○熊本
委員 本
改正案はこの前の十五
国会当時から非常に問題になりまして、そうして議員提出としての
改正案が
委員会を通過して、その
趣旨が織り込まれての
改正案でございますから、最終的には当然賛成であることは言うまでもありません。ただ申し上げておきたいことは、従来十五
国会に起きたような大問題が突発いたしまするゆえんは、過去において
運輸当局がこの問題に対する対策に対して、はなはだ非科学的である。そうしてこの問題に対する適当なる
処置をとることに怠慢であるということは、どうしてものがれることができないと存じます。今日のこの
改正案は、従前のものからすればわれわれの希望が相当入れられておるのでありますから、今までのようなことがないとは存じますが、しかしながらまだまだこの問題の完全
処理の上には、こういう
改正をしたということによ
つて完全ではないということだけは、当局において十分考えておいていただきたい。そうしてこれが実際
行政面において最も適正妥当なる
処置をと
つていただくようにお願いをいたしたいと存じます。
私が特に一、二を申し上げておきたいことは、まず第一にこういうような問題の突発いたしましたゆえんは、一方において
営業許可には非常に厳格であつたのであるけれども、他方において自家用車にはほとんど無制限
許可の態度をと
つておられる。そのことのために遂に自家用車がやみ
営業を始めるということである。他方においてはやはり
許可の制度が厳格であつたために、やむなくナンバー借りがあつたという現象を生じておるのでありますから、ここにせつかくこれらの欠点はためて、一歩前進の形における
改正が行われるのでありますから、これからはたとい自家用の貨物自動車といえども、その
許可については最も厳格なる調査の上に、無制限なる
許可をすることはいささか手控えをしてもらいたい。そうしてこれがやみ
営業にまたぞろ発展せざるような方法をと
つていただきたいということが一つ、それからナンバー借り等によ
つて再々言われておるようなかような脱法行為が行われざるがごとくに、いわゆる
申請、
許可等について当局において十分に勘案された上、さような問題が絶滅できるような方法をと
つていただきたいと思います。かように存じます。何回も繰返して言いますが、かようなものを取締れ、取締りますと言いますけれども、昔のようにたとえば警察に
許可、認可の制度があつた場合においては、
交通行政と相並行して、ただちにこれらは徹底的な調査及び取締りができたのでありますが、今日の
運輸省の機構をも
つてして、それをやれという方が無理である。やると
答弁する方もまたはなはだ自信のない
答弁である。こういうことはいずれ制度の上から、さようなものの行われざるごとくに寸時も早く
処理しなければならない。この点について重大なる関心をも
つて、法の執行、
行政運用の面において心構えを立てていただきたい。そうして今日の
需要供給の
関係から見て、はたして現在の車両が妥当であるかどうかは、
運輸省当局においてもその指数を持たないようである。なお経済の変遷に伴
つて移行するのでありますから、なかなか困難ではありましようが、問題はやはり
需要供給の
関係を総合的に統計をと
つて、そのらち内においてこれが円満運用できるようにしていただきたい。そうして一方においては不法
営業を取締り、他方においてはやむを得ざる現象として、もし過剰にな
つて、そのために
事業が困難にな
つて整理されるものがあ
つても、またやむを得ざるものではないかと考えまして、そこからほんとうの軌道に乗らざるを得ないであろうことを私ども覚悟せざるを得ないのであります。こういう点を申し述べまして、本
改正案に賛成をいたします。