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山田節男君 それからもう時間がありませんから別個の問題を
一つ。私はこれは
質問というよりか、まあ
質問もかねておりますが、非常に遺憾であることは、アルゼンチンのブエノスアイレスで行われた国際電気通信会議、聞くところによると理事国になることが逐に失敗したということを私は聞いたのですが、このことに関しては
電通委員会は非常に心配しまして、先月の中旬だ
つたと思いますが、衆参両院の
電通委員会は、電通
委員長の名前で
アメリカの首席全権であるド・ウルラに電報まで打
つておる。私個人としても
アメリカの首席全権に手紙を以て航空郵便で理事国に選出されることをお願い申上げた。ところが遂にこれは落選したということを聞いておる。そうしてこのことは、これは私は
郵政大臣に申上げたかどうか知れませんが、私が郵政次官に聞いたときに、極めて楽観的なことを言
つておる。併しこれは単なる希望的観測に過ぎなくて、次点のレバノンの次であるという無惨な敗北を喫しておる。これは私はこういう電波行政という極めて重要な国策が
郵政省の一部局として置かれて、如何にも継手扱いに
なつたというか、私はやはり
大臣なり次官の努力が非常に足りない、これはもとより大蔵省がやはり一文惜しみの金失いというようなことも、これは同情すべき点があると思いますが、とにかくかような事態に
なつたということは非常に残念である。このことは将来の
日本の電気通信行政というものが非常に不安を持たざるを得ない。この点につきましては、これは一国際会議の理事国の問題でなく、
只今出ておる電通の従業員の給与の問題にいたしましても、
郵政省に合併したがために、
郵政大臣としても非常に御苦労なさる。従業員は非常に不満である。又電々公社もこれによ
つてますます困るという事態が起りますと、非常に残念だと思う。これはこういうような現われが今後他の
方面に起るということが、非常に私は
日本のために不安でもありまするし、非常な損害であると思います。十分
一つ大臣に気を附けて頂きたい。
それからなお、この前に
長谷長官から伺
つたのですが、
日本が東洋において、アジヤにおきましてこの無線の交通量から申しましても、当然これは一流の国である。
従つて占領軍政下においてはこのITU、即ち国際電気通信会議に対して八等と言いますか、エイス・クラスの負担金を持
つておる。今度は一等の負担金をするということを申入れてあるということを
長谷長官から承わ
つておる。而も我々情報を聞くと、このITUの
予算は、従来の四百万フランから六百万フランにきま
つておる。約六百億円、一スイス・フランが約百円であります。そうするとこの一等負担金をしておりながら理事国でない、こういう極めて不細工な
状態にな
つておるわけであります。
政府としては、理事国としての資格を得られなか
つたけれ
ども、やはり負担金において一等国としての態度を堅持して行かれるのかどうか。それで一等国というと、邦貨にして幾らぐらいの金が要るのか、これがわか
つておれば
一つお伺いしたいと思います。