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政府委員(
小倉武一君) 勿論そういう
申入がございますれば、私
どもといたしましても最善の努力をいたしたいと思いまするが、ただ私
どもの考え方と申しまするか、そういうむずかしさについて、一、二蛇足でございますけれ
ども、お聞き取りを願いたいと思うのであります。その
一つは現在
先ほども
お尋ねのございましたように、
再建整備が進行の途上にございまして、而もその
整備と申しまするかをまだ十分に判断するだけの材料が実は揃
つておりません。
再建整備の大体の山が見えれば、そのやり方が悪か
つたとか或いはよか
つたとか、今後
如何にすべきかということがある
程度明瞭になるのであります。遺憾ながらまだその山が実は見えないのであります。勿論これは
見通しの問題でもございまするので、山は見えておるではないかというふうに御議論もされるかと思いますが、事務的に考えますと、その点が非常にむずかしいのであります。それからもう
一つは
只今お話がございましたように、近頃の
組合の
経営面のむずかしさというものが、
販売事業といつた面にもあるのではないかというようなことでございまするが、私
どもも全くそういう点があろうかと思います。特に米の統制がだんだんと事実上緩和して参りまするというと、これは単に
販売事業だけでなくて、
組合金融全体にこれは大きな影響を与えて参ると思うのでありますが、そういう近く予測されるような事態に対処いたしまして、一体
組合経営を
如何にするかとい
つたような、実は根本的な問題もあると思うのであります。その問題に対処するものとしては、ただ
信連の
資金の
疏通ということだけではこれは足りないのではないかということも考えられます。併しながら今そういうむずかしい根本的な問題について
対策を立てるということもこれもなかなかむずかしい点があるのであります。それから
協同組合の
制度全体に
関連があるのでありますが、私
ども非常に
自分自身でも矛盾に陥
つております点は、
組合の運営が非常に
自主独立ということで
制度ができておりまするので、そこでできまするいろいろの欠損と申しまするか、
債権の
固定化ということにつきまして一々
政府が面倒を見るということが
制度の建前と矛盾しやしないか、従いまして
組合制度それ自体を再検討しなければならないのではないか、こういうふうな
意見も恐らく出て来るのではないか、そうなりますというとこれは
組合制度につきましてやはり
理事者の責任の問題でありますとか、或いは官庁の監督の問題でありますとか、そういうこともやはり併せて考えないというと、今ここで
再建をすれば
あとはもうすべていいのだというふうには必ずしも言えませんので、
制度との
関連も或いは出て来やしないかと実は心配いたしているのであります。表面に現われたと申しまするか、私
どもが取上げましたのは
系統金融機関の
資金の
疏通の問題でありますけれ
ども、それの
処理如何によりましてはそういう問題と相
関連して参りますので、くどいようでありますが、これはなかなかむずかしい問題であります。併しながら勿論御指摘によりまして更に検討し、
関係の
方面にも十分当
委員会の意を述べまして、できるだけ御
期待のような案ができるようにいたしたいと思います。