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1952-11-28 第15回国会 参議院 水産委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十七年十一月二十八日(金曜 日)    午後二時十七分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     秋山俊一郎君    理事            木下 辰雄君            千田  正君    委員            青山 正一君            玉柳  實君            片柳 眞吉君            木下 源吾君            松浦 清一君   政府委員    外務省アジア局    長       倭島 英二君   事務局側    常任委員会専門    員       岡  尊信君    常任委員会専門    員       林  達磨君   説明員    保安庁保安局長 山田  誠君    水産庁生産部長 永野 正二君    水産庁生産部海    洋第二課長   増田 正一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○水産政策に関する調査の件  (防衛水域に関する件)  (アラフラ海真珠漁業に関する件)   —————————————
  2. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それでは只今から委員会を開会いたします。  先ず昨日議題となつておりました防衛水域に関する問題、これにつきまして倭島アジア局長から詳細なる説明を聞いたのでありますが、これに対して御質問があるようでございますから順次御発言を願います。
  3. 千田正

    千田正君 昨日外務省の倭島アジア局長から縷々詳細な御説明がありましたので、今までにおけるところの外交折衝経過は十分或る程度納得したのでありますが、ただ我々はこの激動するところの国際情勢において、而も隣接する朝鮮におけるところの戦争が生んだ結果が、我々平和を念願するところの日本に非常なる影響を及ぼして来ておるということを痛感すると同時に、日本の而も曾つて朝鮮水域、今言うところの李承晩ラインと称せられる点、或いは防衛ラインと称せられる点においての出漁ができなくて苦しんでおるところの幾万という漁民のために、我々が今後の方針を一応聞いておかなければならないと思いまするので、外務省当局といたしましては、現在非常に至難な立場に立つておるとは思いまするが、今後これはどういうふうに一体展開して行くのか、又どういう方法によつて日本漁民が安心して操業ができるよう方向向うのはいつ頃であるか、こういう点につきましても外務省の持つておるところの御所見を一応お示し願いたいと思うのであります。
  4. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 昨日従業直接にこの問題の交渉をいたしました経緯を申述べたわけでございまして、その中で大分申上げたと思いますけれども、重ねて御質問がございますので、私の承知しております点をお答え申上げたいと思います。  先ず第一に、御了解を頂きたいと思います点は、現在まだこの問題については交渉中でありまして、現在も努力をしておりますし、今後とも更に努力を続けるという点でございます。  それからなお勿論申すまでもない儀ではございまするが、その交渉狙いどころということは何とか従来我が国の重大な利益である漁業利益が今後も阻害されないように持つて行きたいというのが交渉狙いでございまして、今後ともそういう気持でやつて行くつもりであります。もう少しその交渉狙いの問題を詳しく申上げますと、丁度現在今も御指摘のございました通り二つの問題がございまして、丁度たとえて申上げますれば、卵の黄身自身というよう関係一つのたとえにとりますと、中のほうの黄身のほうの部分に当るところがいわゆる防衛海域というようなことになつておりますし、それからその外側にいわゆる李承晩ラインというものがございます。それでこの二つの問題がございまして、この二つの問題に対して今後どうして行くのかということになると存じます。先ず二つの問題の中で国連軍防衛水域の問題につきましては昨日も経緯を申上げたのでございますが、要するに我々が従来交渉の結果知り得ておりますところは、国連軍当局としては本件措置が成るべく短期間に、関係国に及ぼす害ができるだけ少いようにしたいという希望ようであります。従つてそれは我々の希望とも合致するわけでありますし、成るべく早くこういう措置が取除かれ、又日本漁業に及ぼす影響というものができるだけ少くなるようにして頂きたい、この点については今後もあらゆる努力を続けるつもりでおります。現在とにかく或る程度実施されております、その実施されておるのについても、今申上げましたように、含みといたしましてはできるだけ害を少くするということを連合国側考えておるようでありますが、従つてそういうまあ軍事上の必要ということに対して日本側もできるだけの協力をする。例えば軍事上或る行動がとられる際にそれに直接邪魔にならんようにするとか、そういうことをするために又前びろにいろいろ通知を受けるというような問題もございます。そういうふうで我がほうで或る程度とり得る措置というものをこれは主として水産庁のほうでお考えつておるわけでありますが、前びろに通知をしてもらつてできるだけ漁業そのものに及ぼす影響少いようにするために、その軍事的な必要その他行動があるならば通知をしてもらいたいということは今後も続けるつもりでおります。それから又現在我々の承知しておるところによりますれば、この防衛水域の実効を挙げるために監視をしておる船は国連軍の船か或いはその統轄下にある船で行われておると聞いております。その統轄下にある船の中には韓国の船も相当入つておるかと存じておりますが、その韓国の船と統轄下にある船が防衛水域効果を発揮せしめるためにとる措置というものが、従来我我が聞いておる以上のものに及ばんようにこの点は繰返し申入れております。実はこの防衛水域の宣言せられましたあとでいろいろ現地における通達その他連絡等のいろいろな問題があつたかと思いますが、二、三我々が通知を受けたとは別の取扱いを受けた例も承知しております。そういう際には直ちにその事実を挙げて従来我々が聞いておるように、又その影響するところを極めて少くするように取扱つてもらいたいということで、そのたびたびに交渉をいたしております。  それからもう一つこの国連軍との関係につきましては最初から李承晩ラインというものとの関係は全然ないのだと、もうはつきり申上げて李承晩ラインを例えば助けるとか、維持するとかいうことでこれをやつておるのではないということを我々はつきり聞いておりますので、その二つが混淆されることがないようにいやしくもそういうことがないようにということは従来も申入れておりますし今後もその方面はつきりさして行きたいと思つております。まあこれが今後も、現在もとつており、今後も国連軍防衛水域について政府考えておる大筋であります。  それから次にその卵の自身に当る所でありますが、いわゆる韓国李承晩ラインというものが防衛水域の大体外側にございまして、今申上げるようなことで国連軍防衛水域が実施されるといたしましても、その外側李承晩ラインという恰好で国際法上認められておらない、我が国としても認めることができないそういう措置なり行動がとられるということに対しましては、政府といたしましては従来もその不当なることを指摘しまして抗議もしておりますし今後もその反省を求めるつもりでおります。それからまあ最近、昨日も相当詳しく申上げましたが、日韓間にはこの漁業の問題のみならず多少困難さが加わつて来ております。これは別にいろいろな原因があるではないかと思いますけれども、とにかく日韓間の関係を何とか早く正常化したいというのが政府のかねてからの念願でありまして、この点についても今後ともいろいろ努力をし、その大筋はつきりいたしますればこの李承晩ラインというようなものをめぐつての困難な点も除去せられるところに向うのではないかと考えております。それからなお結局は具体的に申上げれば海の上のことこございまして、防衛水域のあるこの境界といい、李承晩ラインと言いましても、その大体附近の問題でございまして、そこでごたごたが起るというようなことについてはいろいろ迷惑もし困難を生ずるわけでありますからして、実は政府といたしましては国連軍の行なつておる防衛水域について先ほど申上げましたような申入れをしております、と同時に更にその近所で李承晩ラインというものが或いはその国連軍防衛水域のすぐ近くでいろいろごたごたを生ずるということについては甚だ遺憾に思いますので、国連軍にもそういうようなことの起らないように好意的な斡旋をして貰いたいということで、この点もすでに数回申入れております。まあそういうようなふうの考えを以ちまして、李承晩ラインの問題に対したい。それから国連軍防衛水域の問題を速やかに我がほうの影響少いようなふうに持つて行きたいということで努力を現在しておりますし、又今後も努力を続けて行くつもりでおります。
  5. 千田正

    千田正君 重ねてお尋ねしますが、現在の……
  6. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 倭島局長は三時から賠償問題の会議に出るそうでございますから、まだ三十分ございますが、そのつもりで御質問願います。
  7. 千田正

    千田正君 今の防衛水域なるものは、現在朝鮮本土において国連軍並びに韓国軍北鮮軍との間に戦闘が繰返されておるからそういう問題が起きるのでありますが、最近の国際ニユースからいうと、或いはインドの休戦案などが国連会議において取上げられて或いは休戦になるかも知れないと、仮り休戦なつた場合においては、当然防衛水域なるものが除去されるものと見ておるのでありますが、そういう場合に残つた問題は、結局本年の一月十八日に宣言したところの李承晩韓国大統領の、いわゆる李承晩ラインなるものをここに韓国としては主張して来ると、我々はそう考えられるのでありますが、休戦仮りにできたそうした場合には、当然この防衛水域なるものがなくなるものと見て差支えないかということで、そうした場合に残つた問題は、韓国のいわゆる自主性というものを唱えておるところの李承晩大統領李承晩ラインなるものが起る問題が残つておる。そういう場合において、日本側としましては、勿論只今アジア局長のおつしやる通り、飽くまでこれは国際公法上正しからざるところの一方的宣言であるとして、日本側抗議を申込むことは当然でありまするが、その間において日本漁船操業ができるかどうか、こういう状況に速やかにできるかどうか。そういう見通しにつきましてはどういうふうにお考えになつておられますか、お尋ねをします。
  8. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 第一の点でございますが、それには先ほど冒頭に申上げました通りに、我々が現在国連軍のほうから通知を受けております趣旨は、この防衛水域措置が成るべく短期間に終ることを希望しておるということ以上には承知しておりません。併しながらそれはやはり今御指摘ような全体の戦闘といいますか、戦争といいますか、朝鮮における事態と密接に関連しておるだろうと我々了解しております。それから仮りにそれが休戦といいますか、戦争が終止し得ると同時に、防衛水域がなくなつたあとでも李承晩ラインが残る。その際にはどうするのかという御質問ように思いますが、まあ我々の一つ見解は、或いは多少楽観かも知れませんが、この朝鮮の現在のように困難な事態が平静化いたしますれば、もう少し韓国側当局気持も平静化して来るのではないかと思うのが一つ、それから更にそうなりますと、現在まだ結論が出ずにおりますが、日韓双方国交調整というものも必ず目鼻がつき得るだろうと我々思つておりますし、その方向へ持つて行きたいと思います。御承知の通りこの前二回、まあ実質的には三回でありますが、三回日韓間にいろいろ話をいたしましたそのときにも、漁業の問題はその重要なる一つの案件でございましたし、これにつきましても何とか結論を出したいということで、今後も努力するつもりでありますので、できて見なければいつどうなりますということを申上げるだけのまだ確信はございませんけれども、そういうふうに事態を持つて行きたいと、そういうふうに政府努力をする決心でおりますということを申上げたいと思います。
  9. 千田正

    千田正君 そうしますと、現在の朝鮮における占領がヒリオドを打たない限りにおいては、日本漁民はこの防衛水域若しくは李承晩ラインと称せられるよう方面においては出漁は不可能である、こういうふうに想定される以外にないと私は考えますが、さよう考えてよろしうございますか。
  10. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 私はそこまで悲観的に考えておらないわけでありまして、現在の、昨日も多少詳しく御説明申上げましたが、李承晩ラインというものを声明したあとにおいても韓国側態度は動いております。従つて現在は私は或るほかの事情も加わつて、相当韓国側日本に対する態度というものが、何と言いますか、挑発的なふうに動いておる傾向もありまして、これは漁業関係のみではございません。従つて現在の状況がそれじやいつまでも続くのか、それは朝鮮の動乱と申しますか、戦争の続く限りはそうじやないかというお問いでございますけれども、我々は必ずしもそう思つていないので、この事態が動くと思いますし、又若しか動かなくても政府としましてはこの問題については積極的に解決するように持つて行きたいと考えております。
  11. 片柳眞吉

    片柳眞吉君 私は昨日の御説明で、防衛水域の問題で、これは私の主観が多少入るかも知れませんが、こういうよう趣旨国連軍の解釈にないかという点でございますが、と申しますのは、防衛水域性格は昨日の御説明でも必ずしもはつきりしておらん。言葉を換えますれば、日本漁船等が絶対に入つてはいかんという区域はないというふうに理解できると思うのですが、そうなつて来ますると、仮に或る危険を冒してこの水域に入つて操業しておる最中に、不幸にも向う側は積極的には拿捕はしないというようなことでありますけれども、不幸にも軍事行動等の結果、日本漁船が具体的な損害を受けたという場合においては、この防衛区域の中でそういう損害を受けても、これは国連軍はその損害に対しては責任を負わない。更に言いますれば一つ免責区域というよう考え方があるのじやないか。絶対的に入つてはいかんというわけではないのですが、併しそれだけの水域を宣言しておつて、不幸にも今言つたよう軍事行動等の被害を受けた場合には、これは作戦区域内であるから、日本漁船等損害には、これは一切損害を持たないという免責的な趣旨も私はあるのじやないかという、実はこれは私の推論でありまするが、そういう点が果してないかどうか一つお聞かせを頂きたいと思います。
  12. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 私が現在存じております点を率直に申上げますと、その点ははつきりしておりません。まあ今の免責区域というようなことまでは考えていないのではないかと思いますが、要するに、実は昨日も多少ぼんやりした話を申上げました点もあるのですが、又ぼんやり申上げたのは、もともと向う発表自身がぼんやりしております。又その説明がぼんやりしております。この問題は実は交渉中においてはつきりさせたらという感じもあつたのでありますけれども、軍事関係の問題で下手にはつきりさせますと、却つてあぶはち取らずの問題に追込む形勢が多分に見えましたので、従つて又法律的な見解だとか、そういう意味の点を衝いて参りますと、従来の国際法では先例があると言い、ないと言い、いろいろ議論ができます。従つて従来政府がいつも交渉のときに念頭に置きました点は、建前はどうであつても、先ほど冒頭に申上げましたように、何とか日本漁業に対して影響を少しでも少くしたい、そういうことが実質上に起るように持つて行くことを交渉主眼目的としようということで、実は今の御指摘ような点なんかも、少しやかましくつつ突けば当然出て来る問題だと思いますけれども、実はその点にはむしろ触れないほうが却つてよろしいというつもりで余りはつきりする方法をとつておりません。それからまあ出る問題にいたしましては、結局先ほど申上げましたように、先方もできるだけ回数を少くするよう希望するというよう意味があるわけでありまして、その辺で実際的な効果を収めたいと考えておるわけであります。
  13. 片柳眞吉

    片柳眞吉君 外務当局のデリケートなる苦心はよくわかるのでありますが、そういうよう趣旨一つこの中に置かれまして、やはり私はそういう具体的な問題が防衛水城性格をやがて決定して行くのであつて、入つて行つてもいいのだが併し保証がないというだけの区域か、危険が具体化した場合には、それは向う責任をとらんというような私は心配が一応あるのでありまして、これは併し余り事の起らん先から問題を起すことは却つて効果なことも承知しておりますが、どうも入つてもよろしいのだ、危険があるかも知れん、その危険が具体化した場合においては、それは責任を持たんというふうに来る危険性がありはしないかということを私は心配するのですが、その点は一つ含みで適当に今後の御善処をお願いしたい。
  14. 松浦清一

    松浦清一君 それじや時間の関係もあるようですから、私は結論だけ伺いたいのですが、今までの各委員質疑に対する御答弁、又昨日の秘密会における御説明、昨日の御説明李承晩ライン発表し、或いはクラークの防衛海域設定という問題が起つて来た経緯と、それに対して日本政府がとつて来ました交渉経過というものは十分了承することができるわけなのですが、併しまだ今までの質疑応答過程を通して、私は頭が悪いからどうも受け取り方が非常にまずいのかも知れませんが、私が受け取つた判断に従いますと、結論としてはつきり聞きたいということが、まだ最後の答えが出ていないように思うのです。それは前の第十三回国会以来、李承晩ラインというものは国際法承認のできない一方的な宣言であるから、日本立場はこれを認めないという態度日本政府が臨んでおるということは、しばしば委員会においても本会議においても承わつたところで、現在も昨日来のお話によつて了承することができるわけなんであります。今お話になりました、いわゆる卵の黄身とその自身という言葉で表現されましたが、そうなると李承晩ラインは我がほうにおいてはこれを認めない。併し国連軍防衛海域という線については、国連軍作戦行為協力をするという建前をとつておる日本であるから、どうもこれは李承晩ラインに対して考えておるようなわけには行かんので、その決められた防衛海域の範囲内において、日本漁船ができるだけ損害を蒙らないよう操業のできる可能性を信じつつ交渉をしておる、こういうふうに受け取れるのですが、これは間違いございませんか。
  15. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 大体同様に私も考えておりますが、従来先方いろいろ話しました観点か申しますと、建前軍事上の必要であるというのが一つ、それから軍事上の必要ということからいつて、いろいろつき詰めてみますと、そこへ入る建前でないというのがやはりいつも出て来るわけであります。併しながら海の上のことでありまして、その線をいろいろ引いても実際の漁船等関係ではそうやかましく行きませんしするので、まあその辺は多少やかましいことも言つておれんじやないかということもあつたろうと思います。更に附加えますことは先ほどからも申上げておりますが、極めて短期間に又その及ぼす影響の極めて少いようになることを希望するというようなふうの表現で我々聞いておるわけでありまして、それが実際にどういうふうに行われるか、大体実は現地に出てみないとそれがはつきりしない恰好で、又出て見られたので、ある程度のやはり結果がわかりつつあるかと思いますが、まあそういうふうに了解しております。甚だまあぼんやりした言い方なんですが御了承願いたいと思います。
  16. 松浦清一

    松浦清一君 あなたの立場でそう明確にお答えができないのかも知れないし、又御答弁を頂けるような段階に交渉過程が入つておらないのかも知れませんが、それだけでは現在マツカーサー・ラインがなくなつて、あの方面出漁ようという態勢を整えておるその業界が、どうしていいかわからん、こういうことになるわけですね。結論から言つて行つていいのか行つて悪いのかわからない、こういうことになるわけなんです。我々がその結論を求めることを急いでおることは、国連軍発表した防衛海域には入れないが、李承晩ライン日本が認めておらないのだがら入つてもよい、こういうふうに解釈していいのかどうかということを第一点としてはつきりしておいてもらいたい。
  17. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 今の御意見のように我々も考えております。
  18. 松浦清一

    松浦清一君 そうしますと、まあその点は了解をいたしますが、九月二十七日に防衛水域というものが設定をされたということが公表された直後に、国連軍当局かち発表した、語つたということをU・P電で伝えられておりますが、その内容は朝鮮海上防衛地域設定によつて、同地域出航手続は厳重となり、朝鮮の港に入る商船に対してもその国籍の如何にかかわらず調査が行われるが、日本漁船もその活動が重要なものでないと見なされる場合、この影響を受けるということが国連軍当局から発表されたということはU・P電で伝えられておる。その日本漁船活動が重要なものでないというその重要なことは、今までの交渉過程でどう判断をされておられるか。
  19. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 今御指摘の点については、私今の新聞で伝えられました向う発表ように承わるのでありまするが、その点は今お手許に差上げておると思いますが、向うの正式な発表の中にはないのでございますね。
  20. 松浦清一

    松浦清一君 正式な発表じやないです。公文書によつて受取つた発表じやないですよ。併しU・Pがそういうふうに語つたということを伝えているが、その真偽のほどはわからない、だからそういう問題が交渉過程において話し合いになつたかどうかということなんです。日本漁船軍事目的を持たないということがはつきりわかつてつて単に漁業をやるんだということがどの筋からか承認をせられ、許可されたものがその中へ入つてもいいのかどうかということです。
  21. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 実はその点につきましては水産庁のほうでいろいろ業界のほうと連絡をされまして、漁業目的のために出る船にはその目的だとか、その乗組員その他をはつきりさせる措置をとつて進めでおられるはずでありまして、そういう点は現地でも誤解のないように行くだろうと思つておりますが、私の関係し、又承知しております交渉経過においては漁業という目的を持つ漁船であるということが明確になつたらばそこへ出てよろしいという積極的な向うの回答を受取るまでにまだ至つておりません。昨日もちよつと申上げたのでありますが、船を二種類に大体わけて国連軍のほうは考えておるようであります。  一つは無害にして統制ある航海、これは昨日も説明をいたしましたが、或る荷物をどこの港からどこへ積んで行くという恰好で、一つ目的を持つて航海する船を統制という字で意味したようでありますが、そういう船と、それからその他の船という言い方がしてありまして、必ずしも今の御質問よう漁船ということを明示して、その出漁について了解に達するまでにはまだ至つておりません。
  22. 松浦清一

    松浦清一君 そこでもう一遍私はくどいようですけれども伺いたいのですが、李承晩ラインと、それから国連軍のいわゆる防衛海域の線、その間には日本漁船行つて操業してもよい、それから防衛水域内に行つてはいかん、こういうのが現在の日本立場なんですね。防衛水域の中には入つてはいかんが、防衛水域李承晩ラインとの間なら大分ありますが、そこなら行つて差支えない、こういう態度なんですね。これは水産庁のほうにも関連があるわけですから……。
  23. 木下辰雄

    木下辰雄君 それにはちよつと関連した問題ですが、私は昨日から倭島局長お話を聞いておりますと、非常に含みのある言葉であつて防衛水城外において日本漁船が入つて拿捕はしない、拘引もしない、操業も自由であるという解釈をとつておる、併し私はむしろ心配なのは朝鮮政府だ、韓国政府だ、こう思つておるのだが、今の松浦委員の御質問防衛水域はいわば禁止区域だ。併し李承晩ラインは何ら構わない、私はむしろ実際においては反対に解しておる、それを一つはつきり……。
  24. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 甚だどうもはつきり申上げにくい点がございます。  その第一の理由は昨日も秘密会にして頂きましたときに、なぜこの点をもう少し秘密にしたいかということで、ちよつと御説明申上げました点がありまして、私からはつきり申上げにくいわけでありますが、従来の点を申上げますと李承晩ラインというものは我々全然認めておりません。又国連軍でもこれを支持するとか、認めるとかいうことはそういう態度をとつておりません。又それを実施するということに協力するつもりも毛頭ありません。従つて李承晩ラインというものを一応そういうお考えからはずして考えた頂いていい、こう考えております。  それから防衛水域の問題についてどうかという御質問でございますが、現在私この辺で御了承願いたいと思いますが、出て行けといわれることがあり得るということでまあ現在考えております。その場合は実は軍事行動とのいろいろな関係もございますし、実際はその実地に当つてみないともう少しはつきり申上げにくいと思いますが、その程度に我々考えております。それからなお一番問題はさつきからちよつと変な讐を引きましたが、黄身自身のところで黄身のほうが或る程度日本漁業にも影響するところが少いようにという希望の下に実施されるといたしましても、その外に変なものがあり、それから韓国の船自身防衛海域を実施するために、監視する船の一部として使用される際に、これが又言葉関係やいろいろな問題がございまして、その取扱い方や何かによつていろいろな措置が変化を生じて参ります。そういう変な変化のないようにということを実はあらゆる方法で現在そのないようになるよう努力をしております。それくらいに一つ了解願いたいと思います。
  25. 松浦清一

    松浦清一君 そこで非常に大事なところへ来て隔靴掻痒の感があるのですが、(笑声)結局政府のほうでは向う交渉しておる、日本漁業界のために支障ができるだけ少いように、損害の起らんように、漁業操業の自由が拘束されないよう努力してやつておる、その気持はわかるのですが、飜つて業者の立場に立つて考えてみると、今マツカーサー・ラインがなくなつたから向うのほうに一つ魚をとりに行こうと考えて、船の整備や網の仕入など準備を整えて待機をしておるという船がある、そういう船は一体どうしたらいいかということなんです僕の問いたいのは……。一体行つていいのか、悪いのか、行つていいのはどの範囲か、どこからどこまで行つていけないのか、こういうことが明確にならないと非常に困ると思うのです。それは外交折衝は相手のあることだからなかなかこつちの思うようにならないことは、我々如何に野党であろうともわかるのです。よくわかるけれども今準備をしておる船は一体どうするかということを具体的に聞きたい。どこまで行けるのか、どこまで行つてはいけないのか、ここまで行つてもよろしいというのなら、その中へ入つて拿捕された船のごときは一体どういうことになるのかということが明瞭にならないと困る。
  26. 千田正

    千田正君 それに関連して先ほど木下委員或いは松浦委員の御質問の最も微妙な点でありまするが、防衛水域を監視するために韓国の船艇が国連軍の一部として活動しておる、それがたまたま防衛水域外の場合においても、韓国の船であつた場合には、みずからの国の権利の拡張を主張する意味において、或いは防衛水域外において行われた場合においても、なお国連軍の名を籍りて行われるよう方法が現実に起つておるのじやないかと私は想像されるのですが、将来もそういうことがあり得るので、出漁が非常に危惧の下にできないという現況であると思うのですが、その辺はそう承知してよろしいですか。
  27. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 今 松浦委員の御質問の点は、私も同様の質問を当初から繰返して、それを頭に置いて交渉しております。残念ながら現在まだ交渉中であるということを申上げて御了解願いたい、それで今後ともその御質問の点を明らかにし、而もそれは結局において我が国利益が阻害されることが少しでも少くされる方向に持つて行きたいという建前でその交渉を続けて行きたいと思います。そういうふうに一つ御了承を願いたいと思います。  それから今の千田委員の御質問でございますが、その点は実は私の承知しておるところでは一回ございました。附近にどうも国連軍の軍艦とはつきり思われるものがおり、その近所に一、二隻韓国の監視船がおりまして、それが心ずしも防衛水域ということではないなら、言われるであろうと思われること以外の措置とつた。これは具体的にまだ調べておりますが、一回あつたように聞いております。併しそれについてはこれは直接又我々と同じよう交渉の事務の担当の者との話でありますが、そういうことは全然国連軍側の意思でもありませんし、それは早速取締られたはずであります。で、今後はそういうことはないと考えております。あればもうその都度においてはつきり事実を指摘してその匡正を交渉する。又私としてはないだろうと考えております。
  28. 松浦清一

    松浦清一君 そうすると、どういうことになるのですか。これは李承晩ラインとそれからクラーク・ライン、これは言葉のあれになるかも知れんが、李承晩ラインとクラーク・ラインとの両線の間の海域においては日本漁船は今でも行つて差支えないという見解をとつておられるのか。それとも李承晩ラインというものは認めておらないという態度日本政府交渉しておるけれども、向うのほうと何らかの話合いがつかなければ行つてはいかんということであるか、そこをはつきりして頂きたい。
  29. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 一つお願いがあるのでございますが、その一つはクラーク・ラインと今言われた点で、ラインをこちらから引きますと甚だ今後都合の悪いことにもなりますし、できるだけ各方面にお願いしまして防衛海域ということで、海域といつておきますれば、その性質なり取扱いが変つて参りますと、大分変更を生じます点もありますので、李承晩ラインというものは通常そういうふうになつておりますが、クラーク・ラインということはときに聞きますけれども、正式の名前は防衛水域ということでございますので、そういうふうな言葉をお使い願いたいと存じます。  それから今の李承晩ラインの点、李承晩ラインの中には出られないのかという御質問かと思いますが、我々そう考えておりません。又現に出ておられると了解しております。
  30. 木下辰雄

    木下辰雄君 もう三十分いいですか。
  31. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) いや、これからちよつと会議に出たいと思いますから、又……。
  32. 木下辰雄

    木下辰雄君 それじやこの次の委員会の劈頭に私二、三十分質問したいと思います。
  33. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 私もまだお聞きしたいことがありますから……。
  34. 倭島英二

    政府委員(倭島英二君) 又できれば次回にして頂きたいと存じます。
  35. 木下源吾

    木下源吾君 私大分遅れて済みませんが、こんなことは今いろいろ説明は聞いたが、出漁しておるほうの事情はどんなふうであるということはお聞き願つたのですか。今ここで質問するのじやないが、実情は漁に行つているか、行つていないか、そういうことを……。
  36. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それは水産庁から伺いましよう。まだ聞いておりません。
  37. 木下源吾

    木下源吾君 そういうことは局長のほうではわかるのでしよう。その裏付がなければ交渉にも何にもならないのだから……。
  38. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 只今のところは現在は行つておると思うというお話がありました。李承晩ラインと、それから例の防衛水域との中間のところには今でも行つておると思うというアジア局長お話でした。
  39. 木下源吾

    木下源吾君 私この次の委員会には出席できませんが、このことだけほかの委員各位からも御質問があるだろうと思いますから、外務当局の明確な線をはつきり出してもらいたいということは、結局日本漁船がどこまで行つて操業して差支えないという方針を日本政府はとつておるか、日本政府が指示した範囲内で操業しておつた場合、ほかの区域よりも危険が多いかも知れない、その危険の損害に対してどのような補償を考えておられるかという、水産庁と相談の上でその態度だけ明確にして、この次の委員会に恐らくはかの委員諸君から御質問があるだろうと思うから、御答弁ができるよう政府側の態度を決定して頂きたい。この次には大蔵大臣に来てもらえませんか。
  40. 木下辰雄

    木下辰雄君 外務大臣に出席してもらいたい。それから農林大臣は一遍も列席されないが、いろいろな問題につきまして農林大臣に一遍出席してもらいたいと思います。
  41. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 承知しました。速記をとめて下さい。    〔速記中止〕
  42. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 速記を始めて下さい。そうしますと、この防衛水域の問題は又次回に延ばして別の次の問題に入つてよろしうございますか。
  43. 木下源吾

    木下源吾君 防衛水域の問題について保安庁に一つ……。ざつくばらんにお聞きするのですが、防衛水域の中に入つてもいいような悪いよう状況になつておるわけでありますが、そういう場合に当然悪い面に行けば危険がある、漁は危険になるわけですが、これに対して保安庁は、要請があればその保護の任につくのかどうか。
  44. 山田誠

    説明員(山田誠君) それは必要があれば出ることになつておりますけれども、実は私は保安庁でございまして、海上保安庁ではないのでございます。政府としましては第一次責任官庁は海上保安庁がこの任に当つておるわけであります。海上保安庁で措置がしきれない特別の必要がある場合に、保安庁の警備隊が出て行く、こういうことになつておりますので、第一次責任官庁は海上保安庁ということに相成つております。それともう一つ、保安庁の現状を申上げますと、今警備隊の船は僅か七十隻くらいのぼろ船だけでございまして、これが航路啓開、機雷の除去、啓開、そういう任務に当つておるのでありまして、沖合に出られるような船は現在のところありません。近く条約の承認を得ますれば、フリゲートとか或いはLSSLというような船の貸与を受けて、さよう漁船保護の任につくこともできますけれども、現在のところはさような船の貸与も受けておりませんので、今のところ保安庁としましては直ちに御要望に応ずるということは困難な次第であります。又出るとしましても、海上保安庁と十分に協議の上考慮する、かよう考えております。
  45. 木下源吾

    木下源吾君 そうすると必要があると認めても、何ともそういう方面には保護を加えることはできぬと、こういうよう了解していいわけでございますね。
  46. 山田誠

    説明員(山田誠君) 現状といたしましては、如何ともできがたいと思います。
  47. 千田正

    千田正君 次の問題について聞きたいのですが……。
  48. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それではこの問題は更に次回に審議を願うことにいたしまして、次のアラフラ海真珠漁業に関する件に移ります。
  49. 千田正

    千田正君 ちよつとその前に海上保安庁の演習地の問題を聞きたいのですが。
  50. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それでは前に戻しまして、千田委員質問願います。
  51. 千田正

    千田正君 昨日の委員会漁民立場からこの駐留軍が演習した場合、或いはその他の防潜網、いろいろな問題がありますが、特に私がお尋ねしたいのは、たまたま現在の演習状況は、駐留軍と共同の下に演習する場合もあるし、或いは単独に演習する場合もあるでしようが、海岸地区において漁業区域、或いは漁民の使用するような場所において行われるところの補償その他に対しての、今までの折衝の過程、或いは将来そういう問題が起り得るような問題について、あなたのほうにおける今までの経過並びに今後の方針について承わりたいと思います。
  52. 山田誠

    説明員(山田誠君) 昨日そのようお話が出たのでありますが、これは先般来水産庁のほうといろいろ協議を進めておりまして、実際の保安隊或いは警備隊の演習によりまして損害を実質的に生じた場合には何らかの補償をいたす、さような方針で進みだいと思つております。
  53. 千田正

    千田正君 最近頻々として起きる問題は、いわゆる駐留軍の演習地或いは日本の保安隊の演習地に対して、その現地におけるところの地方民がなかなか協力してくれない、どこに一体そういう障壁があるのか、こういうことはしばしば新聞に伝えられる通りであり、やはり義委員会にもいろいろ陳情が来るのでありますが、どこへ行つても、いわゆるはつきり言えば来てもらつちや困るという声が多い。日本の現状から言えば、むしろ曾つての、戦争当時は別としても、一応これは地方民の納得するよう方法において、保安隊としてもその演習の目的を遂行し、或いは駐留軍といたしましても、そういう方法によつて、十分に演習をするよう方向に持つて行かなければならないと思うのでありますが、そういう点については、今までの経過を見るというと、どこの地方へ行つても、来てもらつちや困るという点のほうがむしろ多いのじやないかと思いますが、そういう点につきまして、どういうわけでそういう問題が起るかという点について、局長の知つてる範囲内についてのお答えを頂きたいと思うのであります。
  54. 山田誠

    説明員(山田誠君) できるだけ御趣旨に則りまして、保安庁として交渉をいたしおるのであります。いろいろ土地の買収或いは補償の問題等で、政府間におきまして十分に協議の熟しておらない点もありまして、必ずしも一般国民に御満足の行くという工合には参つておりません。できるだけ私どもは努力をして、善処をして参りたいと、かよう考えております。   —————————————
  55. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それでは次に進んでよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  56. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それではアラフラ海真珠漁業に関する件を議題といたします。  この問題につきましては、終戦後日本の業者が非常に熱望しておつたところでありますが、最近漸く南方のほうに出漁ができるような状態になつて来たということ、いろいろ準備をされておるそうでありますが、この経過並びに状態につきまして、水産庁から一応の御説明を願います。
  57. 永野正二

    説明員(永野正二君) 南方の水域におきます真珠貝、正確に申しますと、白蝶貝、黒蝶貝等の貝でございます。この貝の漁業は、戦前我が国漁業者の手によつて開拓された漁業でございます。その最盛の時期におきましては、日本から約百七十隻ぐらいの船が出ております。その人員も大体二千二百人くらいに上つておりまして、年産約三千八百トンの貝殻を採つておる、こういうところまで行つておつた漁業でございます。敗戦と共に全くマツカーサー・ラインで閉じ込められました我が国漁船は、この方面漁業ができなかつたのでございますが、講和条約発効と共にその制限がなくなりましたので、関係業者におきましては、逸早くこの運動につきましていろいろ計画があつたのでございます。ただこの漁業は、この漁場から申しましても濠洲、インドネシア、チモール島というような島の沖合でございまして、これらの国との関係を慎重に判断をして出漁いたさなければならない事情があることは、皆さんもよく御承知のところでございます。水産庁といたしましては、条約発効後、これが取締規則を制定いたしまして、二十トン以上の船舶による白蝶貝等の採取漁業は農林大臣の許可漁業といたしまして、その後慎重に情勢の判断をいたしておつたのでございまするが、この関係は濠洲との漁業協定の交渉及びその協定の成立ということが逸早く問題なく行われますならば、その線に沿つて当然やつて参るのが勿論一番よろしうございまするが、未だに漁業協定の交渉も始まつておりません。一方当業者といたしましては、是非早くこの漁業をやりたいという機運が非常に高くなつておりますので、水産庁といたしましては、この漁業が現在濠洲その他の前進基地を利用できない過去において行われました漁業と違いまして、前進基地を利用できない状態にございますので、沖合におきまして積取船を使つて操業する形態の漁業を行うということに方針をきめまして、又その規模にしましても大分船型も以前よりは大きく相成りますので、いろいろな関係を考慮いたしまして、隻数といたしましては、約五十トン見当の船を二十五隻、取りあえず企業認可を与えるという方針をきめた次第でございます。又この漁業をやるにつきましては、この方面の真珠貝の資源というものにつきまして、我がほうも十分これが保護につきまして留意をするということが必要でございますので、採取量を総計千二百五十トンに制限をいたしました。又採取のできる貝の大きさにつきましても制限を設けまして、我がほうとしても、この資源の保護に十分に留意をしてやりたいという、こういう方針を立てておるわけでございます。すでに二十五隻につきまして、関係業者のほうで自主的にいろいろ協議検討が行われまして、そのうち支障のない大部分につきまして、すでに私のほうでは企業認可を出しております。この企業認可に基きまして、適当な船を準備されまして出漁するわけでございまするが、現在のところの見通しでは、来春二月或いは三月の頃に全部準備が整い次第、適当に船団を組織してこの方面出漁する運びになつております。こういうふうに考えております。
  58. 青山正一

    ○青山正一君 アラフラ海のその漁業は、真珠のみを対象としておるかどうかという問題を一つお聞きしたい。それから第二の問題として、只今説明のあつたその日本のほかに濠洲というふうにおつしやつておりましたのですが、これが蘭印とか、或いはフイリピンなども操業しておるかどうか、こういつた問題。それから第三の問題として、先ほどの御説明によりますと、日本操業船が百七十隻となつておると、戦前におきましてはそれが他国との割合は一体どうなつておるかと、こういつた問題。それから五十トン級のものを大体二十五隻というふうにして現在きめておるわけなんですが、これは昔からの漁業の実績者のみを対象としておるかどうか。例えば千葉県とか富山県あたりに相当昔このアラフラ海で操業しておつた。ところがそういつた人たちがこの中に入つていないというふうなことも承わつておるわけなんですが、そういつた昔の実績者を例えば中に入れるものかどうか、そういつた点について一つお聞きしたいと思います。以上四点についてお伺いしたい。
  59. 永野正二

    説明員(永野正二君) 最初のお尋ねの点ちよつと聞き洩らしたのですが、真珠貝だけを採るのかということですが、その点お答え申上げます。私どもが省令を作りまして対象にいたしました漁業は、白蝶貝、黒蝶貝、まべ、たかせ貝、ひろせ貝、夜光貝を採取する漁業を白蝶貝等採取業と総称しておりまして、今お話通りこれらの貝の貝殻を対象にする漁業を対象にいたしております。  それから戦前の日本から百七十隻出ておつた頃の各国のこの漁業の実勢につきましては、これは海洋課長からあと説明して頂きたいと思つております。  現在、戦後濠洲、蘭印等がどの程度に操業しておるかと、この点につきましては、実は正確な情報がなかなか得られないので、私どももいろいろな判断をいたしますのに困つておつたのでございますが、大体戦前は大部分が日本人のダイバーによつてこの漁業がやられておつたのでありまして、一部が現地の住民その他の補助によつて行われておつたのでございまするが、戦後におきましては日本人のほかに、例えば韓国の済州島の出身者、或いは沖繩県の出身者というような人々がこの方面で相当貝を採つておるということは大体わかつておるのでございまするが、その数量につきましては、正確な数字がなかなかつかめないでおつたのでございます。私どもの見当では大体五百トン乃至八百トンの貝を濠洲方面において現在採つておるのではないかと、やや明瞭を欠くのでございますけれども、現在その程度の情報を得ておるわけでございます。  それから先ほど質問の出ました最近私のほうで行いました企業認可の対象といたしましたものにつきましては、勿論過去の実績者というものを中心にいたして考えておるのでございまするが、なお過去の実績者の考え方でございますが、経営者と申しますか、ダイバー・ボートの経営を自分でやつておつた人は勿論、この漁業の実績者と言えるということになるかと思いますが、そのほかに船長としてダイバー・ボートの運営に責任を持つてつておつた人、或いはダイバーとして非常に古い中心的な経験のある人というような人もそれぞれの資力をまとめまして、この漁業を実際経営する力があるということになりますと、これは実績者に準じて考えなければならないかと思つております。私のほうでは、大体全国の関係漁業者が成る程度十分に協議をして頂きまして、どういう方法で今後の出漁をやるかということを自主的に協議をして頂くように実は話合いをいたしたのでございますが、それに基きまして、当業者におきましては懇談会を組織されまして、この懇談会におきまして、過去この方面において経営をした人、或いはこの漁業の実績者という者に漏れなく通知状を出されまして、その通知状を受け取つたかたがた協議が今年の春からずつと行われたのであります。その協議の結果に基きまして、当業者の大体の納得の下に、私どもの二十五隻の企業認可の対象をきめたい、こういう方針でやつて参つたわけでございます。
  60. 青山正一

    ○青山正一君 今、海洋課長から何か御説明があるということと、それからもう一つ承わりたいと思うのですが、大分懇談会か何か知りませんが、やつておつたようなふうらしいのですけれども、やはり昔の実績者のうちで、例えば千葉県とか神奈川県、或いは富山県あたりの実績者のほうにその通知漏れがあつた連中が非常に多いわけですが、そういう連中が今後一体どうして行つたらいいかわからないのですが、今後どうしたらいいのですか、そういう連中に対して、その点一つ承わりたいと思います。
  61. 増田正一

    説明員(増田正一君) 先ほどの各国の実績から申上げます。戦前におきます各国の隻数についてはつまびらかではございません。大体一九三一年と申しますと昭和六年に当るのでありますが、そのときの実績は、日本は一隻でございまして、濠洲では隻数はわかりませんが、千三百十トン採つております。その後漸次日本の隻数は増加いたしまして、一九三四年、即ち昭和九年には約十隻出ております。漁獲高も約五百トン、それからそのときの濠洲の漁獲数量は二千百七トン出ております。その後更に増加いたしまして、一九三七年、即ち昭和十二年には百二十隻出ております。漁獲高は三千八百四十トン、濠洲は逆に日本側より減りまして、二千八百五十四トン、一番最高になりましたのが一九三八年、即ち昭和十三年でございまして、隻数は百六十五隻、これは許可は百七十隻、実際に出ましたのは、百六十五隻、そのときの漁獲数量は三千四百五十九トン、昭和十三年以後の濠洲の漁獲実績につきましては、事変関係になりましたので、数量としては明確ではございません。戦後の数字を参考に申しますと、昭和二十三年、これは濠洲側が千六百七十六トン、二十四年には千五百八十四トン、五十年には千二百四十一トン、その年に初めて蘭印の数字が私どもにわかつておりますが、百トン採つております。それから五十一年、即ち二十六年には濠洲側は、数量が若干減りまして六百八十トンという数字です。蘭印側は不明でございます。  それから只今質問がございました許可の通知漏れと申しますか、その点につきましては、私どもの立場としては、一応先ほどお話になりましたように、懇談会、少くとも戦前そういう経営の実績を持つているかたを網羅いたしまして懇談会を任意に作つたのであります。その懇談会の意見をよく聴取いたしまして、私どもの今度の出漁に対しまする方針、或いはいろいろの指導等をやつて参つたのであります。戦前の実績者がどういうかたであるかということは、当時水産庁としては明確ではありませんでした。従いまして戦前にやつておられたかたがたにはできるだけ懇談会のほうから、水産庁はこういう方法によつていろんな準備を進めておるということで通知して頂いたわけであります。現実にそういう事実を知らなかつたかたに対しましては、私どもの許可の立場といたしましては、申請して来たかたから一応許可するということで進んでおりましたので、そういう漏れたかたがございますれば、爾後の許可に際しましては十分注意をいたしまして連絡を十分緊密にいたします。
  62. 青山正一

    ○青山正一君 懇談会のメンバーはどなたですか。
  63. 永野正二

    説明員(永野正二君) 一応懇談会のメンバーは、戦前の漁業経営の実績のあるかたは全員入つておるというように私ども承知しております。
  64. 千田正

    千田正君 簡単ですが、さつきの御説明のうちに、日本側の今度出漁できるのが二十五隻、それから採取数量が千二百五十トン。これは向う側の要求によつてきめたのですか、それとも日本側の自主的な考えによつてきめたのですか、この点はどうなんですか。
  65. 永野正二

    説明員(永野正二君) 日本側の自主的な判断によつてきめたのでございます。
  66. 千田正

    千田正君 そうしますと、将来においては或いはもつと隻数も殖やし、或いは数量の点におきましても相当量を採取できるという見通しを得ておられるわけでありますね。
  67. 永野正二

    説明員(永野正二君) 来年から出漁いたしまして、その操業の結果に基きまして、この隻数の増加或いは採取量の増加ということを検討して参るつもりでおります。
  68. 木下辰雄

    木下辰雄君 永野部長の御説明で大体わかりましたが、非常に困難を忍んで行くようでありますが、一体二十五隻の船の保護という点についてはどういうお考えですか。
  69. 増田正一

    説明員(増田正一君) 実は保護の問題につきましては、私どもとしては、漁場自体が非常に外国の領海に近接しておる公海でございます。特に濠洲側の対日感情と申しますか、そういういろいろな空気等から察しまして、できるだけ国際問題の惹起いたしませんように、水産庁としては漁業監視船を派遣したいと思つております。それから特に漁業監視船には、漁業監督官、調査官二名便乗さして参りたい。特に監督官のほうは漁船の位置の確認、或いは又先ほど説明いたしました採取量の千二百五十トン、これの確保或いは貝殻の大きさの制限についての取締その他できるだけ国際問題が惹起しないように十分監視取締りするという意味で、漁業監督官を一名便乗させたいと思います。なお国際関係が非常にデリケートでございますので、特に資源問題につきまして調査官というもの一名便乗させますが、調査官は大体漁業資源に関していろいろ必要な事項を科学的に調査するという意味から、できるだけ国際協力立場にも水産庁としては努力して参りたい、こういう気持でおります。それから、なお監視船は、予算等の関係も出るかと思いますが、できるだけ漁船出漁期間中は常時一隻はアラフラ公海におるようにいたしたいと思います。
  70. 木下辰雄

    木下辰雄君 一隻当りの漁獲量とか、或いは貝の大きさ等に制限があるのですが、これは各国で協定したものか、或いは日本だけの考えですか。
  71. 増田正一

    説明員(増田正一君) 貝の大きさにつきましては、それぞれの国によつてつております。それから、私どもがいろいろ入手しおりますデータも。大分古いデータでございます。従つて日本側が貝の高さ、これは十五センチということにしておりますが、国によりましては、十二センチ、或いは十四センチ、十五センチ、十七センチ等いろいろございます。それからなお貝の大きさの基準がそれぞれの国によつて違うわけであります。そういう各国の制限についていろいろ検討いたしまして、大体十五センチならば貝の資源の保存という面から見て適当であろうという見地から、一応十五センチということで作つたわけであります。
  72. 木下辰雄

    木下辰雄君 アラフラ海には多数の漁船が各国から出て、非常に錯綜すると思う。その間の漁場紛擾も恐らく絶えないだろうと私は想像する。そういう場合において、監視の船を出して、十分監視するということでありますけれども、なかなかその万全を期することは困難ではないかと思う。私は根本的な日本漁船に対する反感は、これは戦前において日本が外洋に盛んに出漁して、そうして略奪した、或いは資源を枯渇せしめたというようなことが非常に広く流布された結果、非常に日本漁船に対して反感を持つておる。アメリカもそうでしたが、濠洲附近も或いは東太平洋全般に亘つてそういう思想がある。李承晩ラインなんかも私はその現われだと思つておる。これは何らか根本を衝かん限りは李承晩ラインの解決も、或いはアラフラ海の濠洲の思想も、その他フイリピンのまぐろ漁業に対する考えも直らんじやないかと思う。私らは是非東太平洋漁業協議会を開いて、そうして韓国それから中華民国、仏領インドシナ、或いはフイリピン、タイ、パキスタン、インド、濠洲、ニユージーランド、そういう国の代表者を、成るべく民間がいいと思いますが、代表者を日本に招致をして、そうしてこれから先は仲よく手を握つて漁をやろうじやないか、又互いの輸出入或いは資材の輸出あたりも円滑にやろうじやないか、余り関税なんか設けずにやろうじやないか、それから又将来の漁業協定も至急に一つ円満に作らないかというような基本原則も協議をして、そうして日本から大きな手を打つというようなことをやつてもらつたならば、私はこの問題の解決には非常にスムースに行くと思う。一体農林省はその点についてどういうようにお考えになつておるか。あなたにはちよつと無理かも知れんが、長官がおいでになるので、長官に一つ御意見を承わりたいと思う。
  73. 塩見友之助

    説明員(塩見友之助君) まだ独立後そう長期に亘つておりませんし、諸外国の関係外務省を通じてやつておりまするので、的確な判断は私もここで軽々には出し得ない状態でございますが、今のところは、まだ一挙にそういう解決にまで持つて行くのは時期が早いように思つております。先般行いましたところのインド太平洋漁業会議には調査研究部長を派遣いたしました。それでそういうふうな公海上の漁業の問題というふうな政治問題は避けまして、これは避けるようにいたしまして、むしろ各国の漁業調査であるとか、その他試験研究上の諸種の問題について、又殊に日本漁業は最も進んでおりまするので、その漁業の力というふうなものを各国の指導にプラスさせるというふうな意味で、利用できるような形で会議を持つというふうなことはいいのではないかと思いまして、大体来年のはもう決定しておりまするが、再来年あたりはそういう会議日本を中心にして日本でやつたらどうかというふうなところへ行つておりまするが、そういう政策的な意味での会議についてはまだ自信がないわけでございます。
  74. 木下辰雄

    木下辰雄君 私は、必ずしも政府がやらんでも、こういう会議を北太平洋漁業協議会というようなものを何を提唱して、日本がこういう考えを持つておるぞということを外国に十分納得せしめるという、これだけで私は非常に効果があろうと思つている。それで、政府が斡旋をして民間がこれをやつたらいいと思う。これが時期尚早などということは私はないと思う。こんなことこそ、早く日本の外国に対する信用を十分回復するよう態度を示して、そして漁業協定を円満にやろう、互いに技術や、或いは資材を出し合つて手を握つて漁業の発展を図ろうじやないかということを日本考えているということを他国に知らしてやるということは、これは私は大きなプラスになるのじやないかと思う。これは早いほどいいと思う。時期尚早ということは私はないと思う。それで、その斡旋を水産庁あたりがやつてもらえれば非常にいいと思つておる。大してこれは問題はないのではないかと思う。十分御考慮願いたいと思います。
  75. 千田正

    千田正君 このアラフラ海の出漁に対するところの生業資金或いはその家族その他の生活資金というようなものに対して水産庁が何か斡旋をするのかどうか、そういう点はどうなんですか。自己資金だけでやれというわけですか。
  76. 永野正二

    説明員(永野正二君) 先般企業認可を出しましたこの出漁の計画につきましては、その後当業者のほうでどういう船を造るか、それについての資金はどのくらい必要か、それをどういうふうな方法で調達をするかという点につきましていろいろ協議が行われております。私どもといたしましてはその協議の結論を聞きまして、できるだけその事業が円滑に目的通り進行いたしまするように、勿論その中には資金の点も含めまして今後研究して参りたいと、こう考えております。
  77. 松浦清一

    松浦清一君 私はめつたに感謝をしたりお礼を言つたりすることはないのですが、昨年のブリストル湾の蟹漁業がいろいろと準備態勢が整つおつたにかかわらず、日米加漁業条約がまだ発効しないという理由で取りやめとなりました。その際いろいろ事情があつたでしようけれども、甚だ遺憾に考えておりましたところが、今回は日濠間の漁業条約が締結をされておらず、まだ具体的に交渉も進められておらないにかかわらず、アラフラ海の真珠貝の採取事業が、先方の外交当局との折衝によつて、実現されるというところにお運びを頂いたことを、甚だ日本の水産業界のために結構であると思いまして感謝をしております。そこで伺いたいのですが、只今千田委員の、この業を成功せしめるために、融資等の斡旋についての御考慮があるかどうかという質問に対しまして生産部長から、業界のいろいろ準備的な結論を持つてそれに対応して善処をするという御答弁を頂きましたので、重ねて御質問を申上げる要はないかと思いますが、私が今まで承知いたしておりまする事情では、大体五十トンの採取船を新造するためには九百万円の建造資金がかかる。そこで給料の支払い、それから食糧、保険料或いは燃料等の立替え、そういうまだ貝を採らないうちに相当の費用が準備費用としてかかるわけなので、その漁獲の費用を各業者が捻出をする、自己資金によつて賄うということはなかなか困難であろうという事情から、協同組合的な性格を持つた一つの会社を作る、採取船のほうから二千五百万円、それから発起人のほうから二千五百万円、五千万円を以て一つの協同組合的な性格を持つた会社を作ると、こういうことの準備が進められて、その会社から新規に建造する船舶に対しては、建造資金として約七割の六百三十万円程度の融資をしようという計画を立てておる。このように聞いておるわけなんです。若し九百万円の建造資金に対して七割の融資を図るということになれば二十五隻で、全部新造するとしますと一億五千七百万円ほどの金が要るわけなのです。会社は五千万円でありますから、会社の持つておる金で建造資金に廻し得るものは大体推定をして三千万円程度しかない。そういうことになりますと一億二千万円余りの融資をいずれかの方面から求めざる限り、この船を造るということはなかなか困難であつて、而もこの業者は戦争が済みましてから今日に至るまで、或いは又遡つて戦争中からすでにこの業が中絶されてほかの方面に転業した人もありましようけれども、一日も早くこの仕事ができることを念じ、又その待機をしておつたという形で極めて自己資金が不自由であるという人たちがこの業界の実態であるというふうに私は聞いておるわけなんです。そういう観点から今予想されている採取総量、それから価格等から行きまして、大体推定五億円という巨額の収獲がまあ目標とされているわけなんですが、而もこの採つて来る貝の輸出先はアメリカでございますから、日本の経済を自立するために支障になつておる点は申上げるまでもなく、やはりアメリカのドルが非常に不足しておる、ポンドが過剰でドルが不足しておるという現況が日本経済目立の障害になつておることは、これはもう申上げるまでもないので、たとえ一ドルでも、十ドルでもアメリカのドルを獲得するということが、日本の経済を自立せしめる根本的な要素である。こういう点から考えまして単に業者の人たちがその業によつて生活をするということ以外に、日本の財政経済の自立の建前から言つても、この業に対しては相当の援助を与えるべきである、こう私は考える。この方面からどのようにして融資を図ればいいかということについては、これはもう業界水産庁当局の打合せによつて然るべきだと思いますが、手持ち資金を全部の業者が出すより、全部の業者が自己の力の限度においてなし得る融資に対する努力をして、なお及ばざるときは開銀なり納付金をして、低利にして而もやや長期の金融をなし得るよう措置をとることに対して具体的なお考えがありましたら、今千田委員にお答えになりましたが、努力するということであると了解してよろしうございますか。
  78. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 速記をどめて。    〔速記中止〕
  79. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 速記を始めて。ほかに御質疑がないようでございましたら次に移りたい思います。ちよつと速記をとめて。    〔速記中止〕
  80. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) 速記を始めて。それでは次の北洋漁業対策に関する件、これは昨年蟹漁業の問題につきましていろいろとごたごたがありまして、この問題は昨年は実施はいたしておりませんでございましたが、鮭、鱒の漁業につきましては、三船団を出しまして、或る程度の試験操業も成果をみておるようであります。来たるべき来春の漁業につきまして、この二種の漁業について、水産庁の計画並びに現状といつたようなことについて一応の御説明水産庁からお願いいたします。
  81. 木下源吾

    木下源吾君 これは私もお願いしたいのですが、簡単でよろしいから去年の実績を、今なかつたらあとでよろしいから資料を出してもらいたいと思う。
  82. 千田正

    千田正君 これは皆さんにお諮り願いたいのですが、議事進行について、まあ時間も四時でありますが、我々この北洋漁業に対しては相当質疑があるのであります。或る程度の時間を割いて頂いて質問したいと思うのですが、今日説明を聞くことにしますか、それともこの次に……。
  83. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) そうすると如何いたしましようか。今日は説明だけにいたしましようか、それとも初めからもう延ばして……。
  84. 木下源吾

    木下源吾君 延ばして資料だけ今お願いしておいて、若し来年度の計画があるならば、計画も一つ書いて頂いて提出してもらうということに……。
  85. 青山正一

    ○青山正一君 改めてやつたほうがいい。
  86. 秋山俊一郎

    委員長秋山俊一郎君) それでは本日は時間の都合もありますので、以下の議題は次回に延ばしまして、今日はこれを以て散会いたします。    午後三時五十九分散会