つてなお
費用が足りないというならば、
電話は生活、文化、
産業に絶対必要なものでございまするので、経理上のことは私よく存じませんが、そうした面に使うならばよろしい、そうしてでき得る限り民主的なものを取入れた
法案のもとにや
つていただく。ただしいて冗費と申しまするならば、今各地に、当時の逓信省と分離されまして、
電話局は
電話、電信と分離はされておりますが、さらに
公社の中において電信と
電話と分離して独立の建物を持
つておる。これは地域的に必要だと思いますが、ことさらに分離した建物を持ち、そうした分離した建物を持ててば、それに対していろいろの経費がかかります。それが
料金値上げをしなければならぬということに追い込んで来られますと、これは電信局がどんどん分離して同じところに並び建つということは、
電話の使用者として
料金値上げは考えなければならぬ。そうしたものは真にやらないようにして、今三等郵便局なり、特定局なりで受託の電信業務を扱
つておられる。しばらくはこういう
料金問題で難渋をきわめるときでございますので、そうした制度はやはり続けて行
つて、今のところは経費の節約をはかる面が必要ではないか、こういうふうに考えております。
公社の
方々も夏の暑い日、冬の寒い日に、故障の場合実によく最近は直していただく、そうして
料金を使
つて故障を少くしてや
つて行こうという点はよくわかるのでございますので、この点は感謝しながらも、いたずらに機構の厖大をはかつたり、あるいは今度
料金が値上りということになりますと、金が余
つて来た場合に、待遇改善、待遇の向上ということは絶対必要でございますが、王子製紙のストなどもございますし、値上げして余つた金があるからというので、それを労組の方が要求なさるということは、これは
国民を敵とするものである。必要限度において、それ以下で生活している町のわれわれ以下たくさんございますので、その点はひとつお考え願
つて、そういうことは絶対にございませんでしようが、そうした非難を、憂えを世間から受けられないようにお願いしたいと思います。先ほど述べました通り、
独占の弊害というもはの、これは恐るべきものである。
独占をしてどんどん値上げして行つた日には、しかもそれが必要でないものならかまいません。ダイヤモンドなどなら幾ら値上げした
つてかまわぬ。
国民生活に
関係がないのでございますので……。しかし米が値上げ、あるいは
電話がどんどん値上りするということは困ることです。ですから
建設にまわす金ならばごもつともでございまするが、いろいろな冗費という点はひとつ省いていただくような趣旨をも
つての値上げは、私はこれに賛成いたすのでございます。
大分民間の方のこれまでの経過を見てみますと、民間の方をたいへん皆さんが目のかたきにされておる。先ほどから述べました通り、民間の方は真に
公社の弟分であるし、この
法案が通りました後においては、ほんとうに一体となるような
関係でございまするので、この点は決して
競争とか圧迫とか、そういうことがないように運営をお願いしたいと思うのでございます。民間の
サービスというものは、真に命がけでございます。不景気で首をつつたということはございますけれども、官吏の方が官業が不景気に
なつたとい
つて、首をつつたということは聞いたことはございません。それは値上げということはできるし、生活が安定されているということで……。
加入者に対してPBXが開放されまして、真の
サービスということは、これはやはり命がけでお得意を大事にする。しかも公益のもとにお得意を大事にするという点にあるのでありますから、その点も民間の業者をどうかひとつよく導いていただきたいと思うのでございます。よくある政党の方が、私たちはただ技術に生きるだけでございますが、われわれ町の業者をして大資本家の手先だ、大資本家だなんて速記録にとどま
つておりますけれども、決してそういうものではございません。
電話屋で昔から成金に
なつたというのはございません。もうただ技術に生きて技術に死んで行く、それだけでございます。それから民間で
設備いたしますると、よく機械を変なのを使うとか何とかいう者がございますけれども、今日は昔と違いまして、機械の良品を使うということは、これはもうだれでも
国民は心から認識して来ております。従いまして、その機械も、電通省でお使いになりますところの機械も、それから民間で
設備しますところの機械も、ひとしく同一メーカの製品でございます。また技術も大体同一でございます。
それから今度は幸いにして先生方皆さんのお骨折りによりまして、この
法案が通りました後におきまして、今度はそれに携わるところの
電話担当者なり、従事者なりという資格問題が出て参りますが、これは
実情に即したようなもので認定していただかなければなりません。か
つて一ぺん試験を受け、その資格を持
つておる者が、その後における
法律の一時的のストップ、一時的の改廃のために、一時消滅したけれども、またその
法律が復活したという場合には、これは引続いてや
つていただくことは大体常識らしいのでございます。従いましてそうした者も入れていただいて、なおその後における下請業者が、大体同じような条件のものに認可を受けて来ております。これも認めていただきたい。そしてその資格認定には、これは今後郵政省の方が当られるのでございますが、認定審査会というようなものをつく
つていただきまして、そうしてそれには
公社の方、郵政省の方並びに民間のPBXの
関係者を
委員にしていただいて、指弾を受けないように、民主的に選考を進めていただきたいと思うのでございます。
公社におられる方は、資格がなくてもPBXの仕事に従事できる。若い方ができる。われわれがか
つて資格をもらい、そしてそれが認められるということになれば、法の前にはみな平等でございます。しかり、その法の前にはみな平等なのに、片方では何も知らない者が従事できる。われわれがそれに携わることができないというなら、それは不公平、それか続くというなら、
国民は乱を思わなければならぬということに立ち至りまするので、この点は開放と同時は、こういつた資格というものは必要でございまするので、この点もよく
実情に即したところの生きた認定のもとにや
つていただきたいと思うのでございます。こうすることによりまして、私どもはいい機械を使う、そして一方
公社に対する附加使用料の
料金をふやす。一方
加入者に対してはPBXをふやす、ほかの経費は少くて済む、こういうことになりまして、
公社と私どもは車の両輪のごとく、弟分という立場に立ちまして、そして集積しますところのものは、通信
設備、通信
企業を健全化し、そしてふやし、かつ喜ばれ、ここに初めて通信の発展の王道は立てられると存ずるのでございます。これをも
つて私の公述を終ります。