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木村禧八郎君 あなたと
議論になりまして、何か
見解の相違みたいなことにな
つていますので、
質問よりもお互いの立場に立
つた意見を述べ合
つているようなことで、
意味がないようであります。ただ最後に私は、これまでもずつと
質問してみたり、或いは又この間利害
関係者の
意見を
大蔵委員会で聞きましたが、非常に問題があるということだけは明らかにな
つて来たわけです、この
法律案が。それで先ず第一に、
財政法上非常に問題がある。それで議員提出案ですが、みずから国会における
予算編成権を拘束するような
法律案を
出して来たということは非常に不見識極まると思うんですよ。そういう点をこれは反省する
一つのいいケースだと思うのです。而も実は継続費の制度を認められておるんですが、それはできない、それは政治力が自由党にないから、そういうその欠陥をこういうふうに補
つたんですが、やはり
予算編成権の建前というものはそんなに簡単にこういうことによ
つて否定すべきものではない。そのほかに幾らでも方法はあるんです。問題は
財源がないということであ
つて、この
財源をどう捻出するか、その場合にはやはり飽くまでも合理的な方法において捻出すべきであ
つて、
予算編成権をみずから放棄するような、結果においてですね、そういうようなことの
法律案は出すべきじやない。で、
法律案は
予算よりも優先しますから、
法律がやつぱり
予算を拘束するんです。そういう
意味でこれは非常に慎重に考えなければならん。他にもつと方法があるんです。而も
ガソリン税については高過ぎるということはみずからお認めにな
つておる、世界的にもこんな高い
ガソリン税はないということを業者のかたも
言つております。我々の立場から言えば、これはもう大衆課税であ
つて、
ガソリン税の七五%は消費税、こういうものは間接に随分やはり大衆
負担にな
つております。これは消費者
負担にな
つておりますが、トラツク代が高いとか、或いはバスの代金が高いとか、そういう形で消費者に転嫁されておる。我々はこういう消費税は廃止しなければならん、こういう消費税は軽減乃至廃止しなければならないんです。やつぱり税体系から
言つてもどうしても我々は所得税中心にすべきであ
つて、消費税中心に移行すべきではない。今度すでに
政府は砂糖消費税を上げましたけれ
ども、我々はそういう点から反対で、問題は税体系から来ておる、こういうものはもつと軽減しなければならない、もつと大幅に軽減すべきである。もう基本的な政策になりますから、又
見解の相違になるんですが、やつぱり
財源がなぜ詰るかということはもつと大きな点から考えるべきであ
つて、
政府が大きな不生産的な支出をや
つていながら……、
日本の経済として防衛費なんか分担できる経済じやないんです。又保安庁費なんか八百三十億なんて
負担できる経済じやないんです、
日本は。そんなところに金を使うから
道路費のほうへ廻
つて来ないんであ
つて、その根本を衝かないで、そつちのほうは放
つておいて、不生産費は放
つておいて、そうしてこういう形で
財源を他に求めるということは、これは私はおかしいと思う。
財源はほかにあるんです。幾らでもあるんです。それを根本的努力を払わないでそういうふうにいたしますから私は反対なんです。
田中さんの
道路をもつと早く
整備しなければならんという御
意見については傾聴もいたし、よくわか
つております。ただその緊急度にしても、同じ
建設事業でですよ、災害の復旧とか、治山、治水とか、そういうものの緊急は非常に緊急性があるのです。災害の復旧なんか随分遅れております。そういう全体の
建設事業のバランスから考えても
道路のみをです、
道路のみを優先して、そうして或る
財源を確保してしま
つてやらなければならないということについても、もつと広汎な経済の復興、或いは
建設事業のバランスの上から
言つても、やはりもつと検討すべき点があるのです。何でも早くできることに越したことはないのですが、やはり
予算を
審議する場合には、そういう全体のバランスを考えなければならないのでありまして、そういう点からもこれは検討しなければならない。それでありますから、年次
計画というものを具体的に
出してもら
つて、どの
程度の緊急度なのかということは我々が具体的に判断するのです。あとから作るのじやいけないので、我々が判断して、これならいいと、こういうふうにして初めて
予算なり
財源を認める。我々に自主性を与えないで、まあ勝手と言つちや失礼でありますが、俺に任しておけというようなことではいけないと思うのであります。これも重ねてこの間小林君も御希望申上げましたが、一主計局長が
ガソリン税を減らさないとか減らすとか、そういうものは権威があるものじやないのであります。国会でそういうことは判断すべきなのであります。だからそんなことは権威があるものじやないと思います。そういう
意味で理論的に言いまして、私はどうも非常に不満足なんですが、大分私も
質問いたしまして、意のあるところはわかりましたが、併し
財源の捻出方法については
財政法上非常に
疑義があるのでありまして、これはそんな簡単な問題じやないと思うのです。それは立場が違うからかも知れませんが、これはもつと十分に検討すべきもので、
衆議院において検討が不十分であ
つたがために参議院においてはもつと十分にあらゆる角度から検討しなければならないと思うのであります。大体私の
質問はこの
程度で、あと
田中さんのほうから御答弁があれば承わるし、なければそれで結構でございます。