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1953-06-13 第16回国会 衆議院 議院運営委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年六月十三日(土曜日)     午前十一時五分開議  出席委員    委員長 菅家 喜六君    理事 坪川 信三君 理事 渡邊 良夫君    理事 椎熊 三郎君 理事 正木  清君    理事 土井 直作君       生田 宏一君    尾関 義一君       田渕 光一君    三和 精一君       山田 彌一君    山中 貞則君       小泉 純也君    佐藤 芳男君       長谷川四郎君    淡谷 悠藏君       島上善五郎君    山本 幸一君       池田 禎治君    松井 政吉君       中村 英男君  委員外出席者         副  議  長 原   彪君         議     員 根本龍太郎君         事 務 総 長 大池  真君         衆議院参事         (委員部長)  山崎  高君         衆議院参事         (庶務部長)  久保田義麿君     ――――――――――――― 六月十三日  委員岡田春夫君辞任につき、その補欠として中  村英男君が議長の指名で委員に選任された。     ――――――――――――― 五月三十日  親善もちつき国会行事とすることに関する請  願(江藤夏雄紹介)(第一五一号)の審査を  本委員会に付託された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  開会式の日取及び式辞の件  国務大臣演説の日取及び質疑の日取並びに各  派の割当時間の件  昭和二十八年度の本院、国立国会図書館、裁判  官弾劾裁判所及び訴追委員会予算に関する件     ―――――――――――――
  2. 菅家喜六

    菅家委員長 これより開会いたします。  開会式に関する件について、先般の委員会において議長並びに委員長理事に御一任を受けておりました。自然休会中でもありましたので、理事の御参集を求めまして参議院と交渉の結果、十六日ということに日程をきめたのでございます。式の次第、式辞等は、従前慣例によります。式辞はお手元に差上げておきましたので、事務総長から一応御説明申し上げます。
  3. 大池真

    大池事務総長 式次第の方は、従来通りで少しも変更ございません。式辞の案につきましては、参議院の方とも打合せて、これでよかろうということになりましたのが、お手元に差上げてある案でございます。朗読いたします。    式  辞 (案)   天皇陛下の御臨席を仰ぎ、ここに第十六回国会開会式を挙げるにあたり、衆議院及び参議院を代表して式辞を申し上げます。   顧みれば国民努力によつて独立日本建設は着々と進みつつありますが、今日、わが国をめぐる諸種の情勢は必ずしも楽観を許さないものがあり、独立第二年を迎えて、内治、外交の各般にわたり、一層の充実刷新が要望せられつつあります。   われわれはこの際、内外の情勢に察して、すみやかに産業の発展と貿易の振興につとめ、経済力を増強して民生の安定と国力の伸張を図らねぱなりません。   また、外に対してはあくまで正義と信頼を基調とする外交を推し進め、平和を愛好する友邦諸国と緊密に協調提携して、世界人類の繁栄と福祉に寄与しなければなりません。   国民もまた、道義を昂揚して、ますます勤労にはげみ、愛国の至情をふるい起して、一意新日本建設の偉業に邁進することを望んでやみません。   ここに国会は過般の選挙による新議員を迎え、開会式を行うに当りわれわれに負荷せられた重大な使命に鑑み、日本国憲法の精神を体しおのおの最善をつくしてその任務を遂行し、もつて国民の信託に応えようとするものであります。  以上でございます。この前、一応原案を差上げて、参議院と打合せいたしますということで御了承願つたものと違いますのは、三行目の「顧みれば国民努力によつて」というのが、前は「挙国一致努力によつて」となつておりました。「挙国一致」という言葉より、「国民」という方がさつぱりしてよかろうということで、その点修正になつておる次第でございます。
  4. 松井政吉

    松井(政)委員 参議院の方と打合せて、両方で了承した内容ですね。
  5. 大池真

    大池事務総長 さようでございます。
  6. 松井政吉

    松井(政)委員 参議院の方は、議運の理事会か何かで決定されたのですか。
  7. 大池真

  8. 松井政吉

    松井(政)委員 それなら別に異議ありませんけれども、中ほどの「また」から「望んでやみません」の間は、式辞というよりは、何か政策的なものが感じられる文字の使い方であつてちよつとどうかと思いますが、参議院相談をして決定されたことなら、よろしゆうございます。
  9. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ないようでありますから、開会式に関する件は、以上御報告通り決定をいたすことにいたします。
  10. 菅家喜六

    菅家委員長 次に御報告申し上げておきますが、本日中に、政府より予算案及び法律案が提出になるように予告がございましたので、御報告申し上げておきます。法律案は、この前参議院衆議院審議未了になつておりました案件で、後ほど刷りものにして差上げることにいたします。
  11. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、施政方針に関する演説でございますが、これは開会式の午後、すなわち、十六日火曜日の午後一時より本院において総理大臣施政方針に関する演説外務大臣外交方針に関する演説大蔵大臣の財政に関する演説審議庁長官経済に関する演説を行います。この国務大臣の演謝に対する質疑について、本日大体御協議願つておいた方がよくはないか、明日は日曜になりますし、明後日は改准党の大会でありますから、従前の例によつて会議を開かないので、十七日からになりますが質疑者の数、各党の時間割当発言順位等を御協議願いたいと思います。従来の慣例によると、大体三日間で終るように思つております。それから発言順位の問題については、この前左派からお話がありまして、事務当局において、長い間慣例産やつて来た従来の方法より、合理的にしてかついい方法について研究中ですが、今までのところ結論が出ておらないので、今回は間に合わないと思います。発言順位等の問題については、今後も種々研究することにして、今回は従前慣例による方法によることにしてはいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さように決定いたします。
  13. 大池真

    大池事務総長 そこで、各党の方の質疑の御予定人員はわかりませんが、発言順位から申しますと、お手元に件つておると思いますが、一、二、三が自由党で、四が改進党、五が社会党七派、六が社会党右派、七が自由党、打が分自党、九が改進党、十番目が社会党左派ということになつておりまして、与党が棄権されれば、自由党を、抜きますから、改進党から始まります。
  14. 土井直作

    土井委員 十は社会党左派で、十一が社会党の右だろう。
  15. 大池真

    大池事務総長 十一になると繰返しますから、四番目の改進党にもどります。
  16. 土井直作

    土井委員 十人で切つて、また繰返さなくてもいい。十一、十二と行けばいい。そうすれば十一番目は右派に来る。わずかの差でもつて左派からまた改進党に行くという形はない。パーセンテージを出してごらんなさい。
  17. 大池真

    大池事務総長 自由党は、比率があつてもやらないのですから……。
  18. 土井直作

    土井委員 自由党を含めずに、残つたものだけでやつて行けばいい。
  19. 菅家喜六

    菅家委員長 ちよつと懇談にいたします。     〔速記中止
  20. 菅家喜六

    菅家委員長 それでは懇談をとじます。  懇談中に一致した発言順位を、あらためて申し上げます。第一日目の順位は、改進党、社会党左派社会党右派、分自党、第二日目が、改進党、社会党左派社会党右派、分自党、第三日目は、改進党、社会党左派社会党右派、小会派、こういう順序によつて国務大臣演説に対する質疑を行うことに決定いたします。
  21. 正木清

    正木委員 確認しておきたいと思いますが、小会派代表質問者は、懇談中に改進党の椎熊さんから御発言があつて、共産党は御遠慮を願いたい、ということでしたが、その他は条件は付さないということに了解しておいていいわけですね。
  22. 菅家喜六

    菅家委員長 それでよかろうと思います。
  23. 中村英男

    中村(英)委員 そうきつちりした話でなく、皆さん良識に合うようなきめ方をして来るから、そういう点でひとつ御了解を願いたい。
  24. 菅家喜六

    菅家委員長 良識に訴えることにいたしましよう。  それでは各党の持時間を御協議願います。
  25. 大池真

    大池事務総長 この前の例を申し上げますと、改進党は三人おやりになつて、各四千分の持時間、社会党右派の方は、三人やられまして各四十分、左派の方は、お二人だつたから各四十五分ということになつております。無所属倶楽部並びに労農党は、四十分を半分に割つて二十分ずつ、こういうことになつております。全部で六時間十分くらいになりました。今度は十二人やられますので、少し延びがあると思いますが、時間をどの程度におきめ願いますか。
  26. 正木清

    正木委員 各党代表質問者の人数を各党から御報告願いたい。
  27. 椎熊三郎

    椎熊委員 私の方は三人。
  28. 正木清

    正木委員 私の方は三人で、ただいまのところ氏名は、鈴木茂三郎、安平鹿一八百板正を予定いたしております。
  29. 土井直作

    土井委員 わが党は三人。
  30. 根本龍太郎

    根本龍太郎君 分自党は二名。
  31. 中村英男

    中村(英)委員 小会派は一名。
  32. 菅家喜六

    菅家委員長 そうすると、時間は大体四十分で……。
  33. 椎熊三郎

    椎熊委員 右派までは四十分でいいでしよう。
  34. 土井直作

    土井委員 時間は一応そういうふうにしていただいて、ぼくの方は一人三十分でたくさんだろうと思う。
  35. 菅家喜六

    菅家委員長 改進党、社会党左右両派までは持時間四十分。
  36. 土井直作

    土井委員 一応そうきめておいて、二人になる場合は、その時間の範囲でやるという従前のきめ方でよろしいと思います。
  37. 根本龍太郎

    根本龍太郎君 分自党は、あるいは一名になるかもしれません。一名で四十分……。
  38. 正木清

    正木委員 いずれにしても四十分与えて二人でやれば二十分。
  39. 菅家喜六

    菅家委員長 小会派一一十分、持時間はそれで御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  40. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。
  41. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 開会されるときに、いつも大臣の席が一ぱいにならないために開会が遅れておるということが常にありますので、今度に限つてでなく、今後はいつでも、大臣に振鈴と同時に入つてもらうように特に気をつけてもらいたい。そうでないと、席から見ても非常に体裁が悪いし、中もうまく行かないじやないかと思います。この際各党にお諮りして、委員長から特にこの点について内閣に通じてもらいたい。
  42. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいまお聞きの通り長谷川君からの御発言でありますが、各党とも御異議なかろうと思いますので、政府の方に強くそのことを要望いたすことにいたします。
  43. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、従来の慣例によりまして、NHKテレビ放送及び実況放送、並びに民間放送会社実況放送を許可するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ないものと認めて、これを許可することにいたします。
  45. 椎熊三郎

    椎熊委員 今回は、テレビジヨンを予算委員会でもやりたいということを事務局に言つて来ておりませんか。
  46. 山崎高

    山崎参事 NHKと、設備関係とか、その他相談をしようと思つております。
  47. 椎熊三郎

    椎熊委員 委員長からそういう申出があつたら、私は許可すべきものといたしたい。
  48. 菅家喜六

    菅家委員長 原則的に許可することにして、設備その他のことについては委員長の方で……。
  49. 椎熊三郎

    椎熊委員 それはおまかせします。
  50. 菅家喜六

    菅家委員長 次に、昭和二十八年度の本院予算要求の件ですが、事務総長より御説明申し上げます。
  51. 大池真

    大池事務総長 二十八年度衆議院予算のことでございますが、不成立予算で一応皆さんの御了承を得ました分に対する変更分だけを御報告申し上げて、御了承得たいと思います。不成立予算総額は十七億三千百八十四万二千円でございましたが、今度増加して八月以降の本予算の中に入つております金が、特別国会経費四千九百二十二万一千円と議員立法事務費月一万円ずつ入つております。それから滞在雑費の千円が二千円になります。審査雑費の千五百円が、千円上りまして二千五百円になります。これは閉会中の国政調査継続審査等審査雑費であります。議会雑費が、五百円でありましたのが一千円になります。これは今度の五月十八日からの分になります。今申し上げた総計が九千七百八万円でございます。それがぶえております。それから議員会館からこちらに参ります地下道建設を、二箇年継続といたしまして、本年度分に盛られたものが一千六百十万円、来年度また一千六百十万円載るわけであります。議員宿舎建設が、本年度に載りましたものが三千八百二十万円。今申し上げた四項目増額いたされて、それ以外に、各省とも節約をしなければならない庁費その他の面がございまして、その節約分が千四百三十八万円、これだけ一般庁費その他から節約をいたすことにいたしまして、差引不成立予算よりも増額いたしました分が一億八千六百二十二万一千円であります。従いまして二十八年度総額は十九億一千八百六万三千円、こういう金額に相なつた次第であります。それを各項目の中に織り込みました数字が、お手元に差上げてあります予定経費要求書に入つておる数字であります。
  52. 正木清

    正木委員 参考までに聞いておきますが、節約分の千数百万円というのは、どういう内容ですか。
  53. 久保田義麿

    久保田参事 庁費旅費で、議員関係は全部抜いてございます。事務局関係であります。
  54. 正木清

    正木委員 わかりやすく言うと、天くだり式政府から割当てられた額ですか。
  55. 大池真

    大池事務総長 そうではありません。政府の方から、一般には全面的に一割五分の節約を命じて来ておるのですが、私の方は、とうていできない面がありますので、十分打合せをいたしまして、ここからこれぐらいは出せるということでやつたものの総計がそれであります。
  56. 正木清

    正木委員 その庁費の千四百万円の中には、たとえばわれわれの議員会館経費も含まれておりますか。
  57. 大池真

    大池事務総長 別に議員会館の分として含まれておりません。
  58. 正木清

    正木委員 それでは庁費等の中に、そういうものが含まれておるかどうか。
  59. 大池真

    大池事務総長 それはたとえば旅費なら旅費……。
  60. 正木清

    正木委員 それ以外にありませんか。
  61. 大池真

    大池事務総長 ありません。
  62. 正木清

    正木委員 たとえば議員会館いす類などは、長年使つてつたと見えまして相当よごれておる。個人でおおいをかけておる方は別として、ああいうものは、張りかえをするか、おおいでもかけてもらわないと、ひどいものです。そういうものが組まれておつたものが、全体の庁費として千四百万円削られたとすれば、私はまことに残念だと思う。そういうことがなければ別ですけれども……。
  63. 大池真

    大池事務総長 そういう問題では、それに対するものはございません。この前正木さんから特に御注意があつて、十分考えております。
  64. 椎熊三郎

    椎熊委員 念のために聞いておきますが、この増額は、今やつておる特別国会費用は別として、その他は大体二十八年度不成立予算において、われわれが当初考えて織り込んだものが、大蔵省の査定で削られて出て来た。それが今度どういう都合か、削られた分を、政府でいろいろな点を勘案して、われわれが当初考えたものを認めて来たということであつて、新規に増額されたものではないと私は了解しておるが、それで間違いございませんか。
  65. 大池真

    大池事務総長 その通りでございまして、当初こちらで考えた通りにならない面が、たとえば地下道を二年でやるとか、議員宿舎本年度一ぱいでやりたいというのを、二年間でやつてもらいたいという面だけが少し減らされておる程度でございまして、実際の仕事として、予算のでき上る時期が遅れました関係で、二年間でやれ、こういう関係でふえたものはございません。
  66. 椎熊三郎

    椎熊委員 私があえてこのことを聞くのは、ともすれば、年々歳々われわれ自身がお手盛り国会費用をふやして行つておるように、間違つて考える人がある。これは二年も三年も前からの懸案が成熟したのであつて、二十八年度不成立予算に要求したものが削られ、今度それが政府都合によつて、考え方をあらためて認められて来た。こういうことであつて、今度またわれわれがお手盛りで何か増額したように言われることが心外なものですから、念のためにそういうことを明らかにしておきます。
  67. 大池真

    大池事務総長 それをただいま申し上げた数字の中に入れましたのが、国会運営に必要な経費といたしまして十六億七千三百余万円、こういうことになりますのと、国際会議その他の経費、これは列国議会同盟に入りました関係から、従来の例によつ(、これに五名くらい議員が出ておるという分と、それ以外に、調査等で行かれる議員の数も約十名くらいは当然あろうというので、国際会議等に必要な経費として四千万円余ございます。それから、あと衆議院施設費は、ただいま申し上げた地下道建設その他を入れまして一億九千七百余万円、こういうことになつております。  それから衆議院予備経費は、従来通りでございます。それを各日の中に差込みまして、全部合せまして、先ほど申し上げた不成立予算数字に差加えたものが、ここに詳しく出ておるのでございます。その中で特に御説明申し上げる分はございません。八の議員旅費ですが、この中には、ただいま申しました滞在雑費等が含まれております。九の庁費の中には、たとえば議員自動車等は、この前の不成立予算のままのものが入つておりまして、ふえておりません。従来十人に一台というのが七・五人に対して一台で、結局十五台ばかりふえるという計算でございます。次の九の議会雑費の中には、先厳ど申し上げた倍額になつたもの、審査雑費立法事務費、こういうものがふえただけで、あとは新たなものはございません。おしまいの方の十五の施設費は、今申した地下道の分、議員宿舎の新営費、こういうものがふえただけであります。  それから訴追委員会の方は、この前の不成立予算でお願いいたしました分に対しまして、ただいま申しましたような節約が六万一千円で、それをマイナスいたしたものでございます。それだけで、本予算の方は手をつけてございません。弾劾裁判所の方も、七十六万六千円増加されておりますが、これは職務雑費の方のふえたもの、それから節約は十二万七千円、こういうことで、別に手をつけておりません。不成立予算で御了承願つた分の当然の節約と今のふえたものを入れたというだけでございます。  図書館の方は、不成立予算に対しまして、節約額が九百六十万円あるだけでございます。中身はかわつたものはございません。それで一応御了承を願いたいと思います。
  68. 菅家喜六

    菅家委員長 ただいまの昭和二十八年度本院の予算要求の件は、事務総長報告説明通り了承するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  69. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ないものと認めまして、これを了承することに決定しました。
  70. 大池真

    大池事務総長 次に、七月分の暫定予算の件でございますが、これは六月分の本院の暫定予算に対しまして、増されました分といたしましては、今の滞在雑費増額の分、議会雑費立法事務費、こういう当然のものだけを加えたもので、事務的にそれだけのものしか出ておりません。
  71. 正木清

    正木委員 先ほどの説明では、この予算は五月十八日に遡及するというが、たとえば滞在雑費とかいうものは、これは七月分に入るわけですね。
  72. 大池真

    大池事務総長 そういうものは、七月分に入つた分を差引いた分がこつちに出ております。  それから訴追委員会とか、図書館弾劾裁判所の分につきましては、今申しました節約の七月分と、六月の暫定予算より減つておりますのは、期末手当の〇・五が落ちております。それだけがマイナスになつたもので、ほんの事務的なものでありますから、これもあわせて御了承を願いたいと思います。
  73. 菅家喜六

    菅家委員長 次は、決議案緊急質問ですが、これは次回の運営委員会で協議することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  74. 菅家喜六

    菅家委員長 御異議ないようですから、緊急質問決議案の取扱いは、次回の運営委員会で御協議いたします。  次回の運営委員会は十六日の開会式直後に……。
  75. 土井直作

    土井委員 必要なら委員長の方で召集することにして、必要がなければ、一時から本会議でいいじやないですか。
  76. 大池真

    大池事務総長 ちよつと御了承を願つておきたいと思う点がございます。それは、十六日の開会式の当日、午前中は一般参観並びに集団陳情は取扱わないようにいたしたいと思うわけであります。従来は、開会式の日には開会式だけしかやりませんでしたが、今回は引続いて各大臣施政方針等演説もありますので、その傍聴人等も、今度は別の意味でこちらにおいでになる、こういうことを想像しなければなりません。その際に、集団陳情等でたくさん参られますと、どうにもたらぬということと、開会式当日のことでいろいろな準備の都合もございますので、午前中、従来通り十時まで参加を許しますと、その方の係の者の手が非常に違いますので、これをお願いいたしたい。特に集団陳情の点は、実は当日午前十時ごろ、全学連の者が約一千名くらい、軍事基地反対陳情のために国会に来るというような情報があるわけであります。国会というのは、どちらをさしておるかわかりませんが、おそらく本院にも陳情が来るのではないかと考えるわけであります。全学連の従来の例によりますと、しばぐ面会規則等注意等に対しても、相当違反行為をすることもあつたような次第であります。なお、京都大学等の例なども多少頭に入れて考えた場合、集団陳情を受けるということになりますと、いろいろの面が起るのではないかと考えております。参議院の方は、そういう全学連の連中が来ても、当日は門から一歩も入れないということにいたしておるということを伺つておりますが、当院といたしましては、門のところで拒否するといいましても、どれが全学連の学生だか、普通の傍聴者で来たのか、区別がつかない面が相当あります。三々五々入つて来られた場合、相当困るじやないかと考えております。従つて、旗を持つて来たり、集団陳情とはつきりしたものは断りますけれども、そうでなしに、三々五々、傍聴と称して一般傍聴の方に入つて来られる面については、中庭の方にある程度の数は入れなければならぬということも考えておりますが、一応参観並びに集団陳情としては全然受付けない、こういうことにいたしたいと思つておりますので、御了承を願いたいと思います。
  77. 正木清

    正木委員 それは午前何時までですか。
  78. 大池真

    大池事務総長 午前中でございます。
  79. 田渕光一

    田渕委員 傍聴券を持つておらなければ、傍聴人と言えない。
  80. 大池真

    大池事務総長 従来は、みな傍聴券を出しておりましたが、最近の傍聴は、半分が紹介傍聴券所持者であつてあと到着順によつて傍聴させるというふうになつております。従つて一般傍聴の方で、自由席と称する方に来られる方は、あそこで並んで順番札をもらつて整列をして入る。こういうことでありますから、順番券をもらつて整列する人だけはどうしても入れなければなりません。そうでなく、あそこへ陳情のために入つて来た者を拒否しようということであります。
  81. 田渕光一

    田渕委員 順番札は大体どのくらい渡しますか。
  82. 大池真

    大池事務総長 約五百ぐらいを目標としております。午後はもうすつかり衛視の方の手があきますので、午後もこの日だけは集団陳情を認めないということは、ちよつとできないだろうと思います。ふだんの臼には許して……。
  83. 椎熊三郎

    椎熊委員 ふだんでも、旗なんか持つて入るのは禁止しておつたじやないですか。
  84. 大池真

    大池事務総長 それが院内の警察及び秩序の小委員会でいろいろ御相談なさつて、産別の標識をある程度数にもよりますが、むしろ持つて来た方が統制がとれる。そうでないと、どこでどういう問題を起したかわからぬということで、それはよろしいということをおきめ願つております。
  85. 田渕光一

    田渕委員 開会式当日だけは、午前中も午後も、集団陳情を受けないということにしたい。当日は、首相、外相その他重要な演説をわれわれは一応聞かねばならぬ。そういうときに、集団陳情によつて呼び出されるということは非常に迷惑する。
  86. 大池真

    大池事務総長 そう御了承願えれば、私ども非常にけつこうだと思います。
  87. 田渕光一

    田渕委員 質問をする方の党においても困るだろうと思う。
  88. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 そうでなくても大臣の出席が悪いのだから、午前午後と、一日やつたらどうですか。
  89. 島上善五郎

    ○島上委員 ぼくは、午前中だけ集団陳情を受けないということは不都合だと思うが、それくらいはいいとして、そう一日中集団陳情を受けないというように、神経質になる必要はないと思う。
  90. 小泉純也

    ○小泉委員 開会式当日だからということで……。
  91. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 施政方針演説その他をやらなければならぬから……。
  92. 島上善五郎

    ○島上委員 そうすると、これから施政方針演説のときはいけない、重要法案の審議のときは集団陳情を受けないということになる。午前中、開会式のときにいけないということはわかるが、それ以外に、そういう新例をつくるということには反対です。
  93. 渡邊良夫

    ○渡邊(良)委員 開会式は午前中であつて、午後ただちに施政方針演説、こういうことで、翌日からいくらでも集団陳情を受けていいのですから……。
  94. 正木清

    正木委員 午前中、そういう特別な事情を考慮に入れて受付けないが、午後からは集団陳情を受ける。われわれは重要な立場にいるので、陳情者から面会申し入れを受けても、面会しようとしまいと、われわれの自由意思であつて、そのことに多くこだわる必要はないと思う。従つて私は、午後からは従来通りで一向差支えないと思う。相手がなんぼ正木を名ざして面会を申し込んで来たところで、面会しようとしまいと、われわれの自由意思でなければならぬ。
  95. 椎熊三郎

    椎熊委員 それはそうだけれども、実際はどうかというと、集団陳情というのは、われわれの方はあまり関係ない。君たちの方でむしろ誘導して、あそこで一席ぶつ、それが議院の秩序を乱すのだ。あいさつだ、せつかく陳情に来ておるのに、黙つてもおれないというのもりくつだが、旗を立てて来て、ここへ五百人、六百人も入つて、拡声器をこちら一向けてがんがんやられる。
  96. 正木清

    正木委員 その陳情の団体によりけりで、たとえば、よそは知らんが、社会党左派にしても、すべてのものにそういうことをするのだと断定されては困る。これは常識的にお考え願いたい。
  97. 椎熊三郎

    椎熊委員 ところがわれわれの方の常識では、その見わけがつかない。
  98. 田渕光一

    田渕委員 開会式が十一時からでしよう。すぐ一時から本会議で時間もないから、午後からの集団陳情に行くのだということで、十一時ごろがやがやされても困る。取締りの衛視さんその他を考えても、当日は、開会式と施政演説と一緒にやるという日ですから、こんなことはめつたにない。次は次として、今回だけは、十六日は一切集団陳情を受けないことにしたい。
  99. 椎熊三郎

    椎熊委員 前例としないで、今回だけ……。
  100. 菅家喜六

    菅家委員長 いろいろ御意見がありましたが、今回は前例としないで、午前、午後とわけて考えないで、開会式当日ということで御了承願います。  それではこれで散会します。     午後零時六分散会