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小笠原二三男君 これは
岡野文部大臣お忘れにな
つておると困るので、以上速記を読み返して
関連してお尋ねしますが、
岡野文部大臣は参議院の七月七日の
地方行政
委員会におきまして
半額義務教育国庫負担の問題について反対するという所信を表明した中で、こういうことを言
つておるのであります。「あれに私が一番に反対いたしましたのは、御
承知の
通りに、
平衡交付金はやらんでもいいような普通
地方公共団体に対しても
義務的にやはり出さなければならん。これは不公平ではないか。不公平と申しますより、そういう金があるならば、もう少し貧弱な、困つた方面にこれを分けたほうがいいのではないかというような
考えを私は持
つております。そこで、」今あなたのおつしやるように、「いろいろその調節もしなければならんということも私が反対しました
一つの理由でございまして、で、先般あれに対して私が承認を与えましたのは、二十八年度から
施行する、同時に普通
地方公共団体にそれほどのものをやらなくてもいいじやないか。同時にやる金があるならば、もう少し困
つている貧弱団体のほうに廻したい。それならば二十八年度から
実施するのだから、それまでの間に」ようございますか、二十八年度から
半額負担を
実施するのだから、「それまでの間に
地方税法並びに国税とよく調整をと
つて税法の改正もし、同時に
平衡交付金の
内容についても相当な検討をして、そうして不公平のないように又貧弱団体も困らないように金を廻してやるというふうな
方向に、ちやんと税制なり運営の方法をよく検討いたしましてその上で
実施すると、こういう
了解の下に私たちはや
つておるのでございますから、」こういう
答弁をしておる。
半額の問題でさえも、こういう
答弁をしておるのに、
全額と言いながら、それは二十九年度からで、二十八年度はあなたの提案理由の説明にもあります
通り、若干の調整をするためには時間を要しますので、二十八年度は
都道府県の
負担とし云々とおつしや
つておるので、こういう一千億を超える
全額負担になるような
国家財政の
支出については、確かに
地方、国を見合
つて税制なり、
財政計画の方々は検討せられなければ、これは
実施に移されないということは、これは当然だろうと思う。
半額以上に重要な
国家財政上の問題である。然るに二十八年度の経過措置は
法律上明記せられておりながら、二十九年度から完全に何らの障害もなく、千億を超える金を出して
全額を
負担して行くいとうことについて、確信が得られないような
答弁があるならば、我々としましては白紙委任状をこれに賛成する場合に与えるという結果になる。
従つて経過期間中にどういうふうに
地方税を、或いは国税を変え、どういうふうにこの問題を
考えて行くかということが明らかにな
つて、来年の
国家財政計画というものについての見通しがない限りは、我々は軽々にこの
法案に賛成することはできないわけです。
従つてそういうことがないぐらいならば、初めからその計画を立てるまでは、実質的には二十八年度に何ら
財政的なプラスはない。ですから、
半額国庫負担を即時慎重に考慮せられて、各般の意見を聞いて税制改正の計画を樹立した上、大幅な
全額負担実施に移して行くのがこれが正常なやり方ではないか、私は率直にそう思う。
従つてあなたの昨年の御所見と、今日そういうことを実際
実施の上で考慮して、やり出して来たことと、見解が明らかにこれは食い違
つておる。この点を承わりたいし、そうして
先ほどから幾多の議論がありますが、これを修正するためにも、二十八年度中に国、
地方を通ずる税体系はどういうふうにせらるる御所見であるのか。或いは国と
地方を通ずる
財政計画については来年度こうすればこうなるのだ、大丈夫だと、そういう見通しについてはつきりお伺いしておきたい。二点
質問いたします。