○加藤(精)
委員 関連して。ただいまの問題は
消防施設強化促進法を審議する上において、実質的な重要な面をなすだろうと思います。私も現在の日本の
消防において、一番急を要するものは水利と通信だろうと思います。そのほかに
門司委員が始終唱道しておりますごとく、
消防の
機関の近代化というか、あるいは共同化というか、そういうものの促進であります。個々の
市町村で
消防を
経営することの問題については、社会経済の
状態から見まして、今少し無理がある。究極におきましては、常備
消防団の調整に関する問題にも第三の問題は関連いたします。しかしながらまずとりあえずこの水利と通信の問題はどうしても解決しなければなりませんので、
補助の対象になります
施設を政令できめることにな
つておりますが、その政令でどういうことをきめるかということを、あらかじめ文書をも
つてお示しいただきたい。その際にはただいま御指摘になられましたごとく、ポンプと市街地における
火災報知機以外に、必要な水利
施設、たとえば都市
計画を実施していない地域における防火用の貯水槽等も、当然助成の対策になるべきものだと
考えます。僻陬の地にありまして、海岸の漁村部落、東からも西からも、その海岸の密集漁村に参りますのに三キロも四キロも離れてお
つて、しかも密集しているというような場所においては、都市
計画の施行地域にな
つておりませんでも、そこに若干の防火用貯水槽がありますことは、致命的な
消防の必要を満たすものであります。また同時に
消防のポンプがある
程度整備いたしておりましても、
消防のポンプを操縦して出動しますのに、電話、通信が不十分でございますと、とうてい迅速なる出動ができない。それで
火災の同時電話、すなわち
消防の出動命令を発する部署から、各
消防ポンプの担当者まで電話が、同時に同文で到達するような
施設に対する助成、こういうものもきわめて重要なものだろうと思います。なおさらに雪国の場合におきまして、た
つた一つ雪の平原、または山野の中に離れて存在しておる部落、あるいはそういう所によくあることですが、分教場がいずれの部落からも遠く離れておるというところにおきまして、これに対しまして雪上を走り得る
消防のスクーターないし自動車、そうしたようなものが、きわめて必要度の高い場合があるのです。これは今まで日本の
消防におきまして、置き忘れられてお
つた一つの大きなブランクにな
つております。そういう場所に対しても国家の恩恵が、ある場合には及び得るということは、これは積雪の最もはなはだしい地帯に対しても、日本の政治がこれを忘却しておらないのだということにつきましても、国民精神を安定させる上におきまして、非常に重要なことだと
考えます。以上のようなことを政令をきめなさる上におきまして、十分御考慮をしていただいて、そうして次の
委員会におきまして、
補助対象になる
施設の案をお示しいただきますことをお願いいたします。