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芳賀委員 大臣にお伺いしたいことは、先ほど、輸出をやる場合において、これは出血であるからというので、何らそれらに対する要求的な
条件も出ておらないし、これに対してはメーカーは十分自信をも
つて行
つておるというふうに判断したということを
大臣は答えられておるわけですが、そのことは、それが出血でないというふうに
考えたとすれば、その輸出に許可を与える場合において、国内価格と輸出価格との間において一かます三百円もの差がある。この不合理性に気がつかなか
つたかどうかということを第一にお伺いしたいのであります。そういう場合においては、当然そこに生ずるところの価格の不合理に気がついて、当然国内の安定帯価格が非常に高過ぎるということに気がつくはずであるし、気がついた場合においては、当然これに対しても適切な手を打つということに
善処さるべきであ
つたと
考えるわけでありますが、そのとき
大臣はどの
ような判断を持
つておられたか。これが一点であります。
もう一つは、メーカーが出血をとなえることによ
つて、通産省は今年の一月一日からこれに対して優先外貨を一五%割当てておるわけであります。これらのことは、当然出血に対する一つの補償的な
措置として、このことが講ぜられておるというふうに思われるわけでありますが、これらのことが行われておることを
農林大臣はすでに御承知にな
つておるかどうか、これが第二点であります。
それから最後にもう一点、
大臣は当面の国内
肥料の需要期に対応して、価格の引下げに対しては自信と決意をも
つてやるということを表明されておるわけでありますが、最近における
大臣の通力というものは、か
つてより相当減殺されておるというふうに、私たちは非常に心配をしておるわけであります。か
つての通力を復活させるためには、どうしても政治的な強い手段を、メーカーが引下げに応じなければ打つということが必要にな
つて来るわけであります。その場合に、コストの計算をして、メーカーが要求している
ような現在の安定帯価格を妥当なるものとして、外炭の輸入であるとか、電力の割当であるとか、そういう
ような
措置を講ずるということは、むしろ劣弱メーカーの救済までもあわせて行うということにならぬとも限らないのであります。それでこの問題に彼らが乗
つて来るという
ようなことを防ぐと同時に、当面した価格の引下げを行う場合においては、農林省の一つの政治的な意図として、先ほ
ども足鹿委員が言われた
ように、今後の輸出に対しては、価格引下げの実効が現われて来ない限り許可に同意をしないという問題が一つ。
もう一つは、この需要期に対して外国の安い硫安を思い切
つて十五万トンとか二十万トン入れるということに対する
措置を行うということも、非常に
効果的になると思いますし、それらの強い政治的な
措置を講ずることによ
つて、国内における
肥料生産の自然的な合理化というものも行われて、そうしてコストの引下げも当然それによ
つて現出されるということがうかがわれるわけでありますが、
大臣としてこれらの具体的な、最悪の場合においてはこの手を打つということの決意の上に立
つた御答弁を、三点にわた
つてお願いしたいと思うわけであります。