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西郷吉之助君 私は先ほど同僚
溝口さんが
国家公務員についてはお尋ねしましたから、特に
地方側の問題についてお尋ねいたします。
只今も昨日も両
大臣の
説明を聞いておりますが、はつきりいたしません。特に遺憾に思いましたのは、昨日の夜分の放送と今朝の朝刊で
本多国務大臣の
衆議院における
答弁が載
つておりまして、それを拝見しまして、前の質問者もこれについて尋ねられましたが、
本多さんは昨日は、実際のところは、大蔵省との意見の打合せがなかつたためにちぐはぐなことを言つたと思うが、その点はこれはもう発表されたのですから、率直にあれは大蔵省との相談が十分できなかつたために、自分が勝手に喋つたところが食い違つた結果に
なつたのだということを、ここでその点を率直に認められたらいいと思います。(「その
通り」と呼ぶ者あり)私は両
大臣に伺いたいのは、さつきの御
答弁にも
本多さんは
地方団体は自主的にやる
建前である。それは当然わか
つておりますが、どうも私どもが遺憾に思いますのは、何か
地方団体のことに関すると、工合が悪くなると自主的にやるんだというようなことで逃げられますが、事、財政に関することであ
つては、単に口だけではそれはすまんと思います。その点お尋ねしますが、昨日大蔵省から頂いたこの
説明要旨によりましても、重大な事情の変化のない限りというような文句もあり、又
地方債の重点的配分によ
つてという言葉がありますが、本日は、先般の炭鉱のストライキ、その他もありまして、その当時
地方行政
委員会に対しましても、炭鉱地帯より、ストライキの中頃においてさへも、
地方の税収入に二十数億の赤字を出すから何とか
考えて欲しいという、非常に切実な陳情もあつたのでありまして、その点は
本多大臣にも私は質した点であります。ここに重大な変化がない限りと書いてありますが、重大な変化があつたわけであります。そういうことがありまするから、
地方団体は今日非常に困
つておりまするが、現在とても、
政府と
地方団体の要求額は
予算的に約千億の開きがある。それで殊に
地方の団体は年末を控えて困
つておる。
国会の先般の
附帯決議の趣旨は、やはり
国家地方を通じて、年末を控えて非常に
国家公務員も
地方公務員も困
つておるから、それを救う手段として、ああいう付帯決議が出まして、
政府もそれに対して昨日の
説明のようなことがありましたが、私は今日
本多大臣の
説明を聞くと、
地方団体は自主的にやるのである、而も
国家公務員に対するものは、これは年末
手当でなくて、
超過勤務手当であり、それも
予算措置がしてある。その中のやりくりであるから、
地方は何らの
財源を要しないと言われるけれども、それは単なる言葉で、そう言うだけであ
つて、今申しました
通り、実際は
国家公務員も
地方公務員も困
つておるから、何らかの形においてこれを救わんとするのが
国会の趣旨であり、又
政府が努力されるのも、そこにあると思う。であるから、
本多さんが昨日の
衆議院の
地方行政
委員会で言われた
通りに、ここに書いてあります
通りに、これは
超過勤務手当などとしないで、堂々と年末
手当で
支給すべきである。私は全く
本多大臣に同感なのであります。併し
政府も財政上苦しいので、堂々と年末
手当の
増額と行きたいところではあるが、向井さんはいろいろ
財源の問題で苦しいので、実際はそうであるが、表面は
超過勤務の繰上げ
支給ということで救わんとする趣旨である。であるから、そういうことから行きますと、
地方の
公務員におきましても、ここで何らかの
財源措置をして、そうして自主的にやらせるならわかりますけれども、今日特に
地方の財政においては、
給与ベースの問題、それだけ
考えても、
政府の
財源措置と
地方団体の要求額とは百二十億の開きがあります。全体としては今日千億の開きがあるのです。であるから、ここで何らかの
財源措置をいたしませんと、
国家公務員に準じて如何に自主的にやると言
つても、
財源がないから払えない。而も今申した
通りに、大きな
財源の開きがあるのであるから、私は大蔵省に伺いますが、
大臣のこの昨日の書面、書いたものにも、短期融資ということも考慮するということも書いてありまするが、私は単なるここで空論をするのでなく、もう年末を控えておりまするから、
国家公務員には不十分でもかような
措置がとられるとするならば、
地方の
公務員に対しても何らかの具体的に
財源措置をとるべきである。もうそういう段階に来ておるから、その点をお尋ねいたしまするが、昨年も年末を控えて、二十六年度の決算のときに、赤字補填の意味で八十億
政府は出しておるわけです、繋ぎ融資の名義で。而もそのうちの五十億は資金運用部資金によるところの起債であり、三十億は公募公債であつたわけであります。で、今回の
地方公務員の自主的のやりくりの
財源として、短期融資をお
考えになる以外に、直ちにとるべき手段はないのではないかと思います。でありまするから、私が申しますのは、単なる短期融資でありますると、
地方団体が今日困
つている上に、更に二十七年度の決算において、それだけ借金が殖えることにな
つて、
大蔵大臣が折角言われるところの
地方財政の健全化にはならんので、二十七年度に更に不健全の材料を増すことになりまするから、昨年と同様に二十八年度の
予算措置を、二十八年度の起債なり、
平衡交付金なりを食
つても止むを得ないから、昨年と同様に単なる赤字融資でなく、
予算措置を伴つたところの短期融資をなさ
つて、そうして今回の
国家公務員と同様に、これに準じて
地方の
公務員に対しても何らかの形において支払うことができると思うのです。であるから、特に私が申すのは、単なる短期融資でなく、
予算措置を伴つたところの短期融資、これを何らかお
考えになれば、
国家公務員と同様のことが
地方においてもできますが、先ほどの
お話にもありました
通り、
地方公務員のうちで、教員については特に
超過勤務手当の
制度がなく、三百六十円の定額制の
日直、
宿直の
制度がありまするから、今回
国家公務員に対しても非常な苦しみから繰上げ
支給をや
つておるような事情もありまするから、こういうふうなものを通してでも、大体同額のものを
地方の教
職員並びにその他の
公務員に対しても支払
つて頂きたい、かように思うわけであります。その点について、この短期融資についてこういうふうな所見か質したいと思うのと、次にはこの
地方財政の問題で公募公債の点でありまするが、これは先般
地方行政
委員会で、
本多国務大臣に質しましたところ、目下大蔵省と検討中であり、自分としては百億
程度を要求しておるという
お話でありましたが、今日
予算の審議もまさに後段に入
つて参りまして、これは重大な問題でありまするから、これについて所見を質したいと思いますが、先ほど私が申した
通りに、二十六年度の赤字補填の際も八十億を出し、そのうち三十億は公募公債でありましたが、今回も同様にできるならば、
本多国務大臣の要求額百億
程度の公募公債が、
一般起債の枠のほかにできれば、それだけでも多少
地方団体は助かるわけでありまするが、この際合せて
大蔵大臣から、どの
程度に決定したかお伺いしたいと思います。