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前之園喜一郎君 議事進行について。一昨日十日に、これは前日
委員長並びに理事の間で
運輸委員会今後の進行目標というものをお作りにな
つて、十日の
運輸委員会に御提出に
なつたわけであります。非常に御苦心の跡はわかるのでありますが、十日の
委員会においてはいろいろとこの進行目標について論議せられて、結局この目標というものが一部修正をされておるのですね。即ち十日の
一般運輸
事情に関する
質疑応答は、
運輸省の最高責任者である
運輸大臣、国鉄の最高首脳である国鉄総裁が出席しなか
つた。それでは折角この重要
法案並びに運輸
事情の
審議をする価値が少い、徹底しない。こういうようなことで、十日の日は
質疑はやめよう。十一日には午前中に運輸と労働の連合
委員会を開くということであ
つた。これはその午後前に
運輸委員会を開いて、午後に連合
委員会を開催するというふうに御訂正になられたようであります。それで十一日にこの両首脳部は出られる。そうして当面する運輸
状況の諸問題について十分に論議を尽すということであ
つたが、昨日も出て来ない。
運輸大臣も来なければ国鉄総裁も出て来ないで遂に流れた。今日は出て来る、まあ大体昨日で衆議院のほうは済むから今日は出て来るということで、我々はそういうことを期待して今日は出て来ているのです。ところがこれは、私は運輸
委員長を非難するわけではありません。運輸
委員長の人格も手腕も私は非常に信頼しておりますから、決して非難するわけではありませんが、突如として只今御
審議になりました
外航船舶建造融資利子補給法案、こういうものが上程せられて半日つぶした。一昨日又は昨日の
運輸委員会運営に対する根本方針というものが全くこれは変
つてしま
つているというような
状況で、非常に私ども
委員としても困るのであります。
御
承知のように今国鉄は電産、炭労のストで、そのために全く麻痺状態に陥
つている。一部の間ではこういうような状態が続くならば、恐らく暴動化するであろう。私の国の陳情のために来ている非常に年取
つた七十ぐらいの町議会の議長でありますが、これは盲腸をや
つて動けない、併しどうしても帰らなければならん用事があるというので切符の入手に奔走しているが、切符は手に入
つたが、特別指定券もまだ寝台券も手に入らない。寝台はやめるということでありますが、これは止むを得ないとしても、そういうような瀕死の重病人でさえ指定券を買えないという、新聞で御
承知のように上野あたりでは徹夜して急行券を買うために行列をしている。これは国鉄ではないが、私鉄では梅田駅に三千人の大衆が駅長室を取囲んで非常に騒いだ。こういうような状態は恐らく各所において私は頻々として起るであろう。かてて加えて十日からいわゆる遵法闘争というものが起きて、各地の情報を我々は新聞で聞き、或いは直接入手しているのでありますが、九州あたりでは四、五時間も遅延した列車は少くない。大阪では十数線の運休をや
つている、電車の運休をや
つている、或いは東北においても貨物列車の運休をやついて有。こういう
状況であります。電産スト或いは労炭ストで殆ど致命的な打撃を受けているにかかわらず、更に国鉄のこのストに類するところの行為によ
つて、殆んどこの鉄道というものは目茶苦茶だ。こういうような緊急な問題か横たわ
つているときに、我々はどうしてもこの問題について特に慎重に又急速に運輸当局と御協議をして、そうしてこの解決の
方法を一日も早く見出さなければならん、かように我々は
考えて焦慮しているのであります。ところが十日以来今日で三日、殆んどそういう機会を与えられていないのであります。お互い我々
委員は
運輸委員会だけの
委員ではないのであります。ほかにも重要な
委員をや
つておるのであるが、それらの
委員会を私は放棄してそうして毎日
運輸委員会に出て来ておる。ところが当局の怠慢、その他
事情があるか知らないが、出て来ない。
運輸大臣あたり来てもすぐ帰
つてしまう。国鉄総裁はその廊下を歩いてお
つたそうだが、ここには来ない。再三の要求をしながら出ても来ないということは、これは国鉄或いは運輸当局の
委員会軽視の一つの現われであると見ることもできるのではないかと思うのであります。ですから私はこの際、どうしても国鉄の麻輝状態を打開する一つの
方法を見出す手段としても、
運輸省首脳部の出席を求めて行き、この
運輸委員会の運営方針に
従つて一つ進行して頂きたい。又私どもが強く前から主張しておりますところの、新線の決定についても非常なる風評があるのであります。或いは権力の前に屈する、或いは情実によ
つてやる、或いは今
お話があ
つたが、いわゆる公用族の醜聞さえも我々は聞くのであります。饗応なり、或いはその他の醜事実もあるやに世間では吹聴いたしている。私どもの南九州では、三線もあるのが一線も入
つていない。これらの事実については鉄道当局でさえ非常に非難している。同僚議員の間でも論議しておられる人もあるのであります。こういうような問題に対しても我々は運輸、鉄道当局と対決する決心を持
つておるのであります。ですから、希くばどうか一つこの運営については緩急の
程度を一つ
委員長は十分御考慮にな
つて、先ず当面急を要する問題を先に一つお願いをいたしまして、そうして我々に対して十分な論議の機会を与えて頂きたい。私は
運輸省に対しても国鉄に対しても何ら非難するのではないのです。建設的な意見を持
つている。他の
委員会でもそうでありましようが、最も鉄道に対して建設的である、或いは援助的である先輩、鉄道の先輩のかたがたが
委員にな
つておられるというような、情誼的な美しい
関係があ
つて、非常に建設的である。私どももその驥尾に付して、今まで決して
運輸省、国鉄なりを攻撃するつもりで
質問応答したことはないのであります。併しながら場合によ
つてはこれは対決をしなければならんことがあるかも知れません、現在の国鉄首脳部が、果して難局を背負
つて行くだけの能力があるのか、ない者は速かにこれは退陣して、能力ある者に譲るべきである。こういうような問題に突進んで論議をしたい。ところが一向に、今日で三日、私は毎日来ている、三日そういう機会を与えられない。又いつそういう機会が与えられるかという目安もつかない
状況にあるのであります。ですからどうか一つ賢明なる
委員長、理事諸君が進行目標を定められ、そうして十日の本
委員会において多少の修正を加えて、円満なる運営をしようという方向に進んでおるのでありますから、大概な無理を押しても、
運輸大臣なり国鉄の総裁なりは
委員会に出席せられるべきであると思うのであります。又
委員長にしても、この目標を御変更になるならば、一応
委員会を開会せられる前に、こういうふうな
事情で
大臣、総裁は来ない、この際こういうような
法案を上程したいがという一応の
お話があ
つて然るべきではなかろうかと、私は
考えるわけであります。あえて私は不平を言うわけではありませんが、当面の問題、急迫せる当面の問題についていろいろと重大な問題がありますので、
運輸大臣、国鉄総裁がこの
委員会に出席して、我々の
質問に答えられる機会はいつお与え下さるのか、そのことを一つ当局とも御協議の上、
見通しをお教え願いたい。そうでないと便々として私どもは毎日出て来て、昨日も私は弾劾裁判長の選定の問題で重要な
委員会があ
つたのだが、これにも出ないで私どもは来ている。この際一つこの
運輸委員会の運営の方針に
従つて御進行を願いたいと共に、それが実現ができるようにお運びを願いたいのでありますが、
委員長のまあ御意見或いはお
見通しについては一応一つ
お話を願いたい、こう思うわけであります。