○
松浦清一君 アメリカ
軍隊の
演習によることの漁業
被害が非常に大変なものであ
つて、そのためにその
被害を
演習区域の漁民の生活が持ちこたえられない、こういう悲痛な陳情を受けて、我々もできるだけ多額の
見舞金を出せるように
一つや
つてもらいたい、こういうことを強く要望して来たわけであります。今ここで
日本の
財政の現状ということを御説明申上げるまでもございません。非常に苦しい中から税金という形で金を持
つて来て、その金の中から真に漁民の生活が窮乏のどん底に陥
つておるという
状況を見かねての
見舞金であ
つたと私は了解しておるわけであります。その
見舞金を支給された人数というものは二万八千二百三十三人という、千葉県の九十九里浜を中心とする区域で現在あるわけでありますが、そのうちで二十三年度、二十四年度に
補償された大原あたりの最高額が一人について千五百七十円だそうです。最低が千三百四十円、それから中心地のあたりでも最高が四千円、最低が三千五百円何ぼ、二十五年度、二十六年度最高が二千二百円、最低が千七百円しか渡
つていない。極めて零細な
見舞金しか渡
つていない。そのうちから一五%、私は県庁が差つ引いたのか、漁業協同組合が天引したのか知りませんよ、そいつを調べてもらいたいと思
つて聞いておるのですが、よく知りませんが、それをや
つていろいろ政治資金に流用したのだろう、誰かのところへ金を持
つて行
つたとか問題にな
つて、慌ててこういう承諾書をあとから取
つておる。あなたの
お話によると事前にその
補償金の交付を受けるものが自分の意思に基いて、そして寄附をする、こういう形なら差支えないという
お話でありました。私もそれならば差支えないと思います。併しながらそういうことを先にやらないで、そして問題が表面化し始めて、あとからその承諾書を取
つておる形跡がある。その承諾書の内容はときの昭和二十五年度、二十六年度分として交付せられた米軍
演習による
損害補償金より左記
経費として一五%差引くことを承認する。一、
補償金獲得運動資金。一、
水産加工業者への
見舞金。一、超短波無線機七台購入資金。こういうのであります。一体こういう食うに困
つておりながら、こういう大きな
被害を受けたものが、受取るべき交付金の中からこの金を、獲得運動資金とは一体何事であろうかと私はこれを見たとき思
つたのです。そこで今その明細な、一五%天引したのは誰が天引したのか、どのように使
つたかということの答弁を今この席で求めません。それを
一つ調べてもらいたいのです。一五%天引してどのようにそれが、これは決算
委員会の分野でしようけれ
ども、我々もこれに関連をして来て、交付されるときの金の
扱い方というものが不明瞭であ
つてはどうも釈然といたしませんので、この
委員会に対して、少くとも農林は別として
水産委員会に対して、天引をした一五%の使途の内容について報告を他の
委員会においてして頂きたいと思います。