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矢嶋三義君 なぜそれをそういう抗議でなくてこうあ
つてほしいというようなことを申入をしないのですか。
大臣でもあなたでも特殊々々と言いますけれども、それは特権意識じやないですか。その特殊であるから殊に
大臣の
言葉では雰囲気を作る。何事ですか。特権意識じやないですか。すでに皇室というものは
国民から離れて雲の上に乗
つてるいじやございませんか。私は誠に遺憾に思います。
我が国の今後の国語政策としては、今のやさしい文字と
言葉によ
つてあらゆる情意を
表現するように
教育もされ、それに
国民すべてが馴れるということは、私は大きな問題だと思うのです。
ところが、皇室の国事でありながら、こういう場合に特殊だからとい
つて全く
教育の場とかけ離れたことをやられるということは、これはもう人間天皇でもなければ人間
皇太子でもないし、皇室と
国民の間にははつきりとそこに錦の壁が、鉄のカーテンができたと同様である。あなたがたはあれを御覧にな
つて、いやしくも国語課長などは
検討されて或る
考えを持たなくちやならんと思う。これは好ましないくとあらば直ちに手がけて行
つて関係の
事務当局にも意見を申入れると同時に、みずから進んで私は
大臣にまでそういうことを働きかけなくちやならないと思う。あの界隈で行われるものは特別だ、こちらの
国民大衆の中で取扱われておる
言葉、文字はこうだ、これじや昔となんにも変らないじやございませんか。戦後
教育の革命的な
一つの
方法として取上げた国語政策というものはそこから崩れて来ると思う。これは単に
言葉とか文字とかいうものに限らず、更に発展する
方向というものは私は恐ろしいと思うのです。その
立場から私はこれはゆるがせにできない。特に
大臣の
言葉でも雰囲気を作るために。何の雰囲気を一体作る。追及を私はしなか
つたのですが、特殊々々と言われる。あなたまでがあの特殊の場合でということを言われた。
国民が受ける
云々ということを
局長は
発言されておりましたが、あの直後におけるラジオの聴取者の声なり或いは
新聞雑誌の或いは投書欄或いは随筆あたりに現われた
国民の有識階級のいわゆる世論というものはどんなものであ
つたかということは、これは私は国語問題の責任者としての国語課或いはあなたの調査局としては十分私はキャッチされておると思うのです。はつきりした私は
決意の下に
善処されなければならないと思いますのに、何ら
関係方面にも希望も不満もなんにも申入れていないというようなことでは、先ほど山本
委員が
発言された過ぎたことはいたし方ないから、この次はという問題が同じことが繰返されると思う。私はあなたに参考に申上げておきますが、伝え聞くのでございますから、そういう条件附で申上げますと、終戦直後に宮中でとり行われた認証式におけるお
言葉と最近の宮中でとり行われる認証式のお
言葉とは相当変
つて来ているやに私伝え聞いているのでございます。これは陛下の御本意から出られたものか、或いは先ほどから相馬君が問題にされました宮内庁の公務員諸君の全く特権的な特種な雰囲気の中から醸し出される
ところの
一つの逆コース的なものがもたらしたものか、はつきりと私はまだ把握いたしておらないのでございますけれども、
言葉、その
表現の仕方という問題は私は今後の
日本の動向と相
関連して極めて重大であ
つて、それが青少年諸君に影響する
ところは大きいと思うのでございます。
義務教育における国語
教育の担当の責任者としてのあなたがたの格段の私は御
善処をお願いいたしたいと思います。例えばああいう趣旨を一体
先生がたはどんなにして児童諸君に説明するかということなんでございますね。そういうことも併せ
考えて頂かなければならないと
考えます。それは山本
先生は専門家でございますが、山本
先生も申されておる、今
義務教育の場で取扱われておるような
表現の仕方で十分
国民の至情というものを
国民に代
つて総理は現わし得るはずだとこういうふうに専門家が申されておるのです。それをあえて如何なる零囲気か知りませんが、醸し出すためにああいう大部分の
国民が
意味がよくわからないで、字を見ればかすかながらもわかるけれども、耳からの聴覚によ
つてはさつぱりわからんような
表現の仕方を国事の、公の儀式においてされるということは私はあなたがたとしては
重大関心を持
つて申入れなければならん、更に抗議の程度まで対処さるべき問題ではないかと思うのでございますが、今後如何にされるつもりか、私はさつき
発言いたしましたように、今からでも遅くない、宮内庁にあなたがた国語
教育、国語政策という
立場からの意見を申出る用意があられるかどうか。それらの点について
答弁して頂きたいと思います。