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政府委員(
菅野義丸君) お答えいたします。本年の
石炭手当の単価は一トン六千百円にきめまして、八月に
支給をいたしたのでございまして、そのことが本院におきましてもいろいろ御
質疑がありました場合に、
政府といたしまして、その後の単価の傾向等を見まして、できるだけの
考慮を払いたいという旨をお答え申上げてお
つたのでございます。その後北海道におきますところの石炭の値段をずつと見て参りますると、大体五月頃から九月頃までの様子ではむしろ横這いで、値上りの傾向は見られなか
つたのでございます。従いまして歳末におきまして、石炭の単価を上げるというふうなことは、一応
考えられないような状態であ
つたのでございます。然るところ、御
承知のように石炭の
関係の労働者と使用者との間に、不幸にも争議が起
つておりまして、それが非常に長引いておるような状態でございます。一応九月頃までは横這い、或いは多少の下廻り傾向でありましたので、北海道における
公務員も別に石炭を買急ぐというような様子はなか
つたのでございますが、その後炭労の争議のために、而もそれが長びく予想のために、単価が次第に上
つて参りまして、十月の実際に石炭が要る頃になりますと、先の品物薄を見通して単価も上昇しかけたのでございます。そういうような
現状を見まして、而も北海道におきましては、石炭は主食に次いでの必需品でありまして、これなくしては生活ができないという状態も充分に
考慮いたしまして、
政府は何とか単価の値上げをいたしたいと
考えております。
併しながら補正予算におきましては、本年の八月にきめました六千百円を基準としておりまするので、大幅な値上げは到底できないのでございまして、補正予算が
通りまして、予算の運用上でできるだけの余裕を作
つて、一トン当りの単価を多少なりとも上げて
支給をいたしたい、かように
考えております。従いまして金額等をはつきり申上げる段階ではございませんが、今のところ概算の見通しで申上げますると、本年の単価が六千百円でございまするが、それを六千四百円
程度までに上げたい、こういうつもりで目下検討中でございます。この辺ぐらいまでならば、何とか各庁の予算のやり繰りでできるじやないかという見通しをつけて、数字を検討しておる次第でございます。併しながらまだ補正予算も実は
審議中でございますので、勿論この補正予算が
通つたらという条件でございまするので御了承をお願いたいと思います。