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田中(角)
委員 時間が非常に過ぎておりますから、簡単に私の
質問に答えていただきたいと思います。
今まで野党各派の
委員諸君からの
質問は、大体現在までにおける
日本国有鉄道及び
鉄道会館との相互間における随意
契約に対して処置当を得ないというような見通しと、もう一つは、いろいろな
規則があるにもかかわらず、われわれの見方から言いますと、非常にルーズな処置をや
つておるのではないか。しかもこのような問題が起きておるのにもかかわらず、まだいつ徴収ができるかわからない、いわゆる違法性がないかという専門的な観点から
質問が続けられたようでありますが、私は全然別な角度から、新しい見方で二、三
質問をしてみたい、こう
考えておるわけであります。この
委員会におきましては、二十五
年度の
国有鉄道の
決算に対する批難からこのような
参考人の招致ということに
なつたわけでありますが、私はこの問題をとらえて、確かに
国有鉄道が国有財産に準ずるものを管理しておられる立場から
考えまして、もう少し適切なる処置がとらるべきはずであ
つた、その処置当を欠いておるということに対しては、一応これは
国鉄の
方々及び前に
総裁をやられた
加賀山さんも認めなければならないであろう、こういうふうに
考えております。しかし前にも申し上げた
通り、
日本国有鉄道の独立採算制を余儀なくされた立場と、もう一つは、
国家財政が非常に逼迫しておるにもかかわらず、駅舎の建築その他老朽
施設の改善を急速にや
つて行く一つの方法として四、五年前から民間資本を入れたり外資を入れたりして――この種のものに対しては一つの合理的な方針を立てなければならない。
国鉄以外の
一般会計よりの繰入れをできるだけ押えて、
国鉄の赤字をなくしながら、
国有鉄道として当然
国民に責を負わなければならない、安全度を確保して行かなければならないという立場から民間資本の導入ということも
考えたのでありまして、前に申し上げた
通り、アイデアとしては悪くない。しかしその方法いかんによ
つてはいろいろな問題が起きて来る。こういうところに問題点があると
考えております。その意味におきまして、建設的な面からあなた方の意見をただしたいのは、こういり問題に対してもう議論ではなく――今までは適切な処置をやれなか
つた、またや
つておらなか
つた、幾らか違法性もあるじやないかということを各
委員から言われておるのでありますが、これはわれわれの感覚とわれわれの立場からあなた方に
質問するのであ
つて、これが違法性の最終
決定は
会計検査院の
検査官会議によらなければできないわけであります。私はその意味において
会計検査院も、現在この事件がすでに進行中でありますので、この問題に対して
会計検査院の態度を早急に
決定していただきたい。これが
決定なくして、当
委員会だけで異な
つたような結論を出すと非常に大きな問題になりますので、
会計検査院に対して早急に一つの結論を要求したい、
会計検査院は違法性に対して適切なる処置をとられたい。私はこの前
検査院長が
出席せられたときにお聞きしなか
つたのでよくわからないのでありますが、
大沢さんにお願いすることは、このような問題は早く解決しなければならぬ。もう一つは、
会計検査院の
決定を待たなければいかぬ。というのは、こういう違
つたケースの問題に対しては、国庫に損害をかけてはならないという立場から、
会計検査院と
会議をしろという法律があることは御
承知の
通りであります。もちろん現在までに
国鉄当局が
会計検査院に
会議をせられているならばこのような問題は赴きなか
つたであろうと思いますが、
会議をしておらない。しかももう一つは、特に
国鉄としては、運輸大臣その他とも十分な連絡をとられてこのような処置に対してもつとも慎重なる態度をとるべきであ
つたと
考えますが、今の段階におきましても、早急にこれらの随意
契約を満すべき法律的な要件を
決定して、少くとも国に対して国損を来さないような処置を当然とらるべきであります。まだ徴収しておらぬというだけでありますから、これが適正に徴収をせられる場合においては財産権に対する損害はないわけであります。ただ、今まで遷延して来た
国鉄当局の責任が追究せられるだけでありますから、こういう新しいケースの問題で技術的にはいろいろめんどうな問題があると思いますが、こういう
委員会の空気等によ
つて、ただちにあすにも
国鉄総裁がまた
決定を行うというような独断は、なお問題を非常に大きくすると思います。そういう意味において、前会にも申し上げた
通り、適切なる審議会、
委員会等を設け、各般の意見を徴して、国損を来さないというこの満たされない随意
契約に対する法律的条件を早急に満たさなければならぬ、こういうふうに私は
考えているわけであります。なお先ほど監督局長が来ておられたのでありますが、
国有鉄道部長としても、この問題に対してはきつとあまり連絡を受けておらなか
つたと思うのでありますが、監督の衝に立
つておられる運輸大臣としては、これは
国鉄だけの責任に帰するものではなく、所管大臣としての責任も当然あるわけでありますので、
国有鉄道部長もこういう問題につきましては現実的に条件を満たし、国損を来さない、
国民に迷惑は厘毫もさしてはならないという結論を急がれるように努力を願いたい、こういうふうに
考えているわけであります。非常に新しいケースの問題であり、この前にも申した
通り、新しく三階以上の
建物を……。
〔
発言する者多し〕