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田中(角)
委員 実際問題と
形式論との間にいろいろな紛議があるわけでありまして、もちろん簡単には行かないと思いますが、
建設大臣は特に代表的な
豪雪地帯である
北海道長官もやられたのでありますから、これが
実情は十分御
承知であるはずであります。私としましては、
非常措置といふ
立場から、
形式論にとらわれず、悔いを残さないよう完璧な
措置をと
つていただくことを重ねて申上げておきます。
第三の問題は、
大臣ではなく
事務次官からでも
けつこうであります。これは少し技術的な問題になるわけでありますが、
暫定予算でまかな
つておりますので、各
事業は相当
空白な
状態を続けておるわけであります。その結果起る現象の
一つとして、多少行き過ぎた
程度の
直営工事が行われておるのではないかというふうに
考えます。私は現在行われておる
直営工事を云々申し上げるのではありません。将来の問題として問題を残してはならないという
立場から
意見をただしておきたいと
思つて発言をしておるのであります。いわゆる
暫定予算でありますので、月割では、
請負いに付して
工事を進めて行くようなことができないという
立場から、
直営で進めておるわけであります。もちろん
直営でやれる態勢にある人員、
機構その他を遊ばしてはならない、少くともこの
人たちをフルに働かしたいという
意味から、
直営形態をと
つておられるのでありますが、このままで続けて行きますと慢性にな
つて、いわゆる
直営形態というものが非常に多くなるおそれが
多分にあると
考えております。私が見聞するところでは、当然
公示入札に付すべきと
考えられるような
箇所に対しても、現在
直営で進めておるところが非常にたくさんあります。これは私が申し上げなくても、
所管の次官でありますしデータを十分お持ちにな
つていると思いますので、こまかくは申し上げませんが、私はこのような
形態を続けて行きますと、
昭和二十一、二年から三年までに、
決算委員会や当
委員会でも
つていろいろ起したような問題がまた起きるのではないかという懸念を持つものであります。一時
直営の
廃止論とか、
直営に対する再
検討とかいうことが叫ばれたわけでありますが、非常にむずかしい問題でありお
つたわけであります。
建設省が
直営を行い、府県が
直営を行うということは—技術的に、また
機械力の点において
直営を相当必要とするということが原則でなければならないのに、現在の
状況では、いわゆる
請負入札に付することができないので、
直営でや
つておれば何とかうまくつじつまが合せられて行くのではないかという非常に安易な
考えで
直営をや
つておる傾向もなくはないと私は
考えております。その
意味において現在のままで行きますと、どうも人間を遊ばせたくない。
機械をフルに動かして行きたいという大きな目標に向
つて動いておるのではありますが、二箇月、三箇月あるいは来年度に
なつてこの
形態が伸びて行き、しかもその陰にいろいろな問題が惹起されやすい要素を
多分に含んでおりますので、この問題に対しては十分なる
検討を加えていただきたい。私は、それよりも、今
建設大臣に申し上げた
通り、
暫定予算で
空白をなくするような根本的な
措置をとるべきであるというようなことさえ申し上げておるのでありますから、もちろんお手落ちはないと思いますが、この問題に対する
技術面からのお
考えと、これに対する処置に対して御
意見が承れれば幸甚と思います。