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政府委員(
河野通一君)
殖産金融と申しますか、正規な
金融会社の実情につきましては、たびたび
国会、
衆議院参議院両者からいろいろ御鞭撻も受け御叱責も頂いておるわけであります。私
どもこの問題につきましては、すでに一年以上非常に真剣にこれが
対策を
研究いたし、実情についても調査いたして参
つたのであります。この問題につきましては
二つの点があるわけであります、
一つは
法律論として一体
金融法規の中における地位をどういうふうに地位づけるかという問題が
一つ、それから経済論としてこういつた
金融組織が非常に伸びて参ります原因というものはどこにあるかという問題、
二つ実はあるわけです。前者の
法律論につきましては、非常に
金融組織がいろいろ複雑な規定にな
つておりまして、態様は御
承知のように幾つもあるわけです。例えば、保全経済会のような匿名
組合のような形でや
つておりますものもあり、株主
金融のごとく、何と申しますか、株式を募集するという形でや
つておりますものと、又物品の割賦販売業的な仕組で、実際は
資金を預
つて、その
資金を或る一定の利子をつけて返すとか、そのほか非常にいろいろな形のものがあります。單純なるいわゆる貸金業者もある。これらの問題につきまして、私
どもは公衆の利害に非常に密着しております
関係もありまして、取扱いはできるだけ愼重に
考えております。現在
関係官庁と申しますか、法制局或いは法務省あたりと、実は連日この問題について会議をいたさせております。いつも調査中調査中ということで、少しも誠意が認められんということを、先般も私
衆議院の大蔵
委員会で非常に叱られたのでありますが、別に私
どもはこれを放擲いたしておるわけではありません。非常に関心を持ち、真剣に
検討を加えておるわけですが、何分にもまだ
結論に到達しないのです。結局問題は、ただ大蔵省の私
どもだけの
法律論で解決しないわけで、法務省、法制局あたりと現在一生懸命に
研究を加えておりますが、
結論が出ましたならば、成るべく速かにはつきりした、この問題に対する態度をきめて参りたいという
気持でおりますが、現在のところいつ頃までに
結論が出るということを、なかなか申上げかねるような状態であります。事柄の性質上、非常に愼重を要する問題であり、而も余り荏苒日をおいて将来に禍根を残すようなことがあ
つてはいけない、この
二つの点を十分頭の中におきながら、成るべく早い
機会に
結論を出したい、出した以上は、その
結論に向
つて、公衆に対する迷惑を最小限度にとどめるように努力をいたしたい、さように
考えておる次第であります。甚だ具体的な答弁ができないことを申訳なく思
つておりますが、成るべく速かにそういうような態度をとりたい、さように
考えておる次第であります。