○前田(種)
委員 今の
国鉄総裁の
答弁を聞いておりますと、われわれ
委員が資料を持たずに十分知らないというようなことで、明日でも資料を出しますということを言
つておられますが、少くとも八月に
裁定が下
つて、今日までの間に、一体運輸当局なり
国鉄当局は、いかにして財源の捻出のために努力したかということは、この案件が提案されると同時に、付託されたこの
委員会には、進んでその内容について出すべきだと私は
考えます。それを出さないところに、当局に誠意がないと言われてもいたし方がないと思います。もつと端的に私が申し上げますならば、
閣議決定がありますがために、
国鉄当局は遠慮しておると私どもにらんでおる。もし完全なる
企業体系であ
つて、
政府の干渉がなくしてや
つておりますならば、もつとく財源があると私はにらんでおる。それを
閣議決定、
政府との
関係等があ
つて、いろいろな点で遠慮しておられると思いますが、こうした深刻な問題を引起しておりますところの
裁定の
完全実施の内容につきましては、全部を満たされなくとも、たとい十億でも二十億でもこれだけの努力をして、企業の内部でひ
とつけり出します。そうして足らざるは何とか
国会でも御
審議願
つて、少しでも
完全実施の方向にしてもらいたいということを、少くとも
国鉄総裁としては誠意をも
つてここで
説明されてしかるべきだと私は
考える。私はどうも
運輸大臣なりあるいは大蔵省に対して、遠慮していろいろものを言
つておられるのではないかというようににらんでおりますが、私はここでは、進んでそういう財源等についてはもつと内容を検討する、先ほどからいろいろ言われておりますところの、今日のいろいろな賃貸価格の上にありますところの、あるいは高架下、あるいは大阪でもその
通りです。これは今度の
補正予算の財源には間に合いません、しかし来
年度以後には、この問題もこういうふうにして財源をつくります。しかしさしずめには間に合いませんから、それはこういうふうにして借入金でやるとか、こうこうしますということを言うべきであろうと
考えます。あまり世帯が大き過ぎるから、そういうけちな高架下等の財源等については触れたくないというのか、あるいは当局の
考え方かもしれませんが、今日の四十五万の従業員があれだけ苦しい状態に置かれて、なおかつストライキもやらずに、じゆんじゆんと頼んでおりますところのあの誠意をくまれますならば、そういうわずかな財源でも当局は捻出する。それが
政府の忌謹に触れますならば、総裁は自分の職責をなげう
つても努力するという気慨があ
つていいと思います。私
たちはその点を聞きたいのです。ここでいろいろな形式的な
質疑応答をしようと私は
考えません。しかも今日もう時間的に見て、これを十分
審議する時間がないのです。われわれは明日でも、あるいは月曜でも、この結論を出したい。出さなければ間に合わぬと思
つておりますから、堀り下げて
審議をしたいとは
考えませんが、要は、何とかわれわれ努力して、少しでも財源を見出して、そうしてこれが完全に遂行できるように持
つて行こうという上に立
つて質問をしているのであります。ただあなた方をいじめようという質問ではないと
考えますから、その点を
一つ了とされて善処願いたいと
考えます。