運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1953-07-02 第16回国会 衆議院 経済安定委員会 第8号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十八年七月二日(木曜日) 午後一時五十三分
開議
出席委員
委員長
佐伯
宗義
君
理事
小笠
公韶君
理事
武田信之助
君
理事
菊川
忠雄
君 秋山
利恭
君 遠藤
三郎
君 岸 信介君 迫水 久常君 長谷川 峻君 神戸 眞君
楠美
省吾
君
石村
英雄
君 小林 進君
杉村沖治郎
君 中村 時雄君
山本
勝市君
出席国務大臣
国 務 大 臣
岡野
清豪
君
出席政府委員
経済審議政務次
官 深水 六郎君
総理府事務官
(
経済審議庁次
長)
平井富三郎
君
委員外
の
出席者
専 門 員 円地与四松君 専 門 員
菅田清治郎
君 ――
―――――――――――
七月二日
委員高橋圓三郎
君、
白浜仁吉
君及び
櫻井奎夫君
辞任につき、その補欠として
永田良吉
君、
楠美
省吾
君及び
石村英雄
君が議長の指名で
委員
に選 任された。 ――
―――――――――――
七月一日
私的独占禁止法改正案
に関する
陳情書
(第五一二号)
私的独占禁止法改正
に関する
陳情書
( 第五三二号)
公正取引確保
のため
独占禁止法改正
に関する陳
情書
(第五五九号) を本
委員会
に送付された。 ――
―――――――――――
本日の
会議
に付した事件
日本経済
の
基本的政策
に関する件 ――
―――――――――――
佐伯宗義
1
○
佐伯委員長
これより
会議
を開きます。 本日は
日本経済
の
基本的政策
に関する件について
調査
を進めます。
岡野長官
に対する
質疑
に入ります前に、お諮りいたします。
わが国経済自立
の問題は、現在最も重要なる課題であり、
吉田総理
も
施政演説
において、これが
解決案
として、内、
国内自給度
を
向上
し、外、
輸出振興
をはかると述べられ、また
岡野経審長官
も、去る六月十九
日本委員会
において、
日本経済
の
基本政策
に関する
説明
に際し、約八億ドルに達する
特需
は、もともと臨時的なものであり、長く続くとは
思つて
いない、東洋において平和をもたらせば、この
特需
は漸減して行くことは当然の帰結であるから、この
特需
なくして、
正常貿易
によ
つて日本
の
経済
の
自立
をはか
つて
行きたいと
考え
、いろいろ工作をはか
つて
いると述べられたのでありますが、現在
経済審議庁
において、
自立経済
五箇年
計画
が
策定
せられたと聞いております。もともと
閣議決定
とまでは行かなくとも、かつ
試案
でありましても、
わが国自立経済計画
の
策定
は、
国民
のひとしく望むところであります。かつ
経済審議庁設置法
に定められたその
所管事務
として、まず第一に
長期経済計画
の
策定
をつかさどるとあることから見ても、これは当然であります。ここにおいて本
委員会
は、
次会
よりこの
計画案
に関する
調査
を進めることとし、その
計画案
の提示を求め、その
内容
の
説明
を要求し、本
委員会
はこれを審査して、真に
わが国再建
の
基本的政策
を確立せしめて、
政府
にこれが断行を要求したいと存じます。つきましては、
岡野審議庁長官
が
経済演説
において、
わが国
の
経済自立
についての
構想
を述べられたが、
経済自立達成
の大まかな
目標
、つまり
国際収支
、
生産
、
消費
、
国民所得
などについて、大体の
見通し
を御
説明
願いたいと存じます。
岡野経済審議庁長官
。
菊川忠雄
2
○
菊川委員
今の
委員長
の動議にはもちろん賛成でございますけれ
ども
、これに
関連
して緊急の
質問
をさしていただきたい。それは
経審長官
から
経済
五箇年
計画
について、これから具体的なことを伺いたいと思いますが、これをお伺いする前に、お聞きしたいのであります。それはきのう
読売新聞
に「
経審
の
防衛
六カ年
計画
」という見
出し
で、
一つ
の
記事
が発表されております。もちろんこれは
新聞
の
記事
でありますから、どの
程度経審庁
として責任をお持ちになる
内容
のものであるかはわからないので、このことを初め伺
つて
おいて、そうして
長官
の話を聞きたい、こう思うのであります。と申しますのは、現
内閣
は今までもたびたび、こういう
防衛計画
に関する問題につきましては、あるいはその他の問題につきましても、あるときは
新聞記事
は当てにならぬと言い、あるときにはまた
新聞
に発表されますからごらんくださいとも言うし、われわれは一体
新聞
の
政府
の発表というものは、どの
程度
にこれを
考え
ていいかということについて迷うておるのであります。そこでこういう問題が、
木村長官
の言う
防衛
五箇年
計画
というふうなことに
関連
して、今また輿論を刺激しておるのが現実でございますから、このことは、はたして
経済審議庁
としてはこれにどの
程度
に
関連
があるのか、ないのか。あるとすれば、どの
程度
の
関連
があるのか、これが第一点でございます。 それからこの中には、「
経済審議庁
では祕かに
軍備計画
諸案の
検討
、
装備
原
単位
の
算定
などを進めてきたが、」とありますが、こういうふうなことを具体的に今までどこかで
調査
しておやりにな
つて
おる事実があるかどうか。それから「
卅二年度経済見通し
の
策定
と
関連
して
防衛
六カ年
計画私案
をまとめあげた
模様
である。」——これは
模様
とあるから、お伺いするのでありますが、こういう
模様
があるのか、ないのか。それからなお、
経審庁
の
計画部員
の
私案
にすぎないということを
経審庁
では表面では
出し
ておるが、しかし昨年末には第一次
試案
を
算定
しているというふうなことも書いてございますので、これらの具体的な事柄について、そういう事実があるやいなやを
長官
にお伺いしたいと思います。
長官
でおわかりにならなければ、それらの
当該部長
において一応お答えを
願つて
から、
経審長官
から
お話
を伺いたいと思います。
岡野清豪
3
○
岡野国務大臣
お答え申し上げます。
読売新聞
に出ましたものはま
つた
くわれわれは関知しないことでありまして、むしろ私
ども
はびつくりしておるので、そういうことが部内にあるのかと
思つて
いろいろ調べてみましたが、一向そういうことはございませんで、この点に関する限りは
新聞報道
は私は誤伝と断定いたします。それから
装備単位
なんかをいろいろ調べたかどうかということでございますが、御承知の
通り
にわれわれとしましては、やはり物の値段というものはしようつちゆう見ておきませんと、
内外
の
経済情勢
を分析しますにつきまして
間違つた観測
をいたしますので、あらゆるすべてのものの物価というものに非常な関心を持
つて
おります。
従つて武器
とかなんとかいうものにつきましても、飛行機が一台幾らぐらいするであろうかとか、もしアメリカから借りている船をみん
なつ
く
つた
らどのくらいになるだろうか、そういうことはしようつちゆう気をつけて
研究
しておるわけでございます。それかと申しまして、何か目的のあるためじやなくて、
内外情勢
を十分正確に認識して、そうして
経済政策
を立てる。こういう意味のためにそういうことを調べておることは事実でございます。
新聞
に出ましたことは個人の資格でも調べておりませんから御了承願います。
菊川忠雄
4
○
菊川委員
それでは念のためにお尋ねしますが、個々の
装備
についての原
単位
の
算定
、これは当然おやりになることと思いますが、そういうような総合としての、幾つかのある特定の
軍備計画案件
についての
検討
というようなことはおやりにな
つて
おらないのですか。
岡野清豪
5
○
岡野国務大臣
や
つて
おりません。
菊川忠雄
6
○
菊川委員
それから
従つて
もう
一つ
は
経審庁
の内部の
計画部員
とありますが、これはどういうものかわかりませんが、そういうところでもこういう
防衛
六箇年
計画
というふうなものには
部員
はおよそだれも触れてはおらぬ、こういうことでございますね。
岡野清豪
7
○
岡野国務大臣
そういうことは絶対にありません。
石村英雄
8
○
石村委員
関連
して。ただいまそうしたものはないという御
説明
でございましたが、
吉田内閣
はたえず
自衛力
の
漸増
ということをおつしや
つて
おられますが、五箇年先の
自衛力
が
漸増
した結果というものを予想せられておるのではないかと思いますが、それは軍事的ではなくて、保安隊的かもしれませんが、保安隊的でもかまいませんが、
自衛力
が
漸増
した形を何かお
考え
にな
つて
おる、このように推察いたしますが、いかがでございましよう。
岡野清豪
9
○
岡野国務大臣
お答えいたします。われわれといたしましてはただいまのところ純
経済
的に
日本
の
国力
がどのくらいにな
つて
いるかということを主眼といたしまして、
経済面
から将来の
見通し
をしておるわけでありまして、
吉田総理
がいつも申し上げております
通り
、
日本
の
国力
が十分にな
つて
行かなければ
自衛力
の
漸増
もできないじやないか、こういうことであります。そこでわれわれといたしましては、
経済力
がどんなに伸びて行くかということをしよつちゆう注意をしておるわけでありまして、そのために
防衛力
をどうして行
つた
ら
経済力
がどうなるのではなくて、われわれの方といたしましては、
経済力
がどのようにな
つて
行くかということを主として
研究
いたしておるわけであります。それから次に
自衛力
でもつけようという問題が起きたときに初めてその
経済
をいかに始末して行くかにかか
つて
来ると思いますが、ただいまのところはそれと
関連
ございません。
佐伯宗義
10
○
佐伯委員長
経審長官
は
通産委員会
への御
出席
の時間もございますので、一応
基本政策
について御
説明
を求めて、その後に
質問
していただきたいと思います。
岡野経済審議庁長官
。
岡野清豪
11
○
岡野国務大臣
わが国経済
の
自立
につきまして、本
会議
などにおいていろいろ申しました大体の
構想
に基きまして、おおむね五年後の
昭和
三十二年度における
わが国経済
の姿が大体どうなるであろうかと
考え
まして
研究
を進めてお
つたの
でございますが、このほど
研究
途中の一応の
中間的数字
ができましたので、その
概要
を申し上げたいと存じます。もちろんこれは一応の中間的なものでございまして、今後の
経済情勢
の変化及び変動に応じまして当然変更して来るものと思いますが、また
関係各省
とも今後さらに十分連絡いたしまして
検討
を加えなければならぬ必要もありますし、
経済審議庁
においても十分
検討
されているということだけを御了承願いたいと思います。さらに
経済界
その他各界の意見も十分聴取いたしまして今後一層の
検討
をし、同時に
皆様方
の御批判も仰ぎたいと存じております。 次に
右中間的研究
の
概要
について申し上げます。これは大体この前私の
考え
を申し上げましたことや、それから本
会議
において申し上げたことなんかとももちろん重複することでございますし、私が五年先の
経済
また五箇年間どういうふうに
経済
を運行させて行
つた
らよいだろうかということをいろいろ
事務当局
に頼んでまとめさせたものでございますから、重複の点は御了承願いたいと思います。 まず一番に、
基本構想
といたしまして、
世界情勢
の
現状
及び将来に対応し、
国民消費水準
の
維持充実
に努めつ、極力正常な
貿易
による
国際収支
の
均衡
をはかる、これが一番であります。 第二番に、右の
目標
を相当高水準の
特別外貨収入
を期待し得る間に実現して行きたい。これが二番であります。 第三番目には、これがため
輸出
の
増大
、
国内自給度
の
向上
を通じて、
国際収支
の改善をはかりつ
経済規模
の
拡大
をはか
つて
行きたい。なおこれとともに
消費
を抑制し、
所得
の
増加
はなるべく蓄積に振り向けるよう措置し、
経済
自
場立
のすみやかな
達成
をはかりたいと存じます。 次に第二の
施策
の
重点
でありますが、右の
基本構想
に基きまして、次に述べます諸
施策
の
重点
的な実施をはか
つて
行きたいと存じます。 一、
輸出
の
増大
、
経済外交
の推進、
東南アジア諸国
との
経済提携
の
強化等輸出市場
の
拡大
をはかるとともに、左により
割高物資
の
コスト
の
低減
をはかり、その他金利の
引下げ
、税制の
合理的改正
に努め、その
国際競争力
の
強化
を期したいと存じます。その一といたしまして、
石炭鉱業
、これは
縦坑開発
を
促進
する等その
合理化
を推進し、おおむね五年以内に二〇%
程度
の炭価の
引下げ
をはかりたい。二として、
鉄鋼業
でありますが、
既定
の
合理化
三箇年
計画
による
製鉄設備
の
近代化
を
促進
し、銑鉄四%、棒鋼一二%、
厚板
二〇%、薄板二七%
程度
の
コスト引下げ
をはかりたいと存じます。三に、
硫安工業
、
設備
の
近代化
の
促進
、
操業度
の
向上等
によりおおむね三年以内に二〇%
程度
の
コスト
の
引下げ
をはかりたいと存じます。四に、
機械工業
、これは
造船工業
も含みますが、
設備近代化
を
促進
し、極力その
コスト低減
をはかります。 二、
国内自給度
の
向上
、現在
輸入総額
の五割は
食糧
及び
繊維原料
であり、今後の
人口増加
と農地の荒廃により、このままで行きましたならばさらにこの
輸入
は
増加
するのでございますから、
食糧
及び
合成繊維
の
増産
に
重点
を置いて
国内自給度
を
向上
せしめ、
外貨払い
の
節約
をはかるほか、
外航船腹
の
増強等
により、
外貨払い
の
節約
及び
外貨
の獲得に資する。一、
食糧
の
増産
、
昭和
三十二年度において
米麦
千七百万石の
増産
を行うことを
目標
として
食糧
の
増産
をはかるとともに、
米食偏重
の是正をはかる。二、
合成繊維
の
増産
、
昭和
三十二年度において
合成繊維
一億五千万ポンドの
生産
を
目標
として
設備
の
増加
をはかる。三、
外航船腹
の
増強
、
昭和
三十二年度当初において百二十万総トンの
外航船腹
の
増加
を
目標
としてその
増強
をはかる。四、
電源開発
の
促進
、
既定計画通り昭和
三十二年度までに五百五十万キロワツトの
出力増加
を
目標
として
電源開発
を
促進
する。 次に舎後
的輸入
及び
輸出適格品
の
消費
の抑制。
奢侈的物資
の
輸入
を極力抑制いたしまして、
外貨払い
を
節約
するとともに
輸出適格品
の
消費
を規制して
輸出
の
増大
に資する。 第三、五年後における
経済
の
構図
、以上の
構想
によりまして、おおむね五年後すなわち
昭和
三十二年度の
わが国経済
の
構図
を想定いたしますと、次の
通り
であります。 一、
国際収支
。一、
輸出
は
昭和
二十八年度の十一億八千万ドルに比して、約三億ドル
増加
で、十四億六千万ドル
程度
となる。二、
輸入
は
昭和
二十八年度の十七億八千万ドルに比し、約一億ドルを減少して十六億五千万ドル
程度
となる。三、次に正常の
貿易外収支
においては、
外貨払い
の
節約
とともに、
船腹
の
増加
、三国間の輸送による
運賃収入
の
増加
が期待されるので、
昭和
二十八年度約一億ドルの
赤字勘定
に対し、
収支均衡
を得ることとなる。四、
特別外貨収入
は
朝鮮経済復興
、
東南アジア
に対する
MSA援助等
による
ドル収入
として、一応約二億ドルを期待する。 二、
生産
。
鉱工業生産指数
は
昭和
二十八年度の一五四に対し一七〇(約一割増)となる。二、
農林水産生産指数
は、
昭和
二十八年度の一〇八に対しまして一二一、約一割増しとなる。 次に
国民所得
でございます。
国民所得
は
昭和
二十八年度の五兆八千二百億円に対し、六兆五千五百億円、これも約一割増であります。
消費水準
、主食の一人
当り消費量
は二千十七カロリー、二十七年度とひとしい。すなわち
昭和
九—十年は二千八十二カロリーとな
つて
おります。砂糖の一人
当り消費量
、二十七年度の九・七キログラムに対して一〇・七キログラム、これは
昭和
九—十一年は一二・三キログラムであります。
食用油
の一人一日
当り
の
消費量
は二十七年度の三・五グラムに対しまして四・五グラム、これは
昭和
九—十一年は二・四グラムでございます。
繊維
の一人
当り消費量
は
昭和
二十七年度の一二・八四ポンドに対して一二・四ポンドでありますが、
合成繊維
の
耐久力
を加味した実質の
消費量
は一四・四ポンドになります。これは
昭和
九—十一年は一一・五七ポンドでありました。
雇用量
でありますが、
昭和
二十八年度に比し、
国民所得
は一二%
増加
するのに対し、
人口
は五%
増加
するのでございますから、総
人口
に対する
労働力人口
の
割合
を
現状通り
といたしますれば、
労働力人口
の
増加
は右の
経済規模
の
拡大
によ
つて
吸収し得ると
考え
ております。六、
資金
。右の電力、
食糧
、
合成繊維
及び
外航船腹
の
増加
並びに
石炭
、
鉄鋼
、
硫安
及び
機械
の
合理化
に必要な
資金
として要望されている
昭和
二十八年度ないし三十二年度の
所要金額
は、約二兆九百億円でございます。そのうち
財政資金
からまかなわれることが要望されておるのは、約一兆九百億円であります。今後における
財政資金
の需要の
増加等
が予想されますが、右の
財政投資要望額
もその効率的な使用をはかることによ
つて
、これを減額し得るであろうとも存じます。今後
経済規模
の
拡大
によ
つて自然増収
もありましようから、
民間金融機関
の一層の協力と、
外資導入
の
促進
とも相まちまして、これから
経済自立
に必要な
資金
の
優先的確保
をはかれば、
所要
の
財政資金
は供給できると
考え
ておる次第であります。 以上申し上げましたが、これはどこまでも私が
試案
といたしまして、
事務当局
に依頼いたしましてまとめ上げました
数字
であります。なお詳しい点については
政府委員
から御
説明
申し上げます。
佐伯宗義
12
○
佐伯委員長
以上をもちまして
長官
の
説明
は終りました。
質疑
は通告の順に
従つて
これを許します。なおこの際お諮り申し上げたいのは、
岡野長官
は昨日、本日は
出席
しかねるというようなお申出もあ
つたの
でございますが、押して御
出席
になりましたので、
通産委員会
とかねておりますから、三十分ぐらいという
お話
がございまして、あらかじめこれを了承したような次第であります。ゆえに本日の御
質問
はなるべく一括して簡素にお願い申し上げたいと思います。
菊川忠雄
君。
菊川忠雄
13
○
菊川委員
今
委員長
の
お話
もありましたが、私はまた次の機会に私の予定の
質問
をさせていただきます。
従つて
私の発言に
関連
のあることは、各
委員
になるべく公平に
関連質問
をさせていただくようにお扱いを願えれば幸いであります。 私はこの前の
長官
に対する御
質問
の途中でございました。そこで今日
経済自立計画試案
を伺いまして、大体
構想
だけはわか
つたの
ですが、実は私
ども
から言うと、この過程に至る各年度の
段階
的な
見通し
をお伺いしなければ、どうもその
構想
は夢物語りのような
感じ
がしないわけでもないのであります。ことに現
内閣
が五年も持つとはだれも
考え
ませんので、また
内閣
の
政治的性格
によ
つて
はやり方がかわ
つて
来る。そこで差迫
つた
ところ、一体この五箇年後、三十二年度において
達成
されるところの年次的な
計画
はおありでございましようが、もしそれを御発表できるものならば、今御発表願いたい。いかがでありますか。
平井富三郎
14
○
平井政府委員
ただいま
長官
から御
説明
申し上げました五箇年後の
構想
につきましては、
食糧増産計画
、あるいは
合成繊維
の
計画
、あるいはその他の
産業
の
合理化計画
におきまする大体の
見通し
から五年後の姿をまず描いたわけであります。
従つて期間
につきましてもおおむね五年後というふうに申し上げたわけでありまして、一応現在
考え
られております
貿易振興
及び
国内
の
自給度
の回転によりましてそれを中心とする
国際収支
がどうなるだろうかという点をまず姿を描きまして、以後各年別の
年次計画
に移
つて
参りたいと
考え
ておりまして、現在の
段階
におきましては、おおむね五年後の姿につきましての
数字
的な調整が一応できた
段階
でありまして、各
年次別
についてお示しのできる
段階
にはまだ入
つて
おらないのであります。
菊川忠雄
15
○
菊川委員
それではおそらく他の
委員
の方も同じ
感じ
がすると思いますが、そういうことだとすればこれはただ
一つ
の
努力目標
としてお伺いするよりないのであります。たとえばこの中で私特に従来
関係
している問題といたしましても
雇用
の問題がございますが、これが現在の総
人口
に対する
労働力人口
の
割合
を
現状通り
とすれば
人口自然増
から来る
労働力
の
増加
というものは
経済規模
の
拡大
によ
つて
吸収されるというふうなことでございますけれ
ども
、そういたしますと端的に言えば、現在総
人口
に対する
労働力人口
というものが一体全部就業しておるというお
考え
なのか、明確に登録されておる
失業者
並びに都市、農村を通じての半
失業者
、
潜在失業者
、こういうものを入れますと、厖大なる
失業労働人口
があるわけでございます。一体この問題などはどういうふうに扱
つて
行かれるのか、こういうことが出ていない。現
内閣
の、あるいは
岡野試案
に関する限りは、
日本
の
労働者
は五箇年た
つて
も
失業者
は
失業者
であ
つて
、失業問題は永遠に解消できない。
従つて自由党内閣
の存在する限りは失業問題はあきらめなければならないのではないか、こう断定せざるを得なくなるのでありますが、まさかそうでもあるまいと思う。私は失礼なことでありますが、一体これはきわめてずさんなものではないか。むしろ、これはうかつな
考え
方かもしれませんが、ここに
新聞
に
経審防衛
六箇年
計画
というものが出た。これはないということであります。また
予算委員会
におきましても、緒方副
総理
もこれはないのだ、こういうことを答弁しておられるようでありますけれ
ども
、これが出たので、これを差しかえて打返すために何か急に
出し
たように思う。わざわざこういうものをここで御
説明
いただかなくても、こういう
程度
のことならば、先般の
経済審議庁長官
の
経済演説
によ
つて
、われわれも大体
内容
はわか
つて
おるのであります。
従つて
これだけで一体われわれにこれをどうせいとおつしやるのか、これをどういうふうに審議しろとおつしやるのか、どういうお
考え
で本日突如としてお
出し
に
なつ
たか、さつきの
委員長
のふれ
出し
によりますと、非常に重大な、そうしてわれわれ
経済安定委員会
としては非常に張合いのある何らかの具体的なものが出されると期待してお
つたの
でありますが、これではどうもわれわれの期待ははずれた。他の同僚の方はどういうふうにお
考え
になるかわかりませんが、これは一体どういうおつもりなのか、このことをお伺いしたい。具体的に申しますと、これをお
出し
にな
つて
、これについて何か
質問
をせいと言われても、
年次計画
もまだできておりません。一体何を
質問
し、何を審議せいとおつしやるのか、
従つて
今後
経済審議庁
はこれをお
出し
に
なつ
た以上は引続いてどういうものを近日中にお
出し
になるのか、そのことをお伺いしたい。
山本勝市
16
○
山本
(勝)
委員
議事進行
について……。先ほど
委員長
は
長官
のここにおられる時間が三十分だということでありましたが、その三十分は全部で三十分だという今
委員会
の
事務当局
の
お話
であります。
関連質問
を許すようにという
菊川
さんの
お話
で、そのままやるならば、一体ただいまのような話を
菊川
さんがや
つて
おられて、途中でわれわれが立ち上
つて関連質問
をするのか、それでは
議事
は混乱に陥ることは明らかであります。そうかとい
つて
菊川
さんが済んだあとで
関連質問
をや
つた
ら、そのうちに三十分はた
つて
しまいます。ですからもう少し
議事
の
進行
を整理せられないと、今日にな
つて
なお
審議庁長官
の本
会議
における
産業経済
に関する
施政方針
の
演説
に対する
総括質問
ができない。
理事会
で一時間ずつやるという
お話
でありましたが、このままで行きますと、おそらく
国会終了
まで
総括質問
はやることができなくて済んでしまう。途中で離れ島の
法案
が出るとか、いろいろな
法案
が出て来て、
基本方針
に関する
総括質問
というものが毎日公報に載せられているのに、最後にな
つて
しまう。三十分しかないのなら、
皆さん
に五分ずつあるいは十分ずつわけるとか何とかされないと、どうもこの
経済安定委員会
はきわめて低調だということを私は申しましたが、その低調さは直らずに行くのじやないかと心配しているのです。
佐伯宗義
17
○
佐伯委員長
ただいまの
山本
さんの御
質問
に私お答え申し上げますが、先ほど御
説明
申し上げました
通り
、昨日は
長官
がまだ
病気
で、本日出がたいという
お話
でごさいました。あらかじめ御通知を申し上げておきましたが、もし
長官
の御
出席
がなければ、
公正取引委員会
の
事業報告
だけを聞こう、こういうように御了承を得てお
つた
つもりなんです。ところが今朝、
先ほど連絡
がございまして長い間出て参らないので、御
病気
を無理に押しておいでにな
つたの
かと
考え
ますが、今日は
通産委員会
と両方で一時間くらいにして、さしつかえなければ出ましようという
お話
でありました。そこで私はそれを了承したような次第であります。今までいたずらに等閑に付してお
つたの
ではないのでありますして、御
病気
の
関係
でお出ましにならなか
つた
というような実情でございます。
従つて
本日は
長官
の
基本的政策
に関する御
説明
を承りまして、時間の許す限り
皆さん
御
質疑
を願いたいと思います。明日からはあらためてまた継続してやりたいと
考え
ますから、今日のところは御了承願いたいと思うのであります。
山本勝市
18
○
山本
(勝)
委員
委員長
の御意思はよくわかりますし、私
ども
は決して
長官
に食い下
つた
りいろいろなことで責め立てるつもりは少しもありません。ただ今日の
日本
の重大な
経済界
の情勢にかんがみまして、ぜひとも聞いておいてほしいし、ただしておきたい、ともに
日本
の国をどうするかということで、責任者の
長官
に聞いてほしいということであるのでありますから、少くとも
総括質問
というものをまずや
つて
、それは時間は短かくてけつこうです。それからこまかないろいろな
法案
の審議に入
つて
もらう方がいいんじやないか。御
病気
のところを無理に出ていただいて、わずか
関連質問
で五分や十分聞いていただくよりも、御健康にな
つて
から本気に
研究
してもらいたい、こういうふうにお願いいたします。
佐伯宗義
19
○
佐伯委員長
山木さんの
お話
の
通り
本日は基本的な御
説明
を承
つて
、明日から御
質問
の用意をしていただけばよいのじやないかと
考え
まして、あらかじめ御承諾を申し上げたような次第であります。ただいま通産の方からも要求して参
つて
おりますので、
長官
の御退席をお許し申し上げ、きようはこの
程度
で
長官
に対する
質疑
を終
つて
いただきたいと思うのであります。 〔「せつかく申し込んであるのにそんなことはないじやないか。」「今のぼくのお尋ねに答えてもらわなければ……。」と呼び、その他発言する者あり〕
佐伯宗義
20
○
佐伯委員長
きようは
菊川
さんの御了解を得まして、
菊川
さんは自分一人で
質問
するのはいかぬから、時間の許す限り
関連質問
でやろうとおつしや
つて
おりましたので、まだお申込みを
菊川
さんだけしか受けておらない次第であります。小林さん、翌日から継続してやりますから……。
中村時雄
21
○中村(時)
委員
先ほど読売の
経審
防衞六箇年
計画
に対して、全然こういう事実はないとおつしやるのですが、たとえば農林水産の
生産
あるいは
国民所得
あるいは鉱工業
生産
、こういうものの指数と、現実に今
長官
の話されましたこの指数は一致しているわけです。そういたしますと、他の方向のものもある
程度
の勘案がこれでつくと思います。しかも先ほどから
お話
のありましたように、自由党においてはこの
自衛力
を
漸増
するという基礎を
考え
た場合、この
漸増
の基礎すなわち
国民
生活の根底がはつきりして来れば、
漸増
の
計画
立案というものは当然できて来る。また同時にこの中に入
つて
おりますMSAの問題の一億五千万ドルにいたしましても、これは少くとも予定をされている。そこで推察予定をされているという結果を
考え
てみますと、この自衛
漸増
の
計画
の方針というものも必ずやあると思う。しかも在来このMSA問題をめぐりまして、いろいろの問題が政治的に起
つて
おりますけれ
ども
、われわれの推察といたしましては、少くとも
国内
における経費を支
出し
ない、すなわちアメリカ依存一辺倒の姿においてこれが
考え
得るものであるから、
国内
的の影響が非常に少い、よそから金をもら
つて
来るのだという意味において、今まで隠してお
つた
ものを、
木村長官
がもう自分の
国内
においては経費は必要ないのだからというような意味合いからほらを吹いちや
つて
、それがたまたまこういうような問題を派生して来たというふうにまで
関連
して受取られているわけです。事実の上においてこういう数的の
関係
の上に、あるいは今申しましたMSAの
関連
の上に、あるいは今言
つた
木村保安
長官
の問題、これらを
関連
いたしますと、必ずや私は
経審
におきましてもこういう結果がありというような推定がくだされるのですが、その点について断じてないと
経審庁
の
長官
はおつしやるのですか。
岡野清豪
22
○
岡野国務大臣
お答えを申し上げます。先ほ
ども
菊川
さんに御答弁申し上げましたように、あれは絶対にないのでございまして、MSAの問題でも、われわれが
考え
ていますのは、MSAというものは
考え
ないで、この
研究
をさしたわけであります。 それから先ほど
菊川
さんから
お話
がございまして、突如としてこういう重複したつまらぬものを
出し
てけしからぬじやないかという
お話
でございますが、実はこれはMSAの問題とか、おとといの
読売新聞
に出るとかいう以前にすでに私が
事務当局
に頼みまして、どうも今まで長い
計画
性がないのじやないか、
計画
をつくるのは
経済審議庁
じやないかというようなことで、国会で言われるような御意思がたくさんございますので、これはその
通り
だ、
経済審議庁
がある以上は、たとえば汽車の発着時間が何分何秒違わずに向うに行くというような
計画
はできないかもしれないけれ
ども
、およそ西に向
つて
行くか、東に向
つて
行くか、西に向
つて
行けばどのくらいの速度で大阪へでも到着するというくらいの目安はやはり
経済審議庁
がつくるべきである。同時にこの間も御鞭撻をこうむりましたように、もしできまするならばやはり各省とよく打合せまして、
経済審議庁
で総合的な案を立てたらそれを各省に実行してもらうというような権威を持
つた
ものにして行きたいという
考え
で、いろいろ苦心して——まあこれが初歩でございまして、むろん今幼稚園とまでは行きません、お誕生でやつと歩き
出し
た
程度
でございますけれ
ども
、これは
研究
して、
経済審議庁
が大いに勉強してくれれば、相当な効果ある結果が出て来やせぬかというので、非常にお粗末なものでございますけれ
ども
、
皆様方
の御協力と御鞭撻をいただきましてや
つて
行きたい、こういう
考え
方でございますから、そのつもりでお願いいたします。
佐伯宗義
23
○
佐伯委員長
小林君、ごく簡単にお願いいたします。
小林進
24
○小林(進)
委員
大臣もお急ぎのようでございますが、非常に緊急重大な問題がございますので、それだけお伺いしておきたいと思うのであります。今の
審議庁長官
の
演説
の中にもありましたし、また今の
自立経済
についての
試案
の中にもありましたが、いわゆる
国内
自立
のために、
食糧
増産
と
電源開発
という二点にともに非常に
重点
を置いておられるようであります。この二つの問題について特にお伺いしたいと思いますが、時間がないようでございますから、
食糧
増産
の方は省略いたしまして、
電源開発
の点について一点お伺いしたい。というのは、実はこれも時機を失すれば重大な問題でありますので、今年度においては、相当の予算も組んで、特に
電源開発
の
重点
的地点であります只見川の開発を、あらゆる意見を調整いたしまして、遅くとも六月の終りまでには着手するという方針をしばしば言明せられてお
つた
ようであります。この
政府
の方針に
従つて
三者会談というものが行われて、三者会談で一応結論が出たようでありまして、その結論を今度は
電源開発
調整審議会でも
つて
もんで行
つた
わけでありますが、その後の経過は一体どうな
つて
おるか、これに対する大臣の見解はどうか。もう着手するとおつしや
つた
六月の時期は過ぎて、時はまさに七月に入
つて
おります。時機を失してこれを一年経過するということは、まさに国家の偉大なる再建と
審議庁長官
の重大なる方針である五年
計画
を一年間ずらすような結果になるのでありまして、そういうところから私はこれは非常に重大な問題ではないかと思いますので、お足をとどめてお伺いしたのでありますが、願わくはひとつ大臣のお
考え
を伺いたいと思います。
岡野清豪
25
○
岡野国務大臣
いろいろ利害得失が錯綜しておりまして、
政府
といたしましても、できるだけすみやかにこれを決定したいと焦慮しておるわけでございますが、まだ最後の決断まで行
つて
おりませんので、今しきりに幹事が集まりましてその結論を
出し
ておるわけであります。今お説の
通り
に時機を失しますれば、一年遅れる、これはまことにたえ得ないところでございますから、ぜひ今年実施できるように、しかもいろいろ利害がございますから、その点でどつちにも全部満足という案には行かぬと思いますけれ
ども
、やはり互譲の精神によ
つて
いろいろお譲りお
願つて
、妥協点を見つけて実行に移したいと
思つて
おります。これはあなたが仰せになるよりは、私の方が毎日毎日焦慮しておる次第でございますから、しばらく時期をおかし願いたいと思います。
佐伯宗義
26
○
佐伯委員長
この際一言申し上げます。ただいまより本
会議
が始まります。私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を政正する法律案が上程され、
質疑
者も四名あります。その間大分時間がかかる予定でございますので、本日はこれにて散会いたしたいと存じます。なお
次会
は明日午後一時より開会いたしたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三十八分散会