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1952-12-23 第15回国会 参議院 水産委員会 第14号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十二月二十三日(火曜 日)    午前十一時三十分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     秋山俊一郎君    理事            木下 辰雄君            千田  正君    委員            青山 正一君            木下 源吾君            松浦 清一君   事務局側    常任委員会専門    員       岡  尊信君    常任委員会専門    員       林  達磨君   説明員    水産庁生産部水    産課長     藤波 良雄君    日本国有鉄道営    業局貨物課長  遠藤 鉄二君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○水産政策に関する調査の件  (鮮魚鉄道運賃に関する件) ○議員派遣要求の件   —————————————
  2. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 只今から委員会を開会いたします。先ず水産物鉄道運賃に関する件を議題に供します。速記をとめて下さい。    午前十一時三十一分速記中止   ━━━━━━━━━━━━━    午後零時十三分速記開始
  3. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 速記を始めて。  それでは貨物課長がお見えなつておりますので、先ほどに引続いて質疑をいたしたいと思います。  当委員会におきまして、今回の国鉄運賃改正に際しまして、委員会の一致した意見国鉄総裁その他に申入れをしてあるのでありまするが、これに対して国鉄はどういうふうに今お考えなつておりますか、御答弁願いたいと思います。
  4. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 今回の等級改正の根本的な考え方といたしましては、先ず第一に運賃負担力に重点をおく、運賃負担力品物価格によりまして評価するということが第一の原則であります。  次に、第二の原則といたしましては、運送原価の問題であります。これは普通のワムであるとか、トムであるとかいう貨車に積んで送ります場合に、原価が大して差がないのであります。で、そういう通常の経費運送できる物については、特に原価のほうは考えない。但し冷蔵車でありますとか、活魚車でありますとか特別の物を使い、特別の輸送を手配するというような、運送原価がほかの貨物と比較いたしまして特段な差異ある物については原価の点も考慮するというのが、原価に関する改正の第二の点でございます。  次に、第三といたしましては、国民の日常生活上不可欠の消費物資につきましては、特段措置を講じて低い運賃を課するような措置を講ずるということが第三の点であります。  こういう三つの基本的な考え方国鉄総裁諮問機関でありますところの等級審議会国鉄総裁考え方をこの等級審議会に諮問いたしまして、審議会からそういう答申が出て参つたのであります。それを国鉄が尊重いたしまして事務を進めて参わました。審議会答申には勿論今私が簡単に申上げたようなことでなく、相当に細かく答申が出ておるのでありますが、それに従いまして私ども仕事を進めて参つたのであります。そうして審議会には国会議員かたがたも、それから各業界の代表のかたがたも大勢出て委員に御就任願つているのでありますけれども、全部の細かい品目については審議会で一々査定をして行くということは容易なことではないのでありまして、そういう考え方作業の進め方をきめて頂きまして、個々の品物に対する当てはめはこれらは、当然国鉄がやることではありまするけれども、併しながら農林省、通産省、お役所のほうの御意見を十分に入れてやつたらどうだと、こういうことで農林物資につきましては、農林省官房長さんが審議会委員でもございましたし、又農林省内部じおまとめになる関係のかたでもありますので、官房長さんのほうを相手といたしまして、農林物資につきましてほ査定を進めて参つたのであります。事務的には非常に何回も、殆んど連日的にお打合せをやつたのでありますか、大きな問題として残りましたのが、この木材の問題と鮮魚の問題が先週まで持越して来ておつたのでありますが、それも先週のいつでありましたか、ちよつと日にちを忘れましたが、先週話合ができまして、農林物資といたしましては、全部私どもといたしましてはお役所との御相談は済んだものと、こういうように考えておるのであります。尤もいろいろそれは各方面からの御注文はございます。等級改正すればどの業界からも成るべく安い等級にという御希望が非常にたくさん出るのでございまして、その要求に全部国鉄として応じるということは、これはもう到底できないことでもありまする上、やつておりませんけれども、お役所のほうとの交渉といたしましては意見の一致を見たと考えております。そうしてでき上りました恰好でございますが、水産物関係について申上げますと、活魚でありますが、これは鯉のようなものであります。生きたままを運ぶのであります。比較的値段も高い品目でありますが、こういう高いクラスに入つております。それから鮮魚冷凍魚につきましては、歴史的に申上げますと、鮮魚は戦前におきましては運賃指数一二三というように高いところにおかれておつたのであります。当時は塩干魚のほうがむしろ安くて、鮮魚のほうが比較的高い運賃が課せられておつたということになつておりますが、それがだんだんと鮮魚冷凍魚につきまして、レベハを下げて参りまして、一昨年の四月に鮮魚上中下三つに分けまして、下級魚と言いますか、大衆魚でありますが、鮮魚の八割までがこの下級魚に入るのでありますが、これにつきましては二十五年までは九五の指数であつたのでありますが、一昨年八五に下げましたわけであります。それから今回は国鉄といたしましては八五を据置きで、特別等級の二十一級に入れるつもりでおつたのでありますが、水産庁の御希望が非常に強かつたのでございまして、いろいろ勘案いたしまして、国鉄としては相当の減収になりますけれども、まあ御希望に応えまして二十二にこれを入れたのであります。国鉄原案が八五でございます。農林省との交渉の結果が八〇・六に値下りということになつております。それから従来下級魚につきまして五百キロ以上の運送の場合、五分の運賃を引いておるのでありますが、それは今後も引続いて実施をするということであります。それから上級の魚は、これは生活必需物資という考慮をいたしておりませんで、それでありますので価格から見まして四のところにはまるのであります。四級にはまりました結果別に公共的な割引措置を講じておりませんために、従来と比較いたしまして値上りとなるという結果になつております。それから上級下級を混戴いたしました場合は七級で九五、これは現在も九五でありますので変化がないわけであります。冷凍魚につきましては同じであります。塩魚下級を二十一級、上級四、干魚についても同じであります。その他細かい品目につきましても水産関係をここで全部書き上げましたので、これを御覧を願いたいと思うのであります。しじみ、あさりにつきましては、これは大した数ではございませんけれども農林省のほうから、こういう食糧等につきましては運賃の一割値上げを入れて、実際の値上り率が三割以下になるように措置を講じてもらいたい、こういう御希望がございましたので、次官会議等におきましてそういうお話があつたということは私も承わりました。その考えによりまして作業いたして参りました。しじみ、あさり等級数字におきましては二七%の値上げになるのであります。それを当分の聞五分減という措置を講じましてぴつたりと運賃一割値上げを入れまして、値上り率が三割になるような措置を講ずるつもりでございます。あとはそう大量のものはございませんが、するめなどでありますと、これは従来運賃が一四五という指数であつたのでありますが、これは戦後非常にするめが高値を示しまして当時の事情によつて一四五という高い運賃を課せられておつたのでありますが、最近値段も下りましたし、そういうようなことで今回は一一〇で、二四%の値下りになる。大きなものといたしましては、さようなことになつているのであります。  それから冷蔵車につきましは、等級審議会答申もありまして、特別の料金を頂くということにいたしたのであります。その率を一割ということで低く押えました。実質価値から申上げますと一割にはとどまらないのでありますけれども、急激な運賃変更がないようにということで一割にとどめまして、その見合いというほどのはつきりしたものでもありませんけれども列車指定割増を従来の三割から二割に下げまして、その料金割増の問題におきましては、水産業界には別に御迷惑にならないようにと考えておるのであります。以上でございます。
  5. 青山正一

    青山正一君 ちよつと課長にお聞きしたいのですが、生活物資全部の平均値上げ率はどんな工合ですか、生漬物資全部の平均値上げ率というものは一体どの見当でしようか。
  6. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 今回の等級改正が、従来と考えが変りました一つの大きな点は、政策運賃、出演必需物資等信対しまして政策運賃を設定するといたしましても、その運賃最低限を国鉄輸送原価の中の輸送作業費、直接の輸送に関する経費でありますが、直接費と申しますか、それまでは頂いたほうが企業として合理的ではないか、こういうことでありますので、運賃指数最低を一応七五にとどめたのであります〇七五にとどめますと、お米が従来六八という指数でありましたが、それで六八と七五の差が約一割、それに運賃の一割値上げが入りますので、お米については実質二割の値上げ、こういうことになりまするお米が代表的な例でございまして、食糧につきましてはこの等級改正の結果、最低のレベルを上げたということで一割にとどまらない、平均運賃一割値上げでありますが、一割にとどまらないという場合が非常に多いのでありますが、将来物資全般として見ますれば別にそう……大体一割と見ております。主食につきましては、ややそれを超す、そういうことになつておりまする
  7. 青山正一

    青山正一君 米は一割七分じやないですか。
  8. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 等級で六八から七五ですから、それは七%に当りますから一割ちよつとですね。それに運賃のほうが丁度一割ですから二割ちよつと、こういことになります。
  9. 青山正一

    青山正一君 それは先ほどこの水産庁の係りのかたから聞いたのですが、この上級魚、例えば上物とか中物とかいうような魚の平均が大体〇・三から〇・二五ですから、二割五分、そういうことになつておりますがそうすると米に比べると、この魚のほうの関係大分つておりますね。これは大体米が一割七分の仮定の下にこういう数字が出ておるわけなんですか、大分つておるのでありますが、それは事実なんでか、どうなんですか。
  10. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 鮮魚上級の問題ですと、今お配りしました表にありますように、値上げ等級上二八%ということになつております。お米が、これは一〇となつております。
  11. 松浦清一

    松浦清一君 遠藤課長に伺いたいのですが、この鮮魚下級魚上級魚区別なんですが、下級の種類は何と何とになつておりますか。
  12. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) この上級魚その他の魚の分類でございますが、二十五年の春水産庁の御意見によりまして区別をいたしましたのです。下級魚というのは、いわし、さんま、あじ、さば、にしん、たら、かれい、さめ、ほつけ、えい、くち、いか、かながしら、えそ、にべ、たちうお、こういうことになつております。
  13. 松浦清一

    松浦清一君 くじら肉はどこに入つておりますか。
  14. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) くじらは二十五年春までは動物のほうに、獣の肉のほうに入つておりましたが、二十五年に魚介類に入れまして、魚扱いになつたのでありますが、これは下級魚には入つておりませんで、普通の魚のほうに入ります。上級魚のほうに入ります。
  15. 松浦清一

    松浦清一君 国鉄経営方針というものが独立採算制でやつて行こうという方針であることは御尤なことで、基本的には私どう了承しているところでありますが、今度の運賃の一割値上げというこの値上げについて等級指数等変更が行われたわけなんですが、最終的と、どうも今の御発言の内容から見ると、国鉄側から見ておられるこの等級指数の表に現われておるこれに当てはめて行つて運賃の総合計が一割値上げ、こういうことになるのですか。
  16. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 等級表がこれで最終かどうかという御質問に対しましては、私ども事務的には農林通産両省との話合を相当細目に至るまで済ませましたので、私ども事務としては一段落ついたと、かように思つております。併しながらこの等級表というものは国有鉄道総裁が定めることになつておりますが、重大な事項でありますので、いろいろな手続もあるかと思います。運輸大臣に対する関係もあるかと思いますし、又等級審議会というものに諮問いたしまして原則を決めて頂いたわけでありますので、まあそういうところに全然諮らずに全部済んでしまつたというわけではありませんし、事務的には何かそこに措置できるのじやないかと思います。併し我々の事務的には一段落終つておりまするが、これで手続きが済んで全部決まつたというまでには行つておりませんわけです。
  17. 松浦清一

    松浦清一君 大体一割値上げという方針を立てたわけでしよう。一割値上げをするのには、こういう等級指数変更を行なつて総合計したところが一割値上げという結果になるかと、こういうことをお尋ねしておるわけです。
  18. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 等級改正は絶えずやるのではないのでありまして、このような大きな等級改正は殆んど二十年来でございます。たまたま等級改正運賃値上げと時期を同じくいたしましたために誤解をされる向きもなきにしもあらずなんですが、等級改正というものは国鉄増収であるとか減収であるとかいうことには関係はないのであります。そうして新等級、旧等級で全く国鉄収入が同じように私どもは組んだのであります。というのは過去一年間に日本中にいろいろな品物が流れるわけです。その流れた状態に対しまして、前の等級を当てはめた場合の国鉄収入額、新らしい等級を当てはめた場合の国鉄収入額と増減がないようにいたしまして新らしい等級を作りまして、そのできた新らしい等級に対して今度は運賃値上げをいたしましたわけです。でありますので結果から見ますれば等級値上げも両方入れて合せて一割の増収ではありますけれども、その中に入りますと等級のほうは全く不増收、不減収賃率のほうで一割の値上げをした、こういうことになるわけです。
  19. 松浦清一

    松浦清一君 ですから、結論から先に申上げますと、甲の貨物に対しては三%値上げをした。乙の貨物に対しては二%の減である、下げた、こういう結果になりましても、その結論はやはり一割運賃増収というものを見込んで勘定して行つた数字であるかと、こういうことをお伺いしているわけです。
  20. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 結果から見ますればそういうことになりますです。
  21. 松浦清一

    松浦清一君 そうしますと、例えば我々はまだ下級鮮魚については二十三級にすべきであるという見解を持つているのですが、下級鮮魚を二十三級に引下げるということのためには、ほかの何かの品物等級を引下げて、その運賃率を高くしなければならん、こういう結果になりますか。
  22. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 不増収、不減収という原則を貫くために作業をいたして参りましたのですが、鮮魚を二十二級に下げ、その他木材等多少の調整をいたしましたので、現在はやや減収なつておりますのです。が併し、これは止むを得んとは思いますが、或る程度減収なつておりまして、これ以上更に等級を下げるものが若しできるといたしますると、我々といたしましては不増収、不減収の建前以上何かほかのものを上げなければならんということにはなるのでございます。併しながらこの等級審議会作業公開作業でありまして、我々勝手にやつたわけではないのでありまして各業界もその経過をよく御承知でありますので、審議会の基準によると俺のほうはここにはまるじやないか、なぜ上に上げられたということに対しては、ちよつと国鉄といたしましても独断で上げたというようなわけでもありませんので、この辺非常に苦しい事情なつております。
  23. 松浦清一

    松浦清一君 先ほど水産当局から国鉄との交渉経過報告を承わつたのですが、その際にはまだ事務的な折衝が最終的な結論に来ているのではないと、こういうように受取れるように報告を聞いたのです。あなたの今の報告を聞きますと、事務的な折衝は終結したものと認めていると、こういうふうなことなんですが、そこに若干只今交渉過程における見解の相違があるのですが、この辺はどんなものでしようり。
  24. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 国鉄といたしましては、一応話合いは済んだと思つておるのでありますけれども、併しながらこれは私ども農林省の全部の原局と一々勿論細かいものまでお話合いをする余裕がありませんので、農林省を代表しまして官房或いは経済課のほうで取りまとめをして頂いております。そちらのほうとは一応済んだと思つております。
  25. 松浦清一

    松浦清一君 水産当局に伺いますが、只今国鉄のほうからお話ありましたように、事務的折衝はもう終結したものと認めているというお答えなんですが、先ほど私は承わり方間違つていたのかも知れませんが、まだ折衝の余地は残されているかのごとき御報告を承わつたつもりでおるのですが、その点どうなんでしようか。
  26. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 問題が事務的に残されているかどうかということは二つ例に上つておりますが、先ほど申しました先週の金曜日のときの結論大衆魚は二十二級に落付くのではないかという見通しとしてまあ申上げましたのですが、言葉を変えるようで恐縮ですが、先ほど当人には直接確かめておりませんが、衆議院の委員会では岡井次長が二十二で話がついたのだというようなお話があつたようですが、私が当時列席しておりましたときには、それで作業を一つしてみようというお話で、国鉄当局と別れたように伺いましたので、その点は見通しとしては二十二に落付くか、はつきりきまつたとは解釈しておりません。  それから細かい品目の問題でございますが、この点につきましては、金曜日の午後ここにお見えなつている貨物課長ともお話して、我々のほうではくじらと、するめとそれからやきちくわ、この三品目については是非考慮して貰いたいということを貨物課長にはお話しておりますが、その点についても我々としては折衝して肯いてもらえるのじやないかというような気持を持つております。
  27. 松浦清一

    松浦清一君 只今までの水産庁当局の御説明を承わりますと、大体事務的にこの辺で落付けようという気持なつている状態であると、こう推測されるのですが、改めて参議院水産委員会から強力に下級鮮魚については二十三級にやつてもらいたいと、こういうことを要請した場合に、国鉄当局はどういうふうに御解答になるか。
  28. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 御趣旨は十分尊重しなければならんと思いますが、結果として二十三級にできますかどうかは、十分協議をいたさなければ御返事申上げられないと思います。
  29. 松浦清一

    松浦清一君 参議院の我々の委員会で、下級鮮魚については二十三級にすべきであるという委員会決議をいたしまして、国鉄総裁に対して申入れを行なつたのですが、参議院水産常任委員会のその決議に対してどのように御配慮を頂いたか、その点をお伺いいたします。
  30. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 大変恐縮ですが、私まだ拝見いたしておりません。
  31. 松浦清一

    松浦清一君 委員長国鉄総裁にあの決議趣旨を御伝達になつたのでしようか。
  32. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 土曜日に国鉄総裁と会おうと思いまして、連絡をしましたところが、横浜のほうへ出張して不在である。それで書類は勿論出してあるので、それでは副総裁に会おうというので、打合せたところが会議中であるというので、会議中でも構わないから行こうというので、岡専門員と二人で出かけて行つて見たところがどこか他出しておられるので、その日もお会いできないので、遂に秘書課長でしたか、祕書課長に我々の来訪の趣言総裁に伝えてもらうように申入れて帰つて来て、その後ここに出席を求めたけれども、未だ出席がないわけであります。従つて、私直接は面会いたしておりません。併しその趣旨秘書課長を通じて回りの総裁には通じてあるはずと思いますし、又委員会においても出席を求めたのでありますから、水産常任委員会の意思は知らないはずはないと考えておりますが、若し知らないのであれば、これは由々しい問題たと考えております。
  33. 松浦清一

    松浦清一君 いろいろ国鉄のほうの総裁その他の幹部かたがた御多忙中ぐお目にかかれないというのは甚だ残感ですが、只今遠藤課長の話ではまた見ておらないと、こういうことなんです。従つてかなり長文に亘る理由の説明を加えての要望でありますから、若しその要望が当面の責任者であられる遠藤課長御覧なつて、これが参議院水産委員会の意向であるということを正式にお聞きになつた場合の遠藤課長扱い方についてのお考えを一つ承わりたいと思います。
  34. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 先ほど申上げましたように、今度の改正案が不増収減収ということでやつて来ておりますし、現在までの経過ですでに多少の減収なつております。それで我々のはうといたしましては、この鮮魚冷凍魚等関係につきましては当初案は二十一にお願いした〇二十一ということは何も等級値上げになるわけではない、据置ということになります。又今回蔬菜類等鮮魚との比較もお話かあつたのでありますが、今回は蔬菜類などはむしろ等級上上る恰好になつております。バランスから言いまして鮮魚が最も必需物資上であるから二十三級という御主張の意味はよくわかるのでございますが、等級というものは或る程度歴史も尊重して作られておるのであります。理窟だけでこれを一遍に支えるといたしますと、産業に非常に大きな影響を与えますので、或る程度歴史も踏襲して参らなければならんというような点、それからまあ鮮魚につきましては、国鉄といたしましては特別の輸送サービスをしなければならん又これはやつております。当然しなければならんと思いますが、まあそういうサービスもいたしております。いろいろな観点から我々はまあ二十二でせい一杯と申しますとなんですが、事務的にはもうこれで止りである。二十二叱りであると、かように考えておるわけであります。
  35. 松浦清一

    松浦清一君 事務的な今までの折衝過程並びに現在の状態はともかくとして、あなたはまだ参議院水産常任委員会要望というものを正式に受取つておられないという段階にある、若しそれをあなたは御覧なつても今までの今言明せられた通り方針でお臨みになるということになれば、参議院水産常任委員会の如何なる強い要望があろうともこれは関知しない結果になる、そういうことになりますが、そういうお考えなんですか。
  36. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 事務を担当いたしております者といたしましては、国鉄案の三十二ということで是非やらして頂きたいこう思つておるわけであります。
  37. 松浦清一

    松浦清一君 あなたはこれからお帰りになりまして、総裁のところまで届いておりまするその要望ですね。それを御覧なつてもう一度国会参議院側要望というものをお取上げになつて、そうして勘案をして頂くということはできないものでしようか。
  38. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) それは当然御要望がありますれば、総裁、副総裁その他の上司の判断に待つて当然これは解決しなければなりません。そういう手続をいたします。
  39. 千田正

    千田正君 議事進行について、この程度で休憩したらどうですか。
  40. 松浦清一

    松浦清一君 今の結論を聞かなかつたのですが、相談をしてくれるということですか。
  41. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 水産委員会からの御意見は当然尊重いたしまして、総裁、副総裁等幹部相談をいたしまして、考えを決めめなければいかんと思つております。
  42. 木下辰雄

    木下辰雄君 遠藤課長はなんでございますか、大体その事務折衝の衝に当つておられますか。
  43. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) そうであります。
  44. 木下辰雄

    木下辰雄君 それであなたの御意見で大体においてはきまるわけですね。
  45. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 私は事務は担当いたしておりますが、等級問題ほ事が重大でございますので、すべて勿論上司の御決裁によつてきめたいと思います。
  46. 木下辰雄

    木下辰雄君 この審議会において等級をきめる場合においては、物資の負担力と、輸送原価、これらのものを十分勘案してきめる、こういうお話があつたのです。ところが今もあなたがおつしやいますが、以前の歴史も尊重して前非常に低かつたものは低かつた割合に扱うし、又高かつた鮮魚あたりはその高かつた割合に扱うというような頭がどうも古い。私どもはこの間委員会で決定して、総裁にも参議院の意向を十分に通じてあるので、御覧なつたらわかると思いますが、一体鮮魚を二十二級にまで引下げたと言つて、非常に引下げたようにあなたはおつしやいますけれども、この等級によつて生涯必需物資として大根や菜つ葉よりも運賃が高いということはどうしても私どもは承認できない。薪や木炭等と同じところにおく、味噌や醤油と同じところにおくということでは、どうも余りに差別待遇がひどいと私は思つている。だから十分一つ御考慮願いたいのです。  それから一番初めの活魚を水に入れたものは四級にして指数は一一〇%である、その他のものは三級にして一三〇の指数に置くということは、これは一体どういうわけですか。
  47. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) これは価格関係であると思つております。只今価格の操作表を持つて参りませんでしたが、価格関係によりましてこういうことになります。
  48. 木下辰雄

    木下辰雄君 その他のものはどういうものですか、水に入れないものですか。水に入れない活魚というのはどういうものですか。
  49. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) その他の活魚というのはどじようでございます。
  50. 木下辰雄

    木下辰雄君 どじようやうなぎですか。
  51. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) そうです。
  52. 木下辰雄

    木下辰雄君 そういうものは、水に入れないものでも高いのですか。
  53. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 水に入れたものというのは大体鮎なんでございます。それから水に入れないその他のものというのは、どじようの類でございます。それでその値段関係が違うわけなんです。
  54. 木下辰雄

    木下辰雄君 鮎の子ですうか。
  55. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 鮎の子ですねあれが多い。
  56. 木下辰雄

    木下辰雄君 鯉や鮒はどうですか。
  57. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) これは鯉も水に入れまして、容器に入れて送れば高いほうになります。それから籠に入れて送ればその他のものになります。
  58. 木下辰雄

    木下辰雄君 これは、私はこの活魚というのは瀬戸内海附近でやつておる鯛或いははも、こういうものを指しておると思つているのです。活魚というのは一応四級になつておる。その他のものが三級になつておる。三級は今言つたようにどじようなんかだろうと私は思う。どじようよりも遥かに高級な水に入れたものは四級であつて、どじようが三級というのは私は合点が行かない。根拠を一つお話願いたい。
  59. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 詳細の数字を持つて参りませんでしたが、この値段は一匹の値段では計算いたしておりません。トン当りの価格でありますので中味の魚が高くても、水が余計入つて入ればトン当りの価格は安くなる。こういうような計算になりますわけなんです。
  60. 木下辰雄

    木下辰雄君 併しどじようも全く水がなくちや生きないもので、やはり相当水が入れてあると思います。それから全く水がなくて生きている活魚と言つたら、すつぽんくらいなものです。すつぽんは非常に高い。この活魚の三と四というのは、これは私は非常な矛盾と思うのです。これだけは私は三を撤廃して四に通してもらう、これが一番公平だと思う。これはいくらも理窟はあると思う。高いものを水に入れておるから四級にして、水に入れてないから三級にする、こうなつてる。水を入れておらん三級よりも水を少し入れて四級にするというようなこともあり得ると思うし、これは非常に矛盾する。これは十分考慮してもらいたい。まだほかに言うことほありますけれども、私は大体二点が大事なもので、大衆魚を三十三級にする、これは絶対的な要望である。それから活魚の矛盾を一掃してやつてもらいたい。それだけを特にお願いしておきます。
  61. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 只今委員かちそれぞれ熱烈なる要望なり質疑がありましたが、国鉄当局におきましては我が水産委員会においてかねて総裁にまで申入れをしてある事項を篤と御審議を願いまして、我々といたしましてはこの問題は現在の日本の状況に照らして当然の問題であるとして、あえて大衆魚についてのみ決定をして申入れをしたのであります。遠藤課長は歴史を尊重せられたということであります。勿論歴史を尊重せられることは我々も反対するものでありませんが、日本の歴史は戦争によつて覆されております。今日の日本の国情というものが戦前の国情と違つておることは国鉄自身も十分御承知の通りであります。如何に今の日本食糧状況が困つた状態にあるかということは、よく御承知のはずであります。従つて今日政府も食糧増産の問題について大きな費用を投じて、これが完遂を期しておるような状態でありまして、ただ増産だけでなく、水産物を以つて農産物に代えて食糧の余剰を作ろうという趣旨から行きますと、この大衆魚に関してはできるだけ価格を安くして、農村その他僻阪の地にこれを提供して始めて食糧の緩和もできるという観点から、戦前の食糧のあり余つた時代とは違うという、歴史の変更によつて考え方を我々は織込ん下おるのであります。そういう意味において、特に一つ国鉄においていま一度我々の申入れを玩味して頂きたい。私は国鉄総裁にも会うべく参りましたが会えなかつた。ここにおいでを願おうと思つてもおいでを願えない。誠に我々としては心外に思つております。この問題は或いは事務的範囲を出でるかも知れませんが、従つて国歌総裁並びに副総裁、いずれかにおいてを願つたらと思いましたが、その我我の希望は達せられておりませんのでこの点もお帰りになつたら総裁に篤とお話下さいまして、いま一度我々の申出に対して一つ審議を願いたい。
  62. 松浦清一

    松浦清一君 結論をされる前に参議院水産常任委員会から国鉄総裁並びに運輸大臣に対して要望書を出してある。これに対しては正式の答弁をされる義務はないかも知れませんが、ともかくも参議院水産委員会の意思表示が公的にしてあるわけですから、国会は恐らくまだ確定はいたしておりませんけれども、明後日から自然休会に入るだろうと推測をされる状態なつておりまして、もう委員会総裁なり運輸大臣に御出席を願つて、そうしてあの要望に対する御見解を承わるという機会はなかろうかと推測をされるのでこの自然休会中に運賃の値上案も最終決定されると思う、その際に我々のほうから出した要望書に対してどのように勘案されたかということが明瞭に理解ができるような御回答を何らかの方式によつてして頂きたい、こういうことをお願いして置きます。
  63. 遠藤鉄二

    説明員遠藤鉄二君) 御趣旨総裁総裁に復命いたしまして善処いたします。
  64. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それでは議員派遣の件をお諮りいたします。年末年始の休会中におきまして、本委員会においても農村金融、漁業調整及び漁港整備等の調査のために議員派遣の要求を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  65. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 御異議がないと認めます。つきましては、その議員の派遣地及び派遣議員その他日数等につきましては、後刻懇談の際に御協議いたしたいと存じます。それでは暫く休憩いたしまして、二時からこの請願、陳情を先にやりませんと時間の関係がありますから、是非御出席を願いたいと思います。二時まで休憩いたします。    午後一時十二分休憩   —————————————    午後二時四十二分開会
  66. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 休憩前に引続いて只今より開会いたします。請願及び陳情を議題といたします。速記をとめて下さい。    午後二時四十三分速記中止   ━━━━━━━━━━━━━    午後三時二十四分速記開始
  67. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 速記を始めて、それでは本日の委員会はこれを以て散会いたします。    午後三時二十五分散会