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1953-03-09 第15回国会 参議院 農林委員会 第26号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十八年三月九日(月曜日)    午後三時二十一分開会  出席者は左の通り。    委員長     山崎  恒君    理事            瀧井治三郎君            三橋八次郎君            東   隆君    委員           池田宇右衞門君            石原幹市郎君            小串 清一君            宮本 邦彦君            島村 軍次君            小林 亦治君   衆議院議員            寺島隆太郎君            中馬 辰猪君   政府委員    農林省農業改良    局長      塩見友之助君    農林省畜産局長 長谷川 清君   事務局側    常任委員会専門    員       安樂城敏男君    常任委員会専門    員       中田 吉雄君   説明員    農林省畜産局飼    料課長     花園 一郎君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○政府に対する申入れに関する件 ○有畜農家創設特別措置法案衆議院  送付) ○主要農産物種子法の一部を改正する  法律案衆議院送付) ○飼料品質改善に関する法律案(衆  議院送付)   —————————————
  2. 山崎恒

    委員長山崎恒君) では只今から委員会を開きます。
  3. 小林亦治

    小林亦治君 さつき連合委員会での問題なんですが、農林委員会として水産委員会申入れをして頂きたい。それは先ほどの議論内容なんですが、第一条の二行目の「左に掲げる」という五つ文字、それと第一項の一、二、三というものを削除する。それから二頁の3とあるところを、これを全部一行だけ削除する、その意見申入れてもらいたい。結局一般損害賠償権利者権利を制限するようなかかる例示を用いるなと、そういうお計らいを農林委員会としてお願いしたい。
  4. 山崎恒

    委員長山崎恒君) お諮りいたしますが、只今小林委員から、先般農林水産合同委員会を開きました際に、日本国に駐留するアメリカ合衆国軍隊行為による特別損失補償に関する法律案内容につきまして、当委員会から只今小林委員から申されました一部削除の件を農林委員会として申入れてくれというような御意見でありますが、如何が取計らいますか。
  5. 小串清一

    小串清一君 今の削除する趣旨を……。
  6. 小林亦治

    小林亦治君 先ほどこの点について政府側相当議論を戦わしたんですが、いやしくもこの駐留軍行為によつて損害を受けた者は、誰でも当局に対して損害賠償請求権があるわけです。ところが政府が今回出したところの案によりますると、たくさんの実例をその中に載せまして、たくさんではありません、極く僅かの実例が載つておる。例えば「防潜網その他の水中工作物設置又は維持」「防風施設又は防砂施設の除去又は損壊」と、こういうふうになつておる。そのほかに「その他政令で定める行為」、こういうふうになつておりまして、政令で定めざる事項に関しては損害賠償請求権がないという結論に帰する。そうなりますると、かかる例示がなければ、如何なる場合でも損害を受けた者は、賠償請求権があるのに、これを設けられたためにそれらのものが除外せられると、こういうことになりますので、結局かかる例示は無用であり、一般権利者権利を圧縮する結果になるのであるから、これを取つてもらいたいという意見さつき述べたのです。政府側はしどろもどろで、結局循環論で以てこの案の維持を主張せられるのだが、それは更に理由がない、聞くところによりますと、沿革上の理由があるようなんです。防潜網に関して非常に水産のほうに議論が高まつて、それらの議論に刺戟せられてこの法律案が出るようになつたと聞いておりまするので、沿革上の理由で以て一般権利を、而も民法上与えられた基本権というものを減縮するのはけしからん、かようなものは取つてもらいたいという申出をしたいのであります。原則的に何らそれに対する有力な反対理論というものはお持ちでないようなんです。それならばあつて有害、なきほうが却つて勝るようであるならば、余計なものを取つてもらえということを主張したのであります。その趣旨農林委員会として水産委員会申入れてもらいたい。
  7. 島村軍次

    島村軍次君 小林さんに伺いますが、第一条の第三項を取るのとそれから……。
  8. 小林亦治

    小林亦治君 この第一条の本文の二行目の「海軍又は空軍」、これの下に「左に掲げる」とございます、「左に掲げる」という五つ文字を削るのです。この一項のおしまいに一号、二号、三号がございます。この全部と、裏面の算用数字の3とある、この一行全部を削るのです。
  9. 島村軍次

    島村軍次君 それだけですね。
  10. 小林亦治

    小林亦治君 そうであります。なお釈明を落しましたが、結局私ども考えは、こんなものがなくても当然国が賠償しなければならない、ただこういうものをもう一つ附加えることによつて、従来等閑に付せられたところの損害賠償の履行というものが国によつて早められるということになるならば、あえて邪魔でも賛成して通そうと、そういう妥協的な考えに立つてさつき意見を申上げたのであります。
  11. 島村軍次

    島村軍次君 私は実は欠席勝ちでありまして、本日の小林さんと政府委員との間の応答を聞きましたが、今日の申入の決定に対しては次回に一つして頂きたいと思います。もう少し検討を加えてみたいと思いますから……。
  12. 山崎恒

    委員長山崎恒君) それでは小林委員のほうにお諮りいたしますが、明日の委員会までに一つ皆さんに研究して頂いて、そういうことで如何でございましようか。
  13. 小林亦治

    小林亦治君 結構です。御検討願つて検討すればするほどそういうふうな結果になると思うのであります。
  14. 山崎恒

    委員長山崎恒君) それではその問題は明日の委員会で決定するように取運びたいと思いますので、お含みを願いたいと思います。
  15. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 次に有畜農家創設特別措置法案議題に供します。本法律案は一昨七日衆議院議員寺島隆太郎君外二十四名によつて予備審査のため提出せられ、即日当委員会に付託せられたものであります。提案理由説明を求めます。
  16. 寺島隆太郎

    衆議院議員寺島隆太郎君) 提案理由趣旨を御説明申上げます。  農家に積極的に家畜を導入して有畜営農を普及奨励して参りますることは、一方におきましては土地の生産力維持、増進に資すると共に、農業経営改善と安定を図ることになり、又他方におきましては、動物蛋白質並びに脂肪資源の供給を増大することによつて、国民の食生活の改善に寄与することができるのでありまして、このためにすでに御承知のように農林省におきましては、米麦等主要食糧増産計画と並んで家畜の飛躍的な増加を図ると共に、我が国の農家の約半数に及ぶ無畜農家に速かに家畜を導入するため、取りあえず昭和二十七年度より「有畜農家創設要綱」によつて家畜導入資金融通と、これに対する国の利子補給を行いまして、有畜農家創設事業を推進いたして来ているのであります。この点につきましては、一昨年衆、参両院におきまして無畜農家解消に関する決議が行われておりますることはすでに御承知のことと思います。併しながら元来有畜農家創設要綱におきましては、専ら農業協同組合系統金融による融資中心となつておりまする関係上、金融機関信用力の低い組合につきましては思うように融資が受けられない事情が出て参ることは疑いのないところでありまして、これらの障害を除去いたしまするためにも、国が有畜農家創設事業に必要な資金確保に努めますると共に、現在行われておりまする利子補給のほかに、家畜導入資金融資する金融機関に対して損失補償を行うことによりまして金融機関が安んじて融資することができるようにする必要があると信ずるのであります。かくすることにより融資が円滑に行われ、右畜産農家創設事業が更に強く進められることは間違いのないことと思うのであります。  併しながらこのような損失補償を行いましてもなお融資を受けることが困難な組合の出ることも避けがたいことと思われまするので、さような場合には、すでに多数の都道府県実施されておりまするように地方公共団体である都道府県家畜を購入してこれを貸し付ける制度を奨励いたしますることがより適切な措置であると考えるのであります。なおこの際、例えば高度の集約酪農地区を建設いたしまするために、新品種の乳牛を集団的に導入する必要があるような場合におきましては、単に都道府県に対する国の補助のみに任せておくのみでは十分にその成果を期待することが困難でありまするので、特に国で家畜を購入してこれを貸し付けることができるようにすることが必要となつて参るのであります。以上のような諸施策が行われますならば、この有畜農家創設事業も制度的には一応完備いたしまして、最近成立いたしました飼料需給並びに価格安定措置確立と相待つて必ずや十二分に実効を挙げることができるものと信じて疑わないのであります。  なお、本法重要点を要約いたしまするならば、一、国が有畜農家創設事業に必要な資金融通の斡旋に努めること。二、国がこの融資について利子補給をすること。三、国がこの融資についての損失補償を助成すること。四、都道府県有家畜の貸付を奨励すること。五、特に必要があるときは国有の家畜を貸し付ける途を開くことであります。  以上のような理由によりまして、この法案を提出いたしました次第でありますが、何とぞ慎重御審議の上、速に御可決賜らんことを切に御願い申し上げる次第であります。
  17. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 本法律案審査は後日に譲ります。   —————————————
  18. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 次に主要農作物種子法の一部を改正する法律案議題に供します。本法律案は一昨七日、衆議院議員中馬辰猪君外二十四名になつて予備審査のため提出せられ、即日当委員会に付託せられたものであります。提案理由の御説明を願います。
  19. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 主要食糧国内自給度の向上という国家的要請に応えんとする意図の下に、稲及び麦類の優良な種子確保を図るため、第十三回国会ににおいて主要農作物種子法が制定され、採種圃整備助成圃場審査制度確立原種生産助成等措置規定されましたことは御承知通りであります。  その際の国会審議過程におきまして、一、対象農作物を稲、麦以外の主要農作物にまで拡大すること、二、圃場審査ばかりでなく生産物審査をも系統的に行うこと、三、育種対策刷新強化を図ること、四、優良種子普及措置を講ずること等が指摘され、これらの点については速かに調査研究を進め、できるだけ早い機会にこの不備を改正するよう希望条件が附せられたのであります。  以上のような国会の要望を極力尊重いたしますと共に、明年度予算をも勘案いたしまして、ここに主要農作物種子法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。  以下改正法律案内容について概略御説明申し上げます。先ず第一は、対象農作物として、稲及び麦に次ぎ重要な作物である大豆を追加いたしたのであります。第二は、圃場審査に引き続き生産物審査を行うことにいたしたのであります。立毛中の他品種混入、病虫害の発生等圃場審査により判定されますが、発芽の良否、圃場審査後に発生する病害種子異物混入等は、収獲、乾燥脱穀等の際の指導及び生産物審査により初めて避けられるのでありますので、圃場審査に引き続き都道府県技術吏員により生産物審査を行わせる必要があるのであります。このような措置によりまして完全に保証された優良な種子確保され、農家が安心してこれを使うことができる次第であります。第三は、指定種子生産圃場産種子純正度を保持するため、都道府県が原々種及び原種生産施設整備することを明文化したことであります。御承知通り種子純正度確保するためには高度の技術を要するものでありますので、都道府県が原々種圃及び原種圃設置等によりその生産を行うものといたしまして、都道府県生産した純正な原種指定種子生産圃場種子として使用させることが極めて肝要なのであります。第四は、新品種適応地域を決定するため都道府県をして品種適応試験を行わせることにしたことであります。現在新品種育成については国の機関が組織的、系統的に実施しておりますが、新しい品種都道府県奨励品種として決定するには品種適応試験を行い、適応地域を決定する必要があります。即ち育種事業採種事業を密接な関連を持たせる必要があるのであります。最後に、これら事業実施いたしまする都道府県に対し事業実施経費の一部を国が負担することといたしたのであります。  以上のような措置を新たに加えますことによりまして、一層強固に本法目的達成を図ろうとするものでありますので、何とぞ慎重御審議上速かに御賛同を得られますよう切望する次第であります。
  20. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 本法律案審査も後日譲ります。   —————————————
  21. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 次に飼料品質改善に関する法律案議題といたします。本法律案は去る三月六日、提案理由説明を聞きましたから、本日は先ず提案者及び政府当局から本法律案内容及び配付資料について参考となるべき主要な事柄について説明を聞きまして、時間の都合で逐次質疑に入りたいと存じます。
  22. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 只今議題となつておりまする飼料品質改善に関する法律案要綱につきましては、過日提案者中馬代議士より提案理由説明がありましたので、私のほうからあえて特に付加えるものはないのでありまするが、特にお話がありますので、若干この法律に関しまする考え方提案者に代りまして私のほうから申上げてみたいと思います。  この法案の第一の狙いは、飼料、特に配合飼料中心といたしまして、その製造業者又は輸入業者希望上つて飼料登録を行い、登録をいたしました飼料につきましては必ずその名称及びその含んでおりまする蛋白脂肪水分等成分量を明らかにいたしました保証票をその飼料に添付させると、こういう登録及び保証票によりまして、消費者でありますところの農民が安んじて飼料を購入し得るという建前に相成つておるのであります。で、御承知のように飼料以外の重要農林資材でありますところの肥料農薬等につきましてはすでにそれぞれの検査法取締法が古くより実施いたされておるのでありまするが、ひとり飼料につきましては今まで全く放任せられておつたのでありまして、特に終戦後飼料需給事情が不円滑でありました際におきましては、かなり何と申しまするか、いかがわしい飼料一般市場に出て参りまして、農家に不測の損失を与えたという事例が非常に多いのであります。幸い昨年国会の御審議によりまして飼料需給安定法成立をみまして、お蔭を以ちまして本年度飼料需給状況例年にない極めて順調なる経過を辿り、価格のごときも例年に比較いたしまして相当安価なる飼料が出廻つておりますことは、誠に御同慶に堪えないと思うのでありまするが、この際更に一歩を進めまして、その飼料の持ちますところの成分、その飼料名称なり或いはその飼料成分でありますところの脂肪蛋白水分等に偏りのない適正なる飼料が流通をするということが保証されますならば、更に一層畜産農家の安心を期待し得ることに相成るのでありまして、我々当局といたしましても、この法案が速かに成立をいたしますことを期待しておるような次第でございます。  ただ一言申上げておきたいと思いますることは、この法案趣旨は、成るべく強制力を避けまして、自治的に本法目的とする趣旨達成をしたいというお気持であるようでありまして、登録は自由に業者申請によつて行うということに相成つておるのであります。この点はこの飼料に関する法律が今回初めてできますことでもありますし、又現在の状況からいたしましても、先ずこの程度において出発をいたし、更に漸次内容整備する必要がありますれば整備をして参るというふうな行き方が適当ではないかというふうに考えられるのであります。自治的な建前に相成つておりまするが、併し実質的にはこれによりまして大部分の飼料登録をせられ、従つてその品質が保証せられるということになるであろうということを期待しておるのであります。その点を申添えまして御説明に代えたいと思います。
  23. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 畜産局長から只今法案重要点を御説明願つたんですが、質疑に入ることにいたしましてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  24. 山崎恒

    委員長山崎恒君) じや質疑に入ります。
  25. 島村軍次

    島村軍次君 先般説明があつたことと考えまするが、この取扱い、登録を受けるところは畜産局のどこでお扱いになるかが一つ。  それから登録申請については登録手数料を二千円ということのようでありますが、これらの予算関係はどうなつておるか。  それから実際の登録農林省一本でやられるわけですか、例えば全国的に県の段階県庁あたりで取扱いできるのか、或いはこの法文の中にあるかも知れませんが、先ずそういう点から伺つてみたいと思います。
  26. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 登録を受けますところは現在のところ農林省畜産局において実施をいたしたいと考えております。それから、この法案実施に要しまする予算関係でございまするが、大体この法案成立をいたしました場合に予定いたされまする登録申請件数は大体千二百件程度考えておりまして、従つて手数料収入は大体二百四十万円ばかりに見込むことができると思うのであります。併し一方この法案実施に要しまする経費につきましては、大体千二百件程度登録件数前提にして考えますると、所要の検査員その他の係官は大体十八名程度によつて処理できるのではないかというふうに考えられるのでありまして、その人件費並び検査従つて分析等に要しまする備品、消耗品等を合わせますると、大体一年間に二千万円程度の費用があればできるのではないかというふうに考えております。この法案成立をいたしますれば、その程度支出金額は成るべく早い機会に又皆さんの御協賛を得まして予算化することに努力をいたしたいというふうに考えておる次第であります。  それから登録事務はすべて農林省で一括するのかというお話でございまするが、登録に関しましてはその通り考えております。ただ先ほどの説明に申し落しまして恐縮でございましたが、実はこの法案の第二の措置といたしまして、登録のほかに、飼料飼料として不適当なる異物混入しておりますようなものについては、その異物混入をさせないように取締規定が十五条にございます。それから又飼料製造業者輸入業者又は販売業者は、その飼料に関しまして虚偽の宣伝をいたしましたり、或いは誤解を招く虞れのあるような名称等を用いることを禁止する規定が十六条にございます。こういうものの取締に関しましては二十五条の規定によりますると、都道府県をして条例によりましてそれらの取締に必要なる措置を行わしめるというふうになつておるのでありまして、従いまして登録等のことにつきましては農林省、それから異物混入等の具体的実際的な取締につきましては都道府県にお願いをして取締りをしてもらう、こういう建前になつております。
  27. 島村軍次

    島村軍次君 肥料検査農薬検査等の場合には相当設備があり、且つ又現段階においても従来から相当技術者もおつたようでありますが、十八名の職員を配置するということは、これは本省へ一本でお置きになる予定であるかどうか。それから又蛋白脂肪等検査分析もこれは相当設備を要すると思いまするが、肥料検査との結付きの問題をどういうふうに考えておられますか。むしろこれは肥料検査と併せてやらせたほうがいいというような考え方も出るのではないかと思いますが、そういう問題について一応伺つてみたいと思います。
  28. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 飼料検査に従事いたしまする本省の十八名の職員は、これは本省に置くつもりであります。大体先ほども申上げました千二百件程度登録を数量に直して見ますると大体七十万トン前後が予想せられるのでありまして、勿論十八名の中には検査員でなしに事務職員もおりまするが、仮に七十万トン程度登録飼料ということを前提にいたしますれば、大体一人当り四万トン程度検査は行い得る。現在肥料の場合につきまして見ますると、大体一人当り検査受持量が四万三千トン程度でありますので、一応この程度で賄えるのではないかというふうに考えておるのであります。なお、この検査につきましては、お話のように一応随時抜取検査をいたしまして、必要なものにつきましてはこれを分析するということに相成るのでありますが、その場合肥料検査との関係が当然出て参るのであります。ただ御承知のように、肥料につきましては肥料取締法油粕類魚粉等につきましては肥料取締適用除外になつておるというような状況でありますので、実際問題といたしまして肥料取締適用検査になつておりまするものにつきましてはこの飼料取締を受けるということになろうかと思います。併しいずれにいたしましても、どちらも分析検査でありますので、その間に技術的にも実際的にも関連する事項が多々あると考えられますので、十八名の飼料検査官肥料検査官と密接に連絡をするということは勿論、その施設等につきましても十分利用し合いまして、両々検査の実を挙げたいというふうに考えておる次第であります。
  29. 島村軍次

    島村軍次君 議員提案法律案につきましては予算の裏付けのないものがだんだんあることは誠に我々は遺憾に存じておるところでありますが、これは提案者にお聞きしたほうがいいかも知れませんが、この法案提案に当つて大蔵省との間にこの問題に関する折衝を進められたかどうか、これは畜産局長からでもよろしいが、或いは又この問題に関して今お話になつたような二千万円程度で果してこの法案目的達成し得るかどうか、なかなかこの取締の問題は私は相当困難じやないかと思うのでありまして、その点に関しての御所見を承わつておきたい。
  30. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) この法律提案いたしまする相当以前から大蔵省に対しましては、農林省においても又私どもにおきましても相当折衝を繰返して来たのであります。その結果この法律が制定をみたならば、我々の意見を尊重してもらえるという自信を得ましたので提案いたした次第であります。  なお二千万円で足らないのではなかろうかという御心配でございますが、私どもといたしましては国費を節約しなくちやならんという大きな意味から考えまして、極力この線で抑えまして、できるだけの措置を講じたいと考えておるわけであります。  なお附加えて申上げますが、最初の予定では、一年間の準備をおきまして、来年の四月一日より施行いたしたいという方針でございましたけれども衆議院におきまして九カ月以内でこれを施行するように一つ努力せよということでございましたので、十二月末までにこの法案を施行し、一月一日からはこれを実行いたしたいという考えでございます。
  31. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 この法案は誠に有畜農家育成上重要な法案でありますが、今この法案をざつと見ただけではなかなかこの肥料或いは農薬取締のようにきちんとは行きがたいと思うのでございますが、以下数点につきまして質したいと思います。  先ず第二条におきまして「農林大臣の指定するもの」とありまするのは、何を指定する予定でございますか。
  32. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 第二条において「農林大臣の指定するもの」というのは、私どもにおきましては第一、ふすま、第二、大豆粕、第三、亜麻仁油粕、第四、椰子油粕、第五、魚粉、第六、脱脂米糠、第七、麦糠、第八、ひき割りとうもろこし、第九、乾燥澱粉粕、第十、配合飼料、以上の十種類の予定をいたしております。
  33. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 第二条の2におきまして、「「成分量」とは、飼料が含有しているたん白脂肪その他の成分」とありますが、「その他」というのはどういうものを指しておるのですか。
  34. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 「その他」と申しますのは、雑繊維、水分、灰分でございます。
  35. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 肥料のほうにおきましては、保証成分は第二条の第三項におきまして農林大臣が指定をして表示しておるのでございますが、本案は保証成分というものは明確になつておらんようでありますが、これでいいのでありますかどうか。
  36. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 実は私どもにおきましても只今御指摘のございました保証成分量というのを肥料の場合と同じように、例えば蛋白が一七%以上とかいうような規定を設けたほうがいいのか悪いのかというような議論もあつたのであります。又衆議院におきましてもこの議論がございまして、保証成分量というものを明確に規定したらどうかという相当強い意見もあつたようでございますけれども、私どもといたしましては、肥料の場合と違つて飼料の場合におきましてはその地方々々の特色といいますか、或いは立地条件等がございまするので、明確にこれを規定するということは現在においては考えておりません。例えばまあ蛋白が一七%以上あれば、鶏の場合でございますれば卵を幾つ生むというようなことが学者の定説にはなつておるようでざごいますけれども、私ども考えでは、中味と表示とが一体になつておるということに重点をおきまして、例えば蛋白が一二%であつても、海岸地方におきましては安い蛋白資源を得られるというような状況もございまするので、あながち保証成分量を明確に規定するということまでは実は考えておりません。
  37. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 第三条に、「但し、省令で定める製造業者は、この限りでない。」ということが書いてありますが、この「省令で定める製造業者」とはどういうものですか。
  38. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) これは非常に小規模のものを我々は意味いたしておるのでございまして、例えば自家用とか或いは委託加工等の極めて小規模のものを指しておるつもりであります。
  39. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 更にこの第三条、六条、第十一条の関係を見ますると、取締という点におきしては非常に遺憾な点があるのではなかろうかと思います。即ち肥料農薬はこれは強制登録でありますけれども、この法案につきましては登録は任意にしておるということは、これは一体どういう理由に基いてやつておるのでございますか。
  40. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) この点は先ほども私ちよつと申上げたのでありますが、只今提案者からもお話がありましたように、例えば保証成分量のごとき、余り窮屈なものにするよりも、むしろ実情に即したものにしながら行政的にこれを指導いたしまして品質改善を図ろうという趣旨でございます。飼料に今度初めてこういう法律ができるのでありますので、これをいきなり強制的登録にすることが現在の情勢では少し早いのではないかというお考えがあるのではないかというふうに思うのでありますが、私たちも成るほど建前は自由でありますけれども、いやしくも政府登録申請政府がこれを許可して成分量を保証するということになりますれば、恐らく相当部分或いは大部分の飼料登録をせられるであろうというふうに考えるのであります。ここは考え方の相違であるかも知れませんが、非常に厳格に全部登録するというふうな建前にいたしまして、それが抜けるというよりも、むしろ成る程度自由にいたして、おきまして、実際にはいろいろの指導によりまして、成るべく登録飼料が多く一般に流通するようにするほうがいいのではないかというふうな気持でおる次第であります。
  41. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 実は肥料取締法におきましては勿論強制検査でございますけれども本法におきましてはそれほどと厳格に実は考えていない、ということは本法目的肥料の場合と違いまして、取締のために登録をいたしておるのではなくて、飽くまでもこれは私法上の飼料の流通過程におきまして、国が保証することによつて品質の保全とそれに伴う取引の安全を図る、いわゆるより私法的な色彩が強いのであつて、飽くまでもこの登録製造業者輸入業者のみずからの責任において決定すべき問題である。即ち任意登録が正しいという私どもの根本の考え方であるのであります。最初はこの法律名称につきましても飼料取締法というようなことも最初のうちは考えられましたけれども、そこまで行くということは少し行過ぎではないかということに我々のほうで結論を出しまして、名前をかくのごとく飼料品質改善に関する法律案といたして皆様がたに審議をお願いいたしたような次第であります。即ち飼料取締ということに重点をおくのではなくて、飽くまでも法の根本の思想が肥料取締法とは異つておるということを申上げたいと思います。
  42. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 勿論そうではありましようけれども、法の目的としましては、消費者並びに農家品質不良の飼料をつかまされるということは非常に迷惑なことで、そこに大きな目的があると思うのでございますが、その目的を達するためには、任意登録でありますると非常にそこに抜けがたくさんできるというような懸念があるのでございますが、一体今ありますもので任意登録にしてどのくらい、登録をせぬものはどのくらいという予想でございますか。
  43. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 先ほど本法の施行の場合に登録件数が千二百件程度ではないかということを申上げましたのは、大体配合飼料につきまして七百五十件、ふすま百件、麦糠百件、米糠油粕十件、乾燥澱粉粕十件、大豆粕五十件、椰子油粕十件、亜麻仁油粕十件、魚粕百件、輸入飼料十件程度を一応予想して申上げたのでありますが、その総数量は先ほども申上げましたように大体七十万トン程度考えますると、現在流通飼料として考えられまするものが百七、八十万トンというのに比較いたしますると、大体四〇%ぐらいになるのではないかというふうに考えております。勿論これは本法成立いたしました当初の予想でございまして、御承知のように肥料等につきましても、これは随分古い法律でありますけれども相当長い準備期間を要して、逐次法制も改正せられ、準備が完了するに従つてその取締件数も殖えておる実情でありますので、飼料につきましても、この法律ができましてその趣旨一般に了解せられるに従いましてこれらの件数なり数量は増大をして来る、又そういうふうに我々は指導いたしたいというふうに考えておる次第であります。
  44. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 提案者のほうも政府のほうといたしましても、恐らくこの法の目的を達しますには強制登録のほうがよろしいとお考えになつておると思うのでございますが、予算その他の関係で任意登録というようなふうにしておいて、将来件数が殖えると同時に予算も殖やして漸次拡充して行くというような、こういう予算が少いために、実際は強制登録がいいのであるけれども、今いろいろそういう予算関係によりまして任意登録にしておくのだという、そういう意思はございませんですか。
  45. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 只今の御指摘でございますけれども、私どもといたしましては、現在予算が少いから任意登録にしておいて、将来予算が取れたならば強制登録にするというようなことは今日においては考えておりません。私ども考えは、いやしくも相当業者であるならば、こういう制度が設けられて、農林省におきまして登録を受付けるというような段階になつて来ると、恐らくまじめな業者は競つて登録をするのではなかろうか、大体我々の考えではそういうふうに考えておるのであります。自分の会社は相当な自信があるから農林省登録を受けなくてもやつて行けるというような気持は、或いは気持としては持つておられるかも知れないけれども、この法案成立をいたした暁におきましては、よほど自信のある業者であつても争つて登録を受けるであろうというのが私どもの予想でございます。従つて今日においては予算が少いから任意、多くなれば強制ということは現在においては考えておりません。
  46. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 その問題はそのくらいにしておきまして、果して先ほど島村委員からもお話がありましたが、二千万円の予算を以ちましてこの法の目的を達するような分析その他というものは、これは恐らくでき得ないと思うのでございますが、分析方法などにつきましても、肥料分析などは公定分析法というものができておりますが、あれに準拠するような蛋白質、脂肪分析の公定法というものができておるのでございますか、どうでございますか。
  47. 花園一郎

    説明員(花園一郎君) 只今分析検査方法でございますが、飼料課におきましては議員側の御提案趣旨に副いまして、一応の検査方法を策定してございます。若し御必要でございますれば、資料で差上げたいと存じます。
  48. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 検査の機構も先ほどお話が出ておつたようでございますが、飼料検査のほうとの関連をどうこうと言つておりましたが、あれくらいの関連の計画では本当の仕事はできて来ないと思うのでございますが、更にもつと何か人を増して県にも駐在させるというような、そういうお考えはあるのでございますか、ないのでございますか。
  49. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 登録飼料につきましては、現在のところ農林省で直接やりたいというふうに考えております。ただ販売業者の店頭等におきまして異物混入、或いは誇大宣伝というようなことに関しまする現業的取締につきましては、府県の職員においてやつて頂くというふうに考えておる次第であります。
  50. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 任意登録にした場合に、登録をせんものが横行いたしまして、農家に迷惑をかけたという場合におきまして、それを取締ると申しますか、そういうような取締の手段というものはあるのでございますか。登録ですね、任意登録ですが、登録をしないものは従来通り売れるわけですね。その場合に登録しておらんものは証紙も何も貼らずにやつておる、それが非常に品質が悪いという場合に取締るということはできるのですか。
  51. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 法の建前は一応登録をいたしたものについて抜取検査をいたし分析をする、こういう建前になつておるのでございますが、併しいやしくも飼料を製造し、或いは輸入し、或いは販売をいたしまするものは、すべてその事実を政府に届出る義務を負わしておるのであります。これによりまして、必要に応じて業者から報告を徴し得ることにしておりますし、なお御指摘の飼料として有害なるものを混入しておりますような飼料につきましては、第十五条の規定等によりまして、これを取締るというふうな処置が講ぜられておる次第であります。
  52. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 有害なるものの混入しておる飼料取締りはこれは当然だと思うのでございまするが、品質を低下するようなものを混合し、而もそれが登録をしておらん飼料であるというような場合におきましては、折角この法律によつて消費者の迷惑を少くしてやろうというように考えておるときに、それができなくなるように思うのでありますが、それについてはどういうようなお考えを持つておりますか。
  53. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 第十五条にございまする品質が低下するような異物混入してはならないということの具体的な判断がどういうふうになるのかという点が一つの問題になろうと思うのであります。これはなかなか具体的にどうこうという点が非常にあいまいでありまするが、併し例えば搗砂であるとか或いは籾殻等のごとく何ら家畜、家禽の栄養に供されない、むしろ有害であるというようなものを混入しておりまする場合には、これは十五条に違反するものであるというふうに考えて差支えないと思うのであります。先ほど来いろいろお話がございましたが、我々といたしましてはこの法案は自主的な登録制度ではありまするけれども、いやしくもこういう法案成立いたします以上は、その趣旨一般業者によく普及徹底いたしまして、成るべく登録をせしむるように、そうして先ほど申上げましたような問題を起さないような処置を行政的にも強く実施をいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
  54. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 私の一番気になりますのは、この任意登録の点なのでございますが、商標で堂々と売れるような、別に検査をしてみなくても品質の低下もないような大会社は、これは別に登録の必要はないし、又そういうものを買いましても消費者は迷惑はいたしません。併し品質が非常にむらがあつたり低下したりしておるような飼料というものは、多くはその商標の通つておらんものがやる場合が多いのでございますが、そういうような小さなものにおきましては、むしろ登録をせずに抜けて売つておつたほうが有利である。又大会社のようなものは登録する必要がないというふうなことになりますと、結局任意登録というようなことになりまして、登録する数というものは却つて私らは減ると思うのでございますが、その点はどうお考えでございますか。
  55. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 本法律案を提出いたしますすでに一年以上前から、いわゆる畜産農家業者のかたがたから、本法はまだできていなかつたですけれども、現在本法に盛られておるような趣旨を是非実現してもらいたいという非常に大きな運動があつたのであります。現にここにはちよつと持合せはございませんけれど、そういうような団体のかたからの正式の陳情書を国会も、又農林省も受けておるような状態であります。従つてどもは、こういう非常になまぬるいというような感じも持たれるのは止むを得ないと思いますけれども、我々はこの程度でも、この法律が制定されたあかつきにおいては、相当登録の申込みがあるだろうということを本法提案の以前から確信をいたしております。
  56. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 私附加えることはないのでございまするが、実は抜き取り検査をやりまして分析の結果のごときは、二十一条の第四項の規定によりまして、その概要を新聞その他の方法によつて公表するというような規定もございまするので、大メーカー等のものにつきましても、やはり登録をするということが勧奨せられるのではないかというふうに考えます。それから逆に、非常に不良なる飼料業者につきましては、先ほど申上げましたように届出制度の規定がございまするので、これによりましてそれに注意を与えるというような措置事務的にとり得るであろうと考えまするし、更に昨年の暮に成立を見ました飼料需給安定法規定の中に、必要なる合は政府が持つておりまする飼料業者に払下げるときに、一定の条件を附することができるというような規定もございまするので、必要がありますれば、登録を受けた飼料にこれを使うようにという条件で原料の払下げをするというような場合も考えられるかと思うのであります。あれこれ考えますると、一応この程度法律相当の成果を挙げ得るのではないかというふうに考えておる次第であります。
  57. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 なかなかこの登録の問題につきましては、納得は行きませんが、私はもう少し研究をしてみたいと思うのです。  次に第十三条でございますが、「但し、農林大臣の許可を受けた場合は、この限りでない。」とこう書いておりますが、これはどういう場合に農林大臣が許可をなさるのでございますか。
  58. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) これは例えば登録飼料が何か天災等によりまして、水をうんとかぶつたというような場合に、例外的に水分が保証成分量よりも多くなる、併しそのまま廃棄してしまうのも勿体ないという事例があり得るかと考えまして、そういう場合を予定して書いてあります。
  59. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 第十五条でございますが、これは先ほどから再々説明を承わつておるのでございますが、「その取り扱う飼料にその品質が低下するような異物混入してはならない。」と、こうありますが、例えば米糠ですね、米糠などで精白度をだんだんに増して行きますと、蛋白質が減つて、今度は逆に炭水化物が殖えるというようなことになりますが、その場合の米糠は炭水化物、澱粉が入つているときに異物混入ということになりますかどうか。
  60. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 今のお話のような場合だけではなかなかここの異物とは言えないと思いますが、それらと併せてほかの土砂を入れるというようなことになりますると、これの適用を受けるということになろうかと思います。実際問題といたしますと、なかなかここはむずかしい問題があろうかと思います。
  61. 中馬辰猪

    衆議院議員中馬辰猪君) 只今局長が御説明申上げたのですけれども、何ら家畜の栄養に供せられないのみならず、むしろ有害であるようなものを故意に混入することは、これは登録の如何を問わず禁止すべきものであると考えておりますが、その他の場合につきましては、まあ例えば製造工程において自然に土砂が少し入つて来たというような場合におきましては、これは少しむずかしい問題でございますけれども、少し砂が入つておつたからすぐに異物混入だというのは少し行き過ぎではないかと思います。我々の考えでは有害なものを主にして考えなければならんと思います。
  62. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 今の米糠の場合におきましても、やはりこれは米糠として検査なさいますと、当然蛋白質の量がずつと減つておるのでございますから、品質低下するような異物というようなことでありますれば、精白度の高い米糠は蛋白質、脂肪という点においては検査をされた場合においてはこれは当然異物として扱うということになるわけでございますか、そういう場合の取扱というものは非常にむずかしいと思うのでありますが、どういうふうになりますか。
  63. 花園一郎

    説明員(花園一郎君) 只今のお説の米糠の例におきましては、例えば精白度を最大限度に高めましても、それは一応米糠としては限界があるはずでございます。従いまして、その限りにおきましては、米糠の中に含まれます澱粉質につきましても、一応許容せられるものというふうに考えております。
  64. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 それから第二十一条でございますが、「農林大臣は、飼料取締上必要があると認めるときは、」とありますが、取締りという意味はどういう意味を含んでおるのでございますか。
  65. 長谷川清

    政府委員長谷川清君) 例えば十三条の規定で保証成分量と異なる飼料の譲渡の制限がございますが、具体的に製造、或いは販売されておりますところの飼料が、果して保証成分量と合致しておるか違つておるかというようなことを取締る必要がある場合というふうに考えられると思います。
  66. 三橋八次郎

    ○三橋八次郎君 まだ質問が残つておりますが、この次にさして頂きたいと思います。
  67. 山崎恒

    委員長山崎恒君) この法案質疑は次回に又続行することにいたしまして、本日はこの程度で散会することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  68. 山崎恒

    委員長山崎恒君) 御異議ないと認めます。よつて本日は散会いたします。    午後四時三十八分散会    —————・—————