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1952-11-07 第15回国会 参議院 通商産業委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十七年十一月七日(金曜日) 午後一時四十四分
開会
—————————————
出席者
は左の通り。
委員長
結城
安次
君
理事
栗山 良夫君
委員
古池 信三君 小滝 彬君
左藤
義詮君 松平
勇雄
君 小林 孝平君 島 清君
竹中
七郎
君
西田
隆男
君
事務局側
常任委員会専門
員 林 誠一君
常任委員会専門
員
山本友太郎
君
常任委員会専門
員
小田橋貞壽
君
説明員
通商産業省共益
事業局長
石原
武夫
君
通商産業省石炭
局長
佐久
洋君
労働省労政局労
働組合課長
山崎 五郎君
—————————————
本日の会議に付した事件 ○
理事
の
補欠選任
の件 ○
通商
及び
産業一般
に関する
調査
の件 (電産及び
炭労スト
に関する件)
—————————————
結城安次
1
○
委員長
(
結城安次
君)
只今
から
開会
いたします。
開会
に先立
つて
ちよ
つと御挨拶申上げますが、私このたび図らずもこの椅子を汚すことになりましたが、誠に不慣れ且つ勝手なものでございます。どうぞ
皆様
の十分な御
支援
の下に、
法案審議
の
目的
を達しながら、且つ円満、穏やかな間に
目的
を達したいと思います。どうぞ
皆様
の絶大な御
支援
をお願いいたしたいと思います。(拍手) 初めに、前回の
委員会
におきまして保留いたしておきました他の一名の
理事
の
補欠選任
を
委員長
より指名いたします。
竹中七郎
君をお願いいたします。
—————————————
結城安次
2
○
委員長
(
結城安次
君) それから本日は
通商
及び
産業一般
に関する
調査
の一部としまして、電産及び
炭労争議
に関する
調査
をいたしたいと存じます。これらはいずれも重要な
基礎産業
でありまして、
産業
及び
国民生活
に重大なる
影響
のあるものでありまするが、労働三法の建前からは、
中労委
を
中心
とする
労使
の協議によ
つて
解決
する態勢をと
つて
おる
関係
上、
解決
が長引き、社会問題化せんといたしておるところであります。本日は以上の
事情
に鑑みまして、
当該産業主管官庁
から、これらの
争議
の
経過
並びに現状及び今後の
対策
につき、詳細に御
説明
を聴取いたしたいと存じます。先ず
石原共益事業局長
から電産
争議
につき
お話
をお願いいたします。
石原武夫
3
○
説明員
(
石原武夫
君)
只今委員長
から
お話
ございました電産
スト
の
いきさつ
を先ず
お話
申上げたいと思いますが、これは
皆様
すでに御
承知
と思いますが、御
参考
までに便宜極く簡単な電産
ストライキ
の
経過
を印刷いたしまして御配付申上げておりますので、これに従いまして極く簡単に
いきさつ
を御
説明
を申上げます。この電産の
ストライキ
の
関係
は、ここに書いてありますように、本年の四月十四日に
組合
が
基準賃金
の
改訂要求書
を提出いたしましたに端を発しておるのでありまして、
組合
の
要求
といたしましては、二十七年四月以降二万五十五円という
賃金
を
要求
しておるわけであります。それにつきまして
当事者
間で
話合い
をしておりましたのでありますが、
当事者
間で到底話がつかんということで、五月十六日に
組合
は自主的な
解決
が不可能だということからいたしまして、
中央労働委員会
に
調停
の申請をいたしたのであります。これに対しまして、
中央労働委員会
は、九月六日になりまして
調停案
を提示いたしました。この
内容等
については別の
資料
にございますが、ここに書いてございますように、本年十月以降
基準賃金
一万五千四百円、
現行
は一万二千八百六十八円でございますが、約二〇%ということで
調停案
を提出されたわけであります。これが出た以後九月九日に至りまして、
組合側
は無
期限
の
事務スト
の指令をしております。九月十日に至りまして、
組合側
は
調停案
は不満足だということで
拒否
をいたしておりまして、第一次
スト
を
予定
いたしておりましたが、これは一応とりやめにな
つたの
であります。九月二十四日、
組合
は
計画
といたしまして、第二次の
電源スト
を行いまして、このときは九月五日の
出力
を
目標
にいたしまして一五%ということでや
つて
おります。以下何%の
電源スト
という場合は、常に九月五日現在の
出力
を
基準
にいたしておるわけであります。次いで九月二十七日に至りまして、
会社
も
調停案
については
拒否
をいたしております。これは
人件費
の
増嵩
が
会社
の
経営
上耐えられないということで、一応九月二十七日に
会社側
も
拒否
をいたしております。 従いまして両
当事者
とも
拒否
をいたしまして、その後談合をいたしたのでありますが、到底
話合い
がつきませんで、十月三日に
組合
は第三次の
電源スト
をや
つて
おります。以下ここに書いてありますように、十月七日、十一日、十五日に亘りまして、四次、五次というように
ストライキ
をいたしました。このときは、初めの三日、七日につきましては
目標
は一五%、その後は二〇%の
電源スト
を
計画
したわけであります。次いで十月十八日に至りまして、
経営者側
は
会社別
の
地方交渉
に移そうという旨を
組合
に申出まして、
組合
はこれを受理いたしませんでした。引続いて
組合
は二十一日、二十二日と六次の
ストライキ
をいたしまして、二十二日については二五%という
電源スト
にな
つて
おるわけであります。かように
ストライキ
をや
つて
おりますので、
調停案
を出されて以後
拒否
にな
つて
おりまするが、十月二十三日に
中労委
の
中山会長
が
労使双方
を招かれて
事情
を聴取しております。 なお、十月二十七日に
会社側
は重ねて「
会社別
の
地方交渉
に移すことにしたから通告する」という通告を
組合
に送
つて
おりますが、
組合
は直ちにこれを
拒否
しております。十月二十八日、二十九日に第七次の
電源スト
が行われております。これは両日とも二五%
目標
でございます。その日になお
組合側
は
経営者
を訪問して
交渉方式
についても一応
話合い
をいたしましたが、これは話が
物別れ
になりまして、又
中労委
の
会長
が同日両
当事者
を呼んで「
調停案
を
基礎
として話し合いの糸口がほぐれないか」と
斡旋
と申しますか、事実上の
話合い
を進めておられますが、これもそのまま進行いたしませんでした。
会社側
といたしましては十月三十日にはつきり
中労委会長
の申入れを
地方交渉
でやりたいというので一応断
つた
ような形にな
つて
おります。 それから更に三十一日には
中労委
の
会長
が両
当事者
を呼ばれまして
調停案
を
中心
にして
交渉
を進めるように再勧告しております。それから十一月一日、
組合
は
重点職場
の無
期限事務スト
に入
つて
おります。それから十一月四日の
休みあけ
に
中労委会長
が両
当事者
を呼ばれて
交渉
の
再開
を勧告しておられます。それでそのときに
組合側
は
統一賃金
、
統一交渉
の
方式
で行きたい、
従つて経営者側
の言
つて
おる
個別交渉
では困る。それから
中労委
の
調停案
を尊重するということについては結構だけれ
ども
、併しこれは
調停案
を呑むという趣旨ではない、
調停案
を尊重して
交渉
に応ずるということはいたしますということを
中労委
の
会長
に
返事
をしておるように聞いております。これに対しまして
会社側
は、やはり現在の
会社
の
経理状況
は個々いろいろ違うので、
調停案
に副うてできるだけ
解決
を図りたいのであるが、併しやはり
解決
するためには個別的に
会社
の
経理状況
に応じてやらなければならないと思うという
返事
をいたしております。 それから次いで十一月の六日に
組合
は第八次の
電源スト
を昨日いたしまして、更に本日七日に十時から十二時まで
停電スト
を実施いたしましたわけでございます。 それが一応本日までの
経過
でございますが、更に
ストライキ
の
予定
といたしましては、
組合側
は十二日、十三日そこに書いてありますように一応
停電スト
、
電源スト
をそれぞれ
計画
をしておるような
状況
でございます。以上が極くあらましの今までの
ストライキ
の経緯でございます。 なお、
各種組合
が
要求
しております
賃金
及び
現行賃金
それから
調停案等
につきましては別に
賃金比較表
としてお手許に配布してございますが、
現行
が一応一万二千九百四十九円とな
つて
おりますが、これは備者欄に書いてございますように
現行
の
数字
は一万二千九百四十九円とな
つて
おりますが、これをこの前の
賃金改訂
の二十六年の十月に換算しますれば一万二千八百六十八円となるということであります。
組合
の
要求
は、先ほど申上げましたように二万五十五円で
調停案
は一万五千四百円とな
つて
おります。
あと
は、御
参考
に
調停案
の前文及び本文を御
参考
に供した次第であります。 それで以上のような
経過
でございますのが、甚だ
争議
が長引きまして、主として
需用者
に非常に御迷惑をかけておることを我々各
方面
からの
お話
を聞いておりまして、できるだけ早くこの
ストライキ
が円満に打開するように希望するわけでありますが、現在政府といたしましてはこの
争議
の
解決
は
中労委
を
中心
にできるだけ早く
解決
を図るように進めたいということで、
中労委
に今この両
当事者
の御
斡旋
を願
つて
おる
状況
であります。 それから
電源スト
を行いました場合の具体的な
影響
と申しますか、━━につきましては各
業種別
にどうな
つた
という点はなかなか判定いたしかねますが、又各
地方別
に必ずしも一様一律に二〇%、二五%という
電源
の
ストライキ
をや
つて
おりますが、それが
産業方面
に及ぼします
影響
は必ずしも一様ではありません。と申しますのは、一部は
会社側
が運転をしておる。一応
電源スト
の
計画
に入
つた会社
について
会社側
が運転しておる場所がいろいろ
会社
によ
つて
違うという点が
一つ
と、それからそのときの水の
状況
によりまして一応二五%という
計画
であ
つて
も、非常に水が多ければ
出力
が出ますので、必ずしもそうならん場合もございます。それから
需用
の構成の
関係
で、
一般産業
に対しては
影響
が非常に違う場合がございます。例えば私鉄でございますとか、その他の
公共事業
、その他そういう切れない
事情
がございます。又
産業関係
でも
保安関係
のものは切れませんので、さようなものの多いところは割合その他の
影響
が多いし、そういうものの占める率が少い場合には他の
一般産業
に及ぼす
影響
は少いということになりますので、必ずしも一様に参りませんし、今たまたま一部
炭坑
のほうの
ストライキ
をや
つて
おるので、
九州
、
北海道
においては相当
ロード
が下
つて
おるという
特殊事情
がありますから、それらの
地方
におきましては多少
一般産業
の
影響
は違
つて
出ております。で概括的に申しますと、割合にその
影響
が多いと思われますような東京でありますとか、
関西あたり
で申しますと、これは極く概括的な
お話
になりますが、
一般
の線につきましては大体半分ぐらいは
電気
をとめるということに相成ります。今までのところは最近は二日ずつや
つて
おりますので、
地区
を分けて一日ずつとめて行くというような形が大体行われております。それから
大口
のほうにつきましても
保安電力
のあります所につきましては線を切ることができませんので、各
会社
に
保安
まで
ロード
を下げることを要請をしておるので、切
つて
おりませんが、その他の
保安
のない
工場
につきましては、これは送電の
供給
を停止しております。この場合において大体地域を分けて、一日ずつとめるというような、
スト
の時間だけでございますが、そういうようなことでや
つて
おります。それの
影響
がどの
程度
にな
つて
おるかということは
ちよ
つと具体的に申上げかねますが、結局
スト
の頻度がたびたびになる、間隔が近くなるに従いまして大きな
影響
が起
つて
おるわけでありまして、週に一回
程度
の場合でございますと、
休電日
に振替えるということで以て、さしたる
影響
はないように思いますが、これが続いて行われますに従いまして、今申上げましたように
電気
の
供給
が停止されますので、その
程度
の
影響
が当然及んで来るということになろうと思
つて
おります。 なお、
大口
のものと小口のものとの間の均衡ということにつきましては、我々といたしましてもいろいろ御批判もありますので、
会社側
にもその間の
バランス
が失しないように厳重に指示しておりまして、当初においてはその辺の
バランス
が妥当でなか
つたの
でありますが、最近は
停電
の
バランス
はとれておるかと思
つて
おります。ただ何分
中小企業側
のほうがいろいろな意味で弱いという面がございますので、
従つて当事者
における苦痛と申しますか、さような点から申しますれば、
中小企業
のほうがこの被害と申しますか、やはり
影響
は大きくあるのじやないかというふうにも考えられますが、できるだけ
中小企業
に、
一般
のほうが多く
停電スト
の
影響
を受けるということのないように厳重に注意しているようなわけであります。 以上一応御
説明
申上げました。
結城安次
4
○
委員長
(
結城安次
君)
只今石原公益事業局長
から御
説明
がございましたが、
只今
のところ
石原局長
のほかに
東公益事業課長
も参
つて
おりますので
皆さん
から御
質問
をお願いします。
島清
5
○
島清
君
質問
申上げる前に
石炭関係
はどなたかお見えでございますか。
結城安次
6
○
委員長
(
結城安次
君) 参
つて
おります。それでは
二つ一緒
に先に聞いてやりましようか。
島清
7
○
島清
君 若し見えておられましたら、一応話を承わ
つて
から
質問
に入
つた
ほうがよろしいのじやないかと私はそう思いましてお聞きしたのですが。
結城安次
8
○
委員長
(
結城安次
君) 如何でございましようか。
皆さん
の御意見……。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
結城安次
9
○
委員長
(
結城安次
君) それでは
石炭
の
ストライキ
に関しまして
石炭局長佐久
さんから御
説明
願います。
佐久洋
10
○
説明員
(
佐久洋
君)
石炭関係
の
ストライキ
について従来の
経過
を御報告申上げます。 八月二十五日に第一回の
炭労
と
石炭連盟
との
交渉
が開始されまして、十月の九日まで十一回の
中央交渉
を開いたのであります。これと並行いたしまして
只今
申上げましたのは、
大手
十六社と
石炭連盟
との
中央
の
交渉
でございますが、別に
地方
におきまして、
北海道
と
常磐
、
山口九州
各
ブロツク別
に
中央
の炭鉱と
地方
の
連盟
との
交渉
が行われて参
つたの
でございます。
中央
の
交渉
の、ほうから先ず申上げますと、
要求項目
としては、
労務者
の
賃金
についての
要求
と、それから
標準作業量
についての
要求
、それから職員の給与についての
要求
、次に
基準外賃金
についての
要求
、それからこの協定の期間についての
要求
、こういうのが主たる
交渉
の議題であ
つたの
であります。ところがこの
労務者
の
賃金計算
の
方式
が妥当であるかどうかという
議論
に殆んど終始いたしまして、
賃金
の
実態論
に入る前に
交渉
が決裂いたしまして、遂に十月九日最後の十一回目の
交渉
で
物別れ
という形にな
つたの
であります。その以後十月の十三日と十四日、つまり十二日から四十八時間の第一回の
スト
を、
中央交渉
をいたしました十六社が行いまして、続いて十七日以降今回まで
大手
十六社は
スト
を続けて参
つて
おります。先ほど申上げました、
地方
で
交渉
いたしました
ブロツク別
の
交渉
も、十月のこ十四日と記憶しておりますが、遂に決裂いたしまして、
地区別
に申上げますと、
北海道
の
ブロツク
では十月二十七日、三十日、三十一日とこの三日間
スト
を実施いたしましたが、
常磐
については二十七日と三十一日、
山口ブロツク
が二十八日と三十日、
九州ブロツク
が二十七日と三十日と、こういうように先月に
スト
を実施いたしたのであります。これによ
つて石炭
の
生産
が相当減少いたしまして、十月全体で見ますと、
中央交渉
いたしました十六社の
スト
と
地方ブロツク
をした
炭坑
の
スト
によ
つて
百五十六万トンほどの、
予定
に対して
減産
をいたしております。又
スト
に入
つた人員
を延べで計算いたしますと三百二十万人ということになります。 なお
只今
申上げました十月の
生産状況
を
旬別
に申上げますと、上旬においては
計画
が百四十万五千トンでありますが、これに対して実際に出炭した
実績
が百三十五万九千トンであります。
従つて
その
目的遂行率
と申しますか、九〇七%、中旬は十三、十四と十日以降の
スト
でありますが、
計画
が百二十五万二千トンに対して出炭の
実績
が七十四万二千トン、
遂行率
としては五九三%、下旬は
計画
が百五十六万三千トンでありますが、
実績
が五十四万四千トンであります。
従つて遂行率
は三四・八%ということになります。 それから十一月に及びまして
中央交渉
をいたしておりました十六社はずつと引続いて
スト
に入
つて
おります。
地方
の
ブロツク別
に見ますと、
北海道
の
ブロツク
の一部は
スト
をやめております。それから
常磐
のこれも一部でありますが、
スト
に入
つて
おります。それから
山口
の
ブロツク
は五日、六日と
スト
に入る、これはまだ確報を得ておりませんが、そういう
予定
であるという報告しかまだ受取
つて
おりません。
九州
においてもやはり五日、六日
波状スト
を行う、こういうことにな
つて
おります。このほかに
只今
申上げましたのは
炭労系統
でありますが、
日本鉱山労働組合系統
のものがございます。これは今月の三日から無
期限スト
に入
つて
おります。それで十一月四日までの
減産
は大よそ以上全部含めまして三十三万八千トンという見込みでございます。 これが大体今日まで
経過
しました
交渉
から
始つたスト状況
でありますが、これが
消費面
にどういう
影響
を与えておるかという問題でございますが、
スト
が始る直前と申しますか、こう夏頃から相当
尨大
な
貯炭
がございまして、山元、港、それから
一般
の
販売市場
、
工場
の
手持
というものを全部入れますと、七百万トンを超える
貯炭
を持
つて
お
つた
でありますが、その後
生産
が大分減りましたから、
市場
或いは
工場
の
手持貯炭
というものは相当減少しておると思います。まだ十月末の正確な
数字
を把握できないのでありますが、大体推定いたしまして
工場
の
手持
が以前には四百三十万トンくらいございましたが、恐らく今は三百万トンを切
つて
いるのじやないかというふうに思われるのであります。併しまだ
工場
の操業に今すぐに困るというほどの
一般
的な
状況
ではございませんので、ただ
ガラス関係
の
工場
におきましては特殊な
ガラス発生用炭
を使いますので、この
ガス発生用炭
というのは、
スト
に入る以前におきましては、
一般
のほかの炭に比較して余計な
貯炭
を持
つて
おらなか
つた
関係
上、かなり窮屈な
状態
にな
つて
来ております。これについての
対策
も今考えておりますが、まあ第一に考えられるのは
輸入
ということであります。ただ今すぐ
輸入
の手続を開始するのがいいかどうかということについては、この
スト
の成行きの見通しがまだ明確に立ちませんので、具体的な問題として取上げてはおりませんが、一応研究をいたしておる
状況
でございます。大体今までの
経過
を御報告いたしました。
結城安次
11
○
委員長
(
結城安次
君)
委員
のかたがたから御
質問
なり……。
西田隆男
12
○
西田隆男
君
石炭局長
にお尋ねしますが、十月末現在の
工場手持貯炭
三百万トンのうちに、
大口消費者
、言い換えれば
電力
とか鉄道とかいうような幾つかの
大口消費者
の
工場貯炭
を差引いた
あと
の
貯炭
はどのくらいですか。
佐久洋
13
○
説明員
(
佐久洋
君) これは今大
急軍
で
目見当
で計算したのですが、六十万トン前後じやないかと思います。
西田隆男
14
○
西田隆男
君 そうしますと
局長
の
お話
では、
工場
のほうにはまだ
影響
はないという
お話
だが、六十万トンというのは、全国のいわゆる
大口
にあらざる
工場
の
手持貯炭
ですから、
業種
によ
つて
は現在でもすでに、
ガラス
のことをおつしやいましたが、
ガラス
以外のものが非常に困
つて
おるというのが、出て来てはおりませんか。
佐久洋
15
○
説明員
(
佐久洋
君) 案は
ガラス
につきましては、私
ども
の今までの
資料
に基きますともう今明日非常に困るという
状況
なるはずだということで、
会社
のほうに照会もいたしておるのでありますが、そう困
つた
というようなことを案は言わんのであります。それから
一般
の
工場
につきましては、
地方
の
通産局長
にも頼みまして
状況
を
調査
してもら
つて
おりますが、困
つて
おるという声がちつとも出て来ないような
状況
でございます。
西田隆男
16
○
西田隆男
君 もう
一つ
お伺いしますが、通産省のほうで、これはあなたでわからんかも知れませんが、大体この
石炭
四千九百万トンの、二十七年度の
生産計画
によ
つて
、
日本
のすべての
産業
がスムースに、年度に困らないようにして行くための、
大口
の、今あなたが言われた六十万トンですね、六十万トンの
貯炭
の量は、どのように
石炭局長
は大体見積られておりすまか。六十万トンでも今困らない。別に困
つた
様子はないという
お話
だが、
予算面
に現われたそれを、スムースに遂行して行くのに、現在六十万トン持
つて
おるところの
貯炭
が、どのくらいあ
つた
らスムースにや
つて
行けるということでしようか。
佐久洋
17
○
説明員
(
佐久洋
君) それは
ちよ
つと今
資料
を持ち合わしておりませんが、調べればわかると思いますが……。
西田隆男
18
○
西田隆男
君 それからもう
一つ
お聞きしたいのは、今日の
新聞
を見ますと、
保安要員
を四%に減らすというようなことが、
新聞記事
に載
つて
おるようですが、現在でもすでに二十数日を
経過
して、
保安要員
が相当整理してあると考えられますが、相当
長期
に
亘つて坑内
の
作業
が継続してない。これから先は今までの一二%より多く
保安要員
を用意してお
つて
も、
坑内
の
保安
が保ちがたいというのに、四%を減らすことによ
つて
、
坑内
の
保安
がどういうふうになるという予測をしておられますか。それを
一つ
。
佐久洋
19
○
説明員
(
佐久洋
君)
只今
の
お話
は、案は私の
所管
でなしに、
鉱山保安局長
の
所管
でありますので、責任のある
答弁
を申上げかねますが、今日までの得ました報告よりますと、
坑内
の
保安
は懸念なく行われておるということであります。ただ、
常磐
の一部で
自然発火
をしたところがございますが、これは
監督官庁
のほうから密封の指示を出しておりまして、事なきを得ました。ただ今朝
新聞
にありましたように、
一般
の
主要坑道
の扇風機だけの
要員
で、ほかのものを全部
引揚げ
るということになりますと、
生産
の見地に立
つた
私
ども
としては、非常にこれが長引く場合には、懸念されるんじやないかという心配はしておりますので、今朝ほ
ども
保安局長
と相談したような次第でございます。
西田隆男
20
○
西田隆男
君 これは
保安局長
の
所管
であるかも知れませんが、私の特に心配しますのは、そういうふうな
状態
に追い込まれると、
日本
の
石炭鉱業
の
実態
から考えて、
坑内
の復旧が困難な
状態
に陥ることが考えられるわけですね。そこでお尋ねしますが各山の
払座
の
維持
ということは、
ストライキ
に入
つた
ときに、その当時
採炭
をしていた
切羽
だけを
維持
するようなことだけしかや
つて
いないのが、或いは新らしい
払座
を取り替えて
交渉
が妥結した場合には、直ちに新らしい
切羽
で
採炭
にかかれるということを考えて
行政指導
をしているのか。
方法
については
議論
があると思いますが、まあ
経営者側
との間に
話合い
でもできておるのか、実際に
坑内
の
採炭切羽面
の
実態
がどうな
つて
おるか、これを御
承知
だ
つた
ら
一つ
……
佐久洋
21
○
説明員
(
佐久洋
君)
切羽面
の
維持
については、この山々によ
つて
非常に
状況
が違のでありますが、全体的申しまして、
ストライキ
に入
つて
いる
労務者自身
も、
ストライキ
が
解決
した
あと
に非常に危険があるというようなことも心配いたします。又
仕事
が遅延いたしますということも困る
関係
もありまして、その点は
経営者
との
話合い
は、
保安委員会
なり何なりを通じて円満に行な
つて
おるように
承知
いたしております。ただ新らしい
切羽面
を用意して
仕事
の
再開
の場合に、すぐにそれにとりかかれるという準備をしておるという話は、私聞いたことございません。
西田隆男
22
○
西田隆男
君 これは技術的な問題になるわけですが、
ストライキ
に入
つた
当時の
切羽面
を、
日本
の
採炭
の
方法
から考えて、
天盤
の
模様
、
鉱盤
の
模様
等々を睨み合わして考えますと、そう
長期
に
亘つて
そのままの
維持
をしてお
つて
、すぐ
採炭
にかか
つて
危険がないという場合は考えられないように思いますが、その点は技術的に大丈夫だという
経営者
も
官庁
も確信を持
つて
おられますか。
佐久洋
23
○
説明員
(
佐久洋
君) その点は物理学的な
地圧
の問題でありまして、
最高技術
が
保安委員会
なりそういうものに入
つて最善
の努力をしているということを信じている以外に、こうすればいいという特別の
指導
をしておりません。絶対に危険がないということは言いかねるんじやないかと思います。
西田隆男
24
○
西田隆
君 今までのあなたの
答弁
によると、
保安委員
が一二%もおれば、
坑内
の
保安
、
採炭
その他の面においては、
ストライキ
が
解決
すれば、
採炭
に支障を来すということは恐らくなかろうというふうに御
答弁
にな
つて
おりますが、これは四%に減らされたという場合ですね。あなたの御
説明
以上に
坑内
は痛んでおると思いますが、
日本
の炭鉱にと
つて
はもう大打撃をこうむると、こう考えますね。私はそれに対して約四%
程度
の
保安要員
しか入れないということが実際に行われるに至りましたときは、大体行政
官庁
はその
経営者側
にどういう御注意をなさるのですか。注意も何もされないのですか、どうなんです。
佐久洋
25
○
説明員
(
佐久洋
君) 実際に四%という
数字
が
坑内
の
切羽面
の
維持
も何にもできないということにな
つて
は、将来の問題が大きいのですから、それは
経営者
に対して
労務者
と具体的な問題の
話合い
をするように話を進めたい、こういうふうに考えております。
西田隆男
26
○
西田隆男
君 具体的な問題の
話合い
というのはどういうことなんですか。
佐久洋
27
○
説明員
(
佐久洋
君) それは山々によ
つて
條件は違いますから、
一般
的な話としては
仕事
を
再開
した場合に危険のない
程度
の
保安
の
維持
を図るようにという勧告をいたすわけであります。
西田隆男
28
○
西田隆男
君 それは
組合側
と
経営者側
を
監督官庁
としてお呼びにな
つて
勧告されるわけですね。その協議がまとまればいいが、まとまらない場合はどうされますか。
佐久洋
29
○
説明員
(
佐久洋
君) それについては先般
鉱山保安局長
名で出されました通牒にも記載されてありますので、先ずできるだけ
当事者
同士の
話合い
を以て
解決
するように、
当事者
の
話合い
がつかない場合には、
監督官庁
として具体的な勧告をする、それでなお
話合い
がつかない場合には法に基いた指示をする、こういう通牒が出されております。それによ
つて
実施されるものと思います。
西田隆男
30
○
西田隆男
君 抽象的の
お話
はそれでわかりますが、それは
保安要員
を四%に減らして、注意をするとか勧告をするとかいうのに日数を経たら、もう今度は駄目にな
つて
しまうと思う。それを時期的に、時間的に
坑内
の
保安
がせめて一二%の
要員
を持
つて
おる
程度
でどうにか
スト
を
解決
したら操業ができそうだという
程度
に持
つて
おらない限り、
保安要員
四%に減
つて
しま
つた
ら、これは又話をするのが三日かか
つた
一週間かか
つた
という段階を経れば、
日本
の
坑内
の
実態
から考えると
採炭
開始のためには非常な障害を及ぼすと考えておるのですが、手を打たれるならば、ただ通牒を出したということだけでなく、早急に何らかの手を
監督官庁
としては権限の範囲内において早急に打たないと大変なことになると心配しています。それを
一つ
御注意申上げておきますことと、もう
一つ
通産省にそういう権限があるかないか知りませんが、労働省、
中央労働委員会
等ともこれは連絡をおりにならないと、炭鉱
労務者
が
ストライキ
を継続しながら
保安要員
を四%に減らす、而も
賃金
をもら
つて
おりませんから、労働
組合
の人たちが食えない
状況
に追込まれてなお
争議
を続けるというような事態を考えますと、これは非常に私は心配する。そういう点もよく考慮されて、連絡を完全にとられて
ストライキ
を
解決
つけるための
斡旋
は
官庁
としてはできがたいと思いますが、万全の手を打たれるように特にこの席を借りてお願しておきます。
栗山良夫
31
○栗山良夫君 実は
只今
の
鉱山保安局長
の通牒の問題について、私先ほど通産省の次官室のところで
局長
とも会
つて
話をして来たのですが、その話と
ちよ
と食い違いが今の
佐久
局長
の
お話
とあるようですから、その点含んでおいて頂きたい。実は過日私が話をしましたときには、
炭労
の今度の
争議
の法的な根拠はやはり労調法の範囲内において行われている。
従つて
鉱山
保安
法は労調法の範囲内においてやはり運用すべきものではないか。
従つて
保安局長
の通牒の趣旨は、鉱山の設備の完全なる
維持
ということよりは、人命の保護ということが
中心
目標
にな
つて
いるのではないかといういろいろな話題が出ましたときに、
保安局長
も全く人命保護ということが
中心
にな
つて
いるのだ。次官もこれを裏付けする発言をしていました。
従つて
今両者の間で質疑されたような意味のことを
中心
にして
保安局長
の通牒というものは出ておるのではないということが確認せられておりますので、この点は今日
保安局長
がここに同席していませんから片手落になるといけないので、私はそういう発言があ
つた
ということを申上げておきますから、打合せをしておいてもらいたい。
西田隆男
32
○
西田隆男
君 今栗山君の言われたことも
一つ
の解釈だと思うのですが、これに対する
石炭局長
の解釈を
一つ
お聞きしたい、あなたの御見解を……。
佐久洋
33
○
説明員
(
佐久洋
君) 先ほど出されました
保安局長
の通牒については私はまあ法的な根拠というところまで研究をいたしておりませんので、詳しいことを申上げかねるのでございますが、私
ども
の
生産
を預る立場としては、私が先ほど申上げたような筋で
保安局長
にもお願いいたしております。その通牒の解釈或いは法的根拠ということについて、或いは私が誤解があ
つた
かも知れません。
西田隆男
34
○
西田隆男
君 あたに誤解があ
つた
とかないとかいうことでなくて、今なたが私の
質問
に対して答えられた見解をあなた自身は持
つて
おられる、こう解釈して差支えありませんか。
佐久洋
35
○
説明員
(
佐久洋
君) はあ。
島清
36
○
島清
君 先ず差当り
石炭
問題からお聞きしたいと思うのでありますが、私たちが非常に今の電産の
スト
の問題にいたしましても、
炭労
の問題にいたしましても、心配をしておりますのは、非常に資本家のほうに何か政治的な含みがあ
つて
、労働者の
要求
に本腰を入れて耳を傾けようとしない傾向があるのではないか、こういうことを私は憂えている次第でありますが、と申しますのは衆議院が解散になりまして、或いは内閣を組織しなければならないところの第一党の政党間において内部的な紛争がありましたときに、
新聞
の伝えるところによりますると、或る資本家のほうから選挙に対して献金をしたのを、一本にならなければ返してもらいたいというようなことがあ
つた
ということであ
つて
、そこでそういう
要求
があ
つた
ればこそ或いは一本化されたか、私はそこまでよく内部的な
事情
は知りませんが、つまりその
新聞
の報道によりますと、外部から窺
つて
おりますと、そういうような
要求
などがあ
つた
りして一本化されて、内閣が組織されたのだ。こういうところを見ますと、それがどうも今回基幹
産業
と言われておりまするところの二大
産業
において、国民の非常に心配するような大きな
労使
間の紛争が起きましても、資本家側におきましては、本腰にこれを
解決
しようというまじめな動きが見えないということを私は心配するわけでありまするが、これは
一つ
私は
局長
の諸君にお聞きいたしましても問題が大きいので、
あと
で池田君あたりに来てもら
つて
お聞きしたいとは思
つて
おりまするが、今
石炭局長
の
お話
を聞いておりますると、出炭も非常に減
つて
おるけれ
ども
、
貯炭
もまあ大して心配したほどでもない、各業界から何ら悲鳴の声を聞かない、こういうことで、その
対策
としては、今
石炭局長
の御
答弁
になりました
対策
では、私は
生産
行政をあずかるものとして少し熱が足りないのではないか、こういうふうに今拝聴したのでありまするが、例えば今私達が外部から見ましても、あれだけ大きな
ストライキ
が行われますると、相当に今日その各
産業
に打撃を加えてないにいたしましても、これからの立直り等入れまするならば、これから先相当この
日本
の経済再建とそれから増産の面において大変な
影響
を及ぼすということは、これは、これは外部の素人でありましても、常識的な問題でありますから申上げるまでもないと思いますが、いわんや
生産
行政を扱
つて
おる者からいたしまするならば、憂慮されまする将来の問題等をも含めてなさなければならない。この打開面が多量にあると思います。 例えば労働省のほうにその横の連絡をして、何か
一つ
その
解決
の促進を図るとか、或いは安本もありまして
計画
をしたのでありまするから、この
計画
遂行の面において打撃を受けるようなことがありまするならば、
官庁
間においては横の連絡があ
つて
、それぞれのなさなければならないところの
官庁
の何といいますか、行政面の善処といいますか何といいますか、そういうことがなされなければ、私は公僕精神を十分に尽したと言えないと考えるのでありますが、今の
状態
が各
産業
から何ら不平が起らない、不平が起らないという御認識のようでありまするが、この
ストライキ
に対して将来この及ぼすであろうところの
産業
への
影響
ということをですね、大まかに
一つ
御
説明
を願いたいと思う。 それから或いは各行政
官庁
の横の連絡ということは、或いはこれは大臣の
仕事
であるということであれば、又大臣から聞いてもよろしうございますが、善良なる国民の官吏として憂慮されまするところの折角の行政担当者として、今
石炭局長
の
お話
になりましたことでは、どうも少し国民は不安を感ずるのじやないか。そのことについてもう少し、
一つ
あなたの大雑把な
説明
でもよろしいから承わりたいと思
つて
おります。
佐久洋
37
○
説明員
(
佐久洋
君)
只今
御
質問
の
官庁
間の横の連絡という問題でありますが、
ストライキ
について一番に関連の起きますのは労働省との
関係
でございます。これはこの
ストライキ
の情況判断と申しますか、むしろ私
ども
素人でありますので、労働省の見解も伺いますし、又労調法との
関係
というようなことの意見の交換もいたしておるのでりあます。
只今
のところは、将来の見通しというようなことについて全く私
ども
わかりませんし、労働省のほうの御意見を伺
つて
もはつきりした見通しというものは伺えないような
状況
でございます。それから
生産
に対する
影響
の問題でありますが、これはお説の通り、この
ストライキ
が相当期間続くということになれば非常な
影響
がございますので、逐次
影響
の起るであろうと思うものについて
石炭
の
供給
の立場から
方法
を考えているのでありますが、例えばガス用炭が、先ほど申しましたように、一番先に
影響
が来ると思います。これについては全般的な問題としては
輸入
の問題等を考えなくちやなりませんし、
産業
相互間の融通というようなことも考えまして、個々の
工場
の
手持
の
状況
を今
調査
をいたしている次第でございます。
島清
38
○
島清
君 こういうことは同時に私は
電気
にも言えることだと思うんです。そこで
電気
関係
の
局長
さんにも御
答弁
を願いたいと思いますけれ
ども
、その前にお聞きしたいことは、何か
石炭
に
関係
いたしますと、山元では
切羽
のほうでは
自然発火
が起
つて
、今が非常に危険
状態
にある。こういうその
状態
に対しては、鉱山
局長
の通牒によりまして、或いは言うことを聞かなければ権力を発動してやるのだというようなことは、私はこの新憲法下においては成るべくその権力発動ということは避けなければならんことだと思いますし、こういうことは非常に好ましくないと思うんです。だからこの
労使
間の紛争によ
つて
起るところの山を保護しなければならんということを考えますならば、その考えます前に、この起り来る事態に対する善処こそが早急に打たれなければならん手だと思う。これは
石炭
に対してもそうでございますし、
電気
に対しても何か知らん労働者の
要求
に対しまして、政府筋あたりで考えていることが、何かこう権力の発動とい
つた
ようなものを非常に私たちは感ずるのです。ですからその前に私たちといたしましては、やはり新憲法に則
つて
この行政官吏というものはあらゆる手を打ち尽さなければならんということですが、今
西田
委員
の鉱山
局長
の通牒といいますか、それから栗山
委員
のこれに対する何か本庁自体の折衝された
経過
というようなものが発表に相成
つたの
でありまするが、
生産
面から、
生産
面の行政を担当する官吏といたしまして、こうい
つた
ような権力発動的なものに対してどういうふうに考えておられるか、
ちよ
つと御
説明
を願いたいと思います。
佐久洋
39
○
説明員
(
佐久洋
君) これは仮に
スト
最中でありましても、職場というものはお互いの力によ
つて
守るべきものと思いますので、第一に相互の
話合い
によ
つて
できるだけ
解決
をして頂く、こういう考えでございます。
島清
40
○
島清
君 いや、それが話がまとまらんので、そこで今
西田
さんが憂慮されて、今現に起りつつある、いわゆる
保安要員
を属して山の治安の
状態
を守ろう、
維持
しようというようなことがなされるわけですが、併しそういうことでは私は
石炭
は殖えやしない。そういうことでは私は
ストライキ
の
解決
について促進の條件にはならない、こう考えている。それには又或いはそのこと自体についてはそれぞれの担当の責任者からお聞きしたいと思
つて
おりまするが、
生産
を担当する担当官として、こうい
つた
ような
生産
を阻害する。私の見解によりますと、そういうことは強権発動というものは
生産
を阻害する。ちつとも
スト
の
解決
の促進の條件にはならない。だから
生産
担当官としてはどう考えるかということを聞いているわけです。
佐久洋
41
○
説明員
(
佐久洋
君) 強権の発動ということは、これは私
ども
のほうとしてもできるだけ避けたいという気持でおります。ただどうしても
話合い
で以て
坑内
の
維持
ができないというような場合には、法的な根拠に応じて止むを得ずこれはやらざるを得ないというふうに考えております。
島清
42
○
島清
君 どうもあなたの話を聞いておりますと、如何にも
鉱山保安局長
の御
答弁
みたようで非常に困るのですが、まあ
鉱山保安局長
としてはやはり山の治安を守らなければならない。山の
状態
を守らなければならないというようなことの強い力の発動を或いは出されるにしても、そういうこと自体は個々のいわゆる安本で
計画
したところの
計画
出炭というものができないということは、あなたの
説明
においてはつきりしているわけなんです。そうすることがいわゆる増産をするということと、それから権力を発動することとの矛盾性、それをどう考えるか。私は決してそういう事態が起
つた
からというて、権力を発動するということは出炭を増すゆえんではないし、更に又
ストライキ
を
解決
を促進するゆえんでもないとこう考える。若し
生産
担当官としてそういうことを考えておるならば、もう少し積極的に横の連絡をと
つて
、ただこれは労働省の範囲内であるとか、或いはこれは鉱山
局長
の範囲内であるとかいうふうにせずに、
日本
の再建とそれから
計画
出炭の確保という面からもう少しなすべき点があるのじやないか。私がはつきり裏を返せば、あなたたちの何か知らん政府筋のほうで、権力発動ということが如何にもその時期が来ればすぐや
つて
やろうというような時期を待ちかまえておるような印象、それを受けるので、少くとも
生産
を担当する行政官としてはそういうあり方について賛成ではなかろうとこう考えておりまするのでお聞きしているわけです。
佐久洋
43
○
説明員
(
佐久洋
君)
坑内
の
保安
状況
について、必ずしもその将来の増産というようなものを度外視して何でもかんでも或るときが来たら強権を発動するということは、私は適当でないと思いますが、併し何らかの手を打たなければどうしても山が大荒れに荒れるという場合には発動も又止むを得ないのじやないかというふうに私は考えております。
栗山良夫
44
○栗山良夫君 関連しまして……、その発動の意味は、山が荒れて放置できないときには発動すると言われますが、それはやつぱり労働
関係
調整法なり鉱山
保安
法なりの関連において、法的根拠の下において行われるのでしようね。それをはつきりしておかなければいかんと思うのです。
佐久洋
45
○
説明員
(
佐久洋
君) 法的根拠のない場合に強権の発動ということは私はできないと思います。
栗山良夫
46
○栗山良夫君 そういたしますと、今のこの
坑内
保安
の問題について、法的根拠の下にそういう強権発動が可能ですか。
佐久洋
47
○
説明員
(
佐久洋
君)
坑内
の
保安
保持命令と申しますか、鉱山
保安
法の、
ちよ
つと條文を忘れましたが、鉱山監督部長から命令を出し得るという規定があると思うのです。
栗山良夫
48
○栗山良夫君 それは私は
承知
しておりますが、その命令は平常の
状態
においては勿論出し得るが、
争議
中で、
争議
中ということは、労働
関係
調整法、労働法に基いて今行われているわけですね。その法律の保護下において行われている
争議
中にその條文が出し得るかどうか。
佐久洋
49
○
説明員
(
佐久洋
君) その点私研究が少し足りませんが、もう少し法的なことを研究してお答え申上げたいと思います。
結城安次
50
○
委員長
(
結城安次
君) 今労働省の労
働組合課長
山崎五郎君も参
つて
おりまするから、御
質問
があ
つた
ら……。
栗山良夫
51
○栗山良夫君 それではもう
一つ
私前段のほうの問題で、二、三電産の
争議
のことで伺いますが、案は先ほど島君も指摘せられましたが、今度のこれだけ
需用
家に非常な迷惑をおかけしており、而も電産の労働者諸君も長い
ストライキ
で相当に生活的にも、それから労働力の点においても疲弊をして来ておる。
争議
が今日の段階にまで及んでおるのに、政府としてこの
解決
のための努力が殆んどなされておらないということは、私は非常に遺憾だと思います。特に過日も、閣議ですか、閣僚が寄
つて
相談をされたそうですが、それは
争議
解決
の糸口をどうして見付けるかという政府の立場を研究されたのではなくて、この電産の
争議
の
ストライキ
をどうして弾圧できるかということの研究をせられたようでありますが、甚だ以て私は本末顛倒であると言わなければならんと思う。そこでこういう点から
質問
をして行くわけでありますが、政府がこういう態度でありますから、通産省のほうにおいても、或いは事務当局としては何ら打つ手がないと、こういうような工合に御
答弁
になればそれまでの話でありますが、それでは物事が進展しない。電産の
争議
が一応
解決
の途を急がなければならん段階にあるので、今までの
経過
等から考えまして、一応公益
事業局長
の見解を伺
つて
おきたいと思いますが、実は十月二日でありましたか、中山
中央労働委員会
の
会長
が名古屋へ学術講演に行れたときに、
新聞
記者団と会見をせられまして、自分は大体
中央労働委員会
の
調停案
くらいのところで
争議
を
解決
する自信があるというようなことを言われたことがあります。このことは勿論、
統一交渉
、
統一賃金
、いわゆる
調停案
の線でということであろうと思いますが、それほど
中央労働委員会
の
中山会長
が自信を持
つて
おられるということであるならば、その案が、事
電気
事業の
経営
にも
関係
することでありますから、
従つて
電気
事業の
経営
の直接の監督の立場にあられるどころの通産省に
調停案
を作る場合には必ず私は御相談があ
つた
ものと考えるのでありますが、御相談がありましたものか、或いは
中央労働委員会
は全然通産省に相談なしに独自の見解においてああいう
調停案
というものは作られたものであるか、その点を
一つ
お答え願いたい。
石原武夫
52
○
説明員
(
石原武夫
君) お答えをいたします。
只今
お尋ねの
中労委
の
調停案
をお出しになる際に通産省との
関係
でございますが、通産省には事前にあの
調停案
自身の御相談はございませんでした。ただ我々のほうの担当の者をお呼びになりまして、いろいろ
会社
の
経理状況
でありますとか、いろいろなそういう
資料
の提出とか、
会社
の
経営
状況
についてはいろいろお尋ねがありましたが、どの
程度
に裁定をするとか、どれくらいの余力があるとか、そういうお尋ねはございませんでした。
栗山良夫
53
○栗山良夫君 そういたしますと、
中央労働委員会
が通産省から
電気
事業の
経営
に関するいろいろな
資料
を集められて、そうして
中央労働委員会
の判断によ
つて
あの
調停案
ができたと、こういう工合に理解してよいわけですか。
石原武夫
54
○
説明員
(
石原武夫
君)
お話
の通りでございます。
栗山良夫
55
○栗山良夫君 そこで第二の問題は、
只今
争議
の
解決
がこれだけ世論の批判を浴びながら一向に進展しないのはどこにあるかと申しますと、先ほど
局長
から
説明
がありました通りに、
中央労働委員会
としては
交渉
に入るようにたびたび努力をしておる、電産の労働
組合
のほうにおいてもこれに応ずる用意を示しておる、
経営者
のほうにおいては今日まで強い態度を以て
拒否
しておると、こういうことにあるわけであります。
従つて
、この
争議
の
解決
が遷延しておるのは
経営者
の態度にあるのであ
つて
、この態度が変らなければ私は
ちよ
つと
交渉
再開
の糸口は見付からんものであると、こういう工合に考えてよいと思いますが、さように考えてよろしうございますか。
石原武夫
56
○
説明員
(
石原武夫
君) 今
争議
について栗山
委員
からの御見解がございましたが、私が聞き及んでおりますところでは、先ほ
ども
申しましたが、
組合側
はあの
調停案
を起源としてというのか、
基礎
としてというのか、その辺の字句はあれでありますが、それについて
統一賃金
、
統一交渉
ということで
交渉
を進めたいと、こういうふうに言
つて
おられるわけであります。その
組合
の
統一交渉
、
統一賃金
の問題につきましては、一点実は
調停案
との間に問題が残
つて
おるわけであります。それは、今お手許に
調停案
を配付してございまするが、第七項に、
会社
の
経理状況
の如何によ
つて
は……、正確に申しますと、「経理の実情から右
賃金
の実施が事実上困難となる
会社
については別途協議すること。」と、
資料
の一番最後に第七項というのがございますが、本文の最後でございまするが、かような字句が付いておりまするので、一応この七項の
関係
は、
組合側
としてこれを了承しておるというふうには私ははつきり伺
つて
おりません。この点が多少まだ問題が残
つて
おるのと、それからもう一点
調停案
を
基礎
とするというか、
基準
とするという字句の表現は私は明確に記憶しておりませんが、あのままの案を呑むということではないようでございます。
従つて
組合側
もまだ多少
調停案
との間に幅があるように
承知
をいたしております。 それから
経営者側
のほうも主として今まで
中労委
とのお
話合い
で、私の
承知
しておりますところでは、
統一賃金
、
統一交渉
ということでは困る。
会社
の
経理状況
に応じて各別に
交渉
をすることが最も妥結に早く到達するということでありますので、この
調停案
を頭から蹴るという形でもないのではないかと思います。
従つて
第七項の幅と申しますか、その辺をどう見るかというところで各々
調停案
の御趣旨とは多少離れておるのじやないかと思いまするが、一応七項がありますので、
あと
は形式を
統一交渉
というか、若しこの七項が適用がある場合には、それはその部分だけ個別にな
つて
、
統一交渉
にならんのかというような解釈の問題はあると思うのでありまするが、私が
承知
しておりますところでは、まだ双方ともこの
調停案
には一歩離れておるというふうに感じております。
栗山良夫
57
○栗山良夫君 その通りでいいのですが、問題はこの
調停案
を
基礎
にして再
交渉
に入る、入
つた
らどうだという
中央労働委員会
の慫慂に対して、電産のほうは、恐らく私はよく聞いておりませんが、第七項を含めて、この
調停案
を
基礎
にして入ろうということだろうと思うのですが、それすらも
経営者
のほうで
拒否
しておるという実情ですね。それをお認めになるかどうかということを申上げておるのです。要するにこの
調停案
を
基礎
にして
交渉
に入るというそれすらもできない
状態
にある。
経営者
の反対によ
つて
できない
状態
にあるということを、これは事実の問題として御確認になるかどうか、こういうことをお伺いしているのです。
石原武夫
58
○
説明員
(
石原武夫
君) 私が
承知
しておりますところでは、
交渉
を
再開
するについては、どういう
方式
によ
つて
するかということが現在問題にな
つて
おりまして、
調停案
の趣旨に従うということでありましても、第七項の範囲をどういうふうに考えるか。
従つて
経理の実情から言
つて
、
調停案
の趣旨から言
つて
、
会社側
が主張しておる
程度
に例外と申しますか、
個別交渉
ができるということで、
組合
がそれに応じて来るならいいが、
組合
が全部一本でまとま
つて
、
一つ
の
調停案
のペースだけで
議論
をするのだということであれば、これは
交渉
に応じられないということでございますので、確かに今
話合い
が中絶しておることは事実でございまして、その原因が一部には確かに
経営者
が
交渉方式
の問題で問題にな
つて
おりますから、その点にあることは事実だと私も思いまするが、それは第七項がある限り、少し形式的な問題なので、その範囲をどうするかという点で、その辺の
話合い
が両
当事者
につくならば、或いは
交渉
はもう一度、ただ形式論のどちらか、
統一交渉
をするかしないかという点を離れて、第七項を適用するということで行けば、まだ
話合い
の余地もあるのじやないかと私は考えます。目下
中労委
でしきりに御
斡旋
を願
つて
おるので、今後その線で早くやりたいと考えております。
栗山良夫
59
○栗山良夫君 それはくどいようでございますけれ
ども
、実は今の
調停案
が、中山労働
委員会
の
会長
から両
当事者
に示されたときに、中山
委員長
は解明しておられるのですね。そうして第七項の問題については、
中央交渉
のときには電産と電経会議でやる、こういうことを明らかにしておられる。
従つて
この
調停案
を
基礎
にして
交渉
に入れないということは、私は
ちよ
つとまあ腑に落ちないわけですが、その点について公益事業局としては今のままで入らないで、この
調停案
を
基礎
にして入るということをやはり協議して、いつまでもこういう
状態
にお
つた
ほうがいいと、こういう工合にお考えになるのですか、どうですか。
石原武夫
60
○
説明員
(
石原武夫
君)
只今
のお尋ねでございまするが、先ほど来私が申しまするように、多少形式的な問題で両方のお
話合い
が中に入らないというのが現状だろうと思いますので、その点については今
中労委
の
会長
が御
斡旋
願
つて
おるので、できるだけその御努力によ
つて
具体的な
話合い
に進むように希望をするわけであります。
栗山良夫
61
○栗山良夫君 それからもう
一つ
、話は深く入るわけでありますが、その前に今の御発言でもう
一つ
確めておきたいのは、
中労委
の
斡旋
で何とか
話合い
に入れる、こういう工合にまあ通産省としては安心しておられるようでありますけれ
ども
、その安心の
程度
はどんなものですかね。いつ頃どういう工合に入る見込みですか。それは国民としては非常な関心を持
つて
おる。
石原武夫
62
○
説明員
(
石原武夫
君) それは
ちよ
つと非常にむずかしい問題でございまして、両
当事者
で
話合い
をして、相当長い期間揉み合
つて
おる問題でございますので、いつ頃
解決
の見通しかと言われましても、私も
ちよ
つとこれはわかりかねてお答えいたしかねます。
栗山良夫
63
○栗山良夫君 具体的ではなく、
交渉
に、
中央労働委員会
の
調停
によ
つて
交渉
に入る、
再開
始するという見込ですね。今のままだと入れないと思うのです。そうして通産省としてはただ
中労委
に任しておるという
程度
で、それ以上のことは何もおやりになる意思がないのか、その辺のところをもう少し伺いたい。
石原武夫
64
○
説明員
(
石原武夫
君)
只今
お話
のような問題が確かにございますので、今電産につきましては、前々から
中央労働委員会
、それから労働者等々と協議をしております。本日も午後二時から
関係
の
局長
が集ま
つて
相談をしておるところでございます。さようなところで十分連絡をしておるのでございまするが、
中労委
といたしましても、今まで先ほど来御
承知
のように、たびたび中山
委員長
から勧告していらつしやいますが、更に
中労委
としては、もう一歩前進だと申しますか、もう少し強くといいますか、更にこの両
当事者
の聞の再
交渉
を進めるようにお
話合い
をされる意図があるということを前から承わ
つて
おりますし、本日あたりの会議でどうするということを相談することにいたしておりまして、できるだけ今のところは
中労委
の線で
解決
を図りたいというのが我々の方針でございます。更に今の
お話
のような、
ちよ
つと行詰りの点を、更に
中労委
に強力に御活躍願
つて
、打開をして行きたいというふうに考えております。
西田隆男
65
○
西田隆男
君 労働省から見えておりますか。
結城安次
66
○
委員長
(
結城安次
君) はあ見えております。山崎
組合
課長です。
栗山良夫
67
○栗山良夫君 それで今の
局長
が寄
つて
相談をしておられるというのは、どの
局長
でございますか。
石原武夫
68
○
説明員
(
石原武夫
君) 労働省の労政
局長
でございます。
栗山良夫
69
○栗山良夫君 労政
局長
とあなたですか。
石原武夫
70
○
説明員
(
石原武夫
君) いや私はこちらに参
つて
おりますので、代りに出ておりますが、私
ども
の次長が出ておりますが、それと
中労委
の事務
局長
が多分御出席の
予定
でございますから、それで今御相談中だと思います。
栗山良夫
71
○栗山良夫君 ああ、そうですが。
島清
72
○
島清
君 今の何ですか、その今日の会合ですね、それはどこの申出によ
つて
開かれているのですか。
石原武夫
73
○
説明員
(
石原武夫
君) 今申しましたようなこの
関係
のところは随時集
つて
おりますので、今まで何回でございましたか、たびたび会
つて
情報を交換いたしましたり、それから政府として相談をするというようなことをや
つて
おりますので、どこのというはつきりしたことはございませんが、随時集
つて
おるわけでございます。
島清
74
○
島清
君 いや、この問題に関連して随時集
つて
来られたのですか。以前から、ずつとその上から随時集
つて
来られたのですか。
石原武夫
75
○
説明員
(
石原武夫
君) いや、今私が申上げましたのは、電産の
争議
の問題につきまして、いろいろお打ち合わせをするために前々から、勿論この問題が起りましてからです。電産の問題が起
つて
、情報を交換いたしましたり、相談するというようなことをいたしております。
島清
76
○
島清
君 いや、その発起のほうはどちらのほうですか。
石原武夫
77
○
説明員
(
石原武夫
君) 発起人というはつきりここは……、大して発起人というものはないと思いますが、労政
局長
を
中心
にして本日も……、大体今までも労政
局長
のところへ集
つて
おります。
西田隆男
78
○
西田隆男
君 労働省のおかたに聞きたいのですが、今電産の問題は
中央労働委員会
が
調停
に入
つて
案ができておりますが、
炭労
の
争議
は両方ともそつぽを向いたままで
交渉
再開
に行くようなきつかけすらもないように我々には思われるのですが、労働省として
一つ
どういうふうにお考えにな
つて
おりますか。このまま両方が又向直
つて
話をするまでは、労働省は知らん顔をしているというようなお考え方ですか。それとも何とかせめて真正面に向きあ
つて
話のできるようなことを持
つて
行く努力をされておるのか、この点
一つ
、労働省の考え方を承わりたい。
山崎五郎
79
○
説明員
(山崎五郎君)
炭労
の
争議
につきまして、或いは今までの
経過
をずつと、私、遅れてきたので、御
説明
があ
つた
かと思いますが、ことは
労使双方
とも膠着
状態
に入
つて
、今日で二十三日間の
長期
の
ストライキ
に入
つて
おるわけです。御
承知
のように、
組合側
の
要求
も、
経営者側
の
組合
に対する
要求
も、非常にかけ離れておるというか、距離が非常に遠いのでございまして、相当もう団体
交渉
が、
ストライキ
に入るまでにはあ
つたの
でございますが、
労使
の見解の差が甚だ大きく、そのまま
ストライキ
に入
つたの
で、私のほうではこの
労使
の自主的
解決
を初めから期待してお
つたの
であります。最初の見通しは大体十日ぐらいの間は
ストライキ
を継続されて、又再び団体
交渉
に入
つて
、何らかの打開点があるのではなかろうかと期待してお
つた
んですが、その後二週間になり、又三週間になりまして、今なお最初の
ストライキ
に入
つた
時の
状況
と、殆んど変らない
状況
にな
つて
おりますので、電産の
争議
と合せて、これが
解決
のために、いろいろ、顧慮しておるところでありますけれ
ども
、目下のところ、積極的に、労働
組合側
にも或いは経者営側にも、労働省の考え方を述べて、
解決
の
方法
はこういうふうにという、何らかの勧告をする段階にはまだ来ておりません。
対策
も実はいろいろ考えておりますが、それを表面的に現わすような段階にない。こういうような
状態
であります。
西田隆男
80
○
西田隆男
君 いつにな
つた
ら具体的に表示される段階になるのですか。
山崎五郎
81
○
説明員
(山崎五郎君) この意思表示の問題と申しますと、何らかやることを前提とすることでありますが、意思表示をするかどうかということ自体も、実は
解決
の促進になるかどうかというような点も考えまして、慎重な態度をと
つて
おるわけでございます。
西田隆男
82
○
西田隆男
君 慎重な態度をとられることは決して悪いとは申しませんが、もう
ストライキ
を始めて二十三日にもな
つて
おり、未だに労働省として慎重に考えておるだけで、いつどんな手を、いつ頃にな
つた
ら打つという考え方もないということは……あなたは労働省だから
日本
の
石炭鉱業
の内容はよく御存じでないかもわかりませんが、通産省に連絡をとられたらすぐわかるだろうと思います。世界どこを見ても炭鉱
ストライキ
というものは、何カ月も続いたという歴史は今までありません。而も
日本
においてこの前二週間の
ストライキ
がありましたが、それを超過する
ストライキ
をや
つて
、今のままで行くと、そつぽのほうに顔を向けたままで、
スト
をしてお
つて
も全然そつぽを向いたままで、
話合い
をしようという気配すらも、労働者、
経営者
のほうにない。こういう現実を見て、労働省が慎重に考えているばかりじや、私はどうにもならんと思う。早急に、いつ如何なる場合でも、若し労働
組合
と
経営者
が話合うという気配が何かの機会にできれば、労働省は労働省としての考え方をはつきり言う結論ができておらなければならんでしよう。今から案を練
つて
おられるというだけでも遅いのに、案すらも考えられていないということじや、労働省としては少し慢慢的過ぎる。
山崎五郎
83
○
説明員
(山崎五郎君) 実は労働省で何か手を打つということが、例えばこれを第三者の介入によ
つて
解決
する
方法
を労働省がお勧めするということにな
つた
場合のことを考えますと、むしろそれによ
つて
、
解決
のでき得ない現状においては、却
つて
労使双方
を硬化せしめる場合もあり得るのでありまして、そういうような点も考えて、慎重な態度をと
つて
いるわけでございます。何かやる手が、それではどんな場合にあり得ないかと申しますと、これはこういう場合にはこういう手を打てということは、ないことはないのでありますけれ
ども
、却
つて
若しそういうふうに労働省が手を打
つた
場合のほうが、問題の
解決
をより困難にせしめるのではなかろうかと思われる点、こういうような点がありますので、慎重な態度をと
つて
いるのでございます。
西田隆男
84
○
西田隆男
君 あなたに対しては少し無理な
答弁
を
要求
することになるかも知れないと思いますがね。
炭労
の
ストライキ
に対して、これは
佐久
さんもおられるのだが、
関係
役所と言えば、通産省、労働省、経済審議庁も
関係
があるのですよ。そういうところで、実際に
仕事
をやられる人々の間で
話合い
をされたことがありますか。
山崎五郎
85
○
説明員
(山崎五郎君) 実際、今
石原局長
から申されました電産に関する
関係
局長
の会合は、労働省で持
つて
おりますのでございますが、
石炭
のほうは又
局長
会議とか或いは課長の連絡会議とかいう
程度
のあれをや
つて
おりますが、私のほうでは
争議
と睨合せまして、
石炭
の需給
関係
、
貯炭
状況
、こういうような
関係
につきましては、事務当局のいわゆる課長以下のところにおきましては、それぞれ連絡をと
つて
おります。
西田隆男
86
○
西田隆男
君 これは今
ちよ
つと口を辷らされたが、
貯炭
が幾らあろうとなかろうと、
貯炭
が多くて、
ストライキ
や
つて
も今月は困らんでも、通産省はそういう考えで、まだ困らんのだから、もう
ちよ
つと知らん顔しておけという考え方もあり得るが、労働省はそういう考え方をしてもらつちや困る。
貯炭
があろうがあるまいが、
ストライキ
という現実を考えて、そうしてそれに対して制止する方策を労働省は率先して考えなければ困る。今のあなたの考え方は、労働省全般の考え方ならば、これは直してもらわなければならん。これが
一つ
。もう
一つ
あなたにお伺いしたいのは、今
炭労
と
経営者
との間でそつぽを向いてるという
お話
ですね。この原因はどこにあるか。ただ片方が
要求
し、片方がそれを断わ
つた
というような、普通の
賃金
交渉
におけるそのままの姿が、そつぽを向いてる姿なのか。或いは
日本
の
石炭鉱業
に対する
賃金
体系を新らしく生み出すきつかけで、どつちも悩んでいるのか。或いはあなたはそういうようなことをする必要があるとお思いなのか。しなくてもよろしいか。今のままの姿で、
賃金
交渉
だということで、どうせしまいには双方とも
話合い
に乗るだろうというふうにお考えにな
つて
いるのか。この点、労働省としての考え方を
一つ
。よその省と連絡とらなくても、労働省内は連絡とられていると思う。それを
一つ
。
山崎五郎
87
○
説明員
(山崎五郎君) 現在のところ、
労使双方
の
関係
は、やはり経済闘争に重点を置いての争いであると、こういうふうに考えております。
西田隆男
88
○
西田隆男
君 それでは労働省が、若しこの
炭労
の
争議
に対して慎重に御研究の結果、何らかの手を打つという時期が到来して、手を打たれる場合は、金額の歩み寄りということで手を打たれる考えですか。
山崎五郎
89
○
説明員
(山崎五郎君) 労働省が直接
調停
とか或いは
斡旋
に立たれる場合も、これは立てないことはないのでありますが、これは従来なか
つた
こともない。なか
つた
こともないことだろうと思うのでありますが、そういう場合になると、金額とか、こういう問題に触れる場合もあり得ると思います。併し今のところ、私だけの考えですが、そういうふうに直接金額というような問題に入
つて
、労働省が
斡旋
なり
調停
に入るということは、私の見通しから申しますと、不可能ではなかろうかと思います。それよりも労働省が第三者の間に
話合い
を付けるように、第三者の会議によ
つて
話合い
をするというようなことは考える場合もありますけれ
ども
、そのほかの金額が云々ということは、今のところ殆んどあり得ないと、こういうふうに考えております。
西田隆男
90
○
西田隆男
君 非常に大切な問題なんです。労働省の今度の
炭労
の
ストライキ
に対する
賃金
要求
の
解決
の
方法
の基本的な考え方とか、将来労働
争議
にこれは非常なウエイトを持つと思うのですが、今の
賃金
をなんぼなんぼにせよということを私はあなたに聞いておるのじやなくて、
炭労
が
要求
しておるあの
賃金
、あれより上げるとか下げるとかいうことで、
炭労
と
経営者
との間の
争議
の
解決
点を見出すということが、労働省の基本方針にな
つて
おりますかどうか。こういうことです、お尋ねしておるのは。
山崎五郎
91
○
説明員
(山崎五郎君) やはり経済
要求
の問題として問題を
解決
するのが妥当と、こういうふうに考えております。
西田隆男
92
○
西田隆男
君 勿論経済
要求
として
解決
付けるのは当り前です。その
解決
の付け方が今
坑内
千六十円……坑外五百六十円を
要求
をしておる金額を五百四十円にする、或いは千六十円を八百円にするということで、この
解決
を付けるという基本的な考え方を持
つて
おられるのか。若しくはこういう
長期
に亘る
争議
であり、且つ全
石炭
産業
に及んでおる大きな
ストライキ
、而も
石炭鉱業
の
賃金
体系というものは今までのような形でなくて、ここで何らか変えるというような
方法
で、
争議
を
解決
するという途がある。そういう方向に労働省が進んで行かれようとしておるのか。このいずれをお考えにな
つて
おるかということです。
山崎五郎
93
○
説明員
(山崎五郎君)
ちよ
つとお尋ねしますが、何か
組合
の
賃金
改一訂に対する考え方がどうであるか……
西田隆男
94
○
西田隆男
君 いいかどうか聞いておるのじやない。労働省が
斡旋
解決
に乗り出すとするならば、そのときは千六十円を八百円にして
賃金
案だけで片を付ける基本的の方針に基いて
斡旋
調停
に出られるのか、或いは別な考え方でこれをまとめようというふうな基本的な考え方で出られるのか。どつちが労働省の考え方ですかと、こう聞いているのです。
山崎五郎
95
○
説明員
(山崎五郎君) これはむずかしい問題だと思いまして、そのときにならなければ、問題の
解決
が、如何になる
方法
が
解決
に向くかどうか、そのときにならなければわからないことだと考えておりますが、問題は、
西田
委員
の御
質問
にある非常な、
一つ
の
労使双方
の懸隔の大きいことは、
賃金
体系の変更を
要求
しておるということな
ども
含まれておるのであります。この点に関する限りは、
要求
が是か否か、或いは額においても現在
要求
する額が
石炭
の
経営
において認められる額かどうかというような問題のものを検討し得なければ、これはなかなか私でき得ないと思うのでありまして、
争議
の
斡旋
調停
ということは、現在、中に直接入るというようなことは考えておりませんので、私たちも今のところ
西田
委員
の御指摘されるようなところまでの考え方はきめておりません。
栗山良夫
96
○栗山良夫君
石原局長
にもう一、二点お尋ねしたいのですが、その第一点は、
電気
事業の
経営者側
においては、今度の
争議
解決
の
方法
として
個別交渉
を強く
要求
しておられるようですが、その理由とするところは、各企業体の
経営
規模及び
経営
力が違うので、要するに企業の格差がある。
従つて
その格差に基いての
賃金
を定めたいというふうに言
つて
おられるようですが、各企業に格差がある、こういう工合にお認めになりますかどうか、その点……。
石原武夫
97
○
説明員
(
石原武夫
君)
電気
会社
の
経営
は、政府が料金を認可してきめておりますので、一応政府がきめます料金の場合は、これは申請に基きまして、それを査定してきめるわけでありますが、原則としては企各業の収支
状況
は、一定の
予定
しました利潤、例えば株式配当は幾らというような一定の利潤を見込みまして、収支償うということを目途に料金をきめているわけであります。従いまして理窟の上から申しますると、ほぼ各
会社
の
経営
状況
は同じことに相成るはずでございます。ただその場合に、何と申しましても原価計算をしてきめているわけでございまするが、実際に企業が
経営
して参ります場合に、各費目ともその通りには動いておりませんので、或る
程度
計画
と実施とは食い違いが出て参ります。それから又企業内部でそれぞれいろいろ努力されて利潤が殖えるという場合もございますし、又
電気
につきましては、御
承知
のように非常に出水の
影響
もありますので、現実の
経営
の
資料
を見ますると、非常に格差が出て参ります。これは御
承知
の通りいつも平水を前提として計算しておりますので、水の出方、渇水、その他の
状況
で、これは時期的に非常に大きな差がございますので、そうした
関係
からも各年度の収支
状況
は非常に違
つて
おります。ただ先ほど申しました最後の点は、必ずしもA
会社
は常にいい、B
会社
は常に悪いというのでなく、その年によ
つて
違うということもありますので、それは別にいたしましても、先ほど申上げましたような意味合いで、或る
程度
差異が出て来るということは、これは現実の姿だと考えております。
栗山良夫
98
○栗山良夫君
只今
の
お話
の中の実施
状況
に
関係
する部分は、これは別途に積立制度がありまして、各社とも年次プールすることにな
つて
おりますから、今の格差には直接
影響
がないものと私は考えますので、大体
局長
も今そういうような発言がありましたから、一応これらの論議はそれは別扱いに願いたいと思います。 そこで費目等に
亘つて
計画
と実施と若干違う、企業意欲等によ
つて
若干違いが出て来るであろう、こういうことを言われたのでありますが、そういうような工合にして出て来る若干の格差というものは、これは恒常的な性格を持つものか。或いはその期その期に当る臨時的な性格のものか。その点どういう工合にお考えになるのでしようか。若し恒常的なものであるということならば、料金査定のときのやり方が非常に私は甘か
つたの
ではないかと、こういう工合に考えますが、その点を……。
石原武夫
99
○
説明員
(
石原武夫
君) 今除外して考えるという
お話
であります。私はそれで結構でございます。ただ豊水によります利益につきましては、準備金制度がございますが、これは御
承知
のように、豊水による利益の七割を積立てることに、今の原則はな
つて
おります。
従つて
三割については収支に
影響
して参るわけであります。併しこれは或る
会社
が常にいいということでありませんので、その年の全く臨時のものでございますから、これは別途に考えるわけでございます。 それから常に或る
会社
がよろしい、或る
会社
は収支が格差があ
つて
工合が悪いということは、これは必ずしもそうではないと考えます。これは一遍料金をきめまして、次の改訂のある間は、これは大体同じような傾向、ほかの條件を別にいたしますれば、大体のところはそういう趨勢になると思いますが、次の料金改訂の場合は、現在は原価主義をと
つて
おりますから、今のような食い違いは、その際に原則として是正されるべきものではないかと考えますが、ただ先般の料金改訂は私
ども
の手許でや
つた
わけではございませんですが、実際の先般の料金改訂の際におきましても、一応一律の原則でや
つて
おるわけでございまするが、非常に料金の高くなります地域につきましは、
会社
の申請が多少手控え目の所があるようでございます。それで、その場合には、これは公益事業
委員
全等がなさ
つた
わけでございまするが、
一つ
の原則でやる場合に、仮にそれ以下で申請をしておる場合には、そのままであるということが多少あるようでございます。多少その辺の
関係
は
影響
はあるようでございます。それ以外には、理論的には、一度きめますと、その改訂あるときまでは、若し格差が生じておれば、大体その傾向は
維持
される。ただ出水の
関係
だけは別にいたしますればということになりますが、次の改訂のときには、その辺の
実績
を見てやるので、さようなことには大体ならんと思います。ただ細かいことを申上げますれば、
一つ
の方針で査定をしてありますにもかかわらず、それ以上に出費が出ている
会社
が、いつまでもその
状況
が続きますと、次のときも同じようなことになりますので、そういう点から申しますと、そういう項目につきましては
経営
的に
会社
は不利な條件になるという場合もあり得ると思います。
栗山良夫
100
○栗山良夫君 大体よくわかりました。要するに具体的に申しますと、今年の四月料金改訂が行われた。そのときに合理的に査定をせられたはずだけれ
ども
、若しそれがその後の実際の
経営
状態
と
計画
が合わなくて、収支
状況
はいいところに置いてあるにもかかわらず、若干出たという部面については、次の更改期のときに
実績
を勘案して是正されると、こういう方針で今行
つて
いるということを承わ
つた
わけですが、私はさように了解していますから、その点はよろしいわけです。 そこで伺いますことは、そういう前提にな
つて
お
つて
、なお且つ各社が、今、企業別
賃金
と申しますか、
賃金
に対して、企業差があるということを理由にして、非常に強く言
つて
おられますが、そういうことを主張されるということは、必ず私は何らかの
実績
を以て、そうして唱えられておるものであろうと、こういうふうに想像するが、公益事業
委員会
としては、各社の今言
つて
おる企業の差ですね。そういうものを
数字
で検討されたことがありますかどうか、それを
一つ
伺
つて
おきたい。
石原武夫
101
○
説明員
(
石原武夫
君) 我々といたしましては、先ほど申しましたように、一応理論的には正しいという前提で、料金が組んであるわけであります。先ほど申しましたように、大体の収支というものは、先ほどの出水の
状況
を別にいたしますれば、大体違わないで出て来るということにな
つて
おるわけでありますが、
只今
お尋ねのように、格差ということを言われておるけれ
ども
、それは検討したかと、いう
お話
でございますけれ
ども
、これは実はまだや
つて
おりません。と申しますのは、今やつと上期の収支が各社で揃いつつあります。これは極く最近に各社から出て参りますから、それを各費目が、如何ように
計画
と実施が食違
つて
来たかと申しますか、実際の実施がどうな
つて
おるか、それが超過しておるとか、又不足しておるときに、どういう理由であ
つた
かということを検討いたしませんと、今お尋ねの点は、はつきり出て参りません。ただ現案の決算で申しますれば、これは豊水の
関係
がございますので、これはむしろ
一般
的に各社とも相当利益がございますが、上期決算においては各社とも相当の利益に相成ると思いますが、具体的にそうした面を除外した格差というものがどの
程度
あるかということは、まだ実は検討いたしておらんのでございます。
栗山良夫
102
○栗山良夫君 併しそれが今
争議
解決
の最も大きな問題点としてデツド・ロツクに乗り上げておるのであ
つて
、それをキヤツチしないで
争議
を円満
解決
に進めて行くということは、これは不可能じやないですか。今それを
経営者側
が一番よく主張しておるわけですが、それの
実態
を通産省としては早急につかんで、我々にも
一つ
示してもらいたいと、こう思うのでありますが、その点は如何でございますか。これが若しつかめないで、格差がある、格差があるということであれば、それは抽象論じやないかと、私はそう考えるわけですが……。
石原武夫
103
○
説明員
(
石原武夫
君)
只今
の点は先ほど来申しましたように、我々が具体的に各費目で検討いたしませんと、四月にきめた料金でございますので、その後その料金が果して現実にどういうふうにアツプライズされているか、どういうふうに食違いで格差が出て来るかという点を検討いたしてますには、ただ実際上を見まして、各社の収益或いは費目の要素が違うということだけでは、直ちに出て参りませんので、これは御
承知
のように現実の利益が各社別にどういう比率であるかということであれば、これは割合簡単に出て参ります。各社の、例えば上期の利益はどの
程度
各社別にあるかというようなことでございますれば出て参りますが、ただ、今の
お話
のように、そうした臨時的なものを除いて、果してどの
程度
の格差があるのだというお尋ねだと思いますので、これは簡単に、これだけこの
会社
の間に格差があるのだということは、なかなか出て参りませんわけでございます。今
争議
が、
経営者側
で格差があ
つて
自分のところでは払えないというようなことを主張している所もございますが、それらは各
経営者
として、自分の
会社
の
状況
からいたしまして、この
程度
ということを申しているのだろうと思いますが、その辺の具体的な細かい点はまだ
承知
いたしておりません。
栗山良夫
104
○栗山良夫君 これは重要なことであ
つて
、恐らく私はこの電産の
争議
が、これから二カ月も三カ月も
停電
をやりながら続けられると私は考えられない。恐らく常識的な考えた
つて
、国民の輿論から言
つて
も、
解決
しなければならん時期というものが、私はあることもおよそ見当が付くと思うのですね。その場合に、仮にそれじや格差付きで
解決
したというときですよ。その格差というものが公正妥当なものであ
つた
かどうかということは、通産省ではまだ何らつかむ術がないとおつしるけれ
ども
、事業者の場合では、恐らくその
解決
のときには、そのものを出して私は
解決
しなければならんと、こう思うわけですね。そう思いますと、そこにそんなにタイム・ラツプが私はあろうとも考えませんし、あ
つて
然るべきであろうとも考えられない。
従つて
これは
一つ
、我々もこの
委員会
として、電産の
争議
解決
には非常に期待を持
つて
おりますし、又
電気
料金の査定に当
つて
は、少くとも参議院の
通商
産業
委員会
では、最も熱心に私は内容の検討をや
つた
一人であり、
委員
の
皆さん
もそうであ
つた
わけです。
従つて
そういうような理論構成の点からも我々は考えたい点があるので、これは
一つ
早急に各社の格差が一体どれだけあるか、それを
一つ
資料
としてこの
委員会
に御提出を願いたい、こういうふうに考えます。
石原武夫
105
○
説明員
(
石原武夫
君) この
争議
の
解決
は、
お話
のように早急に
解決
しなければならん問題でございますが、どの
程度
のところに妥結するかにつきましては、これは当時者間の
話合い
、
中労委
の御
斡旋
の下に
話合い
によ
つて
きめて行かれて然るべきじやないかと考えております。政府が、この
会社
はこの
程度
、この
会社
はこの
程度
というようなところまで立至るべきじやないのじやないか。これは当時者間の
話合い
で、殊に各企業での今後の問題でございますが、今まではこうであ
つて
も、今後の問題で見込があると思いますので、これは
経営者
の責任で
解決
をして頂きたいというふうに考えます。 それからなお
資料
につきましては、従いまして今私のほうで的確にこれこれの
会社
にこれだけの格差があるのだということは、
ちよ
つと断定をすることは困難でございますし、それから早急にこういうものを出すということであれば困難でもございますし、又今
当事者
間で
話合い
をしている場合に、外部から見た案を示すということも、これも私は如何かと思います。
会社
の収支
状況
というものも、自身の
資料
でございますれば、できるだけ、早く揃いました際に、この席にお出しをいたしたいというふうに考えます。各その内容についてできる限りの御
説明
は申上げたいと思いますが、その臨時のものを全部集めて、これだけの格差があるという御
説明
を申上げることは、
ちよ
つとすぐには困難じやないかというふうに考えます。
栗山良夫
106
○栗山良夫君 この四月のとき、大体年間の各費目別の予算というものは全部付けられて、原価構成の
資料
を私
ども
持
つて
いるわけでありますから、それと
実績
との比較されたもの、それを出して頂ければ、私大体大綱は掴めると、こう思うわけです。で、それを
一つ
成るべく早く
委員長
のところをお出しを願いたい。実はその
実績
については前からお約束が、R・B当時からありまして、毎月出して頂くことにな
つて
おるのが、一回も出ていないわけですね。出ていないので、これはこの際是非
一つ
頂きたいと、こう考えます。それから先ほどの料金改訂のときには、その
実績
を全部織込んで修正して行くのであるといわれましたが、この前の料金改訂のときには、経費等は各社思い思いの
数字
を載せるということでなくて、やはりそれぞれ全部
一つ
の規準が設けられておりまして、それでその
基準
によ
つて
経費というものが搾られてお
つたの
ですね。
従つて
今後もそういう形態をと
つて
行かれるのか、或いは各社思い思いの形で完全な意味の独立採算のような形で料金の算定をするのか、この点もこういう企業者の問題が出て来るときには、非常に重要な問題でありますから、伺
つて
おきたいと思います。
石原武夫
107
○
説明員
(
石原武夫
君)
只今
のお尋ねは、
只今
のところすぐに料金改訂をする意思は勿論ございません。これは栗山
委員
も今すぐにということじやなくて、将来改訂する場合はどうだというお尋ねと思いますが、さような場合に、現在といたしましては、大体従来の料金算定
方式
を変える意思は現在のところ持つでおりません。ただ今の
お話
の中でも、大体各社の査定をいたします各費目は、同一の見方で査定をして行くという方向でございますので、さような方向で、今後も原則としていいと思います。ただ現在でも極く僅かなところでは、多少実情を勘案しておる点もございます。例えば規準外
賃金
の問題あたりは、
一つ
の標準と過去の
実績
と両方睨合せて見るということを、これは
経営者
だけの問題だろうとは思いますが、さようなこともいたしておりますので、原則論としては、今のところは従来の料金算定
方式
を変えるという考えは持
つて
おりません。なお今後料金の改訂の場合に際しまして、どう考えるべきかというようなことは、私はまだ今後検討する余地が或いはあるかも知れませんが、現在のところは、大体従来の方針でや
つて
行くというふうに考えております。
栗山良夫
108
○栗山良夫君 料金改訂という意味は、料金の引上げのときも引下げのときも含むのであ
つて
、その点は
一つ
そういう筋道の問題だというふうに御理解を願いたいと思います。将来例えば東京
電力
等の非常にいいといわれておる
会社
でも、経費をできるだけ搾
つて
余
つて
来た金というのは、やはりこれは
需用
家に還元すべきものであ
つて
、料金の引下げに私は使
つて
行かねばならぬと思う。そういう意味において各企業が思い思いの経費を計上し、それで以て料金算定が行われて行くことは、これは恐らく料金の認可制をと
つて
おる限りにおいては許されないと、私はそう考えてお
つた
わけでありますが、今公益
事業局長
から私の意見と全く同じような意見を述べて頂きましたので、これは私異議がございません。
従つて
まあ今のようなことを申上げておりますと、企業の格差というものは理論上はそう大して出ないし、実際上も出ないように私は思うのです。にもかかわらず、なかなか
話合い
がつかないというのは、何かもう少し重要な問題が裏にあるのじやございませんか。
石原武夫
109
○
説明員
(
石原武夫
君) 裏に何かあるかというお尋ねでございますが、これはどうも私その間の
事情
を存じませんので、何とも申上げかねると申しますか、そういうものがあるということは、全く
承知
をいたしておりません。ただいろいろ今電産の両
当事者
の間で話がなかなかつかないでおりますが、その点のうちの、
経営者側
の点についての今の
お話
じやないかと思いますが、
中労委
の裁定を見ましても、理論的にはこの
調停案
を今の料金の枠の内で認めるということは相当困難があるだろう、
従つて
この
調停案
の実施に当
つて
も
労使
とも協力してやれというような趣旨も書いてありますので、我々今の料金を作りましたほうの者から考えますると、今度の値上げは、もとより理論的には料金に入
つて
おりませんので、
賃金
の引上げをするということは、そうやすやすと
会社
の
経営者
としてもできることじやないのじやないかというふうに考えますので、さような意味でいろいろ
経営者側
として問題にな
つて
いるのだろうと思いますが、裏の話というのは私はもとより存じません。
栗山良夫
110
○栗山良夫君 その料金に入
つて
いないから問題にな
つて
いると言われるのですけれ
ども
、それはもう終戦後ずつとや
つて
いて、別にいつでも引上げの枠が料金の中できめられてお
つて
や
つて
来たわけではないので、これは
一つ
の慣例にな
つて
おります。それから最近のマーケツト・バスケツト
方式
で
要求
しているから、非常に怪しからんというような声も財界のほうにあるのですけれ
ども
、実際に過去の慣例から言
つて
、
組合
の
要求
が一〇〇%いつも貫徹して、それで
賃金
水準が引上げられているわけではないのでして、その辺は労働省のほうがよく御存じの筈だと思うのですが、そういう何と言いますか、概念的なやりとりだけをして、この
争議
を長引かしているということは、これは私は非常に好ましくないと思うのです。もう少し実質論に立帰
つて
、一日も早く
争議
を
解決
するというような
方法
で……、これは聞くところによると、労働省、
中労委
、通産省ともお骨折りを願
つて
いるようですが、更に
一つ
格段の努力をせられて、努力をすると言
つて
も、やはり労働
争議
ですから、労働法や労調法の枠を超えて干渉したり、弾圧してもら
つて
は困りますが、それを尊重しながら、とにかく行政府としての責任を是非とも果してもらいたいと、こういう工合に
一つ
お願いします。これは私の希望です。
島清
111
○
島清
君 私はもう時間がございませんので、もつとお聞きしようと思
つて
、
石炭
問題から
電気
問題に移ろうと思
つて
おるうちに、栗山一君がよろしいかというので
電気
のほうに移
つて
行
つて
、随分私の
質問
をしたいと思いましたことが、時間の
関係
で非常になく
なつ
ちや
つた
わけですが、そこで私は時間の
関係
で省略するということとしますが、
あと
で私は懇談会を開いてもら
つて
、御相談をお願いしたいと思
つて
おりますが、その前に私は労働省のほうにお聞きしたいと思
つて
おりますことが一点あるのです。それは私たちが先ほどからお聞きしておりますることは、
炭労
の
ストライキ
と電産の
ストライキ
が起りまして、国民は非常に迷惑もし、且つ又この成りゆきを心配しておる。で、私たちは通産行政にタツチする者といたしまして、
日本
の
産業
再建の上から非常に心配しておる。これを早く
解決
してもらうように、それぞれの行政
官庁
はそれぞれの法規的にきめられた機関のみに頼らずに、大局的な建前から、ただ喧嘩しておるもの同志が聞かんから、誰かが傷ついて倒れるであろうというような、こういう傍観者的な態度ではなくして、国民が非常に迷惑しておるのだからして、政府の役人として善処してもらいたい。そういう動きがあるかどうかというようなことについてお聞きしておるということが前提になるわけですが、
只今
労働省の山崎さんの話を聞いておりますと、いや、この
ストライキ
というものは、経済闘争であるのだから、何かそこらで話がつくだろう、ということになりますると、やつぱり
中労委
ということになるわけでしようが、
中労委
も折角努力してもら
つて
、更に
電気
関係
に関する限りにおいては、
石原
さんあたりの努力によりまして、労政
局長
あたりと随分御懇談を数次に
亘つて
重ねられておるようでありまするからして、私たちはその善意なる努力に対して国民の期待に副うように、或る動き出しがあるであろうということを期待いたしまして、
石原
さんに私は
質問
をいたしませんが、労働省といたしましては、私は、今山崎さんが御
答弁
にな
つた
ようなことで、経済
要求
であり、それに応ずるか応じないかという経済闘争であるから、その何だか我々としては……というような非常に遠慮勝ちのようですが、私、
石原
さんの話を聞きますると、何か賀來さんのところでいろいろと
数字
など持
つて
行
つて
会合しておられ、何か見出そうという動きがあるようだということは、要するに労働省といたしましては、或いはあなたの上の
局長
さんと、更にその上の大臣を含めて、一体この大きな
スト
の問題について、どういう見解を持
つて
、どういうふうに善処せんとするのか、今あなたがおつしや
つた
ように、或いは経済闘争なんだからして、まあ何とか、そう我々は、というような非常に消極的な考え方を以て、或いは誰かが傷つくのを如何にも待
つて
おるかのごときというような態度を以て、それが労働省全体としての態度であるかどうかを
一つ
お聞きしたい。
山崎五郎
112
○
説明員
(山崎五郎君) 先ほどの経済闘争と私お答えしたのは、私、或いは聞き違いの
関係
上、ああいうことを言
つた
かとも思われますが、私の受けた感じでは、この
ストライキ
は、政治闘争か、経済闘争か、という御
質問
の意味が含まれてお
つた
と考えたものですから、私は経済闘争だと、こういうふうに考えておりますということを、申上げました次第であります。その点
一つ
誤解ないように。経済闘争だから、すべて放
つて
おけ、自主的に
解決
すべきであるというので、何ら関心を示しておらない、こういうふうなことでありませんのです。政治闘争か、経済闘争か、こういうふうに私感じを受けたものですから、お答えいたしたのですから、どうぞその点……。 それから、島さんの第二の御
質問
ですが、どういう対象を……何も持
つて
おらないか、こういうことなんですが、私、先ほどから
対策
は全然持
つて
おらないとは申しておらないのですが、今すぐ
解決
になるような手は、労働省においては、
石炭
に関する限りはありません。先きに、私自身はそういうふうに考えておりますと、こういうことを申したわけであります。電産のことに関しては、先ほどから、
石原局長
からも御
説明
があ
つた
ようでありますが、電産の
解決
のためには、事務当局といたしましてはベ
スト
を尽して、この問題を一日も早く、一刻も早く
解決
するように、具体的に実は動いております。何か
解決
の
方法
と申しますと、すぐ法的な根拠を以てというような、こういうふうなことは余り私
ども
のほうでも考えておりませんが、先ほどから
石原
さんも申したように、
解決
はやはり
中央労働委員会
の
中山会長
の御努力によりまして
解決
されるように、労働省といたしましても、懸命に動いております。
石炭
のことに関しては、先ほど私申したのでありますが、今こういうことをやると、こういうふうに
解決
されるのであろうというようなことは、残念ながら、或いは無能だと申されるかも知れませんが、現在のところ、それを見出すようなあれは実は持
つて
おりません。ただ、それでは何ら打つべきような手はないものかと、こういうような
西田
委員
の追究でありましたが、それはいろいろ、まああるのですが、ただ
解決
になるかならんかということについては、そういうことをすることがむしろ
解決
の促進にならないではないか、こういうふうに考えておりましたので、その
対策
を慎重に考えておるのであります。繰返して申すようでありますが、具体的には今直ちに
解決
の
方法
として、こういう
解決
の
方法
があるというようなことは申上げるようなあれがありません。
島清
113
○
島清
君 今、山崎さんにお答え頂いたのは、私もそれから先のことをお聞きしたが
つたの
でありますが、要するに
西田
君も、
労使
の底を抜いて、膝を交えて話合おうという空気ができておらん。その場合に何か膝を突き合せて話をさせようという努力をしようという、そういう考えがあるかどうか。今あなたのおつしや
つた
ように、それじや、それすら考えておらんというようなことが、要するにあなたの上の
局長
、次官、大臣を含めての労働省全体の考え方であるかどうかということを私はお聞きしたいのですが……。
山崎五郎
114
○
説明員
(山崎五郎君) 今申上げましたのは、労働省全体と申しますと、どうもあれでありまして、私限りのことであります。労
働組合課長
として、私だけの
程度
であります。電産の問題と違いまして、
石炭
の問題はそつぽを向いてお互いに
話合い
する機会も持
つて
いないではないかという点は、御指摘の通りでありますが、私のほうもこの点に関しては十分考えておりますが、
労使双方
に団体
交渉
を勧めましても、直ちに問題の
解決
に具体的に入るような要素は見出し得ない。電産のごとく
交渉
コースの問題、こういうような問題で、目下
労使
の間に対立を来たしておるのでなくして、
交渉
に入
つて
も、直ちに
要求
そのものの額、或いは体系、
要求
の構成、こういうようなものに対して
労使双方
の懸隔が甚だ出ておりますので、今まで、
ストライキ
に入るまでは、相当長い間団体
交渉
も持
つたの
でありますが、遺憾ながら
解決
点の曙光は全然見出し得なか
つた
というふうにな
つて
おりますので、今
労使双方
に団体
交渉
に入
つて
はどうかということをお勧めするのも、
一つ
の労働省としての
方法
ではあると思いますが、これが直ちに
労使双方
の、それを喜んで受入れるような態勢にはない、こういうふうに私は考えております。併しそういうことを全然やらないということではなくて、そういうような態勢にはないと、こういうふうに見ております。か
つて
炭労
の
ストライキ
に関しては、労働大臣が
労使双方
を呼んで
交渉
に入る、或いは第三者の
調停
なり、或いは
斡旋
なり、こういうことによ
つて
解決
するようにという勧告もあ
つたの
でありますが、この点に関しては考えておらないことではなく、十分考えてはおりますが、
解決
とは
ちよ
つて
離れておるのでありまして、この点に関しましては、決して考えてないことはないのですが、依然私はその時ではないと、こういうふうに考えております。
島清
115
○
島清
君 それは山崎さん、
質問
じやなくて、要するに私は現状の認識について、あなたと私と或いは異
つて
おるかも知れませんが、例えば量るところによると、
貯炭
が過剰だ
つたの
で、これだけの
ストライキ
をやられても、いわゆる炭価が下がるよりいいのだと仮りに
経営者
が考えておる。ところが労働者は現に
賃金
値上げの
要求
をしなければ生活……憲法に保障されておるような生活に近ずくことができないというので、経済的な
要求
から
ストライキ
をや
つて
おる。そうすると、
経営者
のほうが、資本家のほうが、そつぽを向くから、労働
組合
といたしましても、それは労働
組合
の掲げました
要求
の貫徹上、どうしてもこれを出させなければならないというので、他のいわゆる友誼団体に呼びかけて、いわゆる十何億かの資金カンパをもう決定しておる。そうしますと、一体何億かの資金カンパを集められるか、
組合
にも意思と意地がありますので、これから先のことは私はいろいろと……今ならば幹旋のしがいもあるが、後日になると、進んで来ると、どうも病膏肓に達するといいますか、手のつけられないような
状態
になりはしないか。而も
中小企業
者の諸君は年末を控えておる。我々も
通商
産業
委員
として年末中小資金
対策
をや
つて
おりますけれ
ども
、併しこれも政策に伴うところのやりかたでなければならん。さあ、そういうことから国民の階層からは、非常に心配したところSOSが当せられる。こういうことに関してあなたたちが、最後的な見通しがつかんから、ま
あと
にかく傍観しておるのだというようなことは、或いは現状に対する認識の相違から、そういう御
答弁
になるのかも知れませんけれ
ども
、私はもう一遍とくとお考えを頂いて、国民が心配しておること、更に労働
組合
等が資金カンパを決定して、他の友誼団体にも呼び掛けているのだという現状を、つぶさに御認識を頂いて、労働省として、それでよろしいかというような態度の
一つ
の再考を煩わしたいと思うのです。 更に
電気
関係
については、私はお聞きしようと思
つて
おりましたが、専門家の栗山君からや
つて
くれたのですが、折角まあ労働省あたりもお
話合い
が随所になされているならば、やはり私が山崎さんに申上げたことは、このまま通産省の行政の担当官といたしましても、やはりそういうことを等しく憂えられていることだと思います。更にあなたたちからの呼掛けによ
つて
、
中労委
とか労働省あたりと
話合い
が進められていると、私は善意にそういうふうに考えておりまして、私たちは早急に何らか国民の期待に沿うような大きな動きがなされるであろうということを期待いたしまして、私は
あと
であなたたちのや
つた
動きによ
つて
又
質問
をすることに保留をいたしまして、今日は時間がありませんから、これで打切ります。
結城安次
116
○
委員長
(
結城安次
君) それじや
石炭
電気
共に通産省としてはできるだけ善処して、国民の憂いを
解決
するということに努力することをお願いいたします。 それから
竹中
委員
から
佐久
局長
に、
石炭
の
賃金
表、比較表、こういうものが欲しいという
要求
がありますから、できましたならば、皆さまのお手許にお配り願いたい。 それから例の
電気
及びガスに関する臨時措置に関する法律、これは衆議院で提出されておりますので、これが向うの本会議次第、直ぐ来れば、これはできるだけ早く審議して頂きたいと思いますので、どうぞその場合には
皆さん
にお知らせを申上げますから、よろしくお願いいたします。
栗山良夫
117
○栗山良夫君 国会の進めかたにもあるわけですが、我々野党として、緊急
質問
を許されたいとか、いろいろや
つた
ところが、政府としては施政方針演説が終るまでは、口を緘して語らぬという態度なんだね。それだから、僕らも法案というものは、やはり来たるべき十一月二十四日施政方針演説が済んでから、すべて慎重審議をするようにお計らいを願いたい。
従つて
自然休会中は、
調査
案件をおやりになることは差支えありませんけれ
ども
、法律案を審議することについては留保いたします。
結城安次
118
○
委員長
(
結城安次
君) あなたのほうの
お話
は伺
つて
おきますが、官房長官からできるだけ早くや
つて
頂きたいという
要求
がありました。
栗山良夫
119
○栗山良夫君 意思としては……。
結城安次
120
○
委員長
(
結城安次
君)
皆様
の御意見で動きますから、そういうふうな何がありますから、
一つ
お含みおき願います。
島清
121
○
島清
君 私は
質問
を時間的都合で打切る前にお願いしておいたのですが、私は今正直なところ、三者を前に置いて申上げますけれ
ども
、担当官としての熱意が足りないように思うのです。国民の心配している度合に比較すると足りないように思う。ところが私たちは何かしら見えないところの、何と言いますか、圧力と言いましようか、何と申しましようか、そういうものがあ
つて
、実は二君共、非常に内心は心配しておられながら、何か言えないような
状態
にあるのじやないか。そこで私はこういう大きな問題に対して、いわゆる政府のほうが
只今
のような御
答弁
の
状況
では、誠に国民は不安に堪えないと思う。ですから、この問題を本
委員会
といたしましては、これをもつと掘り下げて、大臣など来て貰
つて
、或いは
電気
事業者のかたがた、労働
組合
の諸君に来て貰
つて
、私はそれを究明して、国民の不安に対して解答を与えなければならんと思うのです。ですから、これは何と申しましようか、そういうことは
委員会
の進めかたによりまして、公聴会と言いましようか、何と申しましようか、名称はどちらでもよろしうございますが、もつと広く
関係
者を集めて輿論を喚起して、そうしてその
解決
のほうに
一つ
私たちが大いに職責を果して行く、こういうふうな進めかたをして頂きたいと思うのです。
結城安次
122
○
委員長
(
結城安次
君) 全く御同感ですから、今後のつまり運動、政府の動きによ
つて
、或いは総括して急速に
解決
して頂くということになるかとも思いますから、その場合に又できるだけ御相談して、或いは
理事
のかたにお集り願
つて
相談して、どういうふうにするとか何とか、今後の運用
方法
は、あなたのほうも出ている筈なんだから相談しますから……今日は
委員会
ですから
理事
会で……。
島清
123
○
島清
君
委員会
できめて下さい。
結城安次
124
○
委員長
(
結城安次
君)
理事
会を開いて相談をする……、
栗山良夫
125
○栗山良夫君 先ほどあなたが言われました
委員会
を円満に運営することについては、私は全力を挙げて御協力を申上げますが、その代り先ほど申上げたように、法律案の審議等については、これは私個人の意見じやないのです。党としてもさような態度を決定しておりますので、
一つ
この
委員会
ですぐ取上げて審議に入るというようなことを御決定になる場合は、私
ども
としての態度を保留しておきますから、慎重にお考え頂きたいと思います。
結城安次
126
○
委員長
(
結城安次
君) かしこまりました。
理事
会で
皆さん
にお集り願
つて
、
皆さん
でどうするかということをきめて、御相談の上で……。 それでは本日はこれを以て散会いたします。 午後三時五十六分散会