○
長谷川(保)
委員 日本社会党を代表して、
と畜場法案について
希望条件をつけまして賛成せんとするものであります。
まず第一に、本
法律によりまして
相当大きな影響をこうむるのではないかと思われますものに、いわゆる
部落の問題がございます。今日まで長い間かかりまして、いわゆる
部落の
環境改善等に
官民ともに努力して参
つたのでありますが、もしこの
簡易屠場が普及するという意味が、不幸にして
部落の
周辺に
簡易屠場がたくさんできるということになりますと、そこに大きな
環境衛生上、風教上の問題が出て来ると思います。従いまして第四条の
設置場所につきましての
許可等につきましては、十分御
留意をいただきまして、いわゆる
部落の解放、
改善のためにこれが
妨げにならないように十分な
留意をしていただかなければならないと思うのであります。
第二の問題は、合理的な
屠殺料、
解体料、
屠場の
使用料の算出の問題であります。それらの
使用料あるいは
屠殺料、
解体料が安ければ、当然
食肉の
値段も下
つて参る、ということは
一般的には非常によいことになりますが、同時に
屠殺業者の
生活の脅威ということになりましては困るのでありまして、これらの点につきまし十分合理的な
料金を算出するように、
当局におきまして指導せられますように希望いたします。
第三は、
食肉衛生の見地からでありますが、とかく今日までの
屠場の現状というものは、この点が非常にルーズにな
つております。どうもそこに
相当不正が行われまして、
食肉衛生上好ましからざる事実がございます。斃死のものを何とかごまかして通すとか、
病畜を押し通すとかいう点もございます。その点民間の
獣医諸君を動員いたしましてなさるというようなお話でございますが、その点
相当に厳重に御
監督なさらないと、
食肉衛生上非常に困る問題が起りはしないかと思う。そういう点につきまして
当局の十分な御
監督、御指導を願うものであります。
以上三点を希望いたしまして、
日本社会党は
日本全体の、ことに
農村の
食料改善のために、また
有畜農家の利益のため、
一般国民の
食料改善のために
本案に賛成します。